41 / 52
40.ゆるさねえ
しおりを挟む『必要冒険者ランク:B
カテゴリー:調査
場所:アルゴリアと思われる
内容:行方不明者の数が増えている。原因を調査し報告せよ』
依頼書の内容を見ただけでは、何故アルゴリアという名前が出て来ているのかてんで分からない。
しかし、これはいつものことである。
というのは、依頼書に書き込むことができる文字数が非常に少ないことが原因だ。
紙が勿体ないというのも一つの理由だけど、冒険者ギルドは同じ紙を何枚も準備する必要があるのだから仕方ない。
最低でも依頼ボード、各窓口受付の担当、依頼を受けた冒険者に渡す分が必要なのだ。
冒険者に渡す分が何枚まで膨らむか分からないし、渡すたびに書き写しているという話をパウルから聞いたことがある。
つまり、何が言いたいのかというと「依頼の内容を説明するために、パウル達が常駐している」ってわけだ。
そんなわけで、彼へ質問を投げかける。
「パウルさん、人さらいって今にはじまった話じゃないですよね?」
「その通りです。衛兵達が治安維持にあたっておりますが……」
「街中での行方不明者が増えているのですか?」
「いえ、郊外に出た者の数が増えています」
「それがアルゴリアと繋がるんですか?」
「はい。再度調査をすることをお勧めいたしますが、ギルドが掴んだ情報によりますと、アルゴリアへ連れ去られた者が増えていると噂されています」
ふうむ。
アルゴリアはかつて栄えた街の跡地だ。現在は廃墟になっていて、人が暮らしていくには難しい。
何しろ、過去に作られた広大な地下にモンスターが住み着いていて危険度が高いんだよね。
冒険者にとってはお世話になる場所で、彼らが夜を明かす為に地上部分へ簡易的な小屋が準備されていたりする。
「んー。野盗がアルゴリアに巣くうとは考え辛いですね」
冒険者は野盗より屈強だ。それにモンスターもいるわけだし……野盗がわざわざアルゴリア遺跡に居を構えるメリットがない。
「そうですね。ひょっとすると(野盗が)深層にいるのかもしれませんが……冒険者の方々でも進むのが困難な場所に野盗など考えられません」
ん、待てよ。
「ねーねー。難しいお話はよく分からないぞー」
「あ、すまんすまん」
「アルゴリアってところに行けばいいんでしょー。じゃあ、すぐに向かおうよー」
「ちょっと待ってくれ。今やっと考えが整理できたんだよ」
「えー」
「この調査依頼。相当な危険が伴うかもしれない」
「別にいいよー。バルトロとわたし……ついでにイルゼもいるもん」
あ……。
すっかりいつもの冒険者モードで物事を考えていたよ。
地形を易々と変えてしまうプリシラとイルゼがいて、強いモンスターが出るんじゃないかなんて危険性を懸念する必要なんてどこにもなかった。
でも、一応聞いておくか。
「パウルさん。今回で調査に向かう冒険者パーティは何組目ですか?」
「さすがバルトロさん、鋭いですね。あなた方で十組目です」
冒険者ギルドの職員は聞かれなければ何も語らない。
聞いても教えてくれないこともあるけどね。
「帰った人達は?」
「五組です。当初どこに原因があるか探って未発見に終わったパーティ。アルゴリアに原因があると突き止めたパーティ。そしてアルゴリアの浅い層だけを探索したパーティです」
「無難にこなした人達と自分達の実力以上に深い階層に入らなかった人たちが戻ったってわけかな」
「はい。冒険者とは自らの実力を正確に把握する能力が求められますから。バルトロさん、あなたはそういう意味で一流と私は思っています」
「ありがとう。聞きたいことはだいたい聞けたよ。行ってくる」
「ご武運を」
パウルは深々と礼を行う。
右手をあげて彼に応じ、俺とプリシラは冒険者ギルドを後にするのだった。
◆◆◆
冒険者ギルドを出た俺は、冒険者向けの服屋や武器屋を巡りアルゴリアと行方不明者のことについて店主や店に来ていた冒険者達に聞いて回った。
ダメ元で聞いてみたけど、いくつかの情報を得ることができる。
最も、プリシラ用の少しお高めのローブを購入したから……情報料としては高くついた。
でも、彼女が喜んでいたから良しとしようじゃないか。
この後、露天を回って噂話の収集にあたるが、情報が錯綜していて却って混乱してしまう。
「次はどこにいくのー?」
青と赤のピアスを購入しご機嫌なプリシラが俺の服を引っ張る。
ピアスは鳥の頭をモチーフとしていて、首元に当たる部分に赤色の綺麗な石が取り付けられていた。
青色のピアスもデザインが同じで、石の色だけが違う。
「そうだなあ。そろそろ酒場に行くか」
陰ってきた日へ目を細め呟く。それと同時に腹がぐううと鳴った。
そんなこんなで、いつもの行きつけの酒場でも情報収集を行う。
経験上、ここでいろいろ聞いて回るのが一番情報が集まるのだ。
グインはいるかなあと少し期待していたんだけど、残念ながら会うことはできなかった。
でも、そのうち彼は俺の自宅を訪ねて来てくれるはずだ。
俺の畑が短期間で完成したことを驚く彼の顔を見る時まで、会うのを楽しみに待っておくとしよう。
料理を注文し、酒場のマスターに話を聞いてみると予想通りまとまった情報を聞くことができた。
マスターにすかさずお酒を注文しようとしたプリシラへ「めっ」してリンゴジュースを頼む。
俺? 俺はもちろんエールを飲むよ?
だって、一日中歩きまわったんだもの。汗をかいたらエールだろ。
「バルトロだけずるーい」
「我慢してくれ。魔族の社会ではどうか分からないけど、ここでは君くらいの年齢だとお酒は出せないんだよ」
「ぶー」
膨れているプリシラだったけど、料理が到着すると目を輝かせる。
「おいしそー」と口元から涎が出そうになって、スプーンとフォークを握りしめ俺が料理を取り分けるのを待っていた。
「ほら」
「やったー」
ちょうどその時、リンゴジュースとエールも運ばれてきてプリシラが料理より先にジュースに口をつける。
「おいしー」
「そいつはよかった」
「うんー」
にへえと口元を緩めながら、プリシラがシチューにパンをつけてほうばった。
「これもおいしー」
「そうか」
「これもー」
「そうか」
「これもこれもー」
「そうか」
なんて会話を交わしていたら、あっという間にお腹いっぱいになる。
「よっし、じゃあ。イルゼとの合流場所に行くか」
「うんー」
イルゼとは宿で落ち合う約束をしていたんだ。
依頼のことも彼女に伝えないとな。
◆◆◆
「え……ここに泊るの……?」
「いっぱいお部屋がありそうだけど、イルゼはどこにいるのかな」
あんぐりと口を開けたまま上を見上げる。
この街にこんな宿があったなんて驚いた。
建物は六階まであり、赤レンガの洒落た外装にアーチがふんだんに使われた窓。
窓にはちゃんとガラスがハマっていて高級感をアピールしている。
一階部分の窓はステンドグラスになっていて、宿の前を通る人の目を楽しませていることだろう。
一言で言うと、この宿は超高級店だ。
こんなところに宿泊するととんでもないお金を取られてしまうぞ。
払えないことはないだろうけど、生活費が一気に吹き飛ぶ。断固拒否だ。
ある種の決意をもって、宿の扉をくぐる。
カテゴリー:調査
場所:アルゴリアと思われる
内容:行方不明者の数が増えている。原因を調査し報告せよ』
依頼書の内容を見ただけでは、何故アルゴリアという名前が出て来ているのかてんで分からない。
しかし、これはいつものことである。
というのは、依頼書に書き込むことができる文字数が非常に少ないことが原因だ。
紙が勿体ないというのも一つの理由だけど、冒険者ギルドは同じ紙を何枚も準備する必要があるのだから仕方ない。
最低でも依頼ボード、各窓口受付の担当、依頼を受けた冒険者に渡す分が必要なのだ。
冒険者に渡す分が何枚まで膨らむか分からないし、渡すたびに書き写しているという話をパウルから聞いたことがある。
つまり、何が言いたいのかというと「依頼の内容を説明するために、パウル達が常駐している」ってわけだ。
そんなわけで、彼へ質問を投げかける。
「パウルさん、人さらいって今にはじまった話じゃないですよね?」
「その通りです。衛兵達が治安維持にあたっておりますが……」
「街中での行方不明者が増えているのですか?」
「いえ、郊外に出た者の数が増えています」
「それがアルゴリアと繋がるんですか?」
「はい。再度調査をすることをお勧めいたしますが、ギルドが掴んだ情報によりますと、アルゴリアへ連れ去られた者が増えていると噂されています」
ふうむ。
アルゴリアはかつて栄えた街の跡地だ。現在は廃墟になっていて、人が暮らしていくには難しい。
何しろ、過去に作られた広大な地下にモンスターが住み着いていて危険度が高いんだよね。
冒険者にとってはお世話になる場所で、彼らが夜を明かす為に地上部分へ簡易的な小屋が準備されていたりする。
「んー。野盗がアルゴリアに巣くうとは考え辛いですね」
冒険者は野盗より屈強だ。それにモンスターもいるわけだし……野盗がわざわざアルゴリア遺跡に居を構えるメリットがない。
「そうですね。ひょっとすると(野盗が)深層にいるのかもしれませんが……冒険者の方々でも進むのが困難な場所に野盗など考えられません」
ん、待てよ。
「ねーねー。難しいお話はよく分からないぞー」
「あ、すまんすまん」
「アルゴリアってところに行けばいいんでしょー。じゃあ、すぐに向かおうよー」
「ちょっと待ってくれ。今やっと考えが整理できたんだよ」
「えー」
「この調査依頼。相当な危険が伴うかもしれない」
「別にいいよー。バルトロとわたし……ついでにイルゼもいるもん」
あ……。
すっかりいつもの冒険者モードで物事を考えていたよ。
地形を易々と変えてしまうプリシラとイルゼがいて、強いモンスターが出るんじゃないかなんて危険性を懸念する必要なんてどこにもなかった。
でも、一応聞いておくか。
「パウルさん。今回で調査に向かう冒険者パーティは何組目ですか?」
「さすがバルトロさん、鋭いですね。あなた方で十組目です」
冒険者ギルドの職員は聞かれなければ何も語らない。
聞いても教えてくれないこともあるけどね。
「帰った人達は?」
「五組です。当初どこに原因があるか探って未発見に終わったパーティ。アルゴリアに原因があると突き止めたパーティ。そしてアルゴリアの浅い層だけを探索したパーティです」
「無難にこなした人達と自分達の実力以上に深い階層に入らなかった人たちが戻ったってわけかな」
「はい。冒険者とは自らの実力を正確に把握する能力が求められますから。バルトロさん、あなたはそういう意味で一流と私は思っています」
「ありがとう。聞きたいことはだいたい聞けたよ。行ってくる」
「ご武運を」
パウルは深々と礼を行う。
右手をあげて彼に応じ、俺とプリシラは冒険者ギルドを後にするのだった。
◆◆◆
冒険者ギルドを出た俺は、冒険者向けの服屋や武器屋を巡りアルゴリアと行方不明者のことについて店主や店に来ていた冒険者達に聞いて回った。
ダメ元で聞いてみたけど、いくつかの情報を得ることができる。
最も、プリシラ用の少しお高めのローブを購入したから……情報料としては高くついた。
でも、彼女が喜んでいたから良しとしようじゃないか。
この後、露天を回って噂話の収集にあたるが、情報が錯綜していて却って混乱してしまう。
「次はどこにいくのー?」
青と赤のピアスを購入しご機嫌なプリシラが俺の服を引っ張る。
ピアスは鳥の頭をモチーフとしていて、首元に当たる部分に赤色の綺麗な石が取り付けられていた。
青色のピアスもデザインが同じで、石の色だけが違う。
「そうだなあ。そろそろ酒場に行くか」
陰ってきた日へ目を細め呟く。それと同時に腹がぐううと鳴った。
そんなこんなで、いつもの行きつけの酒場でも情報収集を行う。
経験上、ここでいろいろ聞いて回るのが一番情報が集まるのだ。
グインはいるかなあと少し期待していたんだけど、残念ながら会うことはできなかった。
でも、そのうち彼は俺の自宅を訪ねて来てくれるはずだ。
俺の畑が短期間で完成したことを驚く彼の顔を見る時まで、会うのを楽しみに待っておくとしよう。
料理を注文し、酒場のマスターに話を聞いてみると予想通りまとまった情報を聞くことができた。
マスターにすかさずお酒を注文しようとしたプリシラへ「めっ」してリンゴジュースを頼む。
俺? 俺はもちろんエールを飲むよ?
だって、一日中歩きまわったんだもの。汗をかいたらエールだろ。
「バルトロだけずるーい」
「我慢してくれ。魔族の社会ではどうか分からないけど、ここでは君くらいの年齢だとお酒は出せないんだよ」
「ぶー」
膨れているプリシラだったけど、料理が到着すると目を輝かせる。
「おいしそー」と口元から涎が出そうになって、スプーンとフォークを握りしめ俺が料理を取り分けるのを待っていた。
「ほら」
「やったー」
ちょうどその時、リンゴジュースとエールも運ばれてきてプリシラが料理より先にジュースに口をつける。
「おいしー」
「そいつはよかった」
「うんー」
にへえと口元を緩めながら、プリシラがシチューにパンをつけてほうばった。
「これもおいしー」
「そうか」
「これもー」
「そうか」
「これもこれもー」
「そうか」
なんて会話を交わしていたら、あっという間にお腹いっぱいになる。
「よっし、じゃあ。イルゼとの合流場所に行くか」
「うんー」
イルゼとは宿で落ち合う約束をしていたんだ。
依頼のことも彼女に伝えないとな。
◆◆◆
「え……ここに泊るの……?」
「いっぱいお部屋がありそうだけど、イルゼはどこにいるのかな」
あんぐりと口を開けたまま上を見上げる。
この街にこんな宿があったなんて驚いた。
建物は六階まであり、赤レンガの洒落た外装にアーチがふんだんに使われた窓。
窓にはちゃんとガラスがハマっていて高級感をアピールしている。
一階部分の窓はステンドグラスになっていて、宿の前を通る人の目を楽しませていることだろう。
一言で言うと、この宿は超高級店だ。
こんなところに宿泊するととんでもないお金を取られてしまうぞ。
払えないことはないだろうけど、生活費が一気に吹き飛ぶ。断固拒否だ。
ある種の決意をもって、宿の扉をくぐる。
1
お気に入りに追加
1,057
あなたにおすすめの小説
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。

俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる