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9.アイテムボックスのとんでもない仕様
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提供された空瓶にポーション(低級)を注ぐ作業は5分とかからず全て完了する。
「10本か。余裕、余裕」
駄竜の目線が痛い。仕方ねえだろうが。成り行きだよ、成り行き。
薬師という職業のステータスがとても高かったんだもの。どこぞの者と分からぬ言葉も理解しない風来坊であっても、疑われもせず歓迎されるのだからさ。
俺が言うのもなんだけど、胡散臭いったらありゃしないぞ。俺って存在は。
食事ついでに村の周辺事情を族長から聞いてみたけど、近くに村や街はない。ベルヴァからも聞いていた街までは一週間以上かかる距離なんだってさ。
『腹も膨れた。よく分からんお主の作業とやらも終わった。我が手伝うこともないだろう』
「いや、まだです」
久々に言った気がするこの言葉。
慎重で思慮深い男である俺は、寝るにはまだ早い。
『ほう?』
「ベルヴァのことが気になっていてさ」
『交尾をしたいのか? ニンゲンは交尾ばかりしておると聞く』
「違うわ!」
『ほう。ニンゲンとドラゴニュートでは交尾ができんのか。我から見ると似たようなものだがな』
この駄竜め! 俺は動物ではない。理性というものを獲得した人間なのだ。
妻や彼女でもない人にそのような破廉恥な考えが浮かぶわけないだろ。
ぷんすかしながら、家の外へ出る。
「あ……」
「××」
ちょうど家の前まで来ていたベルヴァとエンカウントした。
彼女は会釈し何やら言葉を紡ぐが、もちろん俺には理解できない。ふかふかのクリーム色の毛皮の中に顎をつけて寝そべる駄竜の尻尾を掴み、引っ張り上げる。
抗議するように駄竜が口から火を吹くが無視して扉口で待たせているベルヴァの元へ戻った。
「××? ×××」
『錬成中でしたか……? 後程また伺わせて頂きます』
「いや、ポーションはもう……あ」
ベルヴァが目線だけを動かし何かを見た。そうだった。薬草が満載された土嚢袋だよ!
薬師のことは全く分からんが、あの薬草が材料で完成品がポーションである。
作ったように見せかけたポーションで満足していて、薬草をアイテムボックスに収納するのを忘れてた。
「あ、あれはありがたく回収するよ」
収納と心の中で念じ、土嚢袋ごと全ての薬草をアイテムボックスの中に放り込む。
「××××?」
『これよりポーションの錬成ですか?』
「いや、もう終わったんだ。予備があってさ。予備があったことは内緒な」
「××××!」
『そうだったのですか。貴重なポーションのご提供ありがとうございます!』
苦しい、苦しいが押し切るしかない。
弱ったように頭をかく俺。実はアイテムボックスの中にまだ9999万個あるなんて言えねえ。
彼女から何か言いたいことがあるようだけど、先に俺から行かせてもらおう。
「これから君を探しに行こうと思ってたんだ」
「×××……?」
『私を……?』
「うん。食事の席からずっといなかったから、旅の支度も含め、何かと手配をしてくれたから一言お礼が言いたくて」
え、えええ。彼女がぽろぽろと泣き出してしまった。
肩を震わせうつむこうとしていたけど、俺の前だからか顎をあげ気丈に振舞っている。
こんな時、どうすれば……。
「××××……××」
『お礼なんて……私に……ぐす』
「君に動いてもらったから、村に着くことができたし、歓迎された。お礼を言うのは当然のことだろ」
「××××。××××」
『私を連れ出してくださいました。両親の墓に行くことができました。それなのに……』
村に来てから彼女の態度に違和感を覚えていた。
俺の勝手な思い込みかもしれないけど、彼女が涙を流すことは引っかかるものがある。
まさか。
「久しぶりの村で友人のところに訪れていたのかなと思っていたけど、ひょっとして一人だった?」
コクリと頷く彼女。
「両親が存命じゃないから……だけじゃないよな……」
「××」
『はい……』
彼女は蚊の鳴くような声で肯定する。
う、ううむ。俺から聞くのは憚られるな。何等かの原因があって、彼女は村のつまはじき者になっていた。
それ故彼女は竜の巫女として、駄竜の元へ送られたのだと思う。
それなら村になんて立ち寄らない方がよかったんじゃないか? だけど、それでも彼女は両親の墓を参りたいと言っていた。
墓参りは彼女なりのけじめ。この先彼女は一体どうするつもりなんだろうか。
俺が口を開く前に彼女がキュッと唇を結んでから、発言する。
「××××。×××?」
『お願いがあって来ました。私を連れて行ってもらえませんか?』
「俺の目的は君が聞いた通りだ。俺は別世界の人間だから、君がいてくれると心強い。是非、一緒に来てくれないか?」
「××。××××」
『はい! きっとあなた様のお役に立ちます』
「そう硬くならずに……。君の落ち着ける場所を見つけた時はいつでも抜けてくれていいから。ベルヴァさんはベルヴァさんの意思で動けばいい」
「×××……××」
『ヨシタツ様……私なんかにそんな……』
そっと彼女を抱きしめる。大丈夫だ。大丈夫だと背中をさすった。
生まれ故に彼女は自己評価がとても低い。「私なんか」なんて言うとは、いたたまれない気持ちになる。
すぐにとはいかないだろうけど、どうか自分を肯定し前向きになって欲しいと願う。
上からな感じで偉そうですまん。だけど、彼女の幸せを願う気持ちは分かって欲しいんだ。
「××××、××××」
『交換した旅の品々は全てまとめました。少し遅くなってしまいましたが……』
「今までずっと? ひょっとしてご飯も食べていない?」
俺の胸に顔を埋めたまま小さく頷く彼女。
「すぐ食事にしよう。食べきれないほどの量があったから、こっそりアイテムボックスに収納してるんだ」
彼女から体を離し、精一杯の笑顔で彼女を誘う。
◇◇◇
ど、どうしてこうなった。
駄竜が俺の腹の上でぐーすか寝ているのはまだいい。
だけど、隣でスヤスヤ眠るベルヴァが問題だ。せめて背を向けて寝てくれたらいいのに、こちら側を向いてぐっすりなんだよ。
ベッドは広く、寝るには問題ない。毛皮もふかふかで心地よい。
彼女が俺の側を向いて寝ているのは、あれか、あれだろ。緑の尻尾が当たらないように気を遣って、だと思う。たぶん。
尻尾が当たってもいいからせめて背を向けて寝て欲しかった。なら、ちゃんと言えよ、って話だけど習慣が分からないから何も言えなかったんだ。
もし、背を向けて寝る行為が「お誘い」の強制だったらどうしようとかね。
「この状況を何とかせねば……」
ん。賢い俺はいいことを思いついてしまった。
じっくり休み、時間を潰すなんてことがこれまでなかったから、後回しにしてちゃんと調べてなかったんだよな。
何かって? アイテムボックスだよ。アイテムボックスの中にいた時は思い出したくもないほど悠久の時を過ごした(あくまで体感)。
アイテムボックスの一覧を表示させる。
俺の視界にはウィンドウが映っているけど、これは俺にしか見えない。デフォルト状態だとポーションが延々とならんでいて戸惑ったよな。
アイテムをソートしたりとか、種類別にまとめたりなんてことはできないのかな。
パソコンを操作するかのように右クリックをイメージすると、フォルダを作ることができた!
ほおほお。フォルダにアイテムを移動させることもできるし、フォルダの名前をつけることもできる。パソコンの操作に近く分かりやすい。
「ん、フォルダってどうなってるんだろ」
パソコン感覚でふと疑問が浮かぶ。
右クリックのイメージでフォルダを見たら、フォルダの「プロパティ」が表示され変な声が出た。
「10本か。余裕、余裕」
駄竜の目線が痛い。仕方ねえだろうが。成り行きだよ、成り行き。
薬師という職業のステータスがとても高かったんだもの。どこぞの者と分からぬ言葉も理解しない風来坊であっても、疑われもせず歓迎されるのだからさ。
俺が言うのもなんだけど、胡散臭いったらありゃしないぞ。俺って存在は。
食事ついでに村の周辺事情を族長から聞いてみたけど、近くに村や街はない。ベルヴァからも聞いていた街までは一週間以上かかる距離なんだってさ。
『腹も膨れた。よく分からんお主の作業とやらも終わった。我が手伝うこともないだろう』
「いや、まだです」
久々に言った気がするこの言葉。
慎重で思慮深い男である俺は、寝るにはまだ早い。
『ほう?』
「ベルヴァのことが気になっていてさ」
『交尾をしたいのか? ニンゲンは交尾ばかりしておると聞く』
「違うわ!」
『ほう。ニンゲンとドラゴニュートでは交尾ができんのか。我から見ると似たようなものだがな』
この駄竜め! 俺は動物ではない。理性というものを獲得した人間なのだ。
妻や彼女でもない人にそのような破廉恥な考えが浮かぶわけないだろ。
ぷんすかしながら、家の外へ出る。
「あ……」
「××」
ちょうど家の前まで来ていたベルヴァとエンカウントした。
彼女は会釈し何やら言葉を紡ぐが、もちろん俺には理解できない。ふかふかのクリーム色の毛皮の中に顎をつけて寝そべる駄竜の尻尾を掴み、引っ張り上げる。
抗議するように駄竜が口から火を吹くが無視して扉口で待たせているベルヴァの元へ戻った。
「××? ×××」
『錬成中でしたか……? 後程また伺わせて頂きます』
「いや、ポーションはもう……あ」
ベルヴァが目線だけを動かし何かを見た。そうだった。薬草が満載された土嚢袋だよ!
薬師のことは全く分からんが、あの薬草が材料で完成品がポーションである。
作ったように見せかけたポーションで満足していて、薬草をアイテムボックスに収納するのを忘れてた。
「あ、あれはありがたく回収するよ」
収納と心の中で念じ、土嚢袋ごと全ての薬草をアイテムボックスの中に放り込む。
「××××?」
『これよりポーションの錬成ですか?』
「いや、もう終わったんだ。予備があってさ。予備があったことは内緒な」
「××××!」
『そうだったのですか。貴重なポーションのご提供ありがとうございます!』
苦しい、苦しいが押し切るしかない。
弱ったように頭をかく俺。実はアイテムボックスの中にまだ9999万個あるなんて言えねえ。
彼女から何か言いたいことがあるようだけど、先に俺から行かせてもらおう。
「これから君を探しに行こうと思ってたんだ」
「×××……?」
『私を……?』
「うん。食事の席からずっといなかったから、旅の支度も含め、何かと手配をしてくれたから一言お礼が言いたくて」
え、えええ。彼女がぽろぽろと泣き出してしまった。
肩を震わせうつむこうとしていたけど、俺の前だからか顎をあげ気丈に振舞っている。
こんな時、どうすれば……。
「××××……××」
『お礼なんて……私に……ぐす』
「君に動いてもらったから、村に着くことができたし、歓迎された。お礼を言うのは当然のことだろ」
「××××。××××」
『私を連れ出してくださいました。両親の墓に行くことができました。それなのに……』
村に来てから彼女の態度に違和感を覚えていた。
俺の勝手な思い込みかもしれないけど、彼女が涙を流すことは引っかかるものがある。
まさか。
「久しぶりの村で友人のところに訪れていたのかなと思っていたけど、ひょっとして一人だった?」
コクリと頷く彼女。
「両親が存命じゃないから……だけじゃないよな……」
「××」
『はい……』
彼女は蚊の鳴くような声で肯定する。
う、ううむ。俺から聞くのは憚られるな。何等かの原因があって、彼女は村のつまはじき者になっていた。
それ故彼女は竜の巫女として、駄竜の元へ送られたのだと思う。
それなら村になんて立ち寄らない方がよかったんじゃないか? だけど、それでも彼女は両親の墓を参りたいと言っていた。
墓参りは彼女なりのけじめ。この先彼女は一体どうするつもりなんだろうか。
俺が口を開く前に彼女がキュッと唇を結んでから、発言する。
「××××。×××?」
『お願いがあって来ました。私を連れて行ってもらえませんか?』
「俺の目的は君が聞いた通りだ。俺は別世界の人間だから、君がいてくれると心強い。是非、一緒に来てくれないか?」
「××。××××」
『はい! きっとあなた様のお役に立ちます』
「そう硬くならずに……。君の落ち着ける場所を見つけた時はいつでも抜けてくれていいから。ベルヴァさんはベルヴァさんの意思で動けばいい」
「×××……××」
『ヨシタツ様……私なんかにそんな……』
そっと彼女を抱きしめる。大丈夫だ。大丈夫だと背中をさすった。
生まれ故に彼女は自己評価がとても低い。「私なんか」なんて言うとは、いたたまれない気持ちになる。
すぐにとはいかないだろうけど、どうか自分を肯定し前向きになって欲しいと願う。
上からな感じで偉そうですまん。だけど、彼女の幸せを願う気持ちは分かって欲しいんだ。
「××××、××××」
『交換した旅の品々は全てまとめました。少し遅くなってしまいましたが……』
「今までずっと? ひょっとしてご飯も食べていない?」
俺の胸に顔を埋めたまま小さく頷く彼女。
「すぐ食事にしよう。食べきれないほどの量があったから、こっそりアイテムボックスに収納してるんだ」
彼女から体を離し、精一杯の笑顔で彼女を誘う。
◇◇◇
ど、どうしてこうなった。
駄竜が俺の腹の上でぐーすか寝ているのはまだいい。
だけど、隣でスヤスヤ眠るベルヴァが問題だ。せめて背を向けて寝てくれたらいいのに、こちら側を向いてぐっすりなんだよ。
ベッドは広く、寝るには問題ない。毛皮もふかふかで心地よい。
彼女が俺の側を向いて寝ているのは、あれか、あれだろ。緑の尻尾が当たらないように気を遣って、だと思う。たぶん。
尻尾が当たってもいいからせめて背を向けて寝て欲しかった。なら、ちゃんと言えよ、って話だけど習慣が分からないから何も言えなかったんだ。
もし、背を向けて寝る行為が「お誘い」の強制だったらどうしようとかね。
「この状況を何とかせねば……」
ん。賢い俺はいいことを思いついてしまった。
じっくり休み、時間を潰すなんてことがこれまでなかったから、後回しにしてちゃんと調べてなかったんだよな。
何かって? アイテムボックスだよ。アイテムボックスの中にいた時は思い出したくもないほど悠久の時を過ごした(あくまで体感)。
アイテムボックスの一覧を表示させる。
俺の視界にはウィンドウが映っているけど、これは俺にしか見えない。デフォルト状態だとポーションが延々とならんでいて戸惑ったよな。
アイテムをソートしたりとか、種類別にまとめたりなんてことはできないのかな。
パソコンを操作するかのように右クリックをイメージすると、フォルダを作ることができた!
ほおほお。フォルダにアイテムを移動させることもできるし、フォルダの名前をつけることもできる。パソコンの操作に近く分かりやすい。
「ん、フォルダってどうなってるんだろ」
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