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第34話 アランの願い
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とても優しくてお淑やかなサリア先生から治癒魔法を教わるようになり、俺はみるみるうちに上達していった。普段の剣術や魔術の訓練とは違い、サリア先生の授業を受けていると気持ちが落ち着く。
どうやら、治癒魔法を学ぶと精神が安定するようだ。精神力が上がるというのはつまりこういうことか。
「それでは、今日はニナに小回復を使ってみましょう!」
ちなみに、本日はいよいよ治癒魔法の実践をするらしい。俺のベッドの上にニナが寝かされている。
「わ、私がアラン様の初めてをいただいてしまうなんて……光栄に思いますっ!」
言い方。
「アラン。あなたはとってもすごい子です。ごく短期間で基本となる回復や解毒の魔法を覚えてしまいました。……緊張せず、いつも通りにやれば上手くいきますよ!」
「はい」
サリア先生の助言を受け、ニナがいるベッドの前へと進み出る俺。
「大いなる癒しの女神よ、どうかこの者にひとときの安らぎをお与えください――小回復《ショートヒール》」
ニナの体に手をかざし、呪文を唱える。
「…………どう?」
「お腹の辺りが温かくなって……きゅっとなる感じがします……っ」
何故か顔を赤らめて恥ずかしそうにしながら答えるニナ。これは成功ということで良いのだろうか。
「や、やっぱりアラン様のベッドでこんなこと……いけません……っ!」
「その調子ですよアラン! すごく効いています!」
色々と様子がおかしいような気もするが、サリア先生が良いと言っているのはだから問題ないのだろう。
「……すや、すや」
そう思って治癒魔法をかけ続けていると、いつの間にかニナは気絶するように眠っていた。
「成功です。よく頑張りましたね」
サリア先生は俺に向かって優しく微笑み、ごく自然な手つきで頭をなでてきた。
「あ、ありがとうございます……」
これがメリア先生やダリア先生だったら恥ずかしくて拒絶するところなのだが、サリア先生の場合は何故か受け入れてしまう。
まったく邪念を感じないというのも、それはそれで不気味である。サリア先生は少し清らかすぎるのだ。
内面が歪んでいるアランが表向きには好青年として振る舞っていたように、実は先生も何か後ろめたいことを抱えているからこそ優しく振る舞っているのではないだろうか?
「おっと、子供扱いは良くありませんでしたね。いきなり頭をなでてしまってごめんなさい、アラン」
「い、いえ……僕は大丈夫です」
……いや、しかしサリア先生からは特に後ろめたさを感じないな。見つめられるとごく偶に獣から狙われているような気分になるが、それは俺の警戒心が強すぎるからだろうし。
つまり考えすぎだな!
「……さて、今日の授業はここまでにしましょうか」
「ありがとうございました、サリア先生」
俺は一人で勝手に納得し、先生に深々と頭を下げる。
「うふふ、よくできました!」
きっと、痴女二人と過ごすうちに感覚がおかしくなってしまったのだろう。こんなに優しくしてくれるサリア先生が変態なわけないじゃないか!
「ふぅ……」
「……ところで、アランはどうして治癒魔法を学ぼうと思ったのですか?」
「は、はいっ!?」
「ずっと気になっていたんです。こんなに熱心に学んでいるのですから、きっと何か理由があるのでしょう?」
授業が終わってすぐ、そんな質問を投げかけてくるサリア先生。完全に気を抜いていたところだったからびっくりしたぞ。
「えっと……それは――」
*
俺が魔石に願ったのはプリシラの病気を治せる力だ。治癒魔法を学び始めたのも、プリシラの病気を治すためである。
サリア先生曰く、プリシラの病気は体内の魔力が勝手に流出してしまうという珍しいもので、今のところ完全に治す手立てはないらしい。
治癒魔法をかけ続けることで、魔力が欠乏することによって起こる痛みに耐えてもらい、流出した魔力が自然に回復するのを待つしかないそうなのだ。
――そして現在、プリシラは自室のベッドに寝たきりでその苦痛と闘っている。
「はぁ、はぁ……うぅ……っ」
「プリシラ……」
精霊祭が終わってから数日後に魔力の流出が起こってしまったのだ。
サリア先生の治癒魔法がなければ、とっくに魔力が尽きて死んでしまう状態らしい。事態は思っていたよりも深刻である。
「お……兄さま……あの……ね、えっと……っ」
プリシラは先ほどからずっと、ベッドの脇に座る俺の右手を掴んでいる。
メリア先生とダリア先生の授業を抜け出して様子を見に来たので、部屋には俺とプリシラの二人だけだ。
「大丈夫。今日は……ずっとここに居るよ」
「…………うん」
俺の言葉に安心したのか、ゆっくりと目を閉じるプリシラ。ひとまず俺は濡らしたタオルで額の汗を拭ってやる。
「おやすみ、プリシラ」
「おや……すみ……」
それから、プリシラはすぐに寝息を立て始めた。
「――よし、眠ったみたいだな」
それでは早速始めるとするか。
俺はプリシラの胸の辺りにそっと左手をかざした。実の妹に対していかがわしいことをしようとしているわけではない。魔石によって得た力と治癒魔法の授業によって学んだ知識を合わせて病気を治すためである。
魔力の欠乏が病気の原因なら、ひとまず魔力を分け与えてやれば苦痛は取り除ける。実に簡単なことだが、それを成し得た人間は今までこの世に存在しなかった。
治癒魔法の基礎的な知識と、魔力の性質を相手と合わせる器用さ、そして簡単には吸い尽くされない膨大な魔力の三要素を持ち合わせる人間が、完璧に魔力をコントロールして一定の強さで相手に送り続けることで、その目的は初めて達成されるからだ。
アランの才能に魔石の力を掛け合わせなければ到底不可能だと断言できる。
……俺は極限まで意識を集中させ、こう唱えた。
「魔力回復!」
すると次第に苦しそうだったプリシラの呼吸が安定してくる。
どうやら効果はあるみたいだ。これで良くなってくれるといいんだがな。
「んっ……!」
「はぁ、はぁ……プリシラ……っ!」
もう一度確認しておくが、俺は実の妹に対していかがわしいことをしようとしているわけではない。
「……おにい……さま……ぁっ!」
「プリシラ……!」
病気の治療を試みているだけだ。
「はぁ……はぁ……!」
かなり体力を消耗するので息が上がる。
「お兄さま……こんなことっ、だめ、だよぉ……っ!」
というか、プリシラはさっきから何の夢を見ているんだ? 寝言で俺の名前ばかり呼んでいるが……。
「だめ、なのに……っ」
「プリシラッ!」
「お兄さまぁ……っ!」
かくして、俺は意識を失うまで魔力回復を使い続けるのだった。
どうやら、治癒魔法を学ぶと精神が安定するようだ。精神力が上がるというのはつまりこういうことか。
「それでは、今日はニナに小回復を使ってみましょう!」
ちなみに、本日はいよいよ治癒魔法の実践をするらしい。俺のベッドの上にニナが寝かされている。
「わ、私がアラン様の初めてをいただいてしまうなんて……光栄に思いますっ!」
言い方。
「アラン。あなたはとってもすごい子です。ごく短期間で基本となる回復や解毒の魔法を覚えてしまいました。……緊張せず、いつも通りにやれば上手くいきますよ!」
「はい」
サリア先生の助言を受け、ニナがいるベッドの前へと進み出る俺。
「大いなる癒しの女神よ、どうかこの者にひとときの安らぎをお与えください――小回復《ショートヒール》」
ニナの体に手をかざし、呪文を唱える。
「…………どう?」
「お腹の辺りが温かくなって……きゅっとなる感じがします……っ」
何故か顔を赤らめて恥ずかしそうにしながら答えるニナ。これは成功ということで良いのだろうか。
「や、やっぱりアラン様のベッドでこんなこと……いけません……っ!」
「その調子ですよアラン! すごく効いています!」
色々と様子がおかしいような気もするが、サリア先生が良いと言っているのはだから問題ないのだろう。
「……すや、すや」
そう思って治癒魔法をかけ続けていると、いつの間にかニナは気絶するように眠っていた。
「成功です。よく頑張りましたね」
サリア先生は俺に向かって優しく微笑み、ごく自然な手つきで頭をなでてきた。
「あ、ありがとうございます……」
これがメリア先生やダリア先生だったら恥ずかしくて拒絶するところなのだが、サリア先生の場合は何故か受け入れてしまう。
まったく邪念を感じないというのも、それはそれで不気味である。サリア先生は少し清らかすぎるのだ。
内面が歪んでいるアランが表向きには好青年として振る舞っていたように、実は先生も何か後ろめたいことを抱えているからこそ優しく振る舞っているのではないだろうか?
「おっと、子供扱いは良くありませんでしたね。いきなり頭をなでてしまってごめんなさい、アラン」
「い、いえ……僕は大丈夫です」
……いや、しかしサリア先生からは特に後ろめたさを感じないな。見つめられるとごく偶に獣から狙われているような気分になるが、それは俺の警戒心が強すぎるからだろうし。
つまり考えすぎだな!
「……さて、今日の授業はここまでにしましょうか」
「ありがとうございました、サリア先生」
俺は一人で勝手に納得し、先生に深々と頭を下げる。
「うふふ、よくできました!」
きっと、痴女二人と過ごすうちに感覚がおかしくなってしまったのだろう。こんなに優しくしてくれるサリア先生が変態なわけないじゃないか!
「ふぅ……」
「……ところで、アランはどうして治癒魔法を学ぼうと思ったのですか?」
「は、はいっ!?」
「ずっと気になっていたんです。こんなに熱心に学んでいるのですから、きっと何か理由があるのでしょう?」
授業が終わってすぐ、そんな質問を投げかけてくるサリア先生。完全に気を抜いていたところだったからびっくりしたぞ。
「えっと……それは――」
*
俺が魔石に願ったのはプリシラの病気を治せる力だ。治癒魔法を学び始めたのも、プリシラの病気を治すためである。
サリア先生曰く、プリシラの病気は体内の魔力が勝手に流出してしまうという珍しいもので、今のところ完全に治す手立てはないらしい。
治癒魔法をかけ続けることで、魔力が欠乏することによって起こる痛みに耐えてもらい、流出した魔力が自然に回復するのを待つしかないそうなのだ。
――そして現在、プリシラは自室のベッドに寝たきりでその苦痛と闘っている。
「はぁ、はぁ……うぅ……っ」
「プリシラ……」
精霊祭が終わってから数日後に魔力の流出が起こってしまったのだ。
サリア先生の治癒魔法がなければ、とっくに魔力が尽きて死んでしまう状態らしい。事態は思っていたよりも深刻である。
「お……兄さま……あの……ね、えっと……っ」
プリシラは先ほどからずっと、ベッドの脇に座る俺の右手を掴んでいる。
メリア先生とダリア先生の授業を抜け出して様子を見に来たので、部屋には俺とプリシラの二人だけだ。
「大丈夫。今日は……ずっとここに居るよ」
「…………うん」
俺の言葉に安心したのか、ゆっくりと目を閉じるプリシラ。ひとまず俺は濡らしたタオルで額の汗を拭ってやる。
「おやすみ、プリシラ」
「おや……すみ……」
それから、プリシラはすぐに寝息を立て始めた。
「――よし、眠ったみたいだな」
それでは早速始めるとするか。
俺はプリシラの胸の辺りにそっと左手をかざした。実の妹に対していかがわしいことをしようとしているわけではない。魔石によって得た力と治癒魔法の授業によって学んだ知識を合わせて病気を治すためである。
魔力の欠乏が病気の原因なら、ひとまず魔力を分け与えてやれば苦痛は取り除ける。実に簡単なことだが、それを成し得た人間は今までこの世に存在しなかった。
治癒魔法の基礎的な知識と、魔力の性質を相手と合わせる器用さ、そして簡単には吸い尽くされない膨大な魔力の三要素を持ち合わせる人間が、完璧に魔力をコントロールして一定の強さで相手に送り続けることで、その目的は初めて達成されるからだ。
アランの才能に魔石の力を掛け合わせなければ到底不可能だと断言できる。
……俺は極限まで意識を集中させ、こう唱えた。
「魔力回復!」
すると次第に苦しそうだったプリシラの呼吸が安定してくる。
どうやら効果はあるみたいだ。これで良くなってくれるといいんだがな。
「んっ……!」
「はぁ、はぁ……プリシラ……っ!」
もう一度確認しておくが、俺は実の妹に対していかがわしいことをしようとしているわけではない。
「……おにい……さま……ぁっ!」
「プリシラ……!」
病気の治療を試みているだけだ。
「はぁ……はぁ……!」
かなり体力を消耗するので息が上がる。
「お兄さま……こんなことっ、だめ、だよぉ……っ!」
というか、プリシラはさっきから何の夢を見ているんだ? 寝言で俺の名前ばかり呼んでいるが……。
「だめ、なのに……っ」
「プリシラッ!」
「お兄さまぁ……っ!」
かくして、俺は意識を失うまで魔力回復を使い続けるのだった。
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