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第23章ー少年と隊長ー
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「ひっく…ひっく…こ、こんな呑兵衛な人に僕の大事なファーストキスを奪われたなんて……! こんなのあんまりだよ、こんなこんな……!」
ユングはベソベソ泣きながら、ハルバートにキスされたことを恨んだ。すると彼は何を思ったのか、いきなり肩にガシッと両手を置いてきた。
「……しゃーねえな。そんなに言うなら、俺がファーストキスの責任とってやるよ」
「えっ――?」
そう言ってキリッと男前の顔になると、そのまま屈んでキスをしてきた。あまりにも唐突な展開にユングは、頭の中が真っ白くなった。ハルバートはユングに熱いキスをすると、そのまま下に押し倒した。
「一番は無理だが、愛人ならいいぞ?」
その瞬間、ユングはハルバートに目潰しをした。
『何がラブちゃんですかぁーーっ!!』
「ぐあっ!!」
ユングはハルバートに目潰しをすると、素早く起き上がって唾を吐いた。
「見損ないましたよハルバート隊長! 貴方は最低ですよ!」
ユングは一言文句を言うと、持ってきた水筒で口の中を念入りにうがいした。
「貴方はドン底の最低野郎のゲス野郎ですっ!! いきなりキスして来るなんて人として最低です! 一体何が悲しくて、貴方みたいな人に二回もキスされ……――!」
そこで怒りが込み上がると途中で言葉を詰まらせた。すると、ハルバートは開き直りした。
「まーまー、よく言うぜ。俺にツルペタの胸を見せて誘惑してきた癖によ」
『そんなことしてません!』
そう言って言い返すと持っている水筒を彼に向けて投げつけた。
「クソ、俺とした事が相当酔ってるみたいだ! てめぇが変なことを言うから頭の中で変な妄想をしちまったじゃねーか!」
『なっ!?』
「ケッ、誰がてめぇなんかラブちゃんにするか!そんなツルペタの胸で俺を落とせると思うなよ! 第一な、俺はボイン派なんだ! そ、それなのにバカヤロォオオオーーッ!!」
ハルバートは彼に向かってそう言い放つと、逃げるようにその場から立ち去った。ユングは彼がいなくなるとキョトンとしながらも怒りが沸々と込み上がってきた。
「……ったく、ハルバート隊長はやっぱり最低な人だ。それにラブちゃんとかツルペタの胸とか酔うにも程々にして欲しいですよ、まったく!」
ユングは一人苛立ちを呟くと大きなため息をついた。そして口の中の後味の悪さに気がつくと再び水筒の水でうがいをした。
「あ~っ、口の中がお酒臭い! ホント最悪、あの人には気をつけなくっちゃ……! もう最悪だよ!」
彼にキスをされた事を思い出すと、ウゲーッと地面に水を吐いたのだった。
ユングはベソベソ泣きながら、ハルバートにキスされたことを恨んだ。すると彼は何を思ったのか、いきなり肩にガシッと両手を置いてきた。
「……しゃーねえな。そんなに言うなら、俺がファーストキスの責任とってやるよ」
「えっ――?」
そう言ってキリッと男前の顔になると、そのまま屈んでキスをしてきた。あまりにも唐突な展開にユングは、頭の中が真っ白くなった。ハルバートはユングに熱いキスをすると、そのまま下に押し倒した。
「一番は無理だが、愛人ならいいぞ?」
その瞬間、ユングはハルバートに目潰しをした。
『何がラブちゃんですかぁーーっ!!』
「ぐあっ!!」
ユングはハルバートに目潰しをすると、素早く起き上がって唾を吐いた。
「見損ないましたよハルバート隊長! 貴方は最低ですよ!」
ユングは一言文句を言うと、持ってきた水筒で口の中を念入りにうがいした。
「貴方はドン底の最低野郎のゲス野郎ですっ!! いきなりキスして来るなんて人として最低です! 一体何が悲しくて、貴方みたいな人に二回もキスされ……――!」
そこで怒りが込み上がると途中で言葉を詰まらせた。すると、ハルバートは開き直りした。
「まーまー、よく言うぜ。俺にツルペタの胸を見せて誘惑してきた癖によ」
『そんなことしてません!』
そう言って言い返すと持っている水筒を彼に向けて投げつけた。
「クソ、俺とした事が相当酔ってるみたいだ! てめぇが変なことを言うから頭の中で変な妄想をしちまったじゃねーか!」
『なっ!?』
「ケッ、誰がてめぇなんかラブちゃんにするか!そんなツルペタの胸で俺を落とせると思うなよ! 第一な、俺はボイン派なんだ! そ、それなのにバカヤロォオオオーーッ!!」
ハルバートは彼に向かってそう言い放つと、逃げるようにその場から立ち去った。ユングは彼がいなくなるとキョトンとしながらも怒りが沸々と込み上がってきた。
「……ったく、ハルバート隊長はやっぱり最低な人だ。それにラブちゃんとかツルペタの胸とか酔うにも程々にして欲しいですよ、まったく!」
ユングは一人苛立ちを呟くと大きなため息をついた。そして口の中の後味の悪さに気がつくと再び水筒の水でうがいをした。
「あ~っ、口の中がお酒臭い! ホント最悪、あの人には気をつけなくっちゃ……! もう最悪だよ!」
彼にキスをされた事を思い出すと、ウゲーッと地面に水を吐いたのだった。
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