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29.撤収撤収
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巣の中にはまだ蜘蛛が残っていたらしい。その辺はアリアドネが上手く立ち去らせてくれたので問題無し。
駄竜に続き、虫型モンスターの頂点らしいアリアドネもメンバーに加わるとは、このまま十二将が全部仲間になったり……しないしない。
嫌だ。こんな癖のある連中ばかりを連れて歩くなんて、俺の精神的に良く無さ過ぎる。
ピンと張った触覚をダラリとさせ、ギギギと口の奥から音を鳴らしたアリアドネが、気だるそうに言い放つ。
「これで元通りよ」
「洞窟はまあ仕方ないか」
またギギギと喉奥を鳴らすアリアドネである。
これあれかな、人間で言うところの大きく息を吐きだすってやつかも。人と同じような感情を持つのだから、感情表現もいろいろあってしかるべしだよな。
ただ人間と体の構造が違うから表現も異なるってこと。
異文化交流でさえ態度じゃ伝わらないってのに、全くの異種族だったら「態度や仕草で分かるだろ」なんて思わないのである意味潔いというか……よくわからなくなってきた。
ベルヴァと接する時とはまるで違うんだよな。彼女の表情や仕草は人間に近いものがある。尻尾で表現することも多いけどね。
腰に手を当てたまま、アリアドネが言葉を続ける。
「掘ったものを戻すとなると沢山の眷属を呼ばなきゃならないわ。今の私では魔力が足りない」
「蜘蛛で一杯になったら、俺たちがここへ来た意味がなくなる」
「『俺たち』って面白い表現をするのね」
「なんだよ」
「まあいいわ。ニンゲンって面白い」
またしてもギギギギギと喉奥を鳴らすアリアドネであった。さっきより甲高く聞こえる。
これはきっと笑っているんだろうな。笑うと目尻が下がったり頬が緩んだりと表情が変わるものだが、彼女に限っては表情に動きが無い。
表情筋の作りが全然違うのかな。よくよく見てみると彼女の肌って人間と全然作りが違うんだよな。
蝋を塗り固めたような、質のよい人形のような、そんな感じだ。
「用は済んだな。戻ろうか」
「ヨシタツ様、少し、よろしいでしょうか」
今度はベルヴァが呼び止めてきた。彼女も表情がそれほど変わる方じゃないんだよな。
その分尻尾が良く動く。今はピンと立っているので何か懸念事があるのかもしれん。
「洞窟が崩れそうとか、水がとか……まさか、ないよね?」
「洞窟のことは浅い私には理解できません……申し訳ありません。そのことではなく、アリアドネ様のことでお耳に入れたいことがあります」
「彼女が街中で突然暴れ出すとか?」
「それも……私ではどうしようも……申し訳ありません」
「ごめん、遮っちゃって」
「いえ。アリアドネ様は人間の言葉もドラゴニュートの言葉も喋ることができないのではないでしょうか?」
「え……あ……そ、そうか!」
翻訳のマジックアイテム「言葉の赤」を装備している俺には、どんな言語でも日本語に聞こえるし、俺の言葉も相手の言語に翻訳されるのだ。
同じく駄竜も全ての言語を理解するから、自然にアリアドネと会話していた。
自然過ぎて気が付かなかったぞ……。
「ベルヴァさんはアリアドネの言葉は分かるの?」
「まるで分かりません。ギギギとかキキキといった音にしか。ですが、あの音はアリアドネ様の使う言語なのですよね?」
「うん。俺にはちゃんと理解できる言葉になるからね」
「アリアドネ様と私はお互いに言葉が通じません」
こいつは困った。
アリアドネはもちろん、今後のことを考えてベルヴァにも「言葉の赤」を用意した方がいいな。
今後どんな奴が出て来るか分からないし、「言葉の赤」があればどんな言語でも心配無用だからさ。
◇◇◇
「戻ったんだね!」
入口……宿屋の店主の部屋に戻るなり、待ち構えていた店主が駆け寄ってきた。
彼女を護るように冒険者風の男たちや兵士ぽい人たちまで詰めていたものだから、広い部屋が狭く見える。
それだけじゃない。外から聞こえる喧噪からして、俺たち以外の宿泊客がいるのは当然として、他にも野次馬が集まっていそうだな。
「何か随分人が集まっているけど、あなたが?」
「前々から人知れず行方不明になってしまう事件があったんだよ。私が助かったことで明らかになってね」
「なるほど。それで、街の警備の人がいるんだ」
「そうさ。冒険者ギルドの方でも緊急依頼が出てね。この場の安全確保が先とかで、やっと穴の中へとなったところであんたが戻って来たわけさ」
店主は店主なりに俺たちのことを心配してくれていたのか。
電話も車もない世界だと駆け付けるにしてもそれなりに時間がかかる。
俺が洞窟に突入してから数時間も経過していないというのに、これだけの人が集まるとはなかなかに迅速な対応ができる体制が構築できているんじゃないだろうか。
老婆の動きが的確だっただけかもしれないけど。
「ありがとう」
「無事で何よりだよ。ドラゴニュートの娘もついていたから大丈夫と思っていたけど……こんな大穴を作るモンスターだ。私を助けてくれたあんたが死んじまったらと気が気じゃなかったのさ」
「俺もベルヴァも冒険者だし、大丈夫だって。言わなかったっけ」
「それでもだよ。大穴は普通じゃない。モンスターが穴を掘って街中に出て来るなんて前代未聞だからね」
俺だってビックリだよ。蟻の巣を巨大にしたような洞窟が出来上がっていたなんてさ。
サイズが大きくなると穴を掘る虫ってのも恐ろしいものだ。
まあでも。
出口直前で準備した大きな袋から蜘蛛の体の一部を取り出す。もちろん、袋も含めアイテムボックスの中に収納していたものだ。
ここで突然アイテムボックスから取り出すわけにもいかないからさ。
「それは、噂の蜘蛛か」
老婆の後ろから様子を見守っていた屈強な男が蜘蛛の脚の一部を指さす。
格好からしてこの男は冒険者かな?
「中に数匹いてさ。全部仕留めてきたからもう心配ない」
「お前が……か。ドラゴニュートの嬢ちゃんだけじゃ、いくら何でも……だよな」
「蜘蛛と戦ったことがあるのか?」
「いや。災害級のモンスターと聞いている。俺たちはAランクのパーティだ。Sランクじゃなきゃ厳しいとギルドマスターに脅されていてよ」
「穴掘りが得意でも戦いが得意とは限らないってことだよ」
軽い調子で男に応じ、蜘蛛の脚の一部を袋へ仕舞い込む。
「そこの……」
「良辰だ」
お次は兵士の男が声をかけてきた。
「良辰さん、奥はもう安全と言っていたが、改めさせてもらってもいいか?」
「別に俺に聞かなくても」
「君は冒険者なのだろう? 冒険者なら先行者特権というものがあると聞く」
ほうほう。そういうルールというか習慣のようなものがあるのね。いかにも冒険者らしい。
「蜘蛛が掘った穴にお宝なんてあるわけないさ。蜘蛛はもういないから、ご自由にどうぞ」
「感謝する。おい、行くぞ」
兵士たちは穴の中へ消えていく。全員が武器を手に持って、ランタンを掲げる入念さで。
そらそうだ。いかなる時も警戒を解いてはいけない。
あれ、そういえば「緊急依頼が出てる」って言ってたよな。
俺とベルヴァは冒険者。だったら依頼をこなしたってことにならないか?
うまく行けば、行商ができるまでに冒険者ランクが上がるかもしれないぞ。
駄竜に続き、虫型モンスターの頂点らしいアリアドネもメンバーに加わるとは、このまま十二将が全部仲間になったり……しないしない。
嫌だ。こんな癖のある連中ばかりを連れて歩くなんて、俺の精神的に良く無さ過ぎる。
ピンと張った触覚をダラリとさせ、ギギギと口の奥から音を鳴らしたアリアドネが、気だるそうに言い放つ。
「これで元通りよ」
「洞窟はまあ仕方ないか」
またギギギと喉奥を鳴らすアリアドネである。
これあれかな、人間で言うところの大きく息を吐きだすってやつかも。人と同じような感情を持つのだから、感情表現もいろいろあってしかるべしだよな。
ただ人間と体の構造が違うから表現も異なるってこと。
異文化交流でさえ態度じゃ伝わらないってのに、全くの異種族だったら「態度や仕草で分かるだろ」なんて思わないのである意味潔いというか……よくわからなくなってきた。
ベルヴァと接する時とはまるで違うんだよな。彼女の表情や仕草は人間に近いものがある。尻尾で表現することも多いけどね。
腰に手を当てたまま、アリアドネが言葉を続ける。
「掘ったものを戻すとなると沢山の眷属を呼ばなきゃならないわ。今の私では魔力が足りない」
「蜘蛛で一杯になったら、俺たちがここへ来た意味がなくなる」
「『俺たち』って面白い表現をするのね」
「なんだよ」
「まあいいわ。ニンゲンって面白い」
またしてもギギギギギと喉奥を鳴らすアリアドネであった。さっきより甲高く聞こえる。
これはきっと笑っているんだろうな。笑うと目尻が下がったり頬が緩んだりと表情が変わるものだが、彼女に限っては表情に動きが無い。
表情筋の作りが全然違うのかな。よくよく見てみると彼女の肌って人間と全然作りが違うんだよな。
蝋を塗り固めたような、質のよい人形のような、そんな感じだ。
「用は済んだな。戻ろうか」
「ヨシタツ様、少し、よろしいでしょうか」
今度はベルヴァが呼び止めてきた。彼女も表情がそれほど変わる方じゃないんだよな。
その分尻尾が良く動く。今はピンと立っているので何か懸念事があるのかもしれん。
「洞窟が崩れそうとか、水がとか……まさか、ないよね?」
「洞窟のことは浅い私には理解できません……申し訳ありません。そのことではなく、アリアドネ様のことでお耳に入れたいことがあります」
「彼女が街中で突然暴れ出すとか?」
「それも……私ではどうしようも……申し訳ありません」
「ごめん、遮っちゃって」
「いえ。アリアドネ様は人間の言葉もドラゴニュートの言葉も喋ることができないのではないでしょうか?」
「え……あ……そ、そうか!」
翻訳のマジックアイテム「言葉の赤」を装備している俺には、どんな言語でも日本語に聞こえるし、俺の言葉も相手の言語に翻訳されるのだ。
同じく駄竜も全ての言語を理解するから、自然にアリアドネと会話していた。
自然過ぎて気が付かなかったぞ……。
「ベルヴァさんはアリアドネの言葉は分かるの?」
「まるで分かりません。ギギギとかキキキといった音にしか。ですが、あの音はアリアドネ様の使う言語なのですよね?」
「うん。俺にはちゃんと理解できる言葉になるからね」
「アリアドネ様と私はお互いに言葉が通じません」
こいつは困った。
アリアドネはもちろん、今後のことを考えてベルヴァにも「言葉の赤」を用意した方がいいな。
今後どんな奴が出て来るか分からないし、「言葉の赤」があればどんな言語でも心配無用だからさ。
◇◇◇
「戻ったんだね!」
入口……宿屋の店主の部屋に戻るなり、待ち構えていた店主が駆け寄ってきた。
彼女を護るように冒険者風の男たちや兵士ぽい人たちまで詰めていたものだから、広い部屋が狭く見える。
それだけじゃない。外から聞こえる喧噪からして、俺たち以外の宿泊客がいるのは当然として、他にも野次馬が集まっていそうだな。
「何か随分人が集まっているけど、あなたが?」
「前々から人知れず行方不明になってしまう事件があったんだよ。私が助かったことで明らかになってね」
「なるほど。それで、街の警備の人がいるんだ」
「そうさ。冒険者ギルドの方でも緊急依頼が出てね。この場の安全確保が先とかで、やっと穴の中へとなったところであんたが戻って来たわけさ」
店主は店主なりに俺たちのことを心配してくれていたのか。
電話も車もない世界だと駆け付けるにしてもそれなりに時間がかかる。
俺が洞窟に突入してから数時間も経過していないというのに、これだけの人が集まるとはなかなかに迅速な対応ができる体制が構築できているんじゃないだろうか。
老婆の動きが的確だっただけかもしれないけど。
「ありがとう」
「無事で何よりだよ。ドラゴニュートの娘もついていたから大丈夫と思っていたけど……こんな大穴を作るモンスターだ。私を助けてくれたあんたが死んじまったらと気が気じゃなかったのさ」
「俺もベルヴァも冒険者だし、大丈夫だって。言わなかったっけ」
「それでもだよ。大穴は普通じゃない。モンスターが穴を掘って街中に出て来るなんて前代未聞だからね」
俺だってビックリだよ。蟻の巣を巨大にしたような洞窟が出来上がっていたなんてさ。
サイズが大きくなると穴を掘る虫ってのも恐ろしいものだ。
まあでも。
出口直前で準備した大きな袋から蜘蛛の体の一部を取り出す。もちろん、袋も含めアイテムボックスの中に収納していたものだ。
ここで突然アイテムボックスから取り出すわけにもいかないからさ。
「それは、噂の蜘蛛か」
老婆の後ろから様子を見守っていた屈強な男が蜘蛛の脚の一部を指さす。
格好からしてこの男は冒険者かな?
「中に数匹いてさ。全部仕留めてきたからもう心配ない」
「お前が……か。ドラゴニュートの嬢ちゃんだけじゃ、いくら何でも……だよな」
「蜘蛛と戦ったことがあるのか?」
「いや。災害級のモンスターと聞いている。俺たちはAランクのパーティだ。Sランクじゃなきゃ厳しいとギルドマスターに脅されていてよ」
「穴掘りが得意でも戦いが得意とは限らないってことだよ」
軽い調子で男に応じ、蜘蛛の脚の一部を袋へ仕舞い込む。
「そこの……」
「良辰だ」
お次は兵士の男が声をかけてきた。
「良辰さん、奥はもう安全と言っていたが、改めさせてもらってもいいか?」
「別に俺に聞かなくても」
「君は冒険者なのだろう? 冒険者なら先行者特権というものがあると聞く」
ほうほう。そういうルールというか習慣のようなものがあるのね。いかにも冒険者らしい。
「蜘蛛が掘った穴にお宝なんてあるわけないさ。蜘蛛はもういないから、ご自由にどうぞ」
「感謝する。おい、行くぞ」
兵士たちは穴の中へ消えていく。全員が武器を手に持って、ランタンを掲げる入念さで。
そらそうだ。いかなる時も警戒を解いてはいけない。
あれ、そういえば「緊急依頼が出てる」って言ってたよな。
俺とベルヴァは冒険者。だったら依頼をこなしたってことにならないか?
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