25 / 193
第2章―戦いの砲火―
16
しおりを挟む
「冴嶋総司令官、大変な事態が迫ってます! まさに悪夢です! 敵軍のミストラル部隊が北方面のエリアから我基地の本部へと徐々に進軍して来ています。最前線の防衛は愚か、敵に第1防衛ラインを突破されてしまいました! さらに続け様に第2第3第4エリアも敵の進軍を食い止める事が敵わなく。部隊の半数が全滅し、まさに我基地は壊滅状態です!」
その言葉に全体に緊張が走り抜けた。不穏な空気が司令本部に漂った。
「さらに現在、敵の強力なジャミング攻撃を我軍は受けており。どの部隊とも連絡をとるのが難しく非常に困難な状況下でもあります! そして、先ほどですが第5第6エリアのブロックを不覚にも敵軍に突破されてしまいました! 総司令官殿、今こそご決断を…――!」
最後に報告をした男は彼にそう言うと真っ直ぐに敬礼をした。周りにいた部下達もその話を聞くと、そこにいた誰もが愕然とした。そして、憔悴しきった表情で沈黙したのだった。その時、冴嶋は黙っている部下達の前で一言いい放った。
「お前たちは生きることを諦めたのか――?」
その言葉に部下の1人が突如、涙を流した。
「もはや生きたくても生き残れません!」
彼は押し殺していた自分の感情を吐き出すと、涙声で訴えた。
「そうか、生きる事を諦めたのかお前達は……。いいか、あそこに映っているモニターを見ろ!」
冴嶋はそう言うとモニター画面に向けて、人差指を真っ直ぐ指した。彼の声に促されると部下達は一斉にモニター画面を見た。彼はある事を問い質した。
「あそこでアザゼルと戦っているのは誰だ?」
彼の質問に男は涙を堪えながら答えた。
「アビスのパイロットです……」
部下の1人がそう答えると、いきなり胸ぐらを思いきり両手で掴んだ。そして強い眼差しで言い放った。
「違う、そうじゃない……! 貴様の目は戦いでもうそこまで見えなくなってしまったのか!? あそこで今もあきらめずに懸命に戦っているのはお前よりも幼い子供達だと言う事が、わからなくなってしまったのかお前は!」
冴嶋は彼に向かって怒鳴ると、部下の顔を思いきり拳で殴りつけた。殴られた部下は彼から強烈なパンチを一発喰らうと立っていられなくなり、床に思わず手をついた。冴嶋は、床に倒れ込んだ部下を上から鋭い目で見下ろした。
その言葉に全体に緊張が走り抜けた。不穏な空気が司令本部に漂った。
「さらに現在、敵の強力なジャミング攻撃を我軍は受けており。どの部隊とも連絡をとるのが難しく非常に困難な状況下でもあります! そして、先ほどですが第5第6エリアのブロックを不覚にも敵軍に突破されてしまいました! 総司令官殿、今こそご決断を…――!」
最後に報告をした男は彼にそう言うと真っ直ぐに敬礼をした。周りにいた部下達もその話を聞くと、そこにいた誰もが愕然とした。そして、憔悴しきった表情で沈黙したのだった。その時、冴嶋は黙っている部下達の前で一言いい放った。
「お前たちは生きることを諦めたのか――?」
その言葉に部下の1人が突如、涙を流した。
「もはや生きたくても生き残れません!」
彼は押し殺していた自分の感情を吐き出すと、涙声で訴えた。
「そうか、生きる事を諦めたのかお前達は……。いいか、あそこに映っているモニターを見ろ!」
冴嶋はそう言うとモニター画面に向けて、人差指を真っ直ぐ指した。彼の声に促されると部下達は一斉にモニター画面を見た。彼はある事を問い質した。
「あそこでアザゼルと戦っているのは誰だ?」
彼の質問に男は涙を堪えながら答えた。
「アビスのパイロットです……」
部下の1人がそう答えると、いきなり胸ぐらを思いきり両手で掴んだ。そして強い眼差しで言い放った。
「違う、そうじゃない……! 貴様の目は戦いでもうそこまで見えなくなってしまったのか!? あそこで今もあきらめずに懸命に戦っているのはお前よりも幼い子供達だと言う事が、わからなくなってしまったのかお前は!」
冴嶋は彼に向かって怒鳴ると、部下の顔を思いきり拳で殴りつけた。殴られた部下は彼から強烈なパンチを一発喰らうと立っていられなくなり、床に思わず手をついた。冴嶋は、床に倒れ込んだ部下を上から鋭い目で見下ろした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました
グミ食べたい
ファンタジー
現実に疲れた俺が辿り着いたのは、自由度抜群のVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。
選んだ職業は“料理人”。
だがそれは、戦闘とは無縁の完全な負け組職業だった。
地味な日々の中、レベル上げ中にネームドモンスター「猛き猪」が出現。
勝てないと判断したアタッカーはログアウトし、残されたのは三人だけ。
熊型獣人のタンク、ヒーラー、そして非戦闘職の俺。
絶体絶命の状況で包丁を構えた瞬間――料理スキルが覚醒し、常識外のダメージを叩き出す!
そこから始まる、料理人の大逆転。
ギルド設立、仲間との出会い、意外な秘密、そしてVチューバーとしての活動。
リアルでは無職、ゲームでは負け組。
そんな男が奇跡を起こしていくVRMMO物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち
半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。
最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。
本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。
第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。
どうぞ、お楽しみください。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる