AIN-アイン- 失われた記憶と不思議な力

雅ナユタ

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三章

ワナの洗礼

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「キュキュキュキュー‼︎」


壁から飛び出す無数の槍をペンギンキューちゃんは持ち前の機敏さで避けていく


「うわぁあああ!!開示インサイト!!…ぐっ!後ろに3歩!!その次前に1歩!!そして後ろに5歩!!」

「馬鹿っ!!使うなって言ったばかりだろうが!!だがナイス!!」


それぞれがケンタの指示通りに動いていく


「うぉ!!危ねぇ!!おい!なんだそのデスなんとかってのは!!」


三人はなんとか交わしながら元いた通路まで後退していた


「デストラップアトラクション、主人公は即死級のトラップを掻い潜りながら洞窟の財宝を目指す横スクロールアクションゲーム突出するはその即死系で完全に初見殺しのトラップがいくつもありプレイヤーは何度も死に覚えしながら進めていくステージは全30ステージあり難易度は…」


「アイちゃん!早口すぎてわかんねぇッス!!」


「アンタ…意外にゲームオタだったんだな…」


「てか死にゲーって…進むの危なくないスか?」


「…行くしかねぇだろ、他にも道もねぇ」


「キュ‼︎」


「マジっスか!!」


三人はあらためて槍のトラップを方を向く



(ザッザッザッザッ)


「……開示インサイト使うスか?」


「…あぁ、申し訳ねぇが頼む…」


「大丈夫槍のトラップ通称槍地獄はデストラップアトラクションの中でも基礎中の基礎見切りやすくなっているの特にステージ1で現れるこのトラップは一見無理そうに見えるけど出現パターンが決まっていて見極めれば誰でも攻略することができるのほら段々パターンが見えてき」


「アイ…なんかアンタおかしくね?まだ変な影響受けてる?」


「見てて!!」


アイがそう言うと躊躇なく槍地獄の中に飛び込んだ

アイは槍の出現に合わせて前後に動き、瞬く間に反対側に着いてしまった


「ほら!簡単でしょ!!みんなもはやくおいで!!」



「「無茶言うな!!」ッス!」


「キュキューキュキュキュー‼︎」


ペンギンキューちゃんはアイの声掛けに声掛けに答え、華麗に槍を避け切って抜けてしまった


「うわぁ~キューちゃん流石!」


「キュ‼︎」


「クソ~ふざけやがって!!こんな槍引きちぎってやる!!魔引きアトラクター!!」


ルイが超能力ギフトを使用するとランダムに出てきていた槍が一斉に飛び出す


「ぎぎぎぎー!!おらぁ!!」
 

思いっきり槍を引き出しバキバキと音を立てて槍は壊れていった


「お~!姉さん流石ッス!!」
  

「…ルイさん」


「そんな目で見つめんじゃねぇよ!ゲームと違ってほんとに死ぬんだから.なり振り構ってられねぇだろ!!」



槍のトラップを強引に突破し、洞窟の奥へ進んだ


すると少し歩いた場所に開けた空間が現れた



(グツグツグツ…)


「これは!」

「キュ‼︎」

「……」

「……熱っ」


第二のトラップ「マグマ地獄」


「これはね!デストラップアトラクションでステージ2に現れるギミックでね!向こう岸にレバーがあってそれを引かないと横断する橋が現れないの!そのためには」


「ぁ?レバー?あれか?」


ルイが魔引きアトラクターでレバーの先を引っ張るとガコンと音がなりマグマを横断する橋が出現した


「…ルイさん」


「だからゲームじゃねぇんだって!!」


アイ達は手のかかることなくマグマトラップを突破した


そして再び奥に進むと



(ブンブンブンブン‼︎)


「これは!」

「キュ‼︎」

「……」

「…怖っ」


第三のトラップ「ギロチン橋」


「これはね!一見さっきの槍と一緒でギロチンが通るパターンを覚えちゃえばいけると思いがちなんだけど、実はそこが正規のルートじゃなくてね」


「あ、こっちに見えない橋があるッス!ここからいけば楽に渡れそうッスよ!」


ケンタが不可侵の目視クレアビジョンで隠し道を見つけたようで皆に伝えた


「……うぅ」


「アイ、お前…」








「……ふぅ、しばらく休もうぜ」


「さ、賛成ッス!」


「…うん、流石に疲れた~」


「キュ…」


その後もアイ達はゲームの罠の部屋をいくつも通り抜け、その度にアイが説明するがルイとケンタの超能力ギフトで難なく突破していった


「もぅ~ルイさん達!せっかく攻略方があるのにそれをやらないのは失礼だよ!」


「誰に対しての失礼だよ!!」


「アイちゃんめっちゃゲームやりこんだんスね~」


ケンタの質問にアイは嬉しそうに答える


「うん…お母さんが買ってくれたゲームだったの、パズルゲームは私苦手だったでしょ?だからお母さんが「アイちゃんが楽しめる遊びを探しましょう!」って…」


アイは目を閉じながら続ける


「ボードゲームやカードゲーム、いろんなの試したけど、私が一番最初にできたのがこのゲームだったの…」


「よりにもよってエグいゲーム選択したっスね…」


「それからはアクションゲームが私の得意なゲームになったの、それからいっぱいゲーム買ってもらってね!」


「…ははっ」


「え?何ルイさん?」


「あはははっ!アイ!オマエがこんなに感情出すなんて!ひひっ!私に裏切られたと勘違いした時以来じゃねぇか?」


「え?なんスか?勘違いって!」


「恥ずかしい!やめて~!」


「キュー!」


記憶喪失で不安に彷徨っていた今までのアイはもう無く、仲間と笑い合うアイの姿がそこにはあった



「んじゃ、めんどくせぇゲーム突破して、脱出したらアイに本物のゲーム教えてもらおうぜ!」


「てかこの先ずっとゲーム関係だったらとんでもないことになりそうッスね…」


「あははは…そうならないように祈ってて…」



アイ達は休憩を終え再び歩き出した


しばらく歩いた所で急にルイが手で停止信号を出す


「……待て」


「どうしたのルイさ…っ!?」


「え?どうしたッスか?」


「キュ…」



ルイの顔つきが変わる


が変わった、おそらく今までと違うぞ」


「…うん、私も感じた」


「…どうなるッスか?」



三人は警戒した様子で先を見つめる


すると



「きゃは♪」




そう聞こえた途端アイ達は突然その場から消えた








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