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第17話:不思議なお薬(その4)(完結)
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(・・・あれ?わたしどうしたんだろう・・・)
どれぐらい時間が経ったのか分からない・・・。
(もしかして・・・眠ってたの・・・?)
すみれはゆっくりと目を覚ますが、まだ意識はまどろんでいた。
(・・・たしか・・・私にチ〇コが生えて・・・ユキちゃんと・・・)
寝起きのハッキリしない頭で色々考えるが纏まらない・・。
(・・・ユキちゃんは、どうしたのかな・・・)
すみれが横を見るとユキヤは寝息を立てている。
このあたりですみれの頭もだんだんとはっきりしてくる・・・。
「そうだ!私の身体は?!」
すみれはガバッと起き上がる。それにつられてユキヤも目を覚ます。
辺りはすっかり朝になっていた。
「ん・・・」
「ああ、ごめん、起こしちゃった?」
「いや、俺は大丈夫だけど・・・すみれこそ身体の方は?!」
「あ、うん、え?えっと・・・」すみれは自分の股間に手を当ててみるが、
そこは本来の形に戻っていた。「ふぇ~良かったぁ~・・・」
すみれはホッとした表情を浮かべる。
「本当に元に戻れたみたいだな・・・」ユキヤも安堵する。
「もしかして、あれ・・・夢だったのかな?」
すみれが首をかしげる。
「え?どうしてそう思うの?」ユキヤが不思議そうに聞く。
「だって・・・私パジャマ着てるし」
昨晩ユキヤによって脱がされた筈のパジャマを、
すみれはきちんと着ていた。
「・・・だとしても、二人で同じ夢とか見るか?!」
(夢にしちゃ妙にリアルだったし・・・)
ユキヤもベッドを確認するが、昨晩まき散らしたはずの精液が
シーツにこぼれ落ちた形跡はない。
「うーん・・・」
2人とも色々と腑に落ちない。
「まぁ、何も残ってない以上、考えても仕方ないか」
「それもそうだね・・・」
「とりあえず朝飯にするか」
ユキヤは立ち上がるとキッチンへと向かう。
****
「あら、ごきげんよう。昨晩はよく眠れまして?」
大学に行くと二人は松葉姉妹から声を掛けられた。
「ああ・・うん、まぁね」すみれは言葉を濁す。
「おはようございます。お二人とも」友麻はにっこりと微笑む。
「あ、あのさ、あの薬って・・・どういう薬なんだ?」
「どう・・・って?精神をリラックスさせるお薬ですけども」
友麻がキョトンとする。
「でもなんか・・・変な副作用とかない?」
「いえ、そんな事はないはずですのよ」
「例えば・・・二人で飲んだら一緒に同じ夢をみちゃうとか?」
すみれが聞いてみる。
「う~ん・・・そういう状態で、
薬のせいかはともかく、寝ているときのお二人の波長が、
ピッタリ合ってしまったら、同じような夢を見てしまう
可能性はありますわね。」
結衣が考えながら言った。
「ふぅ~ん、そうなのか」ユキヤが相槌を打つ。
「しかしあの薬は、精神をリラックスさせて、
本人にとって最高に気持ちいい夢を見させたりもするので、
そういう事があった場合は、その夢はお互いもしくは
どちらかの願望を色濃く反映したものに
なるかもしれませんわね。」
更に結衣が言う。
「・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!」
結衣の言葉を聞いてすみれとユキヤは引きつった顔で固まった。
「どうかなさいましたかしら?」
結衣がきょとんとしながら尋ねる。
「いや・・・何でもないよ」すみれとユキヤは
顔を引き攣らせながらも何とか笑顔を作った。
「なら良いのですけれども」結衣はニッコリとほほ笑んだ。
「で、お二人はどんな夢を見ましたの?」
友麻が無邪気に聞いてくる。
「さ、さあ!よく覚えてないし!!」
すみれが慌てて答える。
「えっと、お、俺は普通に寝てるときの夢だったよ!」
ユキヤも慌てつつ答えた。
「あらそうなんですの」結衣は興味深げに聞く。
「じゃあそろそろ講義が始まるし、また後で!」
二人はそそくさと立ち去った。
「あの慌てよう、隠し事のできない二人ですわね」
結衣がクスッと笑う。
「お姉様も人が悪いですのよ」友麻が苦笑いした。
(どうしよう・・・私、本物のチ〇コ生やして
ユキヤ襲いたいとかの願望あったの?!)
(俺、すみれに本物のチ〇コ生えて、
犯されたいとか願って・・・まさか?!)
すみれとユキヤは冷や汗を流していた。
「・・・・・・」
お互い顔を見合わせて黙ってしまう。
「あのさ、とりあえずこの話は忘れる事にしよっか・・・」
すみれが提案する。
「そうだな、うん、そうしよう!」ユキヤが同意した。
そう、あれはただの夢なんだ・・・!二人はそう思い込むことにした。
(・・・でもまたあの薬飲んだら、あんな夢を見るのかな?)
すみれとユキヤは同時にそんな事を思ったが口には出さなかった。
***
大学構内の廊下を、蘇芳教授が歩いていた。
(最近研究の方が忙しかったから、
世間にはあまり目を向けていませんでしたね・・・)
そんな事を考えながら歩いていると、反対側から二人の少女が歩いてくる。
ゴシックドレスに身を包んだ松葉姉妹であった。
「教授、ごきげんよう・・・」
「・・・これはどうも。まさかあなた方姉妹が
この大学に入るとは思いませんでしたよ。」
蘇芳は姉妹の存在を元から知っていた。そして秘書である浅葱を通じて、
二人がこの大学に入学したことを知らされていた。
姉妹の方もまた、裏での仕事を通じて、蘇芳とは顔見知りであった。
「秘書から聞いた話ですが、あなた方姉妹もまた、
あの二人に目を付けていたようですね。」
「・・・はい、確かにあの二人は面白いと思いましたわ。」
「でもですね、最近はもっと面白いおもちゃを見つけましたのよ。」
結衣と友麻は微笑む。
その顔は、新しい獲物を見つけた捕食者の顔だった。
「・・・ふふふ、相変わらずですねあなた方は。
まあ私としては、私の研究の邪魔さえされなければ、それで結構です。」
蘇芳は余裕をもって答えた。
「ふふ、それはお互い様でなくって?」
結衣の笑みを浮かべて言葉を返す。
「そうそう、それにすみれちゃんたちは今ではいいお友達ですもの。」
友麻も負けじと言う。
「おや、珍しいですね、あなた方が下僕ではなく
『友人』を作るとは・・・」
「貴方様こそ、特定の誰かを研究対象にするのは、
かなり珍しくはなくて?」
「いえ、私は研究ができればそれで十分ですよ。
私の周りの人間の精神状態が安定していれば、ね。」
「ええ、たしかにあの二人は直接手出しするよりも、
その動向を見ている方が面白いですものね。」
そう言って3人は笑いあった。
「それじゃあ、またそのうちお会いしましょうね。蘇芳教授。」
友麻が言う。
「うふふ、それではごきげんよう。」
結衣も挨拶すると、離れていった。
***
そうして、すみれの不眠症はどうなったかというと・・・。
「ゴメン・・・もう無茶苦茶眠い・・・寝ていい?」
「え?!まだ10時だろ!」
結論から言えば彼女の不眠症は治った。
しかしその反動なのか、ここ数日夜になると
すぐ眠くなるのを繰り返していた。
「結衣ちゃんたちがくれたあの薬・・・
効果はあったんだねぇ・・・ふわぁぁ」
すみれがあくびまじりに呟く。
(あの姉妹がくれたから、てっきり怪しい薬かと思ったけど、
ちゃんと効果あったんだな)
夢の中とはいえ、姉妹を疑ってしまった事をユキヤは反省した。
「というわけで・・・寝るね・・・」
そう言ってすみれが寝室に行こうとする。
「えぇ・・・今日も?もう1週間近くじゃないか。」
「だって仕方ないじゃん。こんなに急に
眠気が襲ってくるんだもん・・・」
「だけど・・・」
眠くなるのは確かに仕方がない。
しかしユキヤだってその分おあずけを喰らっている。
これまでにない禁欲的な生活に、そろそろ欲求不満になっていた。
「ユキちゃん・・・ひょっとして寂しい?」
と、不意にすみれが聞いてきた。
図星だったのか、「べ、別に寂しくなんかねえし!」
と思わず声が大きくなる。
「私・・・頑張って・・・しようか?」
すみれは眠い目をこすりながら言ってきた。
「いや!そこまでしなくていい!!
てか途中で寝落ちされても困るし・・・」
ユキヤが慌てて答える。
「じゃあ・・・キスだけでもしようよ・・・」
とすみれが言った。
「ほんとか!?」ユキヤは飛びつくように反応してしまう。
「うん。ユキちゃんに随分我慢させちゃったみたいだし。」
とすみれが言う。
「それに最近あんまりユキちゃんと触れ合ってなかったからさ」
「まあ、それは俺も思ってたよ」
「それならよかった」
二人はソファで抱き合いながら唇を重ねる。そして舌を絡ませあう。
「んっ……ふぅ……ちゅっ……」
すみれの吐息が漏れる。ユキヤはすみれの口の中を舐める。
すみれの唾液は甘い味がした。
「ユキちゃん、好きぃ・・・」すみれが甘えるような声で囁く。
「ああ、俺もだよ」
そうして二人でしばらく絡んでいるうちに、
糸が切れるようにすみれが寝息を立て始めてしまった。
限界だったらしい。「おい。マジで寝ちまったぞ」
「うーむ」とユキヤは頭を掻いた。
「しゃーないか」と言い、ユキヤはすみれを抱きかかえて
ベッドまで運ぶ。
「結局今日も先に眠っちゃったな・・・」
ユキヤは残念そうな顔をする。
「でも、たまにはこういう日があってもいいかもな」
ユキヤはすみれの頬を撫でる。
「お前の寝顔、可愛いよな」
ユキヤはすみれの髪をなでる。
「俺は、ずっとこの時間が続けばいいのにって思うよ。
だから、もっと一緒に居ようぜ。すみれ。」
ユキヤはすみれの耳元でささやく。
「お休み、すみれ」
ユキヤはすみれに軽くキスをして、眠りについた。
おわり
どれぐらい時間が経ったのか分からない・・・。
(もしかして・・・眠ってたの・・・?)
すみれはゆっくりと目を覚ますが、まだ意識はまどろんでいた。
(・・・たしか・・・私にチ〇コが生えて・・・ユキちゃんと・・・)
寝起きのハッキリしない頭で色々考えるが纏まらない・・。
(・・・ユキちゃんは、どうしたのかな・・・)
すみれが横を見るとユキヤは寝息を立てている。
このあたりですみれの頭もだんだんとはっきりしてくる・・・。
「そうだ!私の身体は?!」
すみれはガバッと起き上がる。それにつられてユキヤも目を覚ます。
辺りはすっかり朝になっていた。
「ん・・・」
「ああ、ごめん、起こしちゃった?」
「いや、俺は大丈夫だけど・・・すみれこそ身体の方は?!」
「あ、うん、え?えっと・・・」すみれは自分の股間に手を当ててみるが、
そこは本来の形に戻っていた。「ふぇ~良かったぁ~・・・」
すみれはホッとした表情を浮かべる。
「本当に元に戻れたみたいだな・・・」ユキヤも安堵する。
「もしかして、あれ・・・夢だったのかな?」
すみれが首をかしげる。
「え?どうしてそう思うの?」ユキヤが不思議そうに聞く。
「だって・・・私パジャマ着てるし」
昨晩ユキヤによって脱がされた筈のパジャマを、
すみれはきちんと着ていた。
「・・・だとしても、二人で同じ夢とか見るか?!」
(夢にしちゃ妙にリアルだったし・・・)
ユキヤもベッドを確認するが、昨晩まき散らしたはずの精液が
シーツにこぼれ落ちた形跡はない。
「うーん・・・」
2人とも色々と腑に落ちない。
「まぁ、何も残ってない以上、考えても仕方ないか」
「それもそうだね・・・」
「とりあえず朝飯にするか」
ユキヤは立ち上がるとキッチンへと向かう。
****
「あら、ごきげんよう。昨晩はよく眠れまして?」
大学に行くと二人は松葉姉妹から声を掛けられた。
「ああ・・うん、まぁね」すみれは言葉を濁す。
「おはようございます。お二人とも」友麻はにっこりと微笑む。
「あ、あのさ、あの薬って・・・どういう薬なんだ?」
「どう・・・って?精神をリラックスさせるお薬ですけども」
友麻がキョトンとする。
「でもなんか・・・変な副作用とかない?」
「いえ、そんな事はないはずですのよ」
「例えば・・・二人で飲んだら一緒に同じ夢をみちゃうとか?」
すみれが聞いてみる。
「う~ん・・・そういう状態で、
薬のせいかはともかく、寝ているときのお二人の波長が、
ピッタリ合ってしまったら、同じような夢を見てしまう
可能性はありますわね。」
結衣が考えながら言った。
「ふぅ~ん、そうなのか」ユキヤが相槌を打つ。
「しかしあの薬は、精神をリラックスさせて、
本人にとって最高に気持ちいい夢を見させたりもするので、
そういう事があった場合は、その夢はお互いもしくは
どちらかの願望を色濃く反映したものに
なるかもしれませんわね。」
更に結衣が言う。
「・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!」
結衣の言葉を聞いてすみれとユキヤは引きつった顔で固まった。
「どうかなさいましたかしら?」
結衣がきょとんとしながら尋ねる。
「いや・・・何でもないよ」すみれとユキヤは
顔を引き攣らせながらも何とか笑顔を作った。
「なら良いのですけれども」結衣はニッコリとほほ笑んだ。
「で、お二人はどんな夢を見ましたの?」
友麻が無邪気に聞いてくる。
「さ、さあ!よく覚えてないし!!」
すみれが慌てて答える。
「えっと、お、俺は普通に寝てるときの夢だったよ!」
ユキヤも慌てつつ答えた。
「あらそうなんですの」結衣は興味深げに聞く。
「じゃあそろそろ講義が始まるし、また後で!」
二人はそそくさと立ち去った。
「あの慌てよう、隠し事のできない二人ですわね」
結衣がクスッと笑う。
「お姉様も人が悪いですのよ」友麻が苦笑いした。
(どうしよう・・・私、本物のチ〇コ生やして
ユキヤ襲いたいとかの願望あったの?!)
(俺、すみれに本物のチ〇コ生えて、
犯されたいとか願って・・・まさか?!)
すみれとユキヤは冷や汗を流していた。
「・・・・・・」
お互い顔を見合わせて黙ってしまう。
「あのさ、とりあえずこの話は忘れる事にしよっか・・・」
すみれが提案する。
「そうだな、うん、そうしよう!」ユキヤが同意した。
そう、あれはただの夢なんだ・・・!二人はそう思い込むことにした。
(・・・でもまたあの薬飲んだら、あんな夢を見るのかな?)
すみれとユキヤは同時にそんな事を思ったが口には出さなかった。
***
大学構内の廊下を、蘇芳教授が歩いていた。
(最近研究の方が忙しかったから、
世間にはあまり目を向けていませんでしたね・・・)
そんな事を考えながら歩いていると、反対側から二人の少女が歩いてくる。
ゴシックドレスに身を包んだ松葉姉妹であった。
「教授、ごきげんよう・・・」
「・・・これはどうも。まさかあなた方姉妹が
この大学に入るとは思いませんでしたよ。」
蘇芳は姉妹の存在を元から知っていた。そして秘書である浅葱を通じて、
二人がこの大学に入学したことを知らされていた。
姉妹の方もまた、裏での仕事を通じて、蘇芳とは顔見知りであった。
「秘書から聞いた話ですが、あなた方姉妹もまた、
あの二人に目を付けていたようですね。」
「・・・はい、確かにあの二人は面白いと思いましたわ。」
「でもですね、最近はもっと面白いおもちゃを見つけましたのよ。」
結衣と友麻は微笑む。
その顔は、新しい獲物を見つけた捕食者の顔だった。
「・・・ふふふ、相変わらずですねあなた方は。
まあ私としては、私の研究の邪魔さえされなければ、それで結構です。」
蘇芳は余裕をもって答えた。
「ふふ、それはお互い様でなくって?」
結衣の笑みを浮かべて言葉を返す。
「そうそう、それにすみれちゃんたちは今ではいいお友達ですもの。」
友麻も負けじと言う。
「おや、珍しいですね、あなた方が下僕ではなく
『友人』を作るとは・・・」
「貴方様こそ、特定の誰かを研究対象にするのは、
かなり珍しくはなくて?」
「いえ、私は研究ができればそれで十分ですよ。
私の周りの人間の精神状態が安定していれば、ね。」
「ええ、たしかにあの二人は直接手出しするよりも、
その動向を見ている方が面白いですものね。」
そう言って3人は笑いあった。
「それじゃあ、またそのうちお会いしましょうね。蘇芳教授。」
友麻が言う。
「うふふ、それではごきげんよう。」
結衣も挨拶すると、離れていった。
***
そうして、すみれの不眠症はどうなったかというと・・・。
「ゴメン・・・もう無茶苦茶眠い・・・寝ていい?」
「え?!まだ10時だろ!」
結論から言えば彼女の不眠症は治った。
しかしその反動なのか、ここ数日夜になると
すぐ眠くなるのを繰り返していた。
「結衣ちゃんたちがくれたあの薬・・・
効果はあったんだねぇ・・・ふわぁぁ」
すみれがあくびまじりに呟く。
(あの姉妹がくれたから、てっきり怪しい薬かと思ったけど、
ちゃんと効果あったんだな)
夢の中とはいえ、姉妹を疑ってしまった事をユキヤは反省した。
「というわけで・・・寝るね・・・」
そう言ってすみれが寝室に行こうとする。
「えぇ・・・今日も?もう1週間近くじゃないか。」
「だって仕方ないじゃん。こんなに急に
眠気が襲ってくるんだもん・・・」
「だけど・・・」
眠くなるのは確かに仕方がない。
しかしユキヤだってその分おあずけを喰らっている。
これまでにない禁欲的な生活に、そろそろ欲求不満になっていた。
「ユキちゃん・・・ひょっとして寂しい?」
と、不意にすみれが聞いてきた。
図星だったのか、「べ、別に寂しくなんかねえし!」
と思わず声が大きくなる。
「私・・・頑張って・・・しようか?」
すみれは眠い目をこすりながら言ってきた。
「いや!そこまでしなくていい!!
てか途中で寝落ちされても困るし・・・」
ユキヤが慌てて答える。
「じゃあ・・・キスだけでもしようよ・・・」
とすみれが言った。
「ほんとか!?」ユキヤは飛びつくように反応してしまう。
「うん。ユキちゃんに随分我慢させちゃったみたいだし。」
とすみれが言う。
「それに最近あんまりユキちゃんと触れ合ってなかったからさ」
「まあ、それは俺も思ってたよ」
「それならよかった」
二人はソファで抱き合いながら唇を重ねる。そして舌を絡ませあう。
「んっ……ふぅ……ちゅっ……」
すみれの吐息が漏れる。ユキヤはすみれの口の中を舐める。
すみれの唾液は甘い味がした。
「ユキちゃん、好きぃ・・・」すみれが甘えるような声で囁く。
「ああ、俺もだよ」
そうして二人でしばらく絡んでいるうちに、
糸が切れるようにすみれが寝息を立て始めてしまった。
限界だったらしい。「おい。マジで寝ちまったぞ」
「うーむ」とユキヤは頭を掻いた。
「しゃーないか」と言い、ユキヤはすみれを抱きかかえて
ベッドまで運ぶ。
「結局今日も先に眠っちゃったな・・・」
ユキヤは残念そうな顔をする。
「でも、たまにはこういう日があってもいいかもな」
ユキヤはすみれの頬を撫でる。
「お前の寝顔、可愛いよな」
ユキヤはすみれの髪をなでる。
「俺は、ずっとこの時間が続けばいいのにって思うよ。
だから、もっと一緒に居ようぜ。すみれ。」
ユキヤはすみれの耳元でささやく。
「お休み、すみれ」
ユキヤはすみれに軽くキスをして、眠りについた。
おわり
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