【R18】「媚薬漬け」をお題にしたクズな第三王子のえっちなお話

5.この状況で婚約破棄するわけないだろ

　姉の喘ぎ声がやむのを待っていたのか、あの女が遠慮がちにドアを開けた。
　何のつもりか、さっきの野郎どもも一緒だ。この状況の婚約者をほかの男に見せてやるほど、俺の心は広くない。

「お姉さまが可哀想だわ、あんたみたいな男に毎晩毎晩⋯⋯、今回ほかの男に襲われた噂がたてば、それを理由に婚約破棄できると思ったのに！」

「ふざけんなよ。この女狐が」
　俺が香水の瓶を壁に投げつけると、割れた瓶の中身が盛大に女へと降りかかる。
　女は怒りなのか、恐怖なのかプルプルと体を震わせている。

「おい、野郎ども。そちらのお嬢さんが、やりたくて震えてっぞ。存分に助けてやれよ。早く行けよ。これ以上こいつ見たら殺すぞ」
　男共は、急いで女を抱えて部屋を飛び出していった。


　あーぁ。あの程度の媚薬じゃ、3人相手はきついんじゃないかな？ま、いっか。

　俺は、ぐったりとしている婚約者の足をもう一度持ち上げた。

　おわり