8 / 43
第8話 魔力解放
しおりを挟む
俺の希望により、二人の痴女――もとい偉大なる先生方に毎日極限までしごかれる生活が始まってからおよそ九か月が経った。
つまり、剣術と魔術を習い始めてからちょうど一年が経ち、俺は十歳になったということである。
基礎的な内容はおおよそ学び終えたので、今日は屋敷の庭で二人を相手に本気の模擬戦をすることになった。
「本当に二対一でやるんだな?」
「後悔しても知らないわよー?」
――もっとも、ただの調整ではなく先生二人を同時に相手したいと言いだしたのは俺だが。
一週間後には、三日に渡って国の繁栄を盛大に祝う「精霊祭」という催しが帝都エルヴァールで行われる。
その中の行事の一つに、貴族の子供同士で剣術や魔術の技量を競う「力比べの儀」と呼ばれる闘技大会のようなものがあるので、その調整も兼ねているのだ。
「いつでも始めてください。ダリア先生、メリア先生」
諸々の準備が完了した俺は、剣を構えて呼びかけた。
「では遠慮なく……行くぞアランッ!」
「手加減はしてあげられないわよッ!」
そう言った後、前後の二手に分かれて仕掛けてくる先生たち。
「――まずはお手並み拝見といこう」
前衛のダリア先生が一気に間合いへ踏み込んでくる。
「はぁッ!」
目にも止まらぬ速さで振り下ろされる木剣。
「くッ!」
とっさに受ける俺。
衝撃で腕が痺れ、周囲に風が巻き起こる。
たった一振りでこの威力。やはり本気のダリア先生は凄まじいな。身体能力がファンタジーすぎる。
しかし、気圧されている場合ではない。
「ほう、防いだか」
どうにか攻撃を受けきった俺は、そのまま反撃を仕掛けた。
「やぁッ!」
剣を受けた状態から手首を翻し、胴体を狙って斜めに打ち込む。
「良い狙いだ! ――だが甘いぞッ!」
しかし、その攻撃は容易く弾かれてしまった。
おそらく、この世界の人間は変質させた魔力を無意識のうちに身に待とうことで身体能力の底上げを行なっている。
原作で魔術師以外のキャラも攻撃スキルを使用する際に魔力を消費していた時点で気づくべきだったな。
「腰が引けているぞ、アラン!」
「くっ……!」
やはり一筋縄ではいかないか。
「大釜の水よ、血の如く滴り鋼鉄を穿て――水弾!」
同時に、詠唱を済ませたメリア先生の水魔法が飛んでくる。
「くッ!」
俺はとっさに背後へ跳んでダリア先生から距離をとった。
「――風幕、土壁、水盾!」
そして、俺の方を追尾して向かってくる魔法を三重の防壁で防ぐ。
「さっ、三元素の詠唱を短縮して、連続で発動させたの……?!」
メリア先生は、俺のやったことに対してかなり驚いている様子だ。
しかし、このくらいしないと防ぎ切れない魔法を撃ってくるメリア先生の方がヤバい。気を抜いたら一瞬で負けてしまうだろう。
「私と対等に打ち合いながらそんなことを……!」
おまけに、魔法にそれほど詳しくないダリア先生まで目を見開いている。
そういえばこれを披露するのは今回が初めてだったかもしれない。
実を言うと、俺は授業が終わった後も色々と魔術の勉強をしているのだ。こっそり夜更かししているのがニナにばれてすごい怒られたけど。
――ともかく、そんな風に勉強を重ねたことでいくつか分かったことがある。
一つ目に、魔法を使用するうえで最も大切なのはイメージする力であるということ。
俺はてっきり、詠唱することで精霊的な存在から力を借りているのかと思っていたのだが……どうやらそうではないらしい。
借りているのは大気中に存在する元素の力であり、それらは意志によって操ることができる。
つまり、重要なのは詠唱をする過程で脳内に生じるイメージの方。詠唱とは魔術を開発した先人のイメージを借りる技術だったようだ。
要するに厨二病的な妄想力が高ければ、ある程度詠唱をすっ飛ばしてもそれなりの効果が見込めるということである。
魔術師としての才能は、内に眠る魔力の量と、魔力制御の正確さと、どれだけ恥ずかしがらずに痛々しい妄想を出来るかで決まるのだ! たぶん!
「ちょっと強くなりすぎなんじゃないかしら……?」
「アラン君……キミは本当に十歳の子供なのか……?」
「まだまだ、これからです!」
俺は困惑している二人に向かってそう宣言する。
二つ目に分かったことは、何故か先生達が教えてくれなかったとある技の発動方法についてだ。
「魔力解放」
俺はそう唱えながら、身体の内側で押し固めた魔力を一気に爆発させるイメージをする。
刹那、俺の身体に秘められていた黒い魔力が一斉に外へと溢れ出した。
「そ、それは……!」
「嘘でしょう……魔力解放なんてアタシ……教えてないわよっ?!」
ダリア先生とメリア先生は目を見開き、信じられないといった様子で俺の方を見ている。
「魔力解放」とは、原作の『ラストファンタジア』において一部のネームドキャラが実行することのできるコマンドであり、使うと姿が変化して一定時間全ての能力が底上げされ、おまけに「奥義」を使用出来るようになるという、盛りまくりの超必殺技みたいなものだ。
アランが魔力解放によって使えるようになる奥義は「黒渦」という名で、どの元素にも属さない「闇」へと変質した魔力を相手に向かって一気に放出する技である。
魔力解放について、俺が読んだ魔導書には「高度な魔力操作によって周辺にある全ての元素を自身に隷属させ、自身の得意な属性に変化させることで術者の潜在能力を超えた力を引き出す、限られた者しか使えない高等技術」と書いてあったが、よく分からなかったので感覚で強引に習得した。そのため完璧には使いこなせていない。
まだまだ練習が必要である。
「―― 黒渦!」
なので練習のために今撃つ。この二人なら受けきってくれることだろう。
「ちょ、ちょっと!?」
「……まずいな」
俺の右手から闇の魔力の塊――文字通りの真っ黒な渦が放出され、二人を目掛けて飛んでいった。
「魔力解放っ! 大激流ッ!」」「魔力解放ッ! 火砕撃ッ!」
「……え? うわああああああっ!」
……結果、俺はガチの本気を出した二人に返り討ちにされてボロボロになった。
「あっ、アランちゃーーーんっ!」
「や、やりすぎたっ! しっかりするんだアランくんッ!」
……メリア先生、ダリア先生、流石に大人気ないと思います!
「……それにしても、まさか魔力解放までいつの間にか習得していたとはな。本当に末恐ろしい子だ……!」
「今はそんなことを言っている場合ではないでしょうっ?! 目を覚ましてアランちゃんっ! うえぇーーーーんっ!」
ちなみに、魔力解放をした二人の姿はほとんど全裸に近い痴女スタイルだ。
二つの奥義が直撃して朦朧とする意識の中、俺は二人の痴女から手厚く介抱されることとなったのである。
『ラストファンタジア』はとても健全なゲームです。対戦ありがとうございました。
つまり、剣術と魔術を習い始めてからちょうど一年が経ち、俺は十歳になったということである。
基礎的な内容はおおよそ学び終えたので、今日は屋敷の庭で二人を相手に本気の模擬戦をすることになった。
「本当に二対一でやるんだな?」
「後悔しても知らないわよー?」
――もっとも、ただの調整ではなく先生二人を同時に相手したいと言いだしたのは俺だが。
一週間後には、三日に渡って国の繁栄を盛大に祝う「精霊祭」という催しが帝都エルヴァールで行われる。
その中の行事の一つに、貴族の子供同士で剣術や魔術の技量を競う「力比べの儀」と呼ばれる闘技大会のようなものがあるので、その調整も兼ねているのだ。
「いつでも始めてください。ダリア先生、メリア先生」
諸々の準備が完了した俺は、剣を構えて呼びかけた。
「では遠慮なく……行くぞアランッ!」
「手加減はしてあげられないわよッ!」
そう言った後、前後の二手に分かれて仕掛けてくる先生たち。
「――まずはお手並み拝見といこう」
前衛のダリア先生が一気に間合いへ踏み込んでくる。
「はぁッ!」
目にも止まらぬ速さで振り下ろされる木剣。
「くッ!」
とっさに受ける俺。
衝撃で腕が痺れ、周囲に風が巻き起こる。
たった一振りでこの威力。やはり本気のダリア先生は凄まじいな。身体能力がファンタジーすぎる。
しかし、気圧されている場合ではない。
「ほう、防いだか」
どうにか攻撃を受けきった俺は、そのまま反撃を仕掛けた。
「やぁッ!」
剣を受けた状態から手首を翻し、胴体を狙って斜めに打ち込む。
「良い狙いだ! ――だが甘いぞッ!」
しかし、その攻撃は容易く弾かれてしまった。
おそらく、この世界の人間は変質させた魔力を無意識のうちに身に待とうことで身体能力の底上げを行なっている。
原作で魔術師以外のキャラも攻撃スキルを使用する際に魔力を消費していた時点で気づくべきだったな。
「腰が引けているぞ、アラン!」
「くっ……!」
やはり一筋縄ではいかないか。
「大釜の水よ、血の如く滴り鋼鉄を穿て――水弾!」
同時に、詠唱を済ませたメリア先生の水魔法が飛んでくる。
「くッ!」
俺はとっさに背後へ跳んでダリア先生から距離をとった。
「――風幕、土壁、水盾!」
そして、俺の方を追尾して向かってくる魔法を三重の防壁で防ぐ。
「さっ、三元素の詠唱を短縮して、連続で発動させたの……?!」
メリア先生は、俺のやったことに対してかなり驚いている様子だ。
しかし、このくらいしないと防ぎ切れない魔法を撃ってくるメリア先生の方がヤバい。気を抜いたら一瞬で負けてしまうだろう。
「私と対等に打ち合いながらそんなことを……!」
おまけに、魔法にそれほど詳しくないダリア先生まで目を見開いている。
そういえばこれを披露するのは今回が初めてだったかもしれない。
実を言うと、俺は授業が終わった後も色々と魔術の勉強をしているのだ。こっそり夜更かししているのがニナにばれてすごい怒られたけど。
――ともかく、そんな風に勉強を重ねたことでいくつか分かったことがある。
一つ目に、魔法を使用するうえで最も大切なのはイメージする力であるということ。
俺はてっきり、詠唱することで精霊的な存在から力を借りているのかと思っていたのだが……どうやらそうではないらしい。
借りているのは大気中に存在する元素の力であり、それらは意志によって操ることができる。
つまり、重要なのは詠唱をする過程で脳内に生じるイメージの方。詠唱とは魔術を開発した先人のイメージを借りる技術だったようだ。
要するに厨二病的な妄想力が高ければ、ある程度詠唱をすっ飛ばしてもそれなりの効果が見込めるということである。
魔術師としての才能は、内に眠る魔力の量と、魔力制御の正確さと、どれだけ恥ずかしがらずに痛々しい妄想を出来るかで決まるのだ! たぶん!
「ちょっと強くなりすぎなんじゃないかしら……?」
「アラン君……キミは本当に十歳の子供なのか……?」
「まだまだ、これからです!」
俺は困惑している二人に向かってそう宣言する。
二つ目に分かったことは、何故か先生達が教えてくれなかったとある技の発動方法についてだ。
「魔力解放」
俺はそう唱えながら、身体の内側で押し固めた魔力を一気に爆発させるイメージをする。
刹那、俺の身体に秘められていた黒い魔力が一斉に外へと溢れ出した。
「そ、それは……!」
「嘘でしょう……魔力解放なんてアタシ……教えてないわよっ?!」
ダリア先生とメリア先生は目を見開き、信じられないといった様子で俺の方を見ている。
「魔力解放」とは、原作の『ラストファンタジア』において一部のネームドキャラが実行することのできるコマンドであり、使うと姿が変化して一定時間全ての能力が底上げされ、おまけに「奥義」を使用出来るようになるという、盛りまくりの超必殺技みたいなものだ。
アランが魔力解放によって使えるようになる奥義は「黒渦」という名で、どの元素にも属さない「闇」へと変質した魔力を相手に向かって一気に放出する技である。
魔力解放について、俺が読んだ魔導書には「高度な魔力操作によって周辺にある全ての元素を自身に隷属させ、自身の得意な属性に変化させることで術者の潜在能力を超えた力を引き出す、限られた者しか使えない高等技術」と書いてあったが、よく分からなかったので感覚で強引に習得した。そのため完璧には使いこなせていない。
まだまだ練習が必要である。
「―― 黒渦!」
なので練習のために今撃つ。この二人なら受けきってくれることだろう。
「ちょ、ちょっと!?」
「……まずいな」
俺の右手から闇の魔力の塊――文字通りの真っ黒な渦が放出され、二人を目掛けて飛んでいった。
「魔力解放っ! 大激流ッ!」」「魔力解放ッ! 火砕撃ッ!」
「……え? うわああああああっ!」
……結果、俺はガチの本気を出した二人に返り討ちにされてボロボロになった。
「あっ、アランちゃーーーんっ!」
「や、やりすぎたっ! しっかりするんだアランくんッ!」
……メリア先生、ダリア先生、流石に大人気ないと思います!
「……それにしても、まさか魔力解放までいつの間にか習得していたとはな。本当に末恐ろしい子だ……!」
「今はそんなことを言っている場合ではないでしょうっ?! 目を覚ましてアランちゃんっ! うえぇーーーーんっ!」
ちなみに、魔力解放をした二人の姿はほとんど全裸に近い痴女スタイルだ。
二つの奥義が直撃して朦朧とする意識の中、俺は二人の痴女から手厚く介抱されることとなったのである。
『ラストファンタジア』はとても健全なゲームです。対戦ありがとうございました。
212
お気に入りに追加
521
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

姉(勇者)の威光を借りてニート生活を送るつもりだったのに、姉より強いのがバレて英雄になったんだが!?
果 一
ファンタジー
リクスには、最強の姉がいる。
王国最強と唄われる勇者で、英雄学校の生徒会長。
類い希なる才能と美貌を持つ姉の威光を笠に着て、リクスはとある野望を遂行していた。
『ビバ☆姉さんのスネをかじって生きよう計画!』
何を隠そうリクスは、引きこもりのタダ飯喰らいを人生の目標とする、極めて怠惰な少年だったのだ。
そんな弟に嫌気がさした姉エルザは、ある日リクスに告げる。
「私の通う英雄学校の編入試験、リクスちゃんの名前で登録しておいたからぁ」
その時を境に、リクスの人生は大きく変化する。
英雄学校で様々な事件に巻き込まれ、誰もが舌を巻くほどの強さが露わになって――?
これは、怠惰でろくでなしで、でもちょっぴり心優しい少年が、姉を越える英雄へと駆け上がっていく物語。
※本作はカクヨム・ノベルアップ+・ネオページでも公開しています。カクヨム・ノベルアップ+でのタイトルは『姉(勇者)の威光を借りてニート生活を送るつもりだったのに、姉より強いのがバレて英雄になったんだが!?~穀潰し生活のための奮闘が、なぜか賞賛される流れになった件~』となります。

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる