共鳴のヴァルキュリア (全話再編集完)

成瀬瑛理

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第7章―消えゆく命の残り火―

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「――今は言えないが、あとで説明する。それで納得してくれるか?」

「納得ねぇ。別にいいよ、僕には正直関係ない事だし。ただ無茶はしないで欲しいな。僕から言えるのはそれだけだよ」

 そう言って一言話すと、彼の左足に応急処置を施すなり立ち上がった。

「――すまない。だが、これは重大任務なんだ。私は何としてもアレを……!」

彼は胸の奥にしまっている思いを不意に呟くと、拳を強く握った。雪矢はその話しを隣で黙って聞いた。グラギウスは自分が留守中の間の出来事をオペレーターのジノに尋ねた。彼は一通りを報告した。

「……そうか、やはり敵は我々の存在に感づいているようだな。この基地に我々が来ていることを――」

「艦長。では、この基地から我々も早急に脱出しますか?」

「いいや、それはまだだ。アレを積み込み次第、直ちにこの基地から脱出する。各自それに備えての準備を怠るな!」

「了解です!」

司令室にいたクルー達は艦長のただならぬ話しに緊張感を走らせながら返事をした。グラギウスは凛々しい表情で椅子から立ち上がると次の指示を出した。

「彼らが戻り次第に移動を開始する。重力制御装置解除後、微速前進! 本艦はこの戦闘区域から脱出する! 最大戦速後、時空転移装置ワームホールを開始! 各自その段取りを忘れるな!」

『了解です!』

 グラギウスは彼らに指示を出すと、再び艦長の椅子に苦悶の表情で座った。

「アーバスあの3人はどうするの? まさかこのまま置いていく訳じゃないよね……?」

 雪矢は不意にそのことを質問すると、彼はふと笑って言い返した。

「バカをいえ、誰があいつらを此処に置いて行くものか。ちゃんとあの3人は回収するさ。とくに桐會結人。今はあいつが頼みの綱だ。桐會が上手くあそこに辿り着ければ良いのだが…――」

 そう言うと両手を組んで俯向いた。

「ところでアーバス。結人君はどこに行ったの? 彼に何か頼んだのかい?」

 彼が尋ねると一言答えた。

「桐會には重大任務を任せたのだ。全てはあの子にかかっている。無事にあれを回収したら此処に運ぶように指示を出した」

「運ぶ――?」

「ああ、そうだ。あそこから此処に輸送するように彼に伝えたんだ。もうそろそろ着いてもいい頃なんだが……」

 グラギウスはそう言うと指先を噛んだ。

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