路地裏猫カフェで人生相談猫キック!?

「な、なんだ…これ?」
 闇夜で薄っすら光る真っ白な猫に誘われるようにして、高層ビルの隙間を縫いつつ歩いて行った先には、ビルとビルの隙間に出来たであろうだだっ広い空間があった。
 そしてそこに建っていたのは──
「……妖怪屋敷????」
 いかにも妖怪かお化けでも住んでいそうな、今にも崩れ落ちてしまいそうなボロ屋だった。
 さすがに腰が引けて、逃げ腰になっていると、白い猫は一声鳴いて、そのボロ屋へ入っていってしまう。
「お…おい……待ってくれよ…ッ」
 こんなおどろおどろしい場所で一人きりにされ、俺は、慌てて白い猫を追いかけた。

 猫が入っていったボロ屋に近づいてよく見てみると、入口らしい場所には立て看板が立てられていて。
「は??……猫カフェ??」
 この恐ろしい見た目で猫カフェって、いったいなんの冗談なんだ??絶対に若い女子は近付かんだろ??つーか、おっさんの俺だって出来ることなら近寄りたくないぞ??

 心を病んだ人だけが訪れる、不思議な『猫カフェ』の話。
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