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第55話:分家の子(その6)(完結)

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「・・・踏んで・・・ください」

「まあ、ようやく素直になったのですね」
結衣と友麻は嬉しそうに笑った。

「ほら、わかりましたから早く態度でお示しなさい。」
結衣はそう言って黒川の両乳首をつねる。
「ひゃんっ!」
「あら、痛かったかしら?」
友麻が意地悪そうな笑みを浮かべる。

(ああ・・・)
黒川は嬉しさのあまり身震いしていた。
「本当にドMさんですわね」
そう笑いながら、彼女たちは
黒川を吊るしているロープを緩めて床に降ろしていく。
彼はそのままペタリと床に座り込んだ。
「あぅ・・・」

(ああ、こんなのって・・・)
黒川の股間は期待で膨らんでいた。
「ふふ、そんなに期待した顔をなさらないでくださいまし」
「まあ、わたくしたちに虐めて欲しくて
仕方がないのでしょうけど・・・」

(あぁ、そんな目で見つめられたら・・・)
姉妹の妖艶な笑顔に黒川は背中をゾクゾクとさせる・・・。
「さあ、たっぷりと可愛がって差し上げますわ」
「嬉しいでしょう?」
黒川はその言葉だけで絶頂に達しそうになる。

「はい・・・」
黒川は頬を赤らめながら答える。
「ふふ、素直で宜しいこと」
姉妹は彼の顎に手をかける。
「うぅ・・・」
黒川は潤んだ眼で姉妹を見上げる。
「ほら、踏んでほしいのなら、お願いして見せなさい」

結衣の言葉に黒川は足を開き仰向けになる。
そして絞り出すように懇願の言葉を口にした。
「この卑しい私を、貴女方のその美しいおみ足で・・・
踏みつけて・・・下さい・・・お願いします」

「ふふ、よく言えましたわ」
「いい子ですわね・・・」
結衣と友麻は黒川の青光りする頭を撫でた。
(ああっ!)
その優しい手つきに黒川はうっとりとした表情を浮かべる。

「ふふ、本当に可愛らしいこと」
友麻はそう言ってクスクスと笑う。
「もっと辱めて差し上げたくなりますわ」
結衣はそう言って微笑むと黒川の両足を持ち上げる。
「んあっ・・・」
黒川は身体が宙に浮く感覚に驚き、小さな声を上げた。

「あら、どうしました?」
「も、もうしわけありません・・・」
黒川は申し訳なさそうに答える。
(ああぁ・・・)

結衣は黒川の両足首を掴み持ち上げる
「あ・・・!」
「ほら、踏んでほしいのでしょう?」
友麻はそう言って微笑むと黒川の足を広げ、
股間を踏みつける。
「ああ・・・!」
(ああっ! 気持ちいい!)
「ふふ、気持ちよさそうですわね」
結衣が妖艶な笑みで黒川を見下ろす。

「ほら、もっと強くして差し上げますわよ」
そう言って友麻は足に力を入れる。
「あぎゃっ!ぐぅぅ!ぎぃぃ・・・」
結衣の足に股間が圧迫され、凄まじい激痛が彼を襲った。
痛みのあまり思わず絶叫し、身体を大きく跳ねさせる。

「あらあら、そんなに喜んでくださるとは」
「わたくしも嬉しく思いますわ」
結衣と友麻はそう言ってくすくすと笑った。

「ほら、もっと泣いて見せなさい」
そう言って結衣は足で黒川の睾丸を踏みつぶした。
「ぎぃぃやああああ!!!」

「そんなに悲鳴を上げてしまって、
こんな事が気持ちいいのですか?」
「まったく、とんでもない変態さんですわね」
結衣はそう言いながらも、
睾丸を左右に捻るように踏みつけた。

「ひぐっ!・・・はぃぃ・・気持ちいいですぅ・・・」
黒川は涙を流しながら、恍惚とした顔をする。
(ああっ! こんな屈辱的な事を言われてるのに・・・)
「ふふ、本当にどうしようもない変態ですわね」
そう言って結衣は更に強く踏み躙る。
「あがっ!! あぎぃぃ!!」
(痛いはずなのに・・・気持ちいい・・・)

「ほら、もっと鳴いてみなさいな」
友麻はそう言って彼の顔を踏みつける。
「うぐっ!・・・あがぁっ!!」
(ああっ! こんなのって・・・)
黒川は涙を流しながら、結衣と友麻に懇願する。
「も、もっと強くっ・・・」
(ああ、俺はなんて事を言ってるんだ・・・)
そう思いながらも彼は快感に逆らえずにいた・・・。

「ふふ、本当にみじめな変態ですわね」
そう言って結衣は黒川の股間を踏みつける。
「ひぎゃぁぁ!」
痛みと快感で黒川は絶叫を上げた。

「まだまだですわ・・・」
友麻はそう言って彼の首筋を踏みつける。
「げふっ!かひぃ!!」
(ああっ・・・気持ちいい!)
「ふふ、痛いのに感じてしまうなんて、
本当にどうしようもないですわね」
そう言って二人はクスクスと笑う。

「どんなプレイをしても最終的には
踏まれることを選ぶのですから、
もう救いようがありませんわ。」
「本当に最低ですのね。この変態ドM!」

「はい・・・わたしは・・
救いようがない最低の変態ですぅぅ・・・」
姉妹から罵られ、黒川は快感に震えた声をあげる。

「ふふふっ、お前は本当に可愛いですわね!」
結衣と友麻は彼を見下ろしながら楽しそうに笑っていた。
黒川はその罵倒さえも快楽に感じていた・・・。
(ああっ! もうダメかもしれない・・・)

「ふふ、ほらもっと鳴いてご覧なさい」
そう言って結衣は彼の睾丸を左右交互に踏みつけた。
「あぎゃっ!!ぐぅぅ・・・」
(ああっ! 痛いのに気持ちいい!!)

「あら、何かおかしい事を言ったかしら?」
「まだ虐めて欲しいと聞こえましたのよ」
「あがぁぁぁ!」
友麻と結衣は楽しそうに黒川の身体を踏みつける。

(ああっ! だめっ! それ以上されたら・・・
気持ち良くて・・・おかしくなるぅ!!)
「あら、顔がとろけてきましたわよ?」
「そんなに喜んでいただけたなら、
もっと踏んで差し上げないといけませんわね」
そう言って二人は更に激しく黒川の股間と顔を踏みにじる。
「あがががっ!・・・も、もうだめぇぇ!!」

先程とは比べ物にならない量の精液がほとばしった・・・。

「ああ、またイきましたわね」
「そんなに踏まれるのが気持ちいいのですか?」
「はぁはぁ・・・はいぃぃ・・・」
黒川は恍惚とした顔で身体を震わせながら答える。
(ああ、俺は・・・。)
彼は快感に溺れていた・・・。
「ふふ、本当に可愛いですわね」
「・・・・・。」
「あら、どうしました?」
結衣が黒川の顔を見ると、彼は意識を失っていた。

「あらあら、久々に少しやり過ぎてしまったみたいですのよ」
友麻も少し心配そうに黒川を見る。

結衣は意識のない黒川前に座ると彼を抱きしめる。
「・・・ごめんなさいね。
お前とまたいられるのがうれしくてつい・・・。
でも私は、お前にいなくなってほしくありませんでしたわ」
「お姉さま・・・」

「あの勝負の日、この子がいなくなったらどうしよう・・・
ずっとそんな事を考えていました。」
結衣は黒川を抱きしまたまま、友麻に話しかける。
「お姉さま・・・」
友麻は結衣にそっと寄り添う。

「大丈夫です・・・私が絶対にそんな事はさせませんから。」
「友麻?」
「それに勝ったのはお姉様ですのよ。それが結果です」
「ふふ、ありがとう」
結衣は友麻の言葉に安堵する。

(今回は、友麻にまで助けてもらいましたわね)
結衣は黒川の頭を撫でながら思う。
(この子が私の前からいなくなるなんて、考えたくもありません)
そう言って微笑むと彼女は再び黒川を抱きしめた・・・。

***

「友麻、珊瑚に何を吹き込みましたの?」
数日後の夜、珊瑚との電話を終えた結衣は友麻に詰め寄る。
「さ、さあ、何のことですの?」
友麻はとぼけて見せるが、結衣にはお見通しだった。

「まったく・・・あの子、貴女の言った事を
すっかり信じていましたわよ」
(まあ、そこがあの子の可愛い所なのですけど)
そう言ってため息をつくと彼女は紅茶を口に運んだ。

「大体『松葉家の長女の重責』なんて・・・
私も初めて聞きましたわよ!」
結衣が呆れ顔で言う。

「・・・珊瑚ちゃんがあんまり本家と分家にこだわるから、
少々話を盛ってしまいましたの」
友麻はぺろりと舌を出した。
「はぁ、まったくあなたという子は・・・」
結衣はため息をつく。

「昔ならともかく、今は一族で何か大きな事を決めるときは
必ず親族たちでの話し合いとなりますし、
当主の決定権だって形だけのものです。
会社に関しても、重要な決定事項などは
殆ど重役たちの会議で決定するではありませんか。」
そこまで言うと、結衣は紅茶を飲み直した。

どうやら現在は当主の権限も責任も
そこまで重いものではないようだ。
「まあ、それはそうですけれど」
結衣からの説教に友麻もちょっと気まずそうな顔をする。

「でも私が将来的にお姉さまを支えたい
というのは本当ですのよ」
友麻は少し笑顔になるとそう付け足した。

「まったく・・・あなたという子は・・・」
結衣はため息をつく。
「・・・でも、ありがとう」

「うふふ、どういたしまして。私たち姉妹が
仲の良い事に理由なんてはありませんもの。」
友麻はそう言って微笑んだ。
「ふふ、そうですわね」
(本当に・・・この子は)
結衣は友麻の頭を撫でた。

「お婆さまたちやお母さまたちもですが、私達一族の姉妹は
代々何故か仲が良いのですよね・・・」
(本当に、不思議なものですわ)
「ふふ、きっと私たちはそういう運命なのですわ」
友麻はそう言って微笑んだ。

「それと・・・お姉さまにお願いがあるのですが」
友麻は少し照れ臭そうに言い出した。
「あのパンケーキ・・・もう一度食べたいんですの」

「あら、どうしました?急に」
「いえ、久々にあのパンケーキを見たら・・・
なんだか懐かしくなってしまって」
友麻は恥ずかしそうに言う。

「ふふ、貴女はいくつになっても甘えん坊ですわね。」
結衣はそんな妹を見て笑う。
「もう、笑わないでくださいな」
友麻は恥ずかしそうに頰を膨らませた。

「あらあら。わかりましたわ、今度早速作ってあげますから
また二人で楽しみましょう。」
結衣はにこやかに言う。

「違いますのよお姉さま」
「え?」

「今度は3人で、ですのよ」
そう言って友麻は悪戯っぽく笑った。

「・・・え?えぇ?・・・あ!」

友麻の言わんとすることを察した結衣は
真っ赤になってその場に立ち尽くす。
そんな結衣を見て友麻はにこにこと微笑んでいた。
(これだからお姉さまたちと一緒にいるのは楽しいのですよ)
友麻はそう思いながら紅茶を口に運んだ。

***

更にしばらく後・・・。
黒川はいつものようにドラッグストアでバイトをしていた。
「黒川くん、これそこの棚に入れておいて!」
「わかりました」
黒川は結衣の言いつけ通り、商品の陳列を続けていた。
(こうやって仕事をするのって結構楽しいもんだな)
彼はそんな風に思いながらテキパキと働いた。

「店長、これで全部ですか?」
黒川は段ボールの中身を確認しながら言う。
「うん、多分それで全部じゃないかな」
「分かりました」
そう言って黒川が空になったダンボールを
バックヤードへと運んでいく。

「ふう、これで全部か」
黒川がダンボールを置いて売り場に戻ると、後ろから声がした。
「すいません店員さん」
「はい、何でしょうか?」
黒川は笑顔で答える。

「こんにちは。黒川さん」
「!!?」
振り返るとそこに立っていたのは珊瑚であった。
学校帰りなのか制服姿だ。

「あ、こ、こんにちは・・・」
黒川は突然のことに戸惑いながらも挨拶をする。
(え?何でこの子がここに・・・)
黒川は混乱していた。


「ど、どうしたんですか?こんなところに」
「あの、この前の事、しっかり謝ってなかったので・・・
改めて謝っておこうと思いました。
この間は申し訳ありませんでした。」
珊瑚は彼に向かって頭を下げる。

「あ、いや、全然気にしてませんし!大丈夫ですよ!」
黒川は慌てて言う。
(あれこの子、案外真面目?)
こういうところは姉妹の親戚なんだなぁ・・・と黒川は思った。
「それならよかったです・・・」
そう言って彼女は少しホッとした顔をする。
しかしまた表情と変えて

「でも、私あなた達を引き裂こうとしてしまいました・・・。
知らなかったとはいえ、それはいけない事です」
珊瑚は申し訳なさそうに言った。
「・・・だから謝らないで下さいって。」
黒川は彼女をなだめた。

(あれ、でもなんか変だな・・・?)
珊瑚の謝罪に黒川は少し違和感を覚える。
姉妹と自分の関係は彼女は既に知っているはずだ。
(知らなかったことってなんだろう?)
「あの、それってどういう・・・?」
黒川は恐る恐る尋ねる。

「私、貴方をお姉さま方の単なるペットだと思ってました。
だから数ヶ月もしたら飽きてしまうものだと・・・。
でもこの前友麻お姉さまが教えてくれたんです。
貴方と結衣お姉さまが主人と奴隷の域を超えて
深く愛し合ってるって事を!」
「はい?!」
黒川はそれを聞いて驚愕する。

(な、なんでそんな話に・・・?!)
「それなのに私は、結衣お姉さまから貴方を奪おうと・・・」
「ちょっと待ってください」
黒川は慌てて言う。
(確かに俺はお二人を心から慕っているけど・・・
結衣様と・・・そんな愛し合ってるなんて!)
珊瑚の言葉に思わず赤面してしまう。

「友麻お姉さまが言ったんです。
そんなあなたたち二人の邪魔をしてはいけないって!」
珊瑚はそう言って目を輝かせた。
「え、えぇ?!」
(友麻様!!)黒川は心の中で叫ぶ。

(ってかこの子何吹き込んでんだよ!)
恐らく友麻がまた話を盛ったのであろうが、
彼女はすっかり信じてしまっていた・・・。

「私、もう貴方たちの邪魔はしませんし、
力の限り応援しますから!」
珊瑚の目はすっかり夢見る乙女モードだ。

「・・・・」
(これは・・・何を言っても無駄だ。)
一人で盛り上がる珊瑚の姿を見て
黒川はもう何も言う気になれなかった。

おわり
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