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88.天下布武
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「本来ならノブナガ殿と呼びたいところだが、貴君は『魔王』。故にノブナガと呼び捨てさせていただく」
「構わぬ。身分など人の世の理。儂には関係ない話じゃ」
最初に問うた時よりノブナガのことは呼び捨てにしているが、再度あえて宣言する。
実のところ、彼に向けた言葉ではなく私の中で気持ちの整理をするためだ。生前のノブナガは日ノ本を大混乱に陥れたとはいえ、間違いなく歴史に名を残す人物であろう。
後の世で彼が大悪人と呼ばれようが、間違いなく彼は常人には成しえぬことをやってのけた。だからこそ、彼の名は日ノ本の歴史に刻まれているのだから。
それほどの偉人を前に「殿」さえ用いず呼び捨てにすることは私の矜持が許さない。しかし、彼は魔王だ。
人ではなく魔王ならば、魔の者として扱わねばならない。
私の宣言は、自分自身に対するけじめ……。
「『天下布武』とは『民草が自らの足で歩き、笑顔の絶えない社会にする』ことだと聞いている。間違いないのか?」
「いかにも。儂の目的もミツヒデと同じ……天下布武を成すことである」
ノブナガは淀みなく即答する。
「どうも解せぬのお」
隣に立つリリアナがボソリと呟く。
私も彼女と同じ考えだ。
昔はともかく、現在のノブナガとミツヒデに天下布武が成しえるとは思えないのだ。
彼らは魔の者であり、民草を……ま、待てよ。
――人の世の理。儂には関係ない話じゃ。
先ほどのノブナガの言葉がふと頭に浮かぶ。
そ、そうか。そう言うことだったのか。ようやく全てが繋がった。
ミツヒデの言う「覚悟」と「私たちを選別したこと」……彼らが魔の者に転じた理由……。
「貴君は……自ら魔王へ転じ、民のために犠牲になろうと言うのか」
ノブナガが民草の為に何ができるのかは分からない。
対するノブナガはどこからか取り出した扇子を扇ぎ、愉快そうに大きな声で笑う。
「あっ晴れじゃ! さすがミツヒデの見こんだ男よ」
「自ら犠牲となり何をするつもりなのだ?」
「まだ、儂が民草の為に何か成すと決まったわけではない」
「……どういうことだ?」
「覚悟じゃ。ミツヒデら協力者と儂は自らだけではなく、お主ら人の世にも覚悟を求める」
どういうことだ……?
私の予想は間違っていなかった。ノブナガ達は確かに民草の為に何かを成そうとしている。
リリアナなら何か察したのかと期待して彼女を横目でみやるが、彼女も首を横に振った。
「難しいことはよくわからねえ。しかし、ノブが一番強ええことには変わりないだろうさ」
待て、十郎。そこでノブナガを煽るんじゃない。このまま戦闘に突入することことは避けたい。
戦うにしても彼の意図を全て把握してからにしたいのだ。ここまで私たちを導いた理由をハッキリさせたい。
「カカカ。十郎よ。お主の単純明快な気質。儂は嫌いじゃない」
「そうか、へへへ」
「じゃが、魔を含むお主に出る幕はない。引っ込んでおれ」
「な、何だと!」
十郎は口ではノブナガの挑発へ憤る様子を見せていたが、逆に一歩引き横を向いて拗ねたように腕を組む。
この動きを見て、ようやく彼の意図が分かった。
「すまんな。十郎。時間稼ぎをしようとしてくれたのだろう?」心の中で彼に感謝の意を述べ、再び前を向く。
「ハルトさん……ノブナガ様は……自ら神に成り代わり……最後の審判を行おうとしているのではないでしょうか……」
ずっと押し黙っていたシャルロットが顔を伏せたまま絞り出すように呟く。
「東の大陸流の表現かの。面白い。言い得て妙じゃ。儂とミツヒデは遠い異国のお主らにも大きな期待を寄せていた」
「……ようやく見えてきた……」
「ほう。言ってみよ」
シャルロットの最後の審判、ノブナガの異国へ期待……二つの要素を総合すると一つの道筋がおぼろげながら見えてきた。
私たちは無数にいる民草の中からミツヒデによって選別され、ここまで来た。ミツヒデは私たちこそ、天下布武を成しえる者だと期待を寄せたのだ。
「私たちに課せられた貴君らの期待とは、魔王を滅することではない。魔王を封じること」
「よくぞ、その答えに自ら辿り着いた。それでこそ、ミツヒデの選んだ者達じゃ」
「答えに辿り着かぬ場合は、私たちを斬り捨てようとしたのだろう?」
「然り。辿り着かぬとは思っておらなかったがの」
ノブナガは自信満々に応じる。
「信頼か」
ミツヒデに対する絶対的なノブナガの信頼。そう思って聞き返したのだが、彼はニヤリと口元を歪め扇子を横に振る。
「いや、確信じゃ。この程度、これからお主らの成すことに比べれば些事に過ぎぬ」
「それほどまでにミツヒデに信を置いているのだな」
「あ奴の選別をくぐり抜け、ここまで来たのだ。些事ごとき軽く突破してもらわねばの」
嗤うノブナガ。
対峙する私たちは無言で彼の笑いが止むのを待っていた。
「ハルト、妾にもようやく見えたぞ」
リリアナはポンと私の肩を叩く。
「話が逸れてしまったの。晴斗よ。お主は儂が成すべきことも理解しておるか?」
ようやく元の表情に戻ったノブナガが問う。
「魔王である貴君の役目は非常に重い。まさに狂気の沙汰と言えよう。私がミツヒデの立場だったなら全力で止める」
「ふむ。お主の気質……悪くはない。しかし、世は変わらぬぞ」
「私の意見を挟むべきではなかったな……。貴君はシャルロットの言葉を借りると『審判』をしようとしているのだろう。民草の代表たる私たちと魔の代表である貴君で」
「然り」
一応確認までに、聞いてみるとノブナガはしかと頷きを返す。
これから本題だ。
「貴君の目的は、自らの封印。もし成せぬのなら、それまでと断じ……全てを滅ぼすつもりだろう」
「あっ晴れじゃ!」
愉快愉快とノブナガは上機嫌に扇を振るう。
「滅したらいいんじゃねえか! 俺たちならやれる! あの時は俺と晴斗だけだったが、ここには四人揃ってんだからな!」
「それではダメじゃ。ジュウロウよ。それでは……」
リリアナが十郎へ懇願するように叫ぶ。
そう、滅することは最善手ではなく次善の手。もし私たちが魔王の封印にしくじった時、滅す以外の手はなくなる。
「魔王よ。お主らが魔を集めていたのは、この世にある巨大な魔溜まりを全て魔王が集めるためじゃろう?」
「然り」
リリアナが確認するように問いかけると、ノブナガは即答した。
「分かったかの? ジュウロウよ」
「ああ、俺にもようやく理解できたぜ。全く……ノブ、ほんとあんた不器用だな。ゼノビアが迷うわけだぜ」
ノブナガの成したいことは、自らが封印された状態でこの世の魔を集めること。
古代龍の住処や他にもまだ見ぬ大陸に魔溜まりはあるかもしれない。しかし、それらも今後の私たちの活躍次第で魔王へ送ることができる。
魔を集めることで、この南の大陸以外に真祖・魔将クラスの魔が生まれないように。
延々と悠久の果てまで、彼は魔を集め続け、南の大陸に魔を縛り続ける。
なんという自己犠牲だろう。どれだけの覚悟がいっただろう。
しかし、あくまでも私たちがノブナガを封じることができたらの話だ。
できぬのなら、どちらかが滅するまで戦う以外、道はない。
私たちもむざむざとやられる気はないし、人の世に審判を下したノブナガはもはやとまらない。
ミツヒデは現世に住む人の中からこれだと思う人物を選出し、ノブナガの元へ届けたのだ。
彼は私たちに成しえぬ場合は、人の世を滅ぼす覚悟を持って私たちをここへ送り出した。
全て、最初から、繋がっていたのか……。
「構わぬ。身分など人の世の理。儂には関係ない話じゃ」
最初に問うた時よりノブナガのことは呼び捨てにしているが、再度あえて宣言する。
実のところ、彼に向けた言葉ではなく私の中で気持ちの整理をするためだ。生前のノブナガは日ノ本を大混乱に陥れたとはいえ、間違いなく歴史に名を残す人物であろう。
後の世で彼が大悪人と呼ばれようが、間違いなく彼は常人には成しえぬことをやってのけた。だからこそ、彼の名は日ノ本の歴史に刻まれているのだから。
それほどの偉人を前に「殿」さえ用いず呼び捨てにすることは私の矜持が許さない。しかし、彼は魔王だ。
人ではなく魔王ならば、魔の者として扱わねばならない。
私の宣言は、自分自身に対するけじめ……。
「『天下布武』とは『民草が自らの足で歩き、笑顔の絶えない社会にする』ことだと聞いている。間違いないのか?」
「いかにも。儂の目的もミツヒデと同じ……天下布武を成すことである」
ノブナガは淀みなく即答する。
「どうも解せぬのお」
隣に立つリリアナがボソリと呟く。
私も彼女と同じ考えだ。
昔はともかく、現在のノブナガとミツヒデに天下布武が成しえるとは思えないのだ。
彼らは魔の者であり、民草を……ま、待てよ。
――人の世の理。儂には関係ない話じゃ。
先ほどのノブナガの言葉がふと頭に浮かぶ。
そ、そうか。そう言うことだったのか。ようやく全てが繋がった。
ミツヒデの言う「覚悟」と「私たちを選別したこと」……彼らが魔の者に転じた理由……。
「貴君は……自ら魔王へ転じ、民のために犠牲になろうと言うのか」
ノブナガが民草の為に何ができるのかは分からない。
対するノブナガはどこからか取り出した扇子を扇ぎ、愉快そうに大きな声で笑う。
「あっ晴れじゃ! さすがミツヒデの見こんだ男よ」
「自ら犠牲となり何をするつもりなのだ?」
「まだ、儂が民草の為に何か成すと決まったわけではない」
「……どういうことだ?」
「覚悟じゃ。ミツヒデら協力者と儂は自らだけではなく、お主ら人の世にも覚悟を求める」
どういうことだ……?
私の予想は間違っていなかった。ノブナガ達は確かに民草の為に何かを成そうとしている。
リリアナなら何か察したのかと期待して彼女を横目でみやるが、彼女も首を横に振った。
「難しいことはよくわからねえ。しかし、ノブが一番強ええことには変わりないだろうさ」
待て、十郎。そこでノブナガを煽るんじゃない。このまま戦闘に突入することことは避けたい。
戦うにしても彼の意図を全て把握してからにしたいのだ。ここまで私たちを導いた理由をハッキリさせたい。
「カカカ。十郎よ。お主の単純明快な気質。儂は嫌いじゃない」
「そうか、へへへ」
「じゃが、魔を含むお主に出る幕はない。引っ込んでおれ」
「な、何だと!」
十郎は口ではノブナガの挑発へ憤る様子を見せていたが、逆に一歩引き横を向いて拗ねたように腕を組む。
この動きを見て、ようやく彼の意図が分かった。
「すまんな。十郎。時間稼ぎをしようとしてくれたのだろう?」心の中で彼に感謝の意を述べ、再び前を向く。
「ハルトさん……ノブナガ様は……自ら神に成り代わり……最後の審判を行おうとしているのではないでしょうか……」
ずっと押し黙っていたシャルロットが顔を伏せたまま絞り出すように呟く。
「東の大陸流の表現かの。面白い。言い得て妙じゃ。儂とミツヒデは遠い異国のお主らにも大きな期待を寄せていた」
「……ようやく見えてきた……」
「ほう。言ってみよ」
シャルロットの最後の審判、ノブナガの異国へ期待……二つの要素を総合すると一つの道筋がおぼろげながら見えてきた。
私たちは無数にいる民草の中からミツヒデによって選別され、ここまで来た。ミツヒデは私たちこそ、天下布武を成しえる者だと期待を寄せたのだ。
「私たちに課せられた貴君らの期待とは、魔王を滅することではない。魔王を封じること」
「よくぞ、その答えに自ら辿り着いた。それでこそ、ミツヒデの選んだ者達じゃ」
「答えに辿り着かぬ場合は、私たちを斬り捨てようとしたのだろう?」
「然り。辿り着かぬとは思っておらなかったがの」
ノブナガは自信満々に応じる。
「信頼か」
ミツヒデに対する絶対的なノブナガの信頼。そう思って聞き返したのだが、彼はニヤリと口元を歪め扇子を横に振る。
「いや、確信じゃ。この程度、これからお主らの成すことに比べれば些事に過ぎぬ」
「それほどまでにミツヒデに信を置いているのだな」
「あ奴の選別をくぐり抜け、ここまで来たのだ。些事ごとき軽く突破してもらわねばの」
嗤うノブナガ。
対峙する私たちは無言で彼の笑いが止むのを待っていた。
「ハルト、妾にもようやく見えたぞ」
リリアナはポンと私の肩を叩く。
「話が逸れてしまったの。晴斗よ。お主は儂が成すべきことも理解しておるか?」
ようやく元の表情に戻ったノブナガが問う。
「魔王である貴君の役目は非常に重い。まさに狂気の沙汰と言えよう。私がミツヒデの立場だったなら全力で止める」
「ふむ。お主の気質……悪くはない。しかし、世は変わらぬぞ」
「私の意見を挟むべきではなかったな……。貴君はシャルロットの言葉を借りると『審判』をしようとしているのだろう。民草の代表たる私たちと魔の代表である貴君で」
「然り」
一応確認までに、聞いてみるとノブナガはしかと頷きを返す。
これから本題だ。
「貴君の目的は、自らの封印。もし成せぬのなら、それまでと断じ……全てを滅ぼすつもりだろう」
「あっ晴れじゃ!」
愉快愉快とノブナガは上機嫌に扇を振るう。
「滅したらいいんじゃねえか! 俺たちならやれる! あの時は俺と晴斗だけだったが、ここには四人揃ってんだからな!」
「それではダメじゃ。ジュウロウよ。それでは……」
リリアナが十郎へ懇願するように叫ぶ。
そう、滅することは最善手ではなく次善の手。もし私たちが魔王の封印にしくじった時、滅す以外の手はなくなる。
「魔王よ。お主らが魔を集めていたのは、この世にある巨大な魔溜まりを全て魔王が集めるためじゃろう?」
「然り」
リリアナが確認するように問いかけると、ノブナガは即答した。
「分かったかの? ジュウロウよ」
「ああ、俺にもようやく理解できたぜ。全く……ノブ、ほんとあんた不器用だな。ゼノビアが迷うわけだぜ」
ノブナガの成したいことは、自らが封印された状態でこの世の魔を集めること。
古代龍の住処や他にもまだ見ぬ大陸に魔溜まりはあるかもしれない。しかし、それらも今後の私たちの活躍次第で魔王へ送ることができる。
魔を集めることで、この南の大陸以外に真祖・魔将クラスの魔が生まれないように。
延々と悠久の果てまで、彼は魔を集め続け、南の大陸に魔を縛り続ける。
なんという自己犠牲だろう。どれだけの覚悟がいっただろう。
しかし、あくまでも私たちがノブナガを封じることができたらの話だ。
できぬのなら、どちらかが滅するまで戦う以外、道はない。
私たちもむざむざとやられる気はないし、人の世に審判を下したノブナガはもはやとまらない。
ミツヒデは現世に住む人の中からこれだと思う人物を選出し、ノブナガの元へ届けたのだ。
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