最高の能力が欲しい

84.戦争で起こった事part1

神宮寺が捕まった？？

「悪いな待たせた！！」

マダラが帰って来たので北野を連れて一旦
皆んなの元に向かう。

「北野！！無事だったのか？」
「正志！？それに小太郎！！」

黒牙時代からの顔見知り達を見て驚きの
声を上げる北野さん。

小太郎君までは予想がついていたみたいだが
正志が居た事には相当驚いていた。

「北野さん、そろそろ話してもらって良いですか？」
「あ、ああ！」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
北野回想

「前線から敵が雪崩れこんでくるぞーー！！」

誰かは分からないが怒号が飛ぶ。
真ん中の道からの敵が多い。
俺は新型マシーンKITANO8号で戦局を確認する。
KITANO8号には各地に飛ばした超小型カメラからの情報が入る様になっている。

何だと？？

相馬代表とガルフさんがやられた・・・

ロア・・・

全員に情報を伝えなければ！

「相馬代表とガルフさんがやられたーー！敵はロア！
こっちに来るぞーー！！」

スピーカーを使い全員に情報を流す。
驚きを隠せない者も沢山いる。

「チッ！落ち着け俺達で迎え撃つんだ」
「焦りは禁物です！！冷静になりなさい！」

赤牙代表のマルクさん白牙代表の香さんの声が響く。
香さんはギフトで精神を安定させるフェロモンを
出していた。
落ち着きを取り戻し雪崩れこんでくる兵を打ち滅ぼしていく俺達。
幹部連中も多く残っていた事もあり戦局は優勢。

その時突如空中にチャックが現れた。
中から姿を現わす三人。

「俺はロア！サン、ムーンお前らも挨拶をしとけ」

そう言ったかと思うと辺りには首が転がっていた。
血の海・・・
正に地獄だ！
恐怖に駆られマシーンを操作できない。

「俺は赤牙代表マルクだ！相馬達の仇を取る」
「私は白牙代表一ノ瀬  香！後ろ援護しなさい」

二人の代表がロアに向かう。
前にサンとムーンが立ちはだかる。
しかし後方からの幹部達による援護射撃で
動きを止める。

「ギフト「血液」」
「ギフト「精神」」

マルクさんのギフトにより辺りに飛び散った血が
動き出す。
動き出した血が鋭利になりロア達を襲う！
ロア達は避けるが残っていたギルド兵や魔国の戦士達は餌食になっていく。
避けたロア達に対して香さんが口を開く。

「潰し合え！！」

香さんの言葉にサンとムーンが突然ロアを襲い出す。
恐らくギフトで精神を支配したのだろう。

「ほう、面白いな。でもこれでどうだ？」
「圧倒的恐怖」

ロアが何かサンとムーンに言うと震えた二人は香さんのギフトの支配を打ち消し前に向き直る。

「私の支配を打ち消すとは・・・」
「北野！状況を教えなさい」

突然俺の名前を呼んだのは歩美さんだった。
俺は状況整理をして歩美さんに伝える。

「総帥と直樹そこに神龍ガランが現れ攻勢に！」

何故神龍ガランが？？
同じ様に疑問の表情を浮かべる全員。

「神龍ガランが現れた・・・」

歩美さんが呟いた瞬間マルクがロアに向かい血で
ロアを拘束する。

「今だ！！」

香さんを始め俺も含めた全員の攻撃が乱射される。
避けたサンとムーンもマルクが捉える。

「凝固！！」

そう言うとサンとムーンに付いた血が固まっていく。
煙が晴れ見えたロアを覆う血も固まり始める。

「潰れろ！！」

更に力を込めるマルク！



バリーン！！



血の拘束が割れサン、ムーン・・・


ロアが居ない！？



ゴト・・・



気づくとマルクさんの首が地面に落ちていた。


「貴様ーー！！」

激昂した香さんが自身の精神のリミットを外しロアに襲い掛かろうとする。


グサ！！


「何故・・・」

歩美さんが持っていたレイピアで香さんを貫いた。
地面に倒れる香さん。

何故歩美さんが？？


「歩美！先が少し心配だ、俺は先に行くぞ」
「分かりましたロア様」

そう言葉を残しロア達三人が消える。
静寂に包まれる中怒号が聞こえる。

前方より魔国の魔人部隊がなだれ込んできたのだ。


終わった・・・


絶望だ