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46.すうぇー
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――コアラハウス。
もしゃ……うむむ。むむ。
『アイテムが失われました』
だあああ。なかなかうまく行かねえな。
モンスターのドロップアイテムと街で購入した小麦粉やらガラス瓶やらを錬金術の実験台にしているが、なかなかうまくいかないなあ。
煙玉とかちょっとした逃走用アイテムでもできりゃあいいんだが……。
あ、煙玉は意味がない。俺のステルスより効果が低いじゃないか。高レベルモンスターはこっちが見えなくても気配で察知してくるから無駄なのだ。
我が家ができてから、寝るまでの間、安全に過ごせるようになったからいろいろと試しているんだよ。
物を広げても樹上じゃないから落ちることもないし。
「何をされているんですか?」
「まずは服を着るんだ。話はそれからな」
「そうでした」
俺のやっていることに興味を引かれたのか、コレットが手元を覗き込んでくる。
全裸で。彼女はお湯で体を拭いている最中だった。
もう彼女のお清めタイムは終わったようで、濡れたタオルが壁際に干されていたる様子。
人間は毛皮がないんだから、ちゃんと服を着ないと風邪をひいてしまうんだからな。
全く……注意してくれないと。風邪薬とか回復魔法なんてものは準備していないんだよな。
包帯スキルとか少しは鍛えているけど、幸いにも未だ誰も大怪我をしたことがない。
怪我や病気の時の対応策もちゃんと考えておかないとなあ。
ん?
そういや。
「コレット」
「はい」
「コレットって回復術師じゃなかったっけ?」
「そ、そうです。一応……弓しか使っていないですけど」
「回復魔法って全く増やしていないよな」
この前ワーンベイダーらに会った時も、家具や服を買うだけで呪文のスクロールは何一つ買わなかった。
確か、コレットって一つだけスペルブックに呪文を登録しているとか言っていたような……。
じとーっと見上げたら、彼女の額からたらりと冷や汗が流れ落ちた。
「つ、使う機会もありませんでしたし……わたしの持つ呪文はリフレッシュだけですし……」
「どんな魔法なんだ?」
「気分が晴れ晴れとした……ような、そうでないような」
「もういっそ、レンジャーかアーチャーにでもなった方がいいんじゃないか?」
弓と軽業師に、野外活動系のスキルとか罠やらがあればレンジャーとしてやっていけるだろうし。
アーチャーなら既に弓はお得意分野になっているからさ。
「か、考えておきます。あはは」
「お友達がきっかけで回復術師になったんだよな。お友達には会いに行かなくていいのか?」
「街は近くですし、彼女に会おうとしたらなかなか大変なんです……コアラさんを連れて行けないような気がするので」
「友達に会うくらい行ってきてと言いたいところだけど、できればアンデッドのことを調べ終わった後なら助かる」
「もちろんそのつもりです。アンデッドをこのまま放置しておけません。わたしで力になれるのでしたら、何とかしたいです」
うんうん。そうだよな。
コレットは良く分かっている。ユーカリが手に入らなくなったら大変だもの。
「ありがとな。我慢してくれて」
「いえ、一人前になるまでソニアには会わないと決めていましたし。アンデッドの事件で力になれればわたしも自分を一人前と思うことができます。ですので」
「分かった。一緒に解決まで導こうぜ」
「はい!」
「俺は作業に戻る。コレットは服をちゃんと着たまえ」
ゴソゴソと衣擦れの音を聞きながら、再び床に散らばったアイテムへ目を落とす。
錬金術は特定のアイテムを合成すると、決まったアイテムができる仕組みというところまでは分かっている。
例えば、薬草と水を合成するとポーションができるといった感じだ。
でたらめに試しているけど、メモを取ったりなんてしていないからどれがどれやら全く分からん。
熟練度だけは上がっていくのだが、実用に耐えなかったら鍛えてもなあ。
んー。錬金術とか素敵な響きだから自宅が出来てから結構積極的に熟練度をあげていたけど、包帯とか他のスキル上げに変えてもいいか。
『アイテムが失われました』
ぬがあああ。また失敗したしさ!
バンザイのポーズでやってられるかああっと何かの牙をポイっと床に投げ捨てた。
「可愛らしく伸びをしてどうされたんです? コアラさんがユーカリ以外のアイテムに注目するなんて」
いや、嘆いていたんだけどな。
まあそれはともかく、覗き込むようにしてさりげなく頭に触れようとしているのは分かっている。
ひょいと頭をスウェーさせると、あからさまにコレットが動揺しびくうっと肩が震えた。
「適当にアイテムを合成しているんだけど、どうにもこうにもよくわからん」
「錬金術でしたっけ? えっと、ベノムウルフの目玉とコアクリスタルを合わせると魔石ができます」
「え?」
「あれ? 何か変なことを言いましたか?」
「いや、何と何を合成したら何になるとか分かるの?」
「はい。コーデックスが教えてくれる範囲でしたら」
こてんと小首をかしげるコレットだったが、こいつはとんでもねえぞ。
回復術師なんかより、錬金術師こそ彼女の天職じゃないだろうか。
錬金術師なら戦闘ができないかもしれない? そんなことはないさ。
今だって回復術師としては何ら動いていないもの。
職業が何であれ、弓と軽業師スキルがあれば戦闘に支障はない。
「コレット。いろいろアイテムを出すから合成のやり方を教えてもらえるか」
「もちろんです!」
コレットがその場でペタンと座り、俺を膝の上に乗せる。
「何か使えるアイテムができるかもしれない。寝るまで試してみたい」
「はい!」
「俺の熟練度でうまく合成できりゃあいいけど」
「失敗しても、コアラさんならアイテムなんて惜しくない、ですよね?」
「おう。ユーカリ以外は全て要らない」
『パンダは笹が食べたいようです』
パンダが笹も必要だとアピールしてきやがった。
ゴロゴロしているだけのくせに、目ざとい奴め。
◇◇◇
ふああ。眠い。
結局あの後、遅くまで錬金術を試していたんだよ。
空が白くなってきて……すっかり日が登る頃まで熱中していた。
寝てしまったら、深夜まで余裕で起きない自信がある。
だから、そのまま起きておくことにしたのだ。素晴らしい発想の転換。
もちろん、日中起きておくってことには意味がある。
「戻ったらすぐに寝よう」
「はいい」
パンダは自宅に置いておくことにした。
完全に眠っていて動こうとしないんだもの。
目的地はワーンベイダーとトリアノンがいるあの兵舎だ。
彼らは日中に活動しているから、夜中に行っても会うことができない。
俺の入手した情報を伝えておけば、彼らも彼らで動いてくれるだろうと思ってさ。
というのは、アンデッド化をしている者が森の中にいるとは限らないし、一体だけじゃないかもしれない。
となれば、人数がいるワーンベイダー達にも動いてもらった方が良い。
ついでに物資も補充しておくか……。
眠気眼を擦りながら、樹上を移動する俺とコレットであった。
もしゃ……うむむ。むむ。
『アイテムが失われました』
だあああ。なかなかうまく行かねえな。
モンスターのドロップアイテムと街で購入した小麦粉やらガラス瓶やらを錬金術の実験台にしているが、なかなかうまくいかないなあ。
煙玉とかちょっとした逃走用アイテムでもできりゃあいいんだが……。
あ、煙玉は意味がない。俺のステルスより効果が低いじゃないか。高レベルモンスターはこっちが見えなくても気配で察知してくるから無駄なのだ。
我が家ができてから、寝るまでの間、安全に過ごせるようになったからいろいろと試しているんだよ。
物を広げても樹上じゃないから落ちることもないし。
「何をされているんですか?」
「まずは服を着るんだ。話はそれからな」
「そうでした」
俺のやっていることに興味を引かれたのか、コレットが手元を覗き込んでくる。
全裸で。彼女はお湯で体を拭いている最中だった。
もう彼女のお清めタイムは終わったようで、濡れたタオルが壁際に干されていたる様子。
人間は毛皮がないんだから、ちゃんと服を着ないと風邪をひいてしまうんだからな。
全く……注意してくれないと。風邪薬とか回復魔法なんてものは準備していないんだよな。
包帯スキルとか少しは鍛えているけど、幸いにも未だ誰も大怪我をしたことがない。
怪我や病気の時の対応策もちゃんと考えておかないとなあ。
ん?
そういや。
「コレット」
「はい」
「コレットって回復術師じゃなかったっけ?」
「そ、そうです。一応……弓しか使っていないですけど」
「回復魔法って全く増やしていないよな」
この前ワーンベイダーらに会った時も、家具や服を買うだけで呪文のスクロールは何一つ買わなかった。
確か、コレットって一つだけスペルブックに呪文を登録しているとか言っていたような……。
じとーっと見上げたら、彼女の額からたらりと冷や汗が流れ落ちた。
「つ、使う機会もありませんでしたし……わたしの持つ呪文はリフレッシュだけですし……」
「どんな魔法なんだ?」
「気分が晴れ晴れとした……ような、そうでないような」
「もういっそ、レンジャーかアーチャーにでもなった方がいいんじゃないか?」
弓と軽業師に、野外活動系のスキルとか罠やらがあればレンジャーとしてやっていけるだろうし。
アーチャーなら既に弓はお得意分野になっているからさ。
「か、考えておきます。あはは」
「お友達がきっかけで回復術師になったんだよな。お友達には会いに行かなくていいのか?」
「街は近くですし、彼女に会おうとしたらなかなか大変なんです……コアラさんを連れて行けないような気がするので」
「友達に会うくらい行ってきてと言いたいところだけど、できればアンデッドのことを調べ終わった後なら助かる」
「もちろんそのつもりです。アンデッドをこのまま放置しておけません。わたしで力になれるのでしたら、何とかしたいです」
うんうん。そうだよな。
コレットは良く分かっている。ユーカリが手に入らなくなったら大変だもの。
「ありがとな。我慢してくれて」
「いえ、一人前になるまでソニアには会わないと決めていましたし。アンデッドの事件で力になれればわたしも自分を一人前と思うことができます。ですので」
「分かった。一緒に解決まで導こうぜ」
「はい!」
「俺は作業に戻る。コレットは服をちゃんと着たまえ」
ゴソゴソと衣擦れの音を聞きながら、再び床に散らばったアイテムへ目を落とす。
錬金術は特定のアイテムを合成すると、決まったアイテムができる仕組みというところまでは分かっている。
例えば、薬草と水を合成するとポーションができるといった感じだ。
でたらめに試しているけど、メモを取ったりなんてしていないからどれがどれやら全く分からん。
熟練度だけは上がっていくのだが、実用に耐えなかったら鍛えてもなあ。
んー。錬金術とか素敵な響きだから自宅が出来てから結構積極的に熟練度をあげていたけど、包帯とか他のスキル上げに変えてもいいか。
『アイテムが失われました』
ぬがあああ。また失敗したしさ!
バンザイのポーズでやってられるかああっと何かの牙をポイっと床に投げ捨てた。
「可愛らしく伸びをしてどうされたんです? コアラさんがユーカリ以外のアイテムに注目するなんて」
いや、嘆いていたんだけどな。
まあそれはともかく、覗き込むようにしてさりげなく頭に触れようとしているのは分かっている。
ひょいと頭をスウェーさせると、あからさまにコレットが動揺しびくうっと肩が震えた。
「適当にアイテムを合成しているんだけど、どうにもこうにもよくわからん」
「錬金術でしたっけ? えっと、ベノムウルフの目玉とコアクリスタルを合わせると魔石ができます」
「え?」
「あれ? 何か変なことを言いましたか?」
「いや、何と何を合成したら何になるとか分かるの?」
「はい。コーデックスが教えてくれる範囲でしたら」
こてんと小首をかしげるコレットだったが、こいつはとんでもねえぞ。
回復術師なんかより、錬金術師こそ彼女の天職じゃないだろうか。
錬金術師なら戦闘ができないかもしれない? そんなことはないさ。
今だって回復術師としては何ら動いていないもの。
職業が何であれ、弓と軽業師スキルがあれば戦闘に支障はない。
「コレット。いろいろアイテムを出すから合成のやり方を教えてもらえるか」
「もちろんです!」
コレットがその場でペタンと座り、俺を膝の上に乗せる。
「何か使えるアイテムができるかもしれない。寝るまで試してみたい」
「はい!」
「俺の熟練度でうまく合成できりゃあいいけど」
「失敗しても、コアラさんならアイテムなんて惜しくない、ですよね?」
「おう。ユーカリ以外は全て要らない」
『パンダは笹が食べたいようです』
パンダが笹も必要だとアピールしてきやがった。
ゴロゴロしているだけのくせに、目ざとい奴め。
◇◇◇
ふああ。眠い。
結局あの後、遅くまで錬金術を試していたんだよ。
空が白くなってきて……すっかり日が登る頃まで熱中していた。
寝てしまったら、深夜まで余裕で起きない自信がある。
だから、そのまま起きておくことにしたのだ。素晴らしい発想の転換。
もちろん、日中起きておくってことには意味がある。
「戻ったらすぐに寝よう」
「はいい」
パンダは自宅に置いておくことにした。
完全に眠っていて動こうとしないんだもの。
目的地はワーンベイダーとトリアノンがいるあの兵舎だ。
彼らは日中に活動しているから、夜中に行っても会うことができない。
俺の入手した情報を伝えておけば、彼らも彼らで動いてくれるだろうと思ってさ。
というのは、アンデッド化をしている者が森の中にいるとは限らないし、一体だけじゃないかもしれない。
となれば、人数がいるワーンベイダー達にも動いてもらった方が良い。
ついでに物資も補充しておくか……。
眠気眼を擦りながら、樹上を移動する俺とコレットであった。
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