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第53話:風邪と夢(その5)(完結)
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「おまたせ」
暫くしてすみれがペニバンを装着し終える。
ユキヤはそれを見て、自分の中で何かが熱くなるのを感じた。
そしてそれと同時に背中がゾクゾクともしてきた。
「それじゃあ、挿れるね」
(あぁ・・・ついにこの時が来たんだ)
ユキヤは期待に満ちた眼差しですみれを見つめる。
「うん、良い表情だよ」とすみれが微笑む。
そして背後からゆっくりとペニバンを挿入していく。
「ん・・・」ユキヤが小さく声を上げる。
「どう?痛くない?」
と心配そうに尋ねるすみれに、ユキヤは答える。
「だ、大丈夫、ちょっと変な感じだけど気持ち良いよ」
「ちゃんとローション塗ったから大丈夫かと思うけど・・・」
「うん、平気だよ」
ユキヤはそう答えると、
心の中で何か立こみあげてきて胸を高鳴らせた。
(あぁ・・・やっとだ)
そしてついにすみれのペニバンが根元まで入った。
「全部入ったよ・・・」とすみれが言う。
「う、うん」
ユキヤは辛うじてそう答えるが
全身のゾクゾクした感覚が止まらない。
そしてそんなユキヤを見つめるすみれもまた
(ユキちゃん・・・こんなに真っ赤な顔して、
本当に可愛いぃぃ・・・)
語彙力がどこかに吹っ飛ぶほど興奮していた。
「それじゃあ、動かすよ」すみれがペニバンを動かす。
「あっ!ああっ!」ユキヤは喘ぐように声を上げる。
(やばい・・・これ気持ち良すぎる)
硬くて太いものが自分の腸の中で蠢く感覚は、
ペニスを刺激されるものとはまた違った快感をもたらした。
「うぁ・・・あぁっ・・・」
そしてユキヤのアナルは、ペニバンが引き抜かれる度に、
まるで離すまいと吸い付いている様な感じがした。
(なんか俺のアナルがすみれのをしゃぶってるみたいだ・・・)
そんなことを思いながらもユキヤは必死に快感に耐える。
「んっ!うっ・・・あぅぅん」
そしてさらに激しくペニバンを動かすと、
奥の方が刺激されユキヤはさらに甘い声を上げた。
(こんな大きなものでお尻責められて・・・
俺はこんな変態になったんだな・・・)
そんな思いを抱きながらも、
何度も押し寄せる快感には逆らえなかった・・・。
「ふふ、君よりもずっと小さい私にこんな風に後ろでされて、
女の子みたいな可愛い鳴き声あげてる気分はどう?」
「やぁ・・・い、いわないでぇ・・・」
ユキヤは恥ずかしそうに顔を赤く染める。
しかし、それと同時ににユキヤのペニスは限界まで勃起しており、
先端からは透明な液体が溢れ出ていた。
(私の言葉に興奮してるなんて、ほんとにドMだよね)
すみれはそう思うとペニバンに回転を加えるように動かしていく。
「ひぅっ!あああっ!」ユキヤが大きな声を上げる。
そしてそれと同時にアナルがキュッと締まったのを感じた。
「どうしたのそんなに締め付けて?
そんなにお尻でされるのが気持ちいいの?」
「ちがっ・・・それはすみれが・・・」
ユキヤは何とか反論しようとする。
しかし、そんなユキヤを見て、 すみれはさらに動きを強くした。
腸の奥がさらに強く刺激されていく・・・。
「ああっひゃんっ!やぁぁっ!」
もはや何も言うことが出来なくなり、
ただ快楽に身を委ねるしかなかった。
「んぅっ!ふぁぁっ!」
すみれが激しく動かす度に、ユキヤの口から甘い吐息が漏れる。
「んぅっ!はあぁっ!やぁっ!」
すみれの激しい責めにユキヤが悶えた。
「ねぇ、向かい合ってしてみる?」
すみれはペニバンを引き抜き、尋ねた。
その声だけで彼女がかなり興奮してるのが分かる。
「うん・・・」とユキヤは小さくうなずくと仰向けになる。
そして再度ゆっくりと挿入していく。
「んっ!あぅっ!」
(あぁ・・・すごい)
ユキヤは自分の中に入ってくる感覚に思わず声を上げる。
「どう?気持ち良い?」とすみれが尋ねる。
「う、うん・・・」となんとか答えるものの、
実際はそれどころではなかった。
(なんだこれ!?さっきよりも全然気持ち良すぎる!!)
「ふふ、そんな顔で感じているんだね」
すみれはユキヤの耳元で囁く。
「うぅ・・・」と恥ずかしそうに目を逸らすユキヤを見て、
(あぁ・・・本当に可愛い)とすみれは思った。
そして彼の両ひざを持って腰を動かし始める。
「んっ!ああっ!」
(やばい・・・これ癖になりそう)
最初はゆっくりとした動きだったが徐々に早くなっていく。
「ふぁっ!やぁっ!あぁっ!奥まで・・・くるぅぅ・・・!」
パンッという音と共に激しく腰を打ち付けられる度に、
ユキヤの口から喘ぎ声が漏れる。
(あぁ・・・もうダメだ)ユキヤは快楽に抗うことが出来ず、
ただただ喘ぐ事しか出来なかった。
「あぁっ!んっ!ふぁぁ!」
(どうして・・・いつもよりずっと気持ちいい・・・)
パンッという音と共に激しく腰を打ち付けられる度に、
ユキヤの口から喘ぎ声が漏れる。
「ねえユキちゃん・・・私たちが後ろでする時、
なんでいつも手枷を外しているのか分かる?」
「えっ?」とユキヤは不思議そうな顔をする。
(確かに・・・どうしてだろう?)
「それはね、私がこうして後ろから犯す時、
私自身が気持ち良すぎて、暴走しちゃったら
どうしようって思ったの・・・」
すみれはユキヤの耳元で囁く。
「だからね、もし私が暴走したら君が逃げたり
私を止めたりできるように・・・手足を自由にしてたんだ」
すみれの言葉を聞いて、ユキヤはゾクッとした。
(もしかしたらこのまま滅茶苦茶に犯されて、
終わりかもしれない・・・)
そう思うと興奮して全身が震えた。
「・・・私は今から遠慮なく君を犯すよ」
すみれがそう言ってユキヤの両手を押さえつけると、
更に激しく腰を動かし始めた。
「あっ!ああっ!」突然襲ってきた。
強烈な快感にユキヤは悶えた。
(だめだ・・・これ凄すぎる!!)
そして絶頂を迎えようとした瞬間、ユキヤは腕を伸ばして
すみれを抱きしめた。
「ユ、ユキちゃん?!」
突然のユキヤの行動にすみれは思わず動揺する。
「お願い・・・このまま・・・」とユキヤが甘えた声を出す。
「すみれぇ・・・愛してる・・・」
そう言うと彼は果てた。
「私もだよ・・・ユキちゃん」
すみれもユキヤを抱きしめる。
こうしてしまうとお互いの身体が精液まみれになるが、
2人はそれでも構わなかった。
そして、お互いに果てた後でもしばらく抱き合っていた。
「すみれ・・・大好き」ユキヤが呟く。
「私もだよ・・・」
***
「ううう・・・」
「大丈夫か?すごい熱だけど」
「うん・・・ごめんね」
「気にするなって、今日はゆっくり休みなよ」
「ありがとう・・・」
(うぅ・・・まさか私まで風邪をひくなんて)
すみれは熱でだるい身体を何とか動かして布団から這い出て
自分の額に冷却シートを貼った。
あれから数日が経ち、
ユキヤの風邪はしっかりすみれにも感染っていた・・・。
(一緒に暮らしていて、一番近くにいて、
そのうえ看病までしてたら、そりゃ伝染るよね・・・)
熱でうなされながらも、すみれは自分の中でそう結論を出していた。
「すみれ・・・大丈夫か?」とユキヤが心配そうに尋ねる。
「うん、なんとかね」そう言って微笑むものの、
その顔は赤く火照っていた。
(あぁ・・・これはまずいな)ユキヤは心の中で思った。
「病院行ったら今日はちゃんと寝ておけよ」
「うん、わかってる」
そう言ってすみれはベッドに横になった。
(うぅ・・・身体が重い)
「俺は今日は必修で休めないけど、なるべく早めに帰るから。
あとお粥作っといたから、食欲出たら食べておけよ」
「うん、ありがとう」
(はぁ・・・しんどい)
大学に行くユキヤを見送ると、
すみれは布団に潜り込んでため息をついた。
(ユキちゃんには悪いけど、今日は休ませてもらおう・・・。)
そう思いながらも彼女は目を閉じた。
***
夕方、彼女は目を覚ます。
正直、まだ熱が下がりきってなくて、頭はぼやんとする。
「・・・・?」
それでも彼女は起き上がりリビングに向かう。
何故ならリビングからある臭いがしたせいだ。
そこではいつの間にか帰宅していたユキヤが
一人で夕飯を食べていた。
「・・・おかえり」
すみれが抑揚のない声で話しかける。
「あ、辛いなら無理して起きてこなくていいのに。」
すみれの声にユキヤが振り返りながらそう言った。
「・・・・」
すみれはうつろな目でユキヤの事を見つめている。
「あれ?もしかして腹が減った?だったらまたお粥作って・・・」
「ユキちゃんは何食べてるの・・・?」
ユキヤの言葉を遮るようにして、 すみれは質問を投げかける。
「いや・・・一人分だけ夕飯作るのも面倒なんで、
弁当買って来たんだけど」
テーブルにある弁当のフタには『焼肉弁当』の文字があった。
先程からすみれの鼻を突いていたのはこれの匂いだったようだ。
「あ、すまん。弁当の匂いで気分悪くなったんだったら・・・」
ユキヤがそう言って弁当をしまおうとすると
「・・・ずるい」
とすみれが呟いた。
「え?」
「ずるいよユキちゃん・・・」
「・・・えっと何が?」
困惑するユキヤに向かってすみれが続ける。
「だってユキちゃんだけ焼肉弁当なんてずるいよぉ・・・」
すみれが恨めし気にユキヤの方を見る。
「体調悪いんだから仕方ないだろ。
今日は俺の作ったお粥で我慢しとけ!」
ユキヤはそう言ってキッチンに向かう。
「むぅ・・・」
すみれは不満そうに頬を膨らませると、
渋々と言った様子でユキヤの居たテーブルの向かいに座った。
「そういじけるなって、お粥に卵入れてやるから」
「ほんと?!」
キッチンからのユキヤの言葉にすみれの目が輝いた。
「ほんとだ、だから早く元気になれ」
ユキヤはそう言ってすみれの頭を撫でる。
「うん!」
その様子はまるで仲の良い兄妹のようだった。
(これだけ食欲があるなら、すぐ元気になるだろうな)
ユキヤは心の中で呟くと、台所でお粥を煮る。
「うう・・・元気になったら焼肉たべにいくぅ・・・」
ユキヤから貰ったお粥を食べながらすみれはそう言って唸る。
「いいから今日はおかゆ食べたら大人しく寝とけ。」
「はぁい・・・」
すみれは不満そうに返事をした。
ユキヤは風邪で弱って少しわがままになっているすみれを見て
ちょっとかわいいと思ってしまう。
「どうしたの?」
そんなユキヤの様子にすみれは熱っぽい顔を上げて聞く。
「なんでもないよ」とユキヤは笑顔のまま言った。
(こいつも熱にうなされて変な夢を見たりするのかな?)
ユキヤはそんなことを考えながらすみれを見て微笑む。
「ん?」
そんなユキヤの表情を見たすみれは、
少し不思議そうな表情を浮かべる。
「ユキちゃん今何考えてるの?」
「えっ?!」
突然の質問にユキヤは動揺する。
「えっと・・・それは・・・」
(やばい!このままだとバレる)
「言えない事?」
すみれが不満そうな顔をする。
「いや・・・その・・・」
ユキヤは言葉に詰まってしまう。
(このまま本当の事を話すべきだろうか?でも・・・)
「気になるなぁ・・・」
すみれはそう言ってじっとユキヤを見つめ続けた。
「・・・からだよ」
「え?」
ユキヤの声は小さくて聞き取りづらい。
「だから、おまえの事を考えていたんだよ!」
その言葉を聞いた瞬間、すみれの顔が真っ赤に染まった。
「・・・・・!」
「おい、また熱が上がってきたんじゃないか?そろそろ休め・・・」
「おかわり・・・」
ユキヤのセリフを遮ってすみれが照れ隠しにおかわりを要求する。
「まだ食べるのかよ・・・」ユキヤは苦笑いを浮かべた。
「たりない・・・」
「・・・・」
すみれが言葉少なくなっているのに、若干の怖さを覚えながらも
ユキヤはキッチンに向かう。
(そのうち『血が足りない』とか言い出さないよな)
結局、この後すみれはお粥を3杯おかわりし、
その後糸が切れるように眠りについた。
(ひょっとして、こいつ体調悪いと食欲が増進するタイプか?)
すみれが眠るベッドの横でユキヤは考えるが、
(でもこの分なら本当に早く元気になりそうだな)
そう思い直し、彼は片付けに戻った。
おわり
暫くしてすみれがペニバンを装着し終える。
ユキヤはそれを見て、自分の中で何かが熱くなるのを感じた。
そしてそれと同時に背中がゾクゾクともしてきた。
「それじゃあ、挿れるね」
(あぁ・・・ついにこの時が来たんだ)
ユキヤは期待に満ちた眼差しですみれを見つめる。
「うん、良い表情だよ」とすみれが微笑む。
そして背後からゆっくりとペニバンを挿入していく。
「ん・・・」ユキヤが小さく声を上げる。
「どう?痛くない?」
と心配そうに尋ねるすみれに、ユキヤは答える。
「だ、大丈夫、ちょっと変な感じだけど気持ち良いよ」
「ちゃんとローション塗ったから大丈夫かと思うけど・・・」
「うん、平気だよ」
ユキヤはそう答えると、
心の中で何か立こみあげてきて胸を高鳴らせた。
(あぁ・・・やっとだ)
そしてついにすみれのペニバンが根元まで入った。
「全部入ったよ・・・」とすみれが言う。
「う、うん」
ユキヤは辛うじてそう答えるが
全身のゾクゾクした感覚が止まらない。
そしてそんなユキヤを見つめるすみれもまた
(ユキちゃん・・・こんなに真っ赤な顔して、
本当に可愛いぃぃ・・・)
語彙力がどこかに吹っ飛ぶほど興奮していた。
「それじゃあ、動かすよ」すみれがペニバンを動かす。
「あっ!ああっ!」ユキヤは喘ぐように声を上げる。
(やばい・・・これ気持ち良すぎる)
硬くて太いものが自分の腸の中で蠢く感覚は、
ペニスを刺激されるものとはまた違った快感をもたらした。
「うぁ・・・あぁっ・・・」
そしてユキヤのアナルは、ペニバンが引き抜かれる度に、
まるで離すまいと吸い付いている様な感じがした。
(なんか俺のアナルがすみれのをしゃぶってるみたいだ・・・)
そんなことを思いながらもユキヤは必死に快感に耐える。
「んっ!うっ・・・あぅぅん」
そしてさらに激しくペニバンを動かすと、
奥の方が刺激されユキヤはさらに甘い声を上げた。
(こんな大きなものでお尻責められて・・・
俺はこんな変態になったんだな・・・)
そんな思いを抱きながらも、
何度も押し寄せる快感には逆らえなかった・・・。
「ふふ、君よりもずっと小さい私にこんな風に後ろでされて、
女の子みたいな可愛い鳴き声あげてる気分はどう?」
「やぁ・・・い、いわないでぇ・・・」
ユキヤは恥ずかしそうに顔を赤く染める。
しかし、それと同時ににユキヤのペニスは限界まで勃起しており、
先端からは透明な液体が溢れ出ていた。
(私の言葉に興奮してるなんて、ほんとにドMだよね)
すみれはそう思うとペニバンに回転を加えるように動かしていく。
「ひぅっ!あああっ!」ユキヤが大きな声を上げる。
そしてそれと同時にアナルがキュッと締まったのを感じた。
「どうしたのそんなに締め付けて?
そんなにお尻でされるのが気持ちいいの?」
「ちがっ・・・それはすみれが・・・」
ユキヤは何とか反論しようとする。
しかし、そんなユキヤを見て、 すみれはさらに動きを強くした。
腸の奥がさらに強く刺激されていく・・・。
「ああっひゃんっ!やぁぁっ!」
もはや何も言うことが出来なくなり、
ただ快楽に身を委ねるしかなかった。
「んぅっ!ふぁぁっ!」
すみれが激しく動かす度に、ユキヤの口から甘い吐息が漏れる。
「んぅっ!はあぁっ!やぁっ!」
すみれの激しい責めにユキヤが悶えた。
「ねぇ、向かい合ってしてみる?」
すみれはペニバンを引き抜き、尋ねた。
その声だけで彼女がかなり興奮してるのが分かる。
「うん・・・」とユキヤは小さくうなずくと仰向けになる。
そして再度ゆっくりと挿入していく。
「んっ!あぅっ!」
(あぁ・・・すごい)
ユキヤは自分の中に入ってくる感覚に思わず声を上げる。
「どう?気持ち良い?」とすみれが尋ねる。
「う、うん・・・」となんとか答えるものの、
実際はそれどころではなかった。
(なんだこれ!?さっきよりも全然気持ち良すぎる!!)
「ふふ、そんな顔で感じているんだね」
すみれはユキヤの耳元で囁く。
「うぅ・・・」と恥ずかしそうに目を逸らすユキヤを見て、
(あぁ・・・本当に可愛い)とすみれは思った。
そして彼の両ひざを持って腰を動かし始める。
「んっ!ああっ!」
(やばい・・・これ癖になりそう)
最初はゆっくりとした動きだったが徐々に早くなっていく。
「ふぁっ!やぁっ!あぁっ!奥まで・・・くるぅぅ・・・!」
パンッという音と共に激しく腰を打ち付けられる度に、
ユキヤの口から喘ぎ声が漏れる。
(あぁ・・・もうダメだ)ユキヤは快楽に抗うことが出来ず、
ただただ喘ぐ事しか出来なかった。
「あぁっ!んっ!ふぁぁ!」
(どうして・・・いつもよりずっと気持ちいい・・・)
パンッという音と共に激しく腰を打ち付けられる度に、
ユキヤの口から喘ぎ声が漏れる。
「ねえユキちゃん・・・私たちが後ろでする時、
なんでいつも手枷を外しているのか分かる?」
「えっ?」とユキヤは不思議そうな顔をする。
(確かに・・・どうしてだろう?)
「それはね、私がこうして後ろから犯す時、
私自身が気持ち良すぎて、暴走しちゃったら
どうしようって思ったの・・・」
すみれはユキヤの耳元で囁く。
「だからね、もし私が暴走したら君が逃げたり
私を止めたりできるように・・・手足を自由にしてたんだ」
すみれの言葉を聞いて、ユキヤはゾクッとした。
(もしかしたらこのまま滅茶苦茶に犯されて、
終わりかもしれない・・・)
そう思うと興奮して全身が震えた。
「・・・私は今から遠慮なく君を犯すよ」
すみれがそう言ってユキヤの両手を押さえつけると、
更に激しく腰を動かし始めた。
「あっ!ああっ!」突然襲ってきた。
強烈な快感にユキヤは悶えた。
(だめだ・・・これ凄すぎる!!)
そして絶頂を迎えようとした瞬間、ユキヤは腕を伸ばして
すみれを抱きしめた。
「ユ、ユキちゃん?!」
突然のユキヤの行動にすみれは思わず動揺する。
「お願い・・・このまま・・・」とユキヤが甘えた声を出す。
「すみれぇ・・・愛してる・・・」
そう言うと彼は果てた。
「私もだよ・・・ユキちゃん」
すみれもユキヤを抱きしめる。
こうしてしまうとお互いの身体が精液まみれになるが、
2人はそれでも構わなかった。
そして、お互いに果てた後でもしばらく抱き合っていた。
「すみれ・・・大好き」ユキヤが呟く。
「私もだよ・・・」
***
「ううう・・・」
「大丈夫か?すごい熱だけど」
「うん・・・ごめんね」
「気にするなって、今日はゆっくり休みなよ」
「ありがとう・・・」
(うぅ・・・まさか私まで風邪をひくなんて)
すみれは熱でだるい身体を何とか動かして布団から這い出て
自分の額に冷却シートを貼った。
あれから数日が経ち、
ユキヤの風邪はしっかりすみれにも感染っていた・・・。
(一緒に暮らしていて、一番近くにいて、
そのうえ看病までしてたら、そりゃ伝染るよね・・・)
熱でうなされながらも、すみれは自分の中でそう結論を出していた。
「すみれ・・・大丈夫か?」とユキヤが心配そうに尋ねる。
「うん、なんとかね」そう言って微笑むものの、
その顔は赤く火照っていた。
(あぁ・・・これはまずいな)ユキヤは心の中で思った。
「病院行ったら今日はちゃんと寝ておけよ」
「うん、わかってる」
そう言ってすみれはベッドに横になった。
(うぅ・・・身体が重い)
「俺は今日は必修で休めないけど、なるべく早めに帰るから。
あとお粥作っといたから、食欲出たら食べておけよ」
「うん、ありがとう」
(はぁ・・・しんどい)
大学に行くユキヤを見送ると、
すみれは布団に潜り込んでため息をついた。
(ユキちゃんには悪いけど、今日は休ませてもらおう・・・。)
そう思いながらも彼女は目を閉じた。
***
夕方、彼女は目を覚ます。
正直、まだ熱が下がりきってなくて、頭はぼやんとする。
「・・・・?」
それでも彼女は起き上がりリビングに向かう。
何故ならリビングからある臭いがしたせいだ。
そこではいつの間にか帰宅していたユキヤが
一人で夕飯を食べていた。
「・・・おかえり」
すみれが抑揚のない声で話しかける。
「あ、辛いなら無理して起きてこなくていいのに。」
すみれの声にユキヤが振り返りながらそう言った。
「・・・・」
すみれはうつろな目でユキヤの事を見つめている。
「あれ?もしかして腹が減った?だったらまたお粥作って・・・」
「ユキちゃんは何食べてるの・・・?」
ユキヤの言葉を遮るようにして、 すみれは質問を投げかける。
「いや・・・一人分だけ夕飯作るのも面倒なんで、
弁当買って来たんだけど」
テーブルにある弁当のフタには『焼肉弁当』の文字があった。
先程からすみれの鼻を突いていたのはこれの匂いだったようだ。
「あ、すまん。弁当の匂いで気分悪くなったんだったら・・・」
ユキヤがそう言って弁当をしまおうとすると
「・・・ずるい」
とすみれが呟いた。
「え?」
「ずるいよユキちゃん・・・」
「・・・えっと何が?」
困惑するユキヤに向かってすみれが続ける。
「だってユキちゃんだけ焼肉弁当なんてずるいよぉ・・・」
すみれが恨めし気にユキヤの方を見る。
「体調悪いんだから仕方ないだろ。
今日は俺の作ったお粥で我慢しとけ!」
ユキヤはそう言ってキッチンに向かう。
「むぅ・・・」
すみれは不満そうに頬を膨らませると、
渋々と言った様子でユキヤの居たテーブルの向かいに座った。
「そういじけるなって、お粥に卵入れてやるから」
「ほんと?!」
キッチンからのユキヤの言葉にすみれの目が輝いた。
「ほんとだ、だから早く元気になれ」
ユキヤはそう言ってすみれの頭を撫でる。
「うん!」
その様子はまるで仲の良い兄妹のようだった。
(これだけ食欲があるなら、すぐ元気になるだろうな)
ユキヤは心の中で呟くと、台所でお粥を煮る。
「うう・・・元気になったら焼肉たべにいくぅ・・・」
ユキヤから貰ったお粥を食べながらすみれはそう言って唸る。
「いいから今日はおかゆ食べたら大人しく寝とけ。」
「はぁい・・・」
すみれは不満そうに返事をした。
ユキヤは風邪で弱って少しわがままになっているすみれを見て
ちょっとかわいいと思ってしまう。
「どうしたの?」
そんなユキヤの様子にすみれは熱っぽい顔を上げて聞く。
「なんでもないよ」とユキヤは笑顔のまま言った。
(こいつも熱にうなされて変な夢を見たりするのかな?)
ユキヤはそんなことを考えながらすみれを見て微笑む。
「ん?」
そんなユキヤの表情を見たすみれは、
少し不思議そうな表情を浮かべる。
「ユキちゃん今何考えてるの?」
「えっ?!」
突然の質問にユキヤは動揺する。
「えっと・・・それは・・・」
(やばい!このままだとバレる)
「言えない事?」
すみれが不満そうな顔をする。
「いや・・・その・・・」
ユキヤは言葉に詰まってしまう。
(このまま本当の事を話すべきだろうか?でも・・・)
「気になるなぁ・・・」
すみれはそう言ってじっとユキヤを見つめ続けた。
「・・・からだよ」
「え?」
ユキヤの声は小さくて聞き取りづらい。
「だから、おまえの事を考えていたんだよ!」
その言葉を聞いた瞬間、すみれの顔が真っ赤に染まった。
「・・・・・!」
「おい、また熱が上がってきたんじゃないか?そろそろ休め・・・」
「おかわり・・・」
ユキヤのセリフを遮ってすみれが照れ隠しにおかわりを要求する。
「まだ食べるのかよ・・・」ユキヤは苦笑いを浮かべた。
「たりない・・・」
「・・・・」
すみれが言葉少なくなっているのに、若干の怖さを覚えながらも
ユキヤはキッチンに向かう。
(そのうち『血が足りない』とか言い出さないよな)
結局、この後すみれはお粥を3杯おかわりし、
その後糸が切れるように眠りについた。
(ひょっとして、こいつ体調悪いと食欲が増進するタイプか?)
すみれが眠るベッドの横でユキヤは考えるが、
(でもこの分なら本当に早く元気になりそうだな)
そう思い直し、彼は片付けに戻った。
おわり
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三矢さくら
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【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
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