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第20章―消せない罪―
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しおりを挟むはじめは只の好奇心。
それが私の中の何かを狂わせた。
あの頃は今よりも世界は混沌としていた。
種族同士の醜い争い。
"怒りと憎しみ"
"絶望と悲しみ"
"復讐と殺意"
そして、生命の謎と人体の神秘。
私はその中の一人だった。
この世界で私は一人の医学者にしか過ぎない。彼らは互いに違う種族に関心を持ち、敵対する相手の弱点を知る為にそれを最大限に「利用」する。禁断の領域に踏み込む事で彼らはより強くなろうとしていた。
神から造られた「人間」その生命の神秘を探る為、彼らは禁を犯す。すなわち、人体の解剖と人体実験。特にそれが酷かったのは後先にも人間族だった。
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