天然ドSな彼女に抱かれ続けた結果、色々あって一緒に暮らすことになりました。

桃ノ木ネネコ

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第75話:夜道の出来事(その1)

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「うわぁ・・・遅くなっちゃった」
ある日の夜、塾講師のバイトを終えたすみれは帰路に就いていた。
時計を見ると夜の10時を回っている。
いつもはもう少し早いのだが、
今日は定例ミーティングのある日だったため
帰り時間がいつもより遅くなっていた。

しかしいくら歩き慣れた場所とはいえ、そんな時間に
一人で外を歩くのは何となく不安な気持ちにになってくる。
(うう、早く帰ろう)
すみれは足早に夜道を歩く。

そして、ちょっと近道しようと少し入り組んだ路地を歩き始めた。
路地裏に人気はなく、あたりは不気味に静まり返っている・・・。
(これなら普通に帰った方がよかったかも・・・)
ますます不安に駆られ、すみれは後悔していた。

それでも路地を早足で歩いていると、目先に男が一人立っていた。
街灯が逆行になって、顔を見ることは出来ない。
身長と体型から成人男性である事は分かるが、年齢は分からない。
そして両手で何か棒状のものを握っていた。

(・・・・?)
最初すみれは男が何を持っているのか分からなかった。
しかし様子がおかしい。

男は・・・下半身に何も穿いていなかったのだ。
つまり握っているのは・・・

「・・・・!!」
人間、目の前に信じられないものを出されると、
脳が理解を拒否するのかすみれはその場に固まった。

そしてその数秒後、我に返ると絶叫しながら
全速力で駆け出した。
「きゃあぁぁーっ!」

***

マンションに着くとすみれは勢いよくドアを開け、玄関飛び込んだ。
そして鍵を掛けると、そこで安心したのか
ドッと冷や汗が出て、その場にヘタヘタと座り込む。
「はぁ・・・はぁ・・・」
驚きや恐怖など、色々な感情がぐちゃぐちゃと混ざり合い、
すみれは混乱していた。

「帰ってきたのか・・・って大丈夫か!?すごい汗だぞ!」
先に帰宅しリビングにいたユキヤが、ドアの閉まる音を聞いて
玄関先までやってきていた。
そして、座り込んでいるすみれを見て驚きの声を上げる。

「はぁ・・・はぁ・・・ユキヤぁ」
すみれが助けを求めるかのように、ユキヤの名を呼んだ。

「落ち着けって。何があったのかゆっくりと言ってみ」
そう言ってユキヤがすみれの背中を擦る。
「ふぅ・・・ふぅ・・ごめん」

「大丈夫、大丈夫だから・・・」
すみれは呼吸が落ち着いてくると、ゆっくりと話し始めた。
「実は・・・さっきね・・出たの・・・」
そこまで言うとすみれは口ごもる。
あの出来事、出来れば口にしたくない・・・。
「どうした?何が出たんだ?」
(心配してくれるのはありがたいけど、説明が難しい・・・)

すみれは頭の中でどう説明したものかと、
回らないの腕必死に考える。

そして、テンパったすみれの口から出たのは・・・
「・・・ち、ちち、ちちちん・・・」
「??!」
「ちんちちん・・・出たの!」
「・・・は?」
ユキヤが間の抜けた声を出した。

しかし、テンパり続けるすみれとしては
本当にそれしか言えなかったのだ・・・。
(うう・・・なんて説明すればいいのよ!)
すみれは纏まらない頭を抱えた。
そして、もうどうにでもなれと半ば自暴自棄で叫んだ。
「だからっ!男の人のアレが出たの!!」

***
それから数分後・・・。
「なるほどな・・・」
リビングのソファに座って、ようやく落ち着いてきたすみれから、
ユキヤは事の顛末を聞いていた。
「なんて言ったらいいのか・・・嫌なもん見ちまったな」
「うう・・・夢に見そう・・・」
すみれはユキヤの淹れたお茶を飲みながら苦々しく言う。

「しかしうちの近所にもそんなのが出るんだな・・・」
「もう・・・思い出したくない」
すみれは、はぁと深いため息をついた。
「暫くは遠回りになっても、夜は人通りの多い道で
帰った方がいいな」
「うん・・・そうする」
すみれは素直にユキヤの言葉に頷いた。

(しかし・・・)
憔悴しきってるすみれを見てユキヤはこんな事を考える。
(露出狂を見てこんなに動揺するなんて・・・)
ユキヤは、すみれが意外とウブなことに内心驚いていた。
「こら、今なんか失礼なこと考えたでしょ」
すみれは、ユキヤの視線を敏感に感じ取っていた。
「い、いや、別に・・・」
図星を突かれたユキヤは誤魔化すようにお茶を啜った。

(だっていつも俺の事は好き勝手弄ってるのにさ・・・)
ユキヤが不謹慎と思いながらもつい彼女との夜の生活を
思い出してしまう。
彼はいつも行為の間、全裸で拘束され、
すみれからいいように身体を弄ばれている・・・。
だから、露出狂如きでこんなに動揺するなんてと、
ユキヤは意外に思ったのだ。

「だって、可愛くなかったし・・・!」
「!!?」
すみれの突然の発言に、ユキヤは一瞬心を読まれたのかと焦る。
「汚いし、グロかったし・・・」
どうやらさっきの変質者の話をしているようだった。
(何であれそれなりのショックは受けてるみたいだな)

いくら普段自分をあんな風に扱っているとはいえ、
まだ20歳のうら若き女性だ。
やっぱり見知らぬ男にそんなものをいきなり他人から見せられたら、
精神的なダメージもあるのだろう・・・とユキヤは考える事にした。

「ま、まあ・・・確かにアレはあまり見たいものじゃないしな。
でも、そんな奴に遭遇する確率はそう高くないだろ」
と、ユキヤはすみれを元気付けようとした。
しかし、すみれはユキヤの慰めの言葉にも納得しないようだ。
「だって君のは、あんなに可愛いのに・・・」
「ブッ!!!」
ユキヤは飲みかけのお茶を思わず吹きそうになった。

「な、何を言って・・・」
「だって・・・ユキヤのは可愛いもん」
すみれはそう言って顔を上げると、
おもむろにユキヤのハーフパンツに手を突っ込む。
「ちょっ・・・なにすんだよ!!」
「ほら、こんなに可愛くて、いうこと聞いてくれるのに・・・」
ユキヤの抗議を無視してすみれは彼の股間のモノを握りしめる。

「ぎゃー!やめろ!エッチ!!」
ユキヤは思わず叫んでしまう。
文字通り弱点を握られてるので、下手に動けない状態である。

「もう・・・そんなに大声出したらご近所迷惑だよ?」
と、すみれはユキヤのモノを優しく握り込んだまま言う。
「ぐぅぅ・・・!」
ユキヤは反論も出来ない。
そしてすみれはそのままゆっくりとモノをしごき出した。
「ちょっと、やめ・・・んっ!」
次第に、手の動きに合わせてユキヤのモノが堅くなっていく。

「ほら、可愛い・・・」
すみれがうっとりとした表情で、ユキヤに顔を寄せる。
(うう・・・)
そんなすみれの表情に、不覚にもドキッとしたユキヤは
 何も言い返すことが出来ない。

更にすみれがショートパンツをずらした。
そしてユキヤのモノをパンツから取り出す。
「ほら、見た目もツルツルしてこんなに可愛いのに・・・」
すみれはそう言いながら、ユキヤの無毛のモノを愛おしそうに撫でる。
「あ、あぁ・・・」
ユキヤは、すみれに愛撫される快感に反応し、更にモノを堅くする。
そしてそのまま彼女の方に誘導される。

「ちゃんということ聞いてくれて、
見た目も可愛らしくて、本当に可愛い・・・」
すみれはユキヤのモノに顔を近づけると、
まじまじと見つめる。
「こら、恥ずかしいこと言うな!」
ユキヤは顔を赤らめる。

しかしすみれはそれを無視して、ユキヤのモノを指で弾く。
「ぐっ・・・」
「あれぇ、変な気分になってきちゃった?」
「なってない!」
「ふーん、じゃあこっちに聞いてみようかな?」
そう言ってすみれがユキヤのモノを手でしごき出す。

「んぁ・・・やめっ・・・」
ユキヤは、すみれの更なる愛撫に思わず声を漏らす。
「ほら、気持ちいいんでしょ?」
「う・・・それは・・・!」
ユキヤは痛いところを突かれて、言葉に詰まる。

「ユキちゃん、いつもお〇ん〇んは素直だもんね」
「な、何を言って・・・」
「ほら、こんなに固くて・・・気持ちいいでしょ」
そう言って、すみれはユキヤのモノを優しくしごく。

「う・・・あっ・・・」
「ほら、もうこんなになってるよ」
そう言ってすみれはユキヤのモノの先をペロリと舐めた。
「ひぅっ!ま・・・まって、あふっ!」
すみれの柔らかい舌の感触が痺れるような快感となっていく・・・。

「ほら・・・もうこんなにヌルヌルして・・・」
すみれはユキヤの鈴口を指でクリクリと弄る。
「あ、あ、あ、あ、あっ!」
ユキヤの腰がガクガクと震える。
「ほら、もう出ちゃうの?いいよ。出して」
すみれがそう言うと、ユキヤは限界を迎え・・・
「う・・・あ・・・あああっ!」
「きゃっ」
ユキヤは勢いよく射精した。

びゅる、びゅる、びゅる・・・

「きゃっ!」
ユキヤの精液が勢いよく、すみれの顔に飛び散る。
「もう・・・出し過ぎ」
すみれはそう文句を言いながらも、嬉しそうに顔にかかった 
ユキヤの精液を指で掬い取るとペロッと舐めた。

「ゴメンね、ちょっと興奮しちゃった」
と、自分の顔を拭いながら言う。
「ちょっとじゃない・・・」
ユキヤが少し恨めし気に返す。

(でも俺の事を『ユキちゃん』って呼び出した時点で
薄々感じてたが・・・)
すみれがユキヤをそう呼ぶのは酷く興奮してる時だ。
ユキヤは、はぁ、とため息をつく。
「でもお陰でちょっとスッキリしたかな」
「お前なぁ・・・」
少し笑顔を見せたすみれにユキヤはあきれ顔になる。

「でもユキちゃんもちょっとは興奮したでしょ?」
すみれがズイッと顔を近づけて言う。
「うっ・・・」
確かに・・・と、ユキヤは否定できなかった。
「ユキちゃんのはあんなのよりずっと可愛いし、立派だよ」
「あんなのって・・・」
すみれの言葉にユキヤが思わず呟く。

(そうか・・・こいつはこれまで、俺以外の・・・
見たことなかったんだよな)
すみれにとっての初めての相手は自分だった・・・。
ユキヤはそんな事を思い出す。
しかしその『初めての相手』というキーワードに
少し照れ臭さを覚えてしまった。

「ちょっと顔洗った方がいいな。酷い顔になってるぞ」
ユキヤが照れ隠しに話題を変える。
「確かに酷い顔だね・・・ユキちゃんの顔まで飛んでたし」
すみれがそう言って笑うので、ユキヤはまたドキッとするのだった。
(まぁ、こいつの気が済んだなら・・・)
と、ユキヤは自分に言い聞かせる。

「ほら、ユキちゃんも一緒にシャワー浴びよ」
すみれはそう言って立ち上がると、ユキヤの手を引いた。
「あ、ああ・・・そうだな」
ユキヤはそう返事をすると、すみれに手を引かれて
風呂場へと向かった。

『これですみれの気が済んだ』とユキヤは思っていたが、
事態はそう甘くなかったと、彼は思い知る事になる・・・。

つづく
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