少女は隣の部屋で兄を想う

成瀬瑛理

文字の大きさ

大中小

41 / 50

お兄ちゃんの歯ブラシ

8

しおりを挟む

その夜、私はまた兄と洗面台の前で
鉢合わせした｡

私は夕飯終えると歯磨きする予定だったので、偶然兄とタイミングが重なった｡

　兄は歯ブラシに歯みがき粉をつけると、歯を磨き始めた｡

私は不意に気がついた。

「あれ、お兄ちゃん歯ブラシかえたの？」

私がその事を尋ねると、兄は隣で頷いた。

｢ああ。昨日から歯ブラシの調子が悪かったから、さっき新しいのに変えたんだ」

「お前も新品に変えたらどうだ？」

兄がそう言うと、私は隣で頷いた。

「うん。私もそうする」

兄は、いらなくなった歯ブラシを洗面台の下のゴミ箱に捨てていた｡

私は歯磨きをしながら、その事に気がついた｡

兄は口をうがいすると、二階へと上がって自分の部屋に戻って行った｡

しおりを挟む

お気に入りに追加 5

感想 0

あなたにおすすめの小説

イケメンドクターは幼馴染み！夜の診察はベッドの上！？

すずなり。

恋愛

仕事帰りにケガをしてしまった私、かざね。病院で診てくれた医師は幼馴染みだった！「こんなにかわいくなって・・・。」１０年ぶりに再会した私たち。お互いに気持ちを伝えられないまま・・・想いだけが加速していく。かざね「どうしよう・・・私、ちーちゃんが好きだ。」幼馴染『千秋』。通称『ちーちゃん』。きびしい一面もあるけど、優しい『ちーちゃん』。千秋「かざねの側に・・・俺はいたい。」自分の気持ちに気がついたあと、距離を詰めてくるのはかざねの仕事仲間の『ユウト』。ユウト「今・・特定の『誰か』がいないなら・・・俺と付き合ってください。」かざねは悩む。かざね（ちーちゃんに振り向いてもらえないなら・・・・・・私がユウトさんを愛しさえすれば・・・・・忘れられる・・？） ※お話の中に出てくる病気や、治療法、職業内容などは全て架空のものです。想像の中だけでお楽しみください。 ※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんの関係もありません。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。ただただ楽しんでいただけたら嬉しいです。すずなり。