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1 ウチは薬屋です。《兄目線》

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「兄ちゃんご飯だよーー!!」

「はいよ」


返事は俺一人分なのに、ワラワラとどこから湧いたのか狭いダイニングにミチミチと人が座っていく。
屈強な男達が呼ばれていないのに集まるテーブル。

筋骨隆々な強面が所狭しと集まる我が家のキッチンは一般的な広さしかない。
そして兄妹二人なのに、何処からか椅子が持ち運ばれマッチョ達が雁首揃えて座っている様は異様としか言い様がない。


「今日はチキンのグリルとビーフシチューとコーン入りのスコーン。デザートはミルクプリンね」



家主である俺より満面の笑みを湛え食事を待つマッチョ達に思わず渋い顔になる。



「ウチはご飯屋じゃないよ?」



誰も聞かない、聞くつもりもない俺からの意見はチキンを焼く音に消された。



テーブルに並べられた食事を屈強なマッチョ達は頬を緩ませ感謝を口にするとモグモグと頬張った。





「なんでこうなったかなぁ………」





納得のいかない俺は不満をスコーンで飲み込んだ。





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