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第80話:厄介なお仕事10「マゾの本質」

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「お前も今回は、ご苦労様でした。」
「いえ・・・私は何も・・・」
樺島が帰って数日後、黒川は姉妹たちに
地下室で弄ばれていた。

「ふふ、やっぱりお前にはその格好がお似合いですわ」
「う・・・」
友麻の言葉に黒川は顔が赤くなる。

彼はいつものように全裸にされ、姉妹の前に座らされていた。
その両手首は首輪と繋がれ、首の前で固定させられていた。
両手を動かせないもどかしさが彼の中で絶望感を加速させた。

「ほら、お前の大好きなものですのよ」
友麻がそう言って椅子に座り、靴を脱ぎ自分の素足を
彼の目の前に差し出す。
「あ・・・あぁ・・・ふぁい・・・」

黒川は彼女の足を見ると、四つん這いになった
そして目を潤ませ、鼻の下を伸ばしながら舌を伸ばす。
「・・・本当に無様ですのね」
結衣はその様子を呆れて見ていた。

「それにしても・・・あの子、本当にお前にそっくりでしたわね」
「他人の空似とはいえ、私たちも一瞬驚きましたものね」
姉妹たちは樺島の事を思い出す。「ひゃ・・ひゃい」
黒川は必死に舌で友麻の足の指を舐める。
「あらあら、もうすっかり夢中ですわね」
(あぁ、友麻様の美しいおみ足が・・・)

「お前とあの子の身体中の毛を全部剃って、
本当にお互いの見分けがつかなくなった姿で
二人を全裸で絡ませたら・・・さぞかし面白かったでしょうね。」
「ん・・・んん・・・」
黒川は友麻の足を舐めながら、その言葉に身体を震わせる。

(俺があの男と・・・!?)
いつもの彼ならそんな事を想像しただけで吐き気を催した筈だった。
(でももし・・・命令されてしまったら・・・その時は・・・)
しかし友麻の足を舐めることで既に気持ちが高ぶっていた黒川は、
姉妹には絶対に逆らえない自分に興奮を覚えていた。

「あら、想像して興奮していますの?この変態」
友麻が彼の恍惚とした表情にいち早く気付き、罵倒しながら
もう片方の足で黒川の頭を踏みつける。
「んん・・・んんんん・・・」
(あぁ・・・)
黒川は恍惚とした表情で身体を震わせた。

「本当に・・・救いようのない変態ですわね。」
結衣が軽蔑の眼差しで黒川を見下ろす。
(あぁ、もっと私を罵って下さい)
黒川は心の中でそう懇願した。

「それにしても今回、お前はあの子に対して
やけに辛辣でしたわね」
床に這いつくばる黒川に結衣が問いかける。
「は、はぃぃ・・・あの顔を見てると、
どうしても口が勝手に・・・」
頭を踏みつけられながらも、黒川は四つん這いのまま答えていく。

「やはり同じ顔の人間を見てると、不快になるのですか?」
友麻も不思議そうに聞いてくる。
「それとも私たちへのヤキモチですか?」

「いえ・・・それだけでは・・ないと、思います」
友麻に頭を踏まれ続け、黒川は苦しそうに答えた。
「それだけではない・・といいますと?」
「わかりません・・・でも、あの男を見てると何故か・・・」
「何故か?」
「・・・怯えさせたくなって」
黒川はそう答えた。
「怯えさせたくなる・・・ですか」

黒川の言葉を聞いて結衣は考え込む。
(この子がこんな事を言い出すなんて・・・)
「お前は苛められる方が大好きなのに、
誰かを苛めたくなるなんて不思議ですのね・・・」
結衣が何か言いかけた瞬間、
友麻が黒川の頭を踏みつけていた足を離す。
そしてそのまま黒川の顎を掴むと強引に自分の方を向かせた。

「うぐ・・・!」
彼は恍惚とした表情で、友麻の方を見つめる。
怯えつつも何かを期待している・・・そんな目をしていた。

「・・・・!」
そんな黒川の様子を見て、結衣は何かを思い出したように
ハッとする。
「どうされましたお姉さま?」
友麻が結衣を見て不思議そうに聞く。

「私としたことがもう一つの可能性を忘れていましたわ・・・」
「お姉さま、どういうことですの?」
「マゾの本質という奴ですわ」
結衣はそう言って黒川の方を見た。
「マゾの本質・・・?」
友麻が首を傾げる。

「マゾの本質というのは『自分に向かうS』ですわ」
「自分に向かうS・・・ですの?」
「えぇ、そうですわ。」
結衣は頷く。
「自分の中にあるサディスティックな衝動が、
自身を責めるために使われているという事です。」
「つまり・・・?」
友麻がさらに首を傾げる。

「つまり、あの子が樺島に対して攻撃的だったのは
『自分へのS』だったという事です」
「・・・!」
結衣の言葉を聞いて、黒川は目を見開いた。

「本来であれば、自分を苛めて欲しいと望むのが
マゾとしての願望ですが、実はそれと同時に
自分を苛めさせることで自分の中にあるSの衝動も
無意識に満足させています。」
「あ・・・!」友麻も何かに気付いたように口を開ける。

「そうです。今回お前と同じ顔を持つあの子が
目の前に現れました・・・」
「それはつまり・・・」
友麻がゴクリと唾を飲み込む。
「お前の中にあるSとしての自分への加虐性が
無意識のうちにあの子へと出てしまったのでしょうね」
結衣がそう言って黒川の頭を撫でた。
「・・・」
黒川は言葉を失って呆然としている。

「お前が哲ちゃんに辛く当たっていた理由は分かりましたが
マゾというものはそれはそれで
なかなか面倒な思考回路をしてますのね」
友麻は呆れてため息をついた。

「そう・・・マゾというのは実に面倒で
わがままな存在なのですわ」
結衣はそう言って微笑むと、黒川の顔にてをやり
自分の方に向かせた。
「・・・?」
黒川が不思議そうに彼女の顔を見る。

「・・・と、そんな話を本で読んで知っていたのですが、
こうして実際に自分の目の前で見るまでは
正直私も信じられませんでしたわ。」
「え・・・?」
結衣の一言に黒川が目を丸くする。
先程からショックを隠し切れていないようだった。

「でしょう、表面上では従順な態度を取っているけど
心の中では性欲と愛欲が渦巻いている、
面倒でわがままな奴隷さん?」
「あ・・・」
結衣の言葉を聞いて黒川は顔を赤くする。

「・・・自分の欲望に従っていつも貧欲に私たちを求めるお前の事、
私は嫌いではありませんわ。」
「ふふ、そうですよ。その欲望が私たちへの
忠誠と愛情の証なのですから」
結衣と友麻はそう言うと、黒川に微笑みかけた。
「・・・!」
(あぁ・・・俺は・・・)
黒川は自分の胸から温かいものがこみあげてくるのを感じた。

(この二人になら何をされても・・・!どんなことでも)
彼は再び恍惚とした表情を浮かべ、二人の姉妹を見つめる。
「ふふ・・・このマゾ犬が」
結衣はそう言うと黒川の首輪に繋がれている鎖を引いた。
「あぁ・・・」

「あらあら、もうこんなに大きくしてしまって・・・」
友麻は黒川の隠す事のできない股間を見てクスリと笑う。
「はぁ・・・はぁ・・・」
黒川は既に興奮しきっており、息遣いも荒かった。

「どうやらもっと苛めて欲しいようですわね」
「まったく・・・呆れた変態ですのね」
「あぁ・・・」
黒川は二人の罵倒に身体を震わせる。
(もっと・・・もっと俺を罵って欲しい)
彼は心の中でそう思った。

「ふふ、では今日は徹底的にお前を苛めて差し上げますわ」
結衣がそう言って微笑むと、黒川の首輪から伸びる鎖を
上に向かって思い切り引っ張る。
「うぐ・・・」
無理矢理顔を上げさせられた黒川は切なそうな顔で
結衣の方を見た。

「さぁ、どうされたいですか?態度でお示しなさい」
結衣は鎖を持つ手を緩めると問いかける。
「はい・・・私は・・・」
黒川はそう言うと、再度床に頭を付けた。

「どうか・・・この卑しい奴隷を思う存分苛めてください」
彼はそう言って土下座をした。
「ふふ、よく言えましたわね」
結衣はそう言って微笑むと、彼の頭を踏みつけた。

「むぐっ・・・」(あぁ!)
黒川は歓喜の声を上げそうになるが必死に堪えた。
「浅ましいお前の事です。この程度では物足りないのでしょう?」
そう言うと結衣は足を退ける。
「さぁ、どうして欲しいのですか?」

(もっとだ・・・もっと俺を罵って欲しい)
そんな思いを込めて彼女は二人の姉妹を見上げる。
そして自分から仰向けになった。

「あらあら、まるで本物の犬みたい」
彼の手首が首輪に繋がれているため、仰向けになると
どうしても犬がお腹を見せているような体勢になってしまう。
「ふふ、本当に無様ですのね」
友麻はそう言うと彼のお腹を足でぐりぐりと踏みつけた。

「くぅん・・・」
彼は自分の腹を踏みつけられる感覚を快感として受け止めた。
「ほら、もっとして欲しいならおねだりしなさい?」
結衣がそう言って黒川の頭を軽く蹴る。
「あ・・・」
(・・・俺はもうこのお二人には逆らえない)
そう考えた瞬間、今までに感じたことのない程の興奮を覚えた。

「お願いですぅ・・・この卑しい私をお二人のおみ足で・・・」
黒川は顔を紅潮させ、息を荒げながら懇願する。
「ふふ、仕方ありませんわね」
結衣はそう言って彼の頭を踏みつけた。

「あぁ・・・」
(気持ちいい・・・)
彼は恍惚とした表情を浮かべて身体を震わせる。
「ほら、もっと欲しいならちゃんとおねだりしなさい?」
友麻はそう言いながら彼のお腹をぐりぐりと踏み続ける。
「ふぐぅ・・・」腹部が圧迫され黒川がうめき声をあげる。
しかしそれでも彼は痛みを感じるどころか、 
むしろその感覚を快感として受け入れていた。

「こんな事が気持ちいいなんて、
本当に救いようがありませんわ」
結衣はそう言ってクスリと笑う。

「ほら・・・言わないと終わりませんよ?」
そう言って友麻は黒川の下腹部を更にを踏みつける。
「んぐぅっ!」
(あぁ、もっと・・・もっと罵って欲しい!)
彼はそう思いながら必死に言葉を絞り出す。

「どうか・・・どうかこの私のものをお二人の
美しい足で・・・踏みつけて下さいぃぃ・・・」
「ふふ、よくできました」

結衣はそう言って微笑んだ。
「さぁ、ご褒美を差し上げますわ」
「はいぃ!」
黒川は歓喜の声を上げた。

「ふふ、ではまずは私からですわね」
結衣はそう言って彼の股間を足でぐりぐりと刺激する。
「あぁ・・・!」
(気持ちいい・・・!)
彼はビクビクと身体を震わせる。

「あら、もうこんなになっているのですね」
友麻がそう言って彼の股間を足先で撫でる。
「んくっ!」
黒川はその刺激にも反応してしまうほど興奮しきっていた。

「ふふふ、まだイくのは早いですのよ」
「あぁ・・・はいぃ・・・」
彼は目を潤ませて顔を紅潮させ、友麻の方を見る。
「ふふ、では次は私の番ですわね」
友麻はそう言って反対側から黒川のパンパンに膨れたペニスを
足でぐりぐりと踏みにじる。
「あぎゃっ・・・ひぎぃぃぃっ!」
(痛いのにぃ・・・!気持ちいい!)
彼は快感のあまり、思わず声を漏らす。
「あぁ・・・だめぇ・・・!」

左右から睾丸とペニスを同時に踏まれ、
黒川は絶頂を迎えようとしていた。
しかしそこで結衣と友麻は彼の身体から離れた。
「ふふ、まだ駄目ですわよ?」
そう言って二人はクスクスと笑う。

「はぁ・・・はぁ・・・」
(そんな・・・)
彼は物欲しそうな目で二人を見る。
「あらあら、そんなおあずけを喰らった
犬みたいな顔をしないで下さい」
「でもその顔、とってもみじめでお似合いですわよ。」
黒川の痴態を見て意地の悪い笑みを浮かべる二人は
再び彼を踏みつけた。

「ほら・・・どうですか?」
「ひぎぃ!」
友麻はそう言うと足で彼の亀頭をぐりぐりと擦った。
「ひぃ・・・!それ好きぃぃっ!」
黒川は腰を浮かせて絶叫する。
「ふふ、はしたない子」
「あらあら、本当に変態さんですのね」
結衣と友麻はそう言ってクスリと笑う。

「あぁ・・・もっとぉ・・・」
(もっと罵って欲しい)
彼は涙を浮かべながら懇願する。

「ふふふ、あんまり強く踏み過ぎると
潰れてしまうかもしれませんわよ」
「えぇ、そうなっては元も子もありませんわ」
二人はそう言って黒川のペニスを足で弄ぶ。

「あぁ・・・それでも!もっと・・・もっと強くぅ・・・」
(お願い・・・お願い・・・!)
彼は二人の足の動きに合わせて腰を振る。
快楽を求める事意外を考えられなくなった
その姿はまるで発情した犬のようだった。

「ふふ、本当に無様ですわね」
友麻はそう言って彼の股間を踏みつける力を強める。
「んひぃっ!」
(ああ・・・気持ちいい!)
あまりの快感に彼は身体を痙攣させる。

「ほら!その無様で惨めな姿を晒したままイっておしましなさい!」
「んぎぃ・・・!イ、イクッ!」
彼は身体を弓なりに反らせながら絶頂を迎えた。

「あひっ!ひぐっ!あぁぁ・・・」
彼は身体を痙攣させながら、大量の精液を放出する。
「ふふ・・・よく出ましたわね」
友麻はそう言うと彼の股間から足を離す。
「はぁ、はぁ・・・ゼェ、ゼェ・・あ・・・あぁ・・・」
黒川は絶頂の余韻に浸りながらも、必死に呼吸を整える。

「もうすっかり誰かに苛められないと
満足できない身体になってしまいましたわね」
結衣がそう言ってしゃがみ込むと彼の頭を撫でた。
「あぁ・・・」
彼はうっとりとした表情でそれを受け入れる。

「・・・お姉様、この子は『誰にでも』苛められて喜ぶ
というわけではないと思いますのよ」
友麻が背後からそう言って妖艶に微笑む。
「ふふ、そうでしたわね。文月、お前は誰のものですか?」
結衣は黒川のつるりと剃られた頭を掴むと彼に問いかけた。

「わ、私は・・・あなた達お二人だけの・・・ものです」
彼は二人の表情を見ると顔を紅潮させ、小さな声で答えた。
「ふふ、よろしい」
結衣は満足そうな笑みを浮かべる。

(ああ・・・俺はこの笑顔が見られるだけで)
彼は心の中でそう呟きながら、
自分の支配者となった 二人を見つめた。


つづく
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