最高の能力が欲しい

大路

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8.ギフト

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直樹「はいどうぞ」

 そう言い奈美の前に入れてきたホットコーヒーを置く

 奈美「ありがとう。でも直樹の部屋何も無いね」

 確かに必要最低限の物しかない殺風景な部屋だ。
  あの爆発が起こり世界が変わった日何故かここにいてその日から部屋もいじる気にもなれず過ごしてきたのだ。

 直樹「まあそんな事より聞きたい事があるんだ?」

 俺はここ数日の出来事を奈美にも話した。
   ゴブリンに勝った日からレベルが急激に上がった事異常に身体が強くなっている事



 そして更に質問する。



 直樹「ギフトって何?」

 一番気になっていたのが修也が残したギフト持ちっていう言葉だった。

 奈美「ちょっといっぺんに言わないでよ。順を追って説明するね」

 びっくりしながらも一つ一つ丁寧に説明してくれた。
  奈美曰くそんなレベルの上がり方は聞いた事が無いらしく知ってる知識の中では前例も無いらしい。

  ギフトについては様々な能力の上位互換であるらしい。

 持てる人物は極限られた人物で有名なのでは王都にいるらしい勇者と呼ばれる人物や世界ギルドの上位者、幻に近い高ランクモンスター、ランカー狩りを束ねる世界中にある犯罪組織などにもギフト持ちがいるらしい。

 あくまで明確には分かってないらしい。

 ていうか常識で学生の時に習ったじゃんと奈美は言うが俺には学生時代の記憶が全くない。 

  何度かボロが出そうになったが人と接する事をこの一ヶ月避けて貯めた知識で何とか記憶が無くなった?事は周りにはばれていない。

 奈美「何か力になれなくてごめんね」

 申し訳なさそうにする奈美にそんな事はないと言いながらじゃあ俺のギフトは何なんだろうと考え込んでいると奈美が口を開いた。


 奈美「でも本当にギフト持ちだったら凄い事だよ。ギルドからも引っ張りだこだしもう落ちこぼれ何て誰も言わないじゃん」

 興奮しながら話しかけてくる奈美を落ち着かせまだレベルが上がった事は内緒にして欲しいと伝えた。

  奈美は直樹が落ちこぼれ扱いを受けるのが悔しいらしく早くギルドに報告したそうだったが危険もあるしと理解してくれた。

 後は一緒に食事を取りながらたわいもない昔話をして別れた。

 この昔話の間が記憶がないので苦痛であった・・・
 何とか話しを合わせて乗り切ったが。


 奈美「一応体力は回復したけど大怪我してたんだから明日にでも教会に行って見てもらいなよ」

 教会とはこの世界の病院みたいなものだ。

 少し違うのは呪いなどの類の物も治してくれる場所である。

 直樹「分かった。奈美も気をつけてね」

 じゃあねと行って別れた後身体は大丈夫だが約束したし教会にでも行くかなと考えながら風呂に入ろう。

 その時部屋が眩い光に包まれた。眩しくて閉じた目を開けると何故か修也がいた。


 修也「よっ」

 思わず身構えた俺に対して気の無い挨拶をしてくる。あまりの普通の挨拶に警戒を解きそうになるが改めて警戒しながら質問する。

 直樹「どうやって入ってきた?」

 修也「まあ細かい事は良いじゃん。そんな事より直樹君の能力は何?」

 細かい事ではない様な気がするが俺の能力の詳細を聞いてきた修也に対しての答えは当然持ち合わせていないので黙っている。
 すると修也が髪をかき上げ話し出した。
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