36 / 47
36.修行パート
しおりを挟む
「そこの木の上だ。いるぞ」
「いるのは俺にも分かるけど」
「全長3メートルくらい。形からしてマーブルパンサーの……『血染め』ってとこかねえ」
「来ないなら、こっちから行く」
ナイフを宙に浮かせると、ドニが眉間に皺を寄せ渋い顔で舌打ちする。
待てってんだろ。
間もなく彼が魔法によってナイフの刃が淡く光る。エンチャントウェポンという武器の切れ味を高める魔法だ。
ドニの目線の方向を確認、良し。
念動力の糸を捻り、砲身として投げナイフを打ち出す。
高速で横回転した投げナイフが頭上の葉と葉の隙間を直進し、空気が弾けるパアアンという音が鳴る。
弾丸のように回転を加え打ち出すことによって、ナイフのスピードは以前に比べて三倍近くなり破壊力が格段に増した。
余りの速度に目で捉えることは出来ず、インパクトの瞬間にソニックブームが発生し物凄い音がなるってわけさ。
ドサっと半分ほど頭が吹き飛んだ白黒縞模様の豹が地面に落ちた。
「今日の肉にするか」
「余り美味しそうには見えないな」
ドニと冗談を言い合いつつも、剥ぎ取りナイフを抜く俺もこの世界に慣れてきたよな。
修行に出て早三週間が経過しようとしている。一度街に戻りはしたが、殆どの夜は野宿している生活だ。
野外活動の経験が殆どなかった俺であったが、今となってはどこでも眠ることができる。
こうして外に出てモンスターを狩りながら生活しているのは、もちろん修行のため。
兵団から俺たちのことを聞いたのだろうドニが、修行に出かけようとした時合流したんだ。
パルヴィとアヒルももちろんついて来ている。ひょっとしたらレティシアもご一緒するかもと思ったのだけど、すみよんが出て来ることはなかった。
ので、彼女は街の教会にいるはず。
「お前さんも随分染まってきたじゃねえか」
「ドニの言う通りだったよ。パルヴィは野宿に慣れてはいたけど、兵団として行動していたから物資の無いサバイバル経験はなかったから」
「ガハハハッ。しおらしいことを言うんじゃねえ。死ぬぞ」
「そう簡単にはくたばらないって。腕が飛んでもすぐ回復する俺だぜ」
喋りながらも二人でやっているから早い早い。もうマーブルパンサーの皮の剥ぎ取りが完了した。
今度は解体して、肉を分けるんだったよな。
「俺としても収穫はあった。魔法でも力でもない。面白えもんだな」
「上達が早すぎてビックリだよ。ちょっとへこむ」
「使えるようになってよく分かった。やはりお前さん、化け物だ」
「俺は生まれてから今までずっと超能力を使ってんだぜ」
以前約束していた超能力の手ほどきをドニとパルヴィに行ったんだ。
したら、僅か一週間ほどで二人とも超能力を使えるようになった。どうも、魔法かスキルを持っていると超能力が発現しやすいかもしれないというのがドニの談である。
ドニの場合は感覚を強化する方向で超能力が使えるようになった。
彼は元々「鋭敏知覚」という感覚を強化するスキルを持っていて、モンスターの気配を感知するのが早かったのはこのスキルと経験による。
しかし、先ほどマーブルパンサーを発見したのは確かに長年の勘とスキル起因なのだけど、超能力で姿を「見た」のだ。
「随分とハッキリ捉えていたよな」
「ん、唐突になんだ。ああ、マーブルパンサーのことか。体温? そんなもんがぼんやりとな。姿を捉えるには十分だぜ」
だから、片目をパチリとしておどけるのは似合わないって。悪人顔でそれをされると何か企んでいるように見えて怖いわ。
ええと、何を考えていたんだっけ。そうそう。ドニは元々持っていた能力を強化するように超能力が発現した。
確実ではないが、逆ザヤで俺の超能力も伸ばすことができるんじゃないかって考えたのだ。
『池まで出たよー』
『分かった。そっちに向かう』
頭の中に直接響く声。すみよんのものではない。
これはパルヴィが俺に超能力でコンタクトをとったものだ。
彼女には頭痛薬となるポーションを買い出しに行ってきてもらっていた。彼女なら後からでも合流できるから。
ドニとほぼ同時期にパルヴィも超能力を使えるようになった。
だけど、彼と異なり自分のこれまで鍛えてきた技能や持って生まれたスキルとは全く異なる超能力だったので、俺を悩ませている。
彼女の超能力は「テレパス」だった。超能力と言えばこれというくらい世間では有名なものだけど、実際に体験するのはもちろん初めてである。
今は亡き「共感」のスキルを持っていたエタンに発現したのだったら理解できるのだけど……パルヴィだものなあ。
「パルヴィが来たみたいだから、急ぎ肉を回収して動こうか」
「あいよ」
頭痛薬が補充できれば、超能力を使いたい放題だ。いつ何が襲ってくるか分からぬ危機感溢れる場所で、実戦を繰り返しつつ暇を見て修行も行う。
実戦に勝る経験はないと思っている。だけど、修行は修行で必要だ。実戦でまだ使えない練習もできるからな。
◇◇◇
パルヴィに夕飯を作ってもらっている間に、ドニの手ほどきを受けながらナイフを投げる。
念動力の糸ではなく、自分の手で。
パルヴィの例があるので確証は持てないけど、自分の技術を鍛えれば超能力にも影響を及ぼすのではないかと考えた結果、彼とパルヴィに交互に先生役になってもらうことにしたんだよ。
ドニからはナイフ格闘術と投擲を。パルヴィからは弓。
俺が練習時間を取れるようにご飯の準備は二人が交代でやってくれている。
ありがたくて何度お礼を言っても足りないくらいだが、当の二人は上級悪魔をやれるとしたら俺だけだから協力は惜しまないと口を揃えて言っていた。
スコンと子気味よい音がして、ナイフが木の幹に突き刺さる。
「お、中った」
「だいぶ上達したんじゃねえか。そんで一つ気になってんだが」
「うん」
「お前さんの『糸』だったか? 使わねえのか?」
「自前の技術力をつけたくてさ」
「そうじゃなくってだな。投げるのはお前さんの手だ。ここまではいいか? 俺が魔法でやったように『糸』を使えねえのかってことだ」
ナイフを握っていれば念動力の糸を張り巡らせることはできるのだけど……。
手を離れると糸は急速に力を失い消えてしまう。
体のどこかと繋がっていれば糸は消えない。
いや……まてよ。
糸で何かを動かすことってのはつまるところ運動エネルギーなわけだろ。じゃあなんで糸の形になってんだ?
糸じゃなくてもよくない?
魔力による武器の強化はエンチャントウェポンだけじゃなく、パルヴィのファイアウェポンも見たし、エレメントチャージだったか、他にもドニがいくつか見せてくれた。
「経験」はしている。エネルギーを出すこともできる。
ドニとパルヴィの超能力が使えるようになるまでの経緯から「出来て当たり前、自然なことだ」と信じることが、超能力発現の第一歩なのだとも知った。
まずは糸でいい。糸を纏わせ、変化させることをイメージしろ。
糸はエネルギー、本来の形に戻す。元々形の無かったものを俺が糸にしているだけのこと。
「む、むむ」
糸が解除されただけだった……。
そうすぐにはうまく行かないか。修行あるのみ。
「いるのは俺にも分かるけど」
「全長3メートルくらい。形からしてマーブルパンサーの……『血染め』ってとこかねえ」
「来ないなら、こっちから行く」
ナイフを宙に浮かせると、ドニが眉間に皺を寄せ渋い顔で舌打ちする。
待てってんだろ。
間もなく彼が魔法によってナイフの刃が淡く光る。エンチャントウェポンという武器の切れ味を高める魔法だ。
ドニの目線の方向を確認、良し。
念動力の糸を捻り、砲身として投げナイフを打ち出す。
高速で横回転した投げナイフが頭上の葉と葉の隙間を直進し、空気が弾けるパアアンという音が鳴る。
弾丸のように回転を加え打ち出すことによって、ナイフのスピードは以前に比べて三倍近くなり破壊力が格段に増した。
余りの速度に目で捉えることは出来ず、インパクトの瞬間にソニックブームが発生し物凄い音がなるってわけさ。
ドサっと半分ほど頭が吹き飛んだ白黒縞模様の豹が地面に落ちた。
「今日の肉にするか」
「余り美味しそうには見えないな」
ドニと冗談を言い合いつつも、剥ぎ取りナイフを抜く俺もこの世界に慣れてきたよな。
修行に出て早三週間が経過しようとしている。一度街に戻りはしたが、殆どの夜は野宿している生活だ。
野外活動の経験が殆どなかった俺であったが、今となってはどこでも眠ることができる。
こうして外に出てモンスターを狩りながら生活しているのは、もちろん修行のため。
兵団から俺たちのことを聞いたのだろうドニが、修行に出かけようとした時合流したんだ。
パルヴィとアヒルももちろんついて来ている。ひょっとしたらレティシアもご一緒するかもと思ったのだけど、すみよんが出て来ることはなかった。
ので、彼女は街の教会にいるはず。
「お前さんも随分染まってきたじゃねえか」
「ドニの言う通りだったよ。パルヴィは野宿に慣れてはいたけど、兵団として行動していたから物資の無いサバイバル経験はなかったから」
「ガハハハッ。しおらしいことを言うんじゃねえ。死ぬぞ」
「そう簡単にはくたばらないって。腕が飛んでもすぐ回復する俺だぜ」
喋りながらも二人でやっているから早い早い。もうマーブルパンサーの皮の剥ぎ取りが完了した。
今度は解体して、肉を分けるんだったよな。
「俺としても収穫はあった。魔法でも力でもない。面白えもんだな」
「上達が早すぎてビックリだよ。ちょっとへこむ」
「使えるようになってよく分かった。やはりお前さん、化け物だ」
「俺は生まれてから今までずっと超能力を使ってんだぜ」
以前約束していた超能力の手ほどきをドニとパルヴィに行ったんだ。
したら、僅か一週間ほどで二人とも超能力を使えるようになった。どうも、魔法かスキルを持っていると超能力が発現しやすいかもしれないというのがドニの談である。
ドニの場合は感覚を強化する方向で超能力が使えるようになった。
彼は元々「鋭敏知覚」という感覚を強化するスキルを持っていて、モンスターの気配を感知するのが早かったのはこのスキルと経験による。
しかし、先ほどマーブルパンサーを発見したのは確かに長年の勘とスキル起因なのだけど、超能力で姿を「見た」のだ。
「随分とハッキリ捉えていたよな」
「ん、唐突になんだ。ああ、マーブルパンサーのことか。体温? そんなもんがぼんやりとな。姿を捉えるには十分だぜ」
だから、片目をパチリとしておどけるのは似合わないって。悪人顔でそれをされると何か企んでいるように見えて怖いわ。
ええと、何を考えていたんだっけ。そうそう。ドニは元々持っていた能力を強化するように超能力が発現した。
確実ではないが、逆ザヤで俺の超能力も伸ばすことができるんじゃないかって考えたのだ。
『池まで出たよー』
『分かった。そっちに向かう』
頭の中に直接響く声。すみよんのものではない。
これはパルヴィが俺に超能力でコンタクトをとったものだ。
彼女には頭痛薬となるポーションを買い出しに行ってきてもらっていた。彼女なら後からでも合流できるから。
ドニとほぼ同時期にパルヴィも超能力を使えるようになった。
だけど、彼と異なり自分のこれまで鍛えてきた技能や持って生まれたスキルとは全く異なる超能力だったので、俺を悩ませている。
彼女の超能力は「テレパス」だった。超能力と言えばこれというくらい世間では有名なものだけど、実際に体験するのはもちろん初めてである。
今は亡き「共感」のスキルを持っていたエタンに発現したのだったら理解できるのだけど……パルヴィだものなあ。
「パルヴィが来たみたいだから、急ぎ肉を回収して動こうか」
「あいよ」
頭痛薬が補充できれば、超能力を使いたい放題だ。いつ何が襲ってくるか分からぬ危機感溢れる場所で、実戦を繰り返しつつ暇を見て修行も行う。
実戦に勝る経験はないと思っている。だけど、修行は修行で必要だ。実戦でまだ使えない練習もできるからな。
◇◇◇
パルヴィに夕飯を作ってもらっている間に、ドニの手ほどきを受けながらナイフを投げる。
念動力の糸ではなく、自分の手で。
パルヴィの例があるので確証は持てないけど、自分の技術を鍛えれば超能力にも影響を及ぼすのではないかと考えた結果、彼とパルヴィに交互に先生役になってもらうことにしたんだよ。
ドニからはナイフ格闘術と投擲を。パルヴィからは弓。
俺が練習時間を取れるようにご飯の準備は二人が交代でやってくれている。
ありがたくて何度お礼を言っても足りないくらいだが、当の二人は上級悪魔をやれるとしたら俺だけだから協力は惜しまないと口を揃えて言っていた。
スコンと子気味よい音がして、ナイフが木の幹に突き刺さる。
「お、中った」
「だいぶ上達したんじゃねえか。そんで一つ気になってんだが」
「うん」
「お前さんの『糸』だったか? 使わねえのか?」
「自前の技術力をつけたくてさ」
「そうじゃなくってだな。投げるのはお前さんの手だ。ここまではいいか? 俺が魔法でやったように『糸』を使えねえのかってことだ」
ナイフを握っていれば念動力の糸を張り巡らせることはできるのだけど……。
手を離れると糸は急速に力を失い消えてしまう。
体のどこかと繋がっていれば糸は消えない。
いや……まてよ。
糸で何かを動かすことってのはつまるところ運動エネルギーなわけだろ。じゃあなんで糸の形になってんだ?
糸じゃなくてもよくない?
魔力による武器の強化はエンチャントウェポンだけじゃなく、パルヴィのファイアウェポンも見たし、エレメントチャージだったか、他にもドニがいくつか見せてくれた。
「経験」はしている。エネルギーを出すこともできる。
ドニとパルヴィの超能力が使えるようになるまでの経緯から「出来て当たり前、自然なことだ」と信じることが、超能力発現の第一歩なのだとも知った。
まずは糸でいい。糸を纏わせ、変化させることをイメージしろ。
糸はエネルギー、本来の形に戻す。元々形の無かったものを俺が糸にしているだけのこと。
「む、むむ」
糸が解除されただけだった……。
そうすぐにはうまく行かないか。修行あるのみ。
0
お気に入りに追加
377
あなたにおすすめの小説
変わり者と呼ばれた貴族は、辺境で自由に生きていきます
染井トリノ
ファンタジー
書籍化に伴い改題いたしました。
といっても、ほとんど前と一緒ですが。
変わり者で、落ちこぼれ。
名門貴族グレーテル家の三男として生まれたウィルは、貴族でありながら魔法の才能がなかった。
それによって幼い頃に見限られ、本宅から離れた別荘で暮らしていた。
ウィルは世間では嫌われている亜人種に興味を持ち、奴隷となっていた亜人種の少女たちを屋敷のメイドとして雇っていた。
そのこともあまり快く思われておらず、周囲からは変わり者と呼ばれている。
そんなウィルも十八になり、貴族の慣わしで自分の領地をもらうことになったのだが……。
父親から送られた領地は、領民ゼロ、土地は枯れはて資源もなく、屋敷もボロボロという最悪の状況だった。
これはウィルが、荒れた領地で生きていく物語。
隠してきた力もフルに使って、エルフや獣人といった様々な種族と交流しながらのんびり過ごす。
8/26HOTラインキング1位達成!
同日ファンタジー&総合ランキング1位達成!
【完結】異世界転移した私がドラゴンの魔女と呼ばれるまでの話
yuzuku
ファンタジー
ベランダから落ちて死んだ私は知らない森にいた。
知らない生物、知らない植物、知らない言語。
何もかもを失った私が唯一見つけた希望の光、それはドラゴンだった。
臆病で自信もないどこにでもいるような平凡な私は、そのドラゴンとの出会いで次第に変わっていく。
いや、変わらなければならない。
ほんの少しの勇気を持った女性と青いドラゴンが冒険する異世界ファンタジー。
彼女は後にこう呼ばれることになる。
「ドラゴンの魔女」と。
※この物語はフィクションです。
実在の人物・団体とは一切関係ありません。
転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~
丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。
一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。
それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。
ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。
ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。
もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは……
これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。
家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~
厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない!
☆第4回次世代ファンタジーカップ
142位でした。ありがとう御座いました。
★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
《完結》転生令嬢の甘い?異世界スローライフ ~神の遣いのもふもふを添えて~
芽生 (メイ)
ファンタジー
ガタガタと揺れる馬車の中、天海ハルは目を覚ます。
案ずるメイドに頭の中の記憶を頼りに会話を続けるハルだが
思うのはただ一つ
「これが異世界転生ならば詰んでいるのでは?」
そう、ハルが転生したエレノア・コールマンは既に断罪後だったのだ。
エレノアが向かう先は正道院、膨大な魔力があるにもかかわらず
攻撃魔法は封じられたエレノアが使えるのは生活魔法のみ。
そんなエレノアだが、正道院に来てあることに気付く。
自給自足で野菜やハーブ、畑を耕し、限られた人々と接する
これは異世界におけるスローライフが出来る?
希望を抱き始めたエレノアに突然現れたのはふわふわもふもふの狐。
だが、メイドが言うにはこれは神の使い、聖女の証?
もふもふと共に過ごすエレノアのお菓子作りと異世界スローライフ!
※場所が正道院で女性中心のお話です
※小説家になろう! カクヨムにも掲載中
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる