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2.日露戦争後 過去
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――過去 ある一家にて……
新聞には此度の平和条約について記事が踊っている。新聞を開いた小学生高学年くらいの少年は、縁側で父と一緒にお茶を飲みながら新聞記事について話をしていた。
「父さん。なんか偉い人達がみんなごめんなさいしていたんだけど、どういうことなの?」
少年は不思議そうに、ここ最近新聞に書かれていた謝罪記事について父に問う。
「そうだなー。藍人、少し難しいかもしれないけどいいか?」
父は少年――藍人の頭を撫でながら、少年と目を合わせる。少年は無言で頷き、父に続きを促す。
「日本は、ロシアと戦争をしたんだけど、朝鮮や満州を巡って争ったんだよ」
「確か……このままだとロシアに日本がやられちゃうとか言ってたよね」
「ああ。そうだよ。幸い日本はロシアを退けた。ここまではいいかな?」
「うん」
「簡単に言うと、お互い領土を巡って争ったんだけど日本が結果的にロシアを退けた。だから、日本は当然、争った領土を欲しいわけだ」
「お互い欲しくて争って、勝ったんだから当然だよね」
「ああ。でも、日本はせっかく取った領土を要らない、他の人に売るって言ったんだよ」
「それは、日本のみんなが怒るよね!」
「だから政府首脳・軍・果ては皇族まで出てきて、国民に方針転換の話をしたんだよ」
「そういうことかー。父さんのお話は分かりやすいよ!」
「まあ、それで収まらない人もいたから暴れてる人もいる。でもこれまで争っていた政府高官や軍が、一貫して領土を売ることに賛成しているんだよ」
「へー。今まで喧嘩ばっかりだったのに珍しいこともあるんだね」
「お前がもし出世して、何故か事情が分かったら父さんに教えてくれよ」
父は冗談めいた声で息子に言ったが、彼は真剣な顔で頷く。
息子には領土と話をした父だが、もちろん彼は領土という表現が正確な表現ではないことを分かっていた。しかし、息子に説明するに分かりやすさを取ったのだ。
「父さん。もう一つ分からないことがあるんだよ。 戦争開始前は日本強い! 強い! って書いてたんだけど、突然変わったよね」
「ああ。藍人。そうだな。一言で言うと、新聞は事実を伝えるよう注意されたんだ」
「最初は事実じゃなかったの?」
「ああ。そうだよ。公表していながったが、日本とロシアの国力差は甚大だったんだ。ロシアの地方艦隊――極東艦隊だけでも日本を上回っていたんだよ」
「よく日本はロシアと戦争したね」
「まあ理由はいろいろあったさ。でも海戦や陸戦でなんとか日本は勝てたんだ」
「新聞でも大々的にやっていたね」
「ああ。でもな。ロシアがあと一回侵攻していればこちらが崩壊していたんだ」
「じゃあ。本当にギリギリだったんだ」
「うん。実際のところ、この戦いは引き分けだよ。大勝利からは程遠い」
「ふうん。でも、ポーツマス条約が結べてよかったね!」
「ああ。そうだな」
二人は新聞記事にあるポーツマス条約について目を通す。
<ロシアに勝利した日本は、ポーツマス条約を締結。この条約により、南満州の利権、朝鮮半島に対する優越権、遼東半島南部の租借権、樺太南部の領土を手に入れたが、賠償金は無し。戦争の現実を考えるとこれも致し方なし。日本は樺太南部以外の戦果をアメリカ・イギリス・ドイツへ売却することを決めた>
「さっき父さんがお話ししてくれたから、この記事が良く分かるよ」
息子は笑顔で父を見上げると、父も微笑んで彼の頭を撫でた。
「そうか。それは良かった。日本はこの戦争でたくさんお金を使ったからね」
「じゃあ、高く売れるといいね!」
「そうだな。売れるといいな」
「貧乏だと大変なんだね。父さん」
「ああ。お前が大きくなる頃にはきっと日本はもっと良くなってるさ」
父親は笑顔で少年の頭を再び撫で、空に浮かぶ月を眺める。きっと日本は。父は将来の日本に思いを馳せ、お茶をごくりと飲み干した。
――ワクテカ新聞
どうも! 日本、いや世界で一番軽いノリのワクテカ新聞だぜ! 今回執筆するのは編集の叶健太郎。よろしくな。
日本はロシアと戦争をして、なんとか退けたわけだけど賠償金はゲットできなかったんだ。残念だよー。
でもなポーツマス条約の結果、満州・朝鮮半島・南樺太の利権を手に入れたんだぜ。
まず利権のことを解説するぜー。大丈夫。難しくはしないから安心して欲しい。
満州は鉄道と炭鉱を得たんだ。次に遼東半島南部の領土を獲得した。これを合わせて満州利権とこれから呼ぶぜ。
この満州利権はアメリカがそれなりの金額で買ってくれた。まあ、「それなり」なんだけどな! 日露戦争で使ったお金を返し切るには全然足らないけど、今お金がない日本にとってはありがたいよな。
このお金を使って日本国内を開発するって、日本政府は決めたんだぜ。
朝鮮半島は日清戦争後独立したけど、日本が優先権を持っていた。でもロシアが割り込んで来たんだよな。戦争の結果、ロシアが手を引くことが約束されたってわけだ。
この朝鮮半島に対する優先権をイギリスに売ろうとしたってわけだ。ただし、済州島については日本が租借する。ここは地元の人にも立ち退いてもらって、大陸に対する軍事基地にするんだってさ。
済州島は朝鮮半島も遼東半島も睨める位置だし、上手くすればアメリカやイギリスの補給基地になれるかもしれないな。
あ、すまねえ。話が飛んじゃったな。そうそう。朝鮮半島の利権をイギリスに売ろうとしたらだな。なんとドイツが絡んできやがった。
まあ日本としては二国間でけん制し合ってくれたらいいなって下心があって英独二か国に利権を売り払ったんだ。余り高く売れなかったけど、ここに英独が入ってくれることは大きいんだぜ。
英独が日本に攻めようとした場合、本国から軍を派遣するならば、洋上を通ってくる以外に道はない。そして洋上からとなると、朝鮮半島と太平洋の間には日本があるし、本国から派遣となると膨大な距離があるから、朝鮮半島と海上勢力を連携させ日本に攻め込むことは非常に難しいだろう。
逆に日本が朝鮮に攻める場合、非常に与しやすい。何しろ目の前だからな。
そう考えると、英独にとっては朝鮮経営をするには、日本と友好関係を築いたほうがましってことだ。
英独に利権を売ったものの金銭面ではあんまりだったんだけど、英独から日本へ技術協力の約束を取り付けた。これで日本の工業力が上がること間違いなしだぜ!
アメリカから貰ったお金と英独の技術協力で日本は飛躍する……したらいいな……他力だが今は仕方ない。そのうち世界一の工業国と呼ばれるまで成長して……なったらいいな。
今後の日本の勢力圏は南樺太・済州島・日本本土・千島列島・台湾となる。台湾は植民地だが、いずれ内地になっていくんだろうなあ。樺太は日本本土と同じ扱いでの参入となる。
済州島は無人だけど、暫くは一般人立ち入り禁止になったんだってさ。なあに俺達新聞記者は取材に行くことが出来るから、どうなってるか報告するぜ!
とにかく戦争は終わったんだ。多少他力本願だけど、地方にもガンガン投資するみたいだからきっと俺達は豊になっていく。
だから皆がんばって働こうぜ! なあに金はいっぱいもらえるさ。
新聞には此度の平和条約について記事が踊っている。新聞を開いた小学生高学年くらいの少年は、縁側で父と一緒にお茶を飲みながら新聞記事について話をしていた。
「父さん。なんか偉い人達がみんなごめんなさいしていたんだけど、どういうことなの?」
少年は不思議そうに、ここ最近新聞に書かれていた謝罪記事について父に問う。
「そうだなー。藍人、少し難しいかもしれないけどいいか?」
父は少年――藍人の頭を撫でながら、少年と目を合わせる。少年は無言で頷き、父に続きを促す。
「日本は、ロシアと戦争をしたんだけど、朝鮮や満州を巡って争ったんだよ」
「確か……このままだとロシアに日本がやられちゃうとか言ってたよね」
「ああ。そうだよ。幸い日本はロシアを退けた。ここまではいいかな?」
「うん」
「簡単に言うと、お互い領土を巡って争ったんだけど日本が結果的にロシアを退けた。だから、日本は当然、争った領土を欲しいわけだ」
「お互い欲しくて争って、勝ったんだから当然だよね」
「ああ。でも、日本はせっかく取った領土を要らない、他の人に売るって言ったんだよ」
「それは、日本のみんなが怒るよね!」
「だから政府首脳・軍・果ては皇族まで出てきて、国民に方針転換の話をしたんだよ」
「そういうことかー。父さんのお話は分かりやすいよ!」
「まあ、それで収まらない人もいたから暴れてる人もいる。でもこれまで争っていた政府高官や軍が、一貫して領土を売ることに賛成しているんだよ」
「へー。今まで喧嘩ばっかりだったのに珍しいこともあるんだね」
「お前がもし出世して、何故か事情が分かったら父さんに教えてくれよ」
父は冗談めいた声で息子に言ったが、彼は真剣な顔で頷く。
息子には領土と話をした父だが、もちろん彼は領土という表現が正確な表現ではないことを分かっていた。しかし、息子に説明するに分かりやすさを取ったのだ。
「父さん。もう一つ分からないことがあるんだよ。 戦争開始前は日本強い! 強い! って書いてたんだけど、突然変わったよね」
「ああ。藍人。そうだな。一言で言うと、新聞は事実を伝えるよう注意されたんだ」
「最初は事実じゃなかったの?」
「ああ。そうだよ。公表していながったが、日本とロシアの国力差は甚大だったんだ。ロシアの地方艦隊――極東艦隊だけでも日本を上回っていたんだよ」
「よく日本はロシアと戦争したね」
「まあ理由はいろいろあったさ。でも海戦や陸戦でなんとか日本は勝てたんだ」
「新聞でも大々的にやっていたね」
「ああ。でもな。ロシアがあと一回侵攻していればこちらが崩壊していたんだ」
「じゃあ。本当にギリギリだったんだ」
「うん。実際のところ、この戦いは引き分けだよ。大勝利からは程遠い」
「ふうん。でも、ポーツマス条約が結べてよかったね!」
「ああ。そうだな」
二人は新聞記事にあるポーツマス条約について目を通す。
<ロシアに勝利した日本は、ポーツマス条約を締結。この条約により、南満州の利権、朝鮮半島に対する優越権、遼東半島南部の租借権、樺太南部の領土を手に入れたが、賠償金は無し。戦争の現実を考えるとこれも致し方なし。日本は樺太南部以外の戦果をアメリカ・イギリス・ドイツへ売却することを決めた>
「さっき父さんがお話ししてくれたから、この記事が良く分かるよ」
息子は笑顔で父を見上げると、父も微笑んで彼の頭を撫でた。
「そうか。それは良かった。日本はこの戦争でたくさんお金を使ったからね」
「じゃあ、高く売れるといいね!」
「そうだな。売れるといいな」
「貧乏だと大変なんだね。父さん」
「ああ。お前が大きくなる頃にはきっと日本はもっと良くなってるさ」
父親は笑顔で少年の頭を再び撫で、空に浮かぶ月を眺める。きっと日本は。父は将来の日本に思いを馳せ、お茶をごくりと飲み干した。
――ワクテカ新聞
どうも! 日本、いや世界で一番軽いノリのワクテカ新聞だぜ! 今回執筆するのは編集の叶健太郎。よろしくな。
日本はロシアと戦争をして、なんとか退けたわけだけど賠償金はゲットできなかったんだ。残念だよー。
でもなポーツマス条約の結果、満州・朝鮮半島・南樺太の利権を手に入れたんだぜ。
まず利権のことを解説するぜー。大丈夫。難しくはしないから安心して欲しい。
満州は鉄道と炭鉱を得たんだ。次に遼東半島南部の領土を獲得した。これを合わせて満州利権とこれから呼ぶぜ。
この満州利権はアメリカがそれなりの金額で買ってくれた。まあ、「それなり」なんだけどな! 日露戦争で使ったお金を返し切るには全然足らないけど、今お金がない日本にとってはありがたいよな。
このお金を使って日本国内を開発するって、日本政府は決めたんだぜ。
朝鮮半島は日清戦争後独立したけど、日本が優先権を持っていた。でもロシアが割り込んで来たんだよな。戦争の結果、ロシアが手を引くことが約束されたってわけだ。
この朝鮮半島に対する優先権をイギリスに売ろうとしたってわけだ。ただし、済州島については日本が租借する。ここは地元の人にも立ち退いてもらって、大陸に対する軍事基地にするんだってさ。
済州島は朝鮮半島も遼東半島も睨める位置だし、上手くすればアメリカやイギリスの補給基地になれるかもしれないな。
あ、すまねえ。話が飛んじゃったな。そうそう。朝鮮半島の利権をイギリスに売ろうとしたらだな。なんとドイツが絡んできやがった。
まあ日本としては二国間でけん制し合ってくれたらいいなって下心があって英独二か国に利権を売り払ったんだ。余り高く売れなかったけど、ここに英独が入ってくれることは大きいんだぜ。
英独が日本に攻めようとした場合、本国から軍を派遣するならば、洋上を通ってくる以外に道はない。そして洋上からとなると、朝鮮半島と太平洋の間には日本があるし、本国から派遣となると膨大な距離があるから、朝鮮半島と海上勢力を連携させ日本に攻め込むことは非常に難しいだろう。
逆に日本が朝鮮に攻める場合、非常に与しやすい。何しろ目の前だからな。
そう考えると、英独にとっては朝鮮経営をするには、日本と友好関係を築いたほうがましってことだ。
英独に利権を売ったものの金銭面ではあんまりだったんだけど、英独から日本へ技術協力の約束を取り付けた。これで日本の工業力が上がること間違いなしだぜ!
アメリカから貰ったお金と英独の技術協力で日本は飛躍する……したらいいな……他力だが今は仕方ない。そのうち世界一の工業国と呼ばれるまで成長して……なったらいいな。
今後の日本の勢力圏は南樺太・済州島・日本本土・千島列島・台湾となる。台湾は植民地だが、いずれ内地になっていくんだろうなあ。樺太は日本本土と同じ扱いでの参入となる。
済州島は無人だけど、暫くは一般人立ち入り禁止になったんだってさ。なあに俺達新聞記者は取材に行くことが出来るから、どうなってるか報告するぜ!
とにかく戦争は終わったんだ。多少他力本願だけど、地方にもガンガン投資するみたいだからきっと俺達は豊になっていく。
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