共鳴のヴァルキュリア （全話再編集完)

第8章―輝き―アグライア

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「ゾディアック部隊……！？　バカな、何故彼らがここに。噂で聞いていたが、まさかこんな所に彼らが…――！　だとしたら美岬君が危ない！」

　隼人は状況を把握する為、直ぐに美岬が戦っている所に向かおうとした。

「教えて下さい！　彼は今、どこで戦っているんですか！？」

　仲間の身に危険が迫っている事を知ると、彼は激しく動揺した。その動揺は本部にいる彼らにも伝わった。冴嶋はオペレーターを通して、直ぐに居場所を教えた。

「彼は今、第8エリアで敵のゾディアック部隊2名と交戦中だ！　こちらの部隊は既に壊滅状態だ！　支援は愚か、手出しすら満足に出来ない状況だ！　だから君に彼を任せた！」

『了解ですっ！！』

　冴嶋から美岬の居場所を教えてもらうと、直に援護に向かって行った。

「冴嶋総司令官、ご協力感謝します！　自分は今から仲間の救出に向かいます！　そちらの本部に行けそうにもありませんが、どうか最後まで諦めずに『希望』を捨てないで下さい！　きっと援軍は来ますっ！！」

　隼人は本部にいる彼らを心強く励ますと会話を終わらそうとした。冴嶋はその言葉に、ふと笑うと真っ直ぐな声で返事を返した。

「ああ、我々もそのつもりだ！　希望は最後まで決して捨てたりはしないさ。さあ、行け！　仲間のところに…――！」

「はいっ！！」

　冴嶋のその言葉に力強く返事をすると、そこで一気に戦闘機のスピードを加速させたのだった。隼人は話し終えると、戦闘機を走らせて真っ先に美岬の援護に向かった。

ゾディアック部隊と聞いた隼人の顔は、やや深刻な表情だった。このままでは仲間が危ないと、彼なりの危機感を感じていた。

　急いでいる途中、偵察中のフェニックス3機と遭遇。それを素早い動きで攻撃をかわすと一気に反撃に出た。

「邪魔をするなっ！！」

隼人は敵の攻撃を素早く回避すると、3機纏めて同時にロックオンした。そして、そのまま四方に向けて強力なキャノンを放った。敵はその攻撃をかわせずに一瞬にして蹴散らされた。

　その場で3機纏めて撃破すると、そのまま振り返ることもなく戦闘機を走らせた。急いで飛んでいると上空が突如、青白く光輝いた。

　ハッとなって空を見上げるとコロニーの外側からシールドが発生されていた。隼人は光の方角に目を向けるなり、不意に呟いた。

「おかしい。確か外のシールドは、敵に破られたんじゃなかったのか…――？　するともしかして空戦部隊かれらが再びシールドを？」

　そこで疑問を呟くと彼は上空を見上げた――。