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第21章ー竜と少年ー
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しおりを挟む「味の保証は出来ないからなら……!」
カイトは照れた表情でそう話すと、隣でサンドイッチを食べ始めた。
「あ、ありがとうございます……!」
「別に良いよ。それより動いたから腹減っただろ?」
「はい…――!」
彼が尋ねるとユングは素直に返事をした。
「掃除も一息ついたし、昼飯にしようぜ!」
ユングは彼と一緒に屋根の上で、サンドイッチを仲良く食べ始めた。中には卵とハムが入っていた。カイトは隣で食べながら一言呟いた。
「あ、あのさ……。さっきはありがとな?」
「え……?」
「俺の話聞いてくれて…――」
隣でそう呟くと、恥ずかしそうに自分の鼻を擦った。ユングは彼の気持ちを察すると、何も言わずに相づちをした。
「なあ、ここから見る気色、なかなかだろ? ここは、俺のお気に入りの場所なんだぜ?」
カイトはユングにそう話すと楽しそうに笑った。
「…あの、カイトさんはいつ頃からこの仕事を始めたんですか?」
「ああ、一年半前からかな。元々は小遣い稼ぎで始めた仕事だから、自分でも長く続いてるなって思うよ」
「そ、そうなんですか……!」
「お前は?」
「僕は半年前からです」
「そうか。じゃあ、まだ入って間もないのか?」
「はい……!」
2人は話していくうちに段々と打ち解けてきた。
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