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★本編★
魂
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朝から暗い気持ちでノエルと馬車に乗り教会に向かう。
出迎えてくれたナツは二人の表情から何かを察したようで顔を強張らせながら僕達を部屋に招いた。
そして嗚咽混じりの僕の話を黙って最後まで聞いてくれた。
「生きていればいつかはと分かってはいるけどあまりに早かったですねえ」
「うん。せっかくナツに色々と教えて貰っていたのに」
「彼は司祭見習いとして優秀でしたよ。安心して引退出来ると思ってましたけどもう少し頑張らないといけない。体力的につらいんですけどね。」
「ナツはまだまだ若いでしょ」
僕がそう言って顔を上げると彼はとても静かに涙を流していた。
普段から葬いなどで人の死に関わっているであろう彼の、普段見せない涙はとても静謐でそれだけで厳かな祈りのようだった。
「リカルドは最後になんと?」
「……最後に兄らしいことが出来たかなって」
「本当に馬鹿な子ですね。リカルドは常にいい兄だったのに」
泣きながら笑うナツを見てこの人はとても兄を大切にしてくれていたんだと思い知る。
そして彼を失ったこの気持ちを共有出来る事がとても慰めになった。
「ナツ司祭お願いがあります」
「なんでしょうアリス様」
「葬儀はこの教会で執り行って頂けますか」
「勿論です。彼を連れて来て貰えますか。私が心を込めて送り出してあげるとしましょう」
そう言って椅子から立ち上がるナツは既に司祭の顔をしている。
「宜しくお願いします」
僕達は改めてナツに深々と頭を下げた。
葬儀が明日に決まり準備のために僕達は教会に留まる事になった。
護衛騎士に伝達を頼みナツの指揮のもと礼拝堂を綺麗に片付ける。
「アリスはあまり無理をしないで下さいよ。今産まれたら大変だ」
「はい。ゆっくりやります」
色々あったからかお腹が少し張っている。
前生では随分早産だったのでなるべくお腹に負担をかけないようにしなければ。
「ところでリカルド様はなんの花がお好きだったんでしょう」
花屋への依頼を担当したノエルが困り顔になっている。
「え?知らない。肉が好きなのは知ってるけど」
「……肉を飾るわけにはいきませんね」
ノエルと顔を見合わせて笑う。
きっとリカルドならこんな風に笑って見送って欲しいと思ってるだろう。
「肉にしよう!」
「え??」
「葬式に参加してくれた人たちがみんなで飲み食い出来るように陛下に頼んで食事を運んでもらおう!」
「それはいい考えです。すぐ連絡します」
ノエルが外にいる騎士を呼びに行った。
僕とナツはリカルドが好きだった食べ物や酒を思いつく限り書き出す。
「これ食べた時、本当にびっくりした顔してたなあ」
「これの時は人生で一番好きな味だって言ってましたよ。けど次の日には他の料理にも同じこと言って」
「あ!覚えてる!」
僕達は泣きながら大笑いし、彼のパーティの為に準備をした。
その日の夜、教会には綺麗に身支度を整えられたリカルドが運び込まれた
。ナツは棺の蓋を開け白くなったリカルドの頬を父親のように撫でる。
「実際に見るまでは信じられませんでした。最後に会わせてくれて、この教会で見送らせてくれてありがとう」
そんなこと言われたらまた泣いてしまう。
「ナツ……そんなに泣いたら干からびるよ」
「アリスこそ。これを最後にしましょう。明日は穏やかな気持ちでリカルドを送り出します」
「うん」
リカルドは花が沢山詰まった棺で憧れていた司祭服に似せた豪華な白い衣装を着せられていた。ルドルフの気遣いが胸を熱くする。
彼は僕達の希望通りの飲食物も驚くほど沢山準備して送ってくれた。
「町中の人がお腹いっぱい食べられそうだね」
「リカルド様の好物ばかりだから野菜が足りないですけどね」
「確かに」
そうしてリカルドの思い出を語りながら僕達は四人で夜を明かした。
次の日の葬儀には驚くほど沢山の人が来てくれた。明るく面倒見のいいリカルドは皆の人気者だった。
泣きながら皆で食事をしていると彼の思い出話がポロポロと出て来る。僕の知らないリカルドが沢山いてとても楽しかった。
大雨で川が決壊しそうな時助けられたと言う人や、仔ヤギが脚を折って立てなくなった時に添木を作って貰ったと言う人もいて、
魔力を持ってないのにまるで魔術師だなと思う。
僕の兄さんは本当に最後まで素晴らしい人だった。
「疲れたね。でも沢山の人が来てくれて良かった」
葬式も無事に終わり、僕はノエルと二人で馬車に乗り城に向かっていた。
「そうですね。リカルド様の人柄ですね」
こんなに沢山の人の心の中でリカルドは生きている。それは凄い事だと思う。
「ノエル」
「はい?」
「陛下の許可を貰って明日からしばらく教会に通おうと思うんだけど」
「どうしてですか?」
「ナツもしばらく寂しいだろうし、人手もいるんじゃ無いかなって。ルルテラがいるから魔力はそんなに使えないんだけど少しくらい役に立ちたい」
「……そうですね。私もお供します」
「じゃあ帰ったら相談してみるよ」
ノエルはそれに応えるようににっこりと笑い僕の肩に自分の上着を着せ掛けた。ふわりとノエルの匂いに包まれて気恥ずかしくなった僕は、暗くて何も見えない窓の外を眺めるふりをしていた。
「お帰りなさいませ皇后様」
遅い時間にもかかわらず城ではアーロンが帰りを待っていてくれた。
「休んでくれてて良かったのに」
「いえ、陛下もまだ起きていらっしゃいますし」
「そうなの?忙しいのかな」
「あ……いえ」
珍しく歯切れの悪いアーロンに「どうしたの」と聞いてみる。
「ドナテラ様の検死が終わり火葬になったんですが、やはり少し感情的になられているようで」
……火は神聖なものだ。通常亡くなるとそのまま棺に入れて墓地に葬られる。けれど犯罪を犯した者はその神聖な業火で全てを焼き尽くされるのだ。二度と生まれ変われないようにと。
「陛下は部屋?」
「はい」
ルドルフはドナテラと一緒にいるんだろう。僕は普段あまり行くことのない彼の私室に向かった。
「ルドルフ様」
「アリスか、なんだ」
「入ってもよろしいですか」
「……ああ」
少し戸惑いが見えるが、僕は構わず中に入る。
ソファに気怠げにもたれ片手に酒のグラスを持ったルドルフの前には小さな鉄の箱があり、それはご丁寧に鎖で巻かれていた。こんな姿で逃げられるはずもないのに。
「ドナテラ様ですね」
「……ああ」
一人で弟を見送っていたのか。僕は先ほどのリカルドの賑やかな葬儀を思い出し胸が痛んだ。
「ルドルフ様、宜しければ祈りを捧げたいのですが」
「いいのか……?」
「はい」
僕は手を合わせナツに教わった魂を浄化する呪文を唱えた。
草原にいるような爽やかな風が吹き、空気が澄んで暖かい日差しが降り注ぐ。
ルドルフにとっては遺恨はあれどたった一人の弟だ。笑顔で過ごした日だってあるだろう。いなくなってしまったら思い出すのはいい事ばかりだ。僕としても憎くないかと言われたら否だが、同じ兄弟を亡くした身としては今はドナテラに、と言うよりもルドルフの気持ちを大切にしたいと思った。
祈りが終わり、ほっとため息をつく。ルドルフはとても穏やかな顔で僕にお礼を言った。
「一緒に飲んでいいですか?」
「酒をか?」
「いえジュースです」
僕はあらかじめ用意しておいた葡萄のジュースを見せる。ルドルフはそれを見てやっと笑った。
「よし今夜は飲み明かそう」
「はい」
そうして僕達はその夜、一緒に二つの魂を天に見送った。
出迎えてくれたナツは二人の表情から何かを察したようで顔を強張らせながら僕達を部屋に招いた。
そして嗚咽混じりの僕の話を黙って最後まで聞いてくれた。
「生きていればいつかはと分かってはいるけどあまりに早かったですねえ」
「うん。せっかくナツに色々と教えて貰っていたのに」
「彼は司祭見習いとして優秀でしたよ。安心して引退出来ると思ってましたけどもう少し頑張らないといけない。体力的につらいんですけどね。」
「ナツはまだまだ若いでしょ」
僕がそう言って顔を上げると彼はとても静かに涙を流していた。
普段から葬いなどで人の死に関わっているであろう彼の、普段見せない涙はとても静謐でそれだけで厳かな祈りのようだった。
「リカルドは最後になんと?」
「……最後に兄らしいことが出来たかなって」
「本当に馬鹿な子ですね。リカルドは常にいい兄だったのに」
泣きながら笑うナツを見てこの人はとても兄を大切にしてくれていたんだと思い知る。
そして彼を失ったこの気持ちを共有出来る事がとても慰めになった。
「ナツ司祭お願いがあります」
「なんでしょうアリス様」
「葬儀はこの教会で執り行って頂けますか」
「勿論です。彼を連れて来て貰えますか。私が心を込めて送り出してあげるとしましょう」
そう言って椅子から立ち上がるナツは既に司祭の顔をしている。
「宜しくお願いします」
僕達は改めてナツに深々と頭を下げた。
葬儀が明日に決まり準備のために僕達は教会に留まる事になった。
護衛騎士に伝達を頼みナツの指揮のもと礼拝堂を綺麗に片付ける。
「アリスはあまり無理をしないで下さいよ。今産まれたら大変だ」
「はい。ゆっくりやります」
色々あったからかお腹が少し張っている。
前生では随分早産だったのでなるべくお腹に負担をかけないようにしなければ。
「ところでリカルド様はなんの花がお好きだったんでしょう」
花屋への依頼を担当したノエルが困り顔になっている。
「え?知らない。肉が好きなのは知ってるけど」
「……肉を飾るわけにはいきませんね」
ノエルと顔を見合わせて笑う。
きっとリカルドならこんな風に笑って見送って欲しいと思ってるだろう。
「肉にしよう!」
「え??」
「葬式に参加してくれた人たちがみんなで飲み食い出来るように陛下に頼んで食事を運んでもらおう!」
「それはいい考えです。すぐ連絡します」
ノエルが外にいる騎士を呼びに行った。
僕とナツはリカルドが好きだった食べ物や酒を思いつく限り書き出す。
「これ食べた時、本当にびっくりした顔してたなあ」
「これの時は人生で一番好きな味だって言ってましたよ。けど次の日には他の料理にも同じこと言って」
「あ!覚えてる!」
僕達は泣きながら大笑いし、彼のパーティの為に準備をした。
その日の夜、教会には綺麗に身支度を整えられたリカルドが運び込まれた
。ナツは棺の蓋を開け白くなったリカルドの頬を父親のように撫でる。
「実際に見るまでは信じられませんでした。最後に会わせてくれて、この教会で見送らせてくれてありがとう」
そんなこと言われたらまた泣いてしまう。
「ナツ……そんなに泣いたら干からびるよ」
「アリスこそ。これを最後にしましょう。明日は穏やかな気持ちでリカルドを送り出します」
「うん」
リカルドは花が沢山詰まった棺で憧れていた司祭服に似せた豪華な白い衣装を着せられていた。ルドルフの気遣いが胸を熱くする。
彼は僕達の希望通りの飲食物も驚くほど沢山準備して送ってくれた。
「町中の人がお腹いっぱい食べられそうだね」
「リカルド様の好物ばかりだから野菜が足りないですけどね」
「確かに」
そうしてリカルドの思い出を語りながら僕達は四人で夜を明かした。
次の日の葬儀には驚くほど沢山の人が来てくれた。明るく面倒見のいいリカルドは皆の人気者だった。
泣きながら皆で食事をしていると彼の思い出話がポロポロと出て来る。僕の知らないリカルドが沢山いてとても楽しかった。
大雨で川が決壊しそうな時助けられたと言う人や、仔ヤギが脚を折って立てなくなった時に添木を作って貰ったと言う人もいて、
魔力を持ってないのにまるで魔術師だなと思う。
僕の兄さんは本当に最後まで素晴らしい人だった。
「疲れたね。でも沢山の人が来てくれて良かった」
葬式も無事に終わり、僕はノエルと二人で馬車に乗り城に向かっていた。
「そうですね。リカルド様の人柄ですね」
こんなに沢山の人の心の中でリカルドは生きている。それは凄い事だと思う。
「ノエル」
「はい?」
「陛下の許可を貰って明日からしばらく教会に通おうと思うんだけど」
「どうしてですか?」
「ナツもしばらく寂しいだろうし、人手もいるんじゃ無いかなって。ルルテラがいるから魔力はそんなに使えないんだけど少しくらい役に立ちたい」
「……そうですね。私もお供します」
「じゃあ帰ったら相談してみるよ」
ノエルはそれに応えるようににっこりと笑い僕の肩に自分の上着を着せ掛けた。ふわりとノエルの匂いに包まれて気恥ずかしくなった僕は、暗くて何も見えない窓の外を眺めるふりをしていた。
「お帰りなさいませ皇后様」
遅い時間にもかかわらず城ではアーロンが帰りを待っていてくれた。
「休んでくれてて良かったのに」
「いえ、陛下もまだ起きていらっしゃいますし」
「そうなの?忙しいのかな」
「あ……いえ」
珍しく歯切れの悪いアーロンに「どうしたの」と聞いてみる。
「ドナテラ様の検死が終わり火葬になったんですが、やはり少し感情的になられているようで」
……火は神聖なものだ。通常亡くなるとそのまま棺に入れて墓地に葬られる。けれど犯罪を犯した者はその神聖な業火で全てを焼き尽くされるのだ。二度と生まれ変われないようにと。
「陛下は部屋?」
「はい」
ルドルフはドナテラと一緒にいるんだろう。僕は普段あまり行くことのない彼の私室に向かった。
「ルドルフ様」
「アリスか、なんだ」
「入ってもよろしいですか」
「……ああ」
少し戸惑いが見えるが、僕は構わず中に入る。
ソファに気怠げにもたれ片手に酒のグラスを持ったルドルフの前には小さな鉄の箱があり、それはご丁寧に鎖で巻かれていた。こんな姿で逃げられるはずもないのに。
「ドナテラ様ですね」
「……ああ」
一人で弟を見送っていたのか。僕は先ほどのリカルドの賑やかな葬儀を思い出し胸が痛んだ。
「ルドルフ様、宜しければ祈りを捧げたいのですが」
「いいのか……?」
「はい」
僕は手を合わせナツに教わった魂を浄化する呪文を唱えた。
草原にいるような爽やかな風が吹き、空気が澄んで暖かい日差しが降り注ぐ。
ルドルフにとっては遺恨はあれどたった一人の弟だ。笑顔で過ごした日だってあるだろう。いなくなってしまったら思い出すのはいい事ばかりだ。僕としても憎くないかと言われたら否だが、同じ兄弟を亡くした身としては今はドナテラに、と言うよりもルドルフの気持ちを大切にしたいと思った。
祈りが終わり、ほっとため息をつく。ルドルフはとても穏やかな顔で僕にお礼を言った。
「一緒に飲んでいいですか?」
「酒をか?」
「いえジュースです」
僕はあらかじめ用意しておいた葡萄のジュースを見せる。ルドルフはそれを見てやっと笑った。
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