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8.お約束の素っ裸
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「えっさ、ほいさ」
「いけいけー」
「……」
クワを振るい、地面を掘り返す。
プリシラが宙に浮き「ふれーふれー」と応援し、イルゼは黙々とスキを土へぐさぐさっと突き刺し腕を上に振るう。
彼女の動きにあわせてばさばざーっと大量の土が舞い上がり、降り注いでくる。
しかし、何の加護か分からないけど土砂はイルゼとプリシラを避け、俺だけが土まみれになっていた。
「えっさ、ほいさ」
それでも、俺は掘る。
土に汚れる? いいじゃないか。
それが生きているって証だ!
昼食後、動き続けているが全く汗をかかない。それどころか疲れも一切ないんだ。
適度な疲労感を味わいたいところだけど、贅沢を言い過ぎだよな。
信じられない速度で土を耕しているのだもの。
「おーし、終わった」
「やったー」
「ふむ」
なんと二時間もかからず作業が終了してしまった。
プリシラとハイタッチを交わし喜びを分かち合う。
イルゼへ手のひらを開いて腕を向けたけど、彼女は自分の腕を少しだけ動かし、また元の位置に戻してしまった。
「な、何を」
「イルゼもやろうぜ」
「え、あ。腕を」
「わたしもー」
イルゼの右腕をむんずと掴み、頭の高さまで手をあげさせるとそこへすかさず反対の手で彼女へハイタッチをする。
プリシラも俺に続き「たーっち」をしたのだった。
「こういうのも悪くないだろ?」
笑顔でイルゼに問うと、彼女はプイっと顔を背けながらも口元を僅かに緩ませた。
「ま、まあ、たまには悪くは無いな」
「うれしいくせにー」
「な、何だと!」
からかうプリシラに手を振り上げて言い返すイルゼだったが、彼女に殴りかかろうとはしないでいる。
いや、プルプルと腕を震わせ我慢しているのが見え見えだったけどさ。
それでも、お互いに少しは思いやる気持ちが出て来てのかなと思って嬉しくなってしまう。
「ほらー。バルトロもおもしろがってるよー」
「バルトロ殿!」
こら!
俺は何の関係もねえだろお。
イルゼが涙目で睨んできているじゃねえか。
「いや、俺はだな。二人が仲良くしてくれて微笑ましいなあって……」
「そんなことはない!」
「えへへー」
言葉こそ対照的な二人だったけど、根っこのところは同じなんだなあとすぐに分かる。
にへえと笑うプリシラと口元をキュッと引き締めてるけど目じりが下がるイルゼ。
「バルトロ殿、また不穏な笑みを浮かべているな」
「え、いや。まあ、うん」
「あーやしー。分かったー。えっちなことを考えてたんでしょー」
「違うわ!」
本気で突っ込んでしまったじゃねえかよ。
何が面白いのかプリシラは腹を抱えて笑っているし……。
「まだ日が暮れるまで時間があるな」
旗色を変えるためにあからさまに話題を変えることにした。
プリシラは先ほどまでの話を引っ張るでもなく、額に手を当て天を仰ぐ。
「そうだねー。まだおひさまがあんなところー」
ぽやぽやするプリシラに対し、イルゼは腕を組み顎を少しあげ口を開く。
「して、次は何をするのだ?」
「種をまいちゃうか。この速度なら今日中に終わるはずだ」
「分かった。手分けしてやってしまおうではないか」
「おう。右がイルゼ、左がプリシラ、真ん中が俺な」
そうと決まればすぐに動こう。
家の中から種の入った麻袋を取ってきて、空の袋を二つ用意し種を三分割した。
◆◆◆
「いっちばーん」
空から種をばら撒いたプリシラがばんざーいをしてその場でクルクルと回る。
「土の中に種をうえこまないと種が流れていってしまうだろ!」
「えー。大丈夫だよー。たぶんー」
「ちゃんとやらないとプリシラのところだけ、芽が出て来ないぞ」
「それはやだー」
プリシラはぴゅーっと家の中に引っ込んで行ったけど、すぐに戻ってくる。
「それでやるのか?」
「うんー」
彼女が右手に握っていたのは、尖端がミツマタに分かれたフォークを大きくしたような農具……ピッチフォークだった。
プリシラが持つと魔族の武器みたく見えないこともないけど、ピッチフォークは干し草を持ち上げたり、持ち上げた物を投げたりする時に使う農具である。
「ま、まあ。それでやるというなら止めはしないけど」
「おー。任せて―!」
なんてやっていたら、あっという間に種まきが終了してしまった。
心配だったプリシラだったけど、器用にピッチフォークで種を土に混ぜていたから良しとしよう。
「二人ともありがとう」
顔だけじゃなく髪まで土で汚れてしまったけど、俺は今幸せで一杯だ。
やはり、農作業は俺の心を癒してくれる。
「じゃあ、ほめてー」
「よくやった! 偉いぞ、プリシラ!」
両手を大きく広げ手放しに褒めると、プリシラはにへえと口元を緩め自分の頭に手をやって「えへへ」と嬉しそうな声を出す。
ん、横から視線を感じる……。
「イルゼ、ありがとう」
「うむ」
右手を差し出すと、イルゼは力強く俺の手を握り深く頷く。
「じゃあ、仕上げといきますか。二人とも軒下に入ってて」
プリシラとイルゼが移動したことを確認した俺は、目を閉じ魔術を構築していく。
やり過ぎないよう丁度いい威力にしなければ……。
「スペルエンハンスマジック。スコール」
手のひらから魔力が拡散していくと、空がどんよりと暗くなり始めしとしとと雨が降り始めた。
「上手くいったようだな」
種を植えたら次にやることは水やりだろ? 天候変化魔法スコールで、晴天を雨に変化させれば一気に解決する。
「あ……」
しかし俺の喜びも長くは続かなかった。
「どしゃぶりー」
きゃっきゃと喜ぶプリシラとは逆に俺はその場でガクリと膝を落としてしまう。
オーバードライブマジックじゃあ豪雨になると思った俺は、一段階抑えスペルエンハンスマジックでスコールを強化することにした。
しかし、それでも雨の威力が強すぎたようだ……。
ま、まあ。これくらいの雨なら大丈夫だろ。
スコールの効果時間は……およそ一時間くらいだしな! うん。
立ち上がり、上を向くと雨粒が顔を叩き土の汚れを落としていく。
「悪くない。うん、悪くないぜ」
体に打ち付ける雨が心地よくて、思わず声に出てしまう。
丁度いい。雨で汚れを流してしまうか!
「バルトロ殿!」
「じゃあーわたしもー」
「プリシラ! バルトロ殿の行水が終わるまでこっちへ」
イルゼがむんずとプリシラの首根っこを掴んで、そのままズルズルと彼女を引きずって家の中に入って行った。
一人でゆっくりと体を洗い流せってことだな。
イルゼの気遣いに心の中で感謝の言葉を述べ、先ほど作った池まで歩き服を全て脱ぎ去る。
「うほー」
どぼーんと水しぶきを立てながら勢いよく池に飛び込むと、水の冷たさに顔をしかめてしまうがすぐに慣れた。
着ていた服の泥も落とし軒下に干して、扉が無くなった入口から中に入る。
「バルトロ殿! な、何か着ないか!」
中にいたイルゼに追い出されてしまった……。
全裸で雨の中立ち尽くす俺は、茫然と空を見上げ、ため息をつく。
「寒い……」
ブルリと体を震わせる俺なのであった。
「いけいけー」
「……」
クワを振るい、地面を掘り返す。
プリシラが宙に浮き「ふれーふれー」と応援し、イルゼは黙々とスキを土へぐさぐさっと突き刺し腕を上に振るう。
彼女の動きにあわせてばさばざーっと大量の土が舞い上がり、降り注いでくる。
しかし、何の加護か分からないけど土砂はイルゼとプリシラを避け、俺だけが土まみれになっていた。
「えっさ、ほいさ」
それでも、俺は掘る。
土に汚れる? いいじゃないか。
それが生きているって証だ!
昼食後、動き続けているが全く汗をかかない。それどころか疲れも一切ないんだ。
適度な疲労感を味わいたいところだけど、贅沢を言い過ぎだよな。
信じられない速度で土を耕しているのだもの。
「おーし、終わった」
「やったー」
「ふむ」
なんと二時間もかからず作業が終了してしまった。
プリシラとハイタッチを交わし喜びを分かち合う。
イルゼへ手のひらを開いて腕を向けたけど、彼女は自分の腕を少しだけ動かし、また元の位置に戻してしまった。
「な、何を」
「イルゼもやろうぜ」
「え、あ。腕を」
「わたしもー」
イルゼの右腕をむんずと掴み、頭の高さまで手をあげさせるとそこへすかさず反対の手で彼女へハイタッチをする。
プリシラも俺に続き「たーっち」をしたのだった。
「こういうのも悪くないだろ?」
笑顔でイルゼに問うと、彼女はプイっと顔を背けながらも口元を僅かに緩ませた。
「ま、まあ、たまには悪くは無いな」
「うれしいくせにー」
「な、何だと!」
からかうプリシラに手を振り上げて言い返すイルゼだったが、彼女に殴りかかろうとはしないでいる。
いや、プルプルと腕を震わせ我慢しているのが見え見えだったけどさ。
それでも、お互いに少しは思いやる気持ちが出て来てのかなと思って嬉しくなってしまう。
「ほらー。バルトロもおもしろがってるよー」
「バルトロ殿!」
こら!
俺は何の関係もねえだろお。
イルゼが涙目で睨んできているじゃねえか。
「いや、俺はだな。二人が仲良くしてくれて微笑ましいなあって……」
「そんなことはない!」
「えへへー」
言葉こそ対照的な二人だったけど、根っこのところは同じなんだなあとすぐに分かる。
にへえと笑うプリシラと口元をキュッと引き締めてるけど目じりが下がるイルゼ。
「バルトロ殿、また不穏な笑みを浮かべているな」
「え、いや。まあ、うん」
「あーやしー。分かったー。えっちなことを考えてたんでしょー」
「違うわ!」
本気で突っ込んでしまったじゃねえかよ。
何が面白いのかプリシラは腹を抱えて笑っているし……。
「まだ日が暮れるまで時間があるな」
旗色を変えるためにあからさまに話題を変えることにした。
プリシラは先ほどまでの話を引っ張るでもなく、額に手を当て天を仰ぐ。
「そうだねー。まだおひさまがあんなところー」
ぽやぽやするプリシラに対し、イルゼは腕を組み顎を少しあげ口を開く。
「して、次は何をするのだ?」
「種をまいちゃうか。この速度なら今日中に終わるはずだ」
「分かった。手分けしてやってしまおうではないか」
「おう。右がイルゼ、左がプリシラ、真ん中が俺な」
そうと決まればすぐに動こう。
家の中から種の入った麻袋を取ってきて、空の袋を二つ用意し種を三分割した。
◆◆◆
「いっちばーん」
空から種をばら撒いたプリシラがばんざーいをしてその場でクルクルと回る。
「土の中に種をうえこまないと種が流れていってしまうだろ!」
「えー。大丈夫だよー。たぶんー」
「ちゃんとやらないとプリシラのところだけ、芽が出て来ないぞ」
「それはやだー」
プリシラはぴゅーっと家の中に引っ込んで行ったけど、すぐに戻ってくる。
「それでやるのか?」
「うんー」
彼女が右手に握っていたのは、尖端がミツマタに分かれたフォークを大きくしたような農具……ピッチフォークだった。
プリシラが持つと魔族の武器みたく見えないこともないけど、ピッチフォークは干し草を持ち上げたり、持ち上げた物を投げたりする時に使う農具である。
「ま、まあ。それでやるというなら止めはしないけど」
「おー。任せて―!」
なんてやっていたら、あっという間に種まきが終了してしまった。
心配だったプリシラだったけど、器用にピッチフォークで種を土に混ぜていたから良しとしよう。
「二人ともありがとう」
顔だけじゃなく髪まで土で汚れてしまったけど、俺は今幸せで一杯だ。
やはり、農作業は俺の心を癒してくれる。
「じゃあ、ほめてー」
「よくやった! 偉いぞ、プリシラ!」
両手を大きく広げ手放しに褒めると、プリシラはにへえと口元を緩め自分の頭に手をやって「えへへ」と嬉しそうな声を出す。
ん、横から視線を感じる……。
「イルゼ、ありがとう」
「うむ」
右手を差し出すと、イルゼは力強く俺の手を握り深く頷く。
「じゃあ、仕上げといきますか。二人とも軒下に入ってて」
プリシラとイルゼが移動したことを確認した俺は、目を閉じ魔術を構築していく。
やり過ぎないよう丁度いい威力にしなければ……。
「スペルエンハンスマジック。スコール」
手のひらから魔力が拡散していくと、空がどんよりと暗くなり始めしとしとと雨が降り始めた。
「上手くいったようだな」
種を植えたら次にやることは水やりだろ? 天候変化魔法スコールで、晴天を雨に変化させれば一気に解決する。
「あ……」
しかし俺の喜びも長くは続かなかった。
「どしゃぶりー」
きゃっきゃと喜ぶプリシラとは逆に俺はその場でガクリと膝を落としてしまう。
オーバードライブマジックじゃあ豪雨になると思った俺は、一段階抑えスペルエンハンスマジックでスコールを強化することにした。
しかし、それでも雨の威力が強すぎたようだ……。
ま、まあ。これくらいの雨なら大丈夫だろ。
スコールの効果時間は……およそ一時間くらいだしな! うん。
立ち上がり、上を向くと雨粒が顔を叩き土の汚れを落としていく。
「悪くない。うん、悪くないぜ」
体に打ち付ける雨が心地よくて、思わず声に出てしまう。
丁度いい。雨で汚れを流してしまうか!
「バルトロ殿!」
「じゃあーわたしもー」
「プリシラ! バルトロ殿の行水が終わるまでこっちへ」
イルゼがむんずとプリシラの首根っこを掴んで、そのままズルズルと彼女を引きずって家の中に入って行った。
一人でゆっくりと体を洗い流せってことだな。
イルゼの気遣いに心の中で感謝の言葉を述べ、先ほど作った池まで歩き服を全て脱ぎ去る。
「うほー」
どぼーんと水しぶきを立てながら勢いよく池に飛び込むと、水の冷たさに顔をしかめてしまうがすぐに慣れた。
着ていた服の泥も落とし軒下に干して、扉が無くなった入口から中に入る。
「バルトロ殿! な、何か着ないか!」
中にいたイルゼに追い出されてしまった……。
全裸で雨の中立ち尽くす俺は、茫然と空を見上げ、ため息をつく。
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