44 / 62
★本編★
視察
しおりを挟む
翌日からもルドルフが決めた人達との謁見をこなし、とても忙しい日々を過ごした。
隣にはいつもノエルが居てくれたから心強かったけど、彼自身も自分の立ち位置に疑念を抱いているようで何とも落ち着かない顔をしている。
けれど会うのは今後の国の発展に繋がる、人柄もとてもいい人達ばかりで民の為というルドルフの思いが垣間見えた。
そして当のルドルフはと言えば小競り合いの続く国境近くの国へ頻繁に訪れ、なんらかの決め事を進めているらしく、変わらず顔を見る日は少ない。
そんな風に前生とはますます乖離する毎日に僕は少し焦りを感じていた。
何故ならルルテラを身籠ったあの夜がもうすぐ訪れるからだ。
「皇后様、馬車の用意が出来ましたよ」
「ありがとうノエル」
今日もノエルと二人で領地の視察だ。これでは誰が国王なのか分からない。
「国王陛下は何を考えておいでなのでしょう」
ノエルが流れる景色を見ながらそう呟く。
「僕にも分からないよ。けどそろそろ帰ってくるんじゃないかな。その時聞いてみる」
聞いたって本当のことを言うかは分からないけど。
今日の目的地は馬車で二時間ほどかかる。僕は連日の睡眠不足を解消する為に目を閉じた。
「ようこそおいで下さいました!領主のセロイと申します」
「セロイさん、本日は宜しくお願いします」
「誠心誠意後ご案内させて頂きます!」
この領地の領主は代替わりしたばかりで、とても若かった。身分もさほど高くないからか、とても親しみやすく気負わない時間が過ごせるだろうと安堵した。
「今日は是非とも皇后陛下にお会いしたいと言う者が来ております。宜しいでしょうか?」
「会いたい人?誰でしょう?」
「俺だよアリス」
「リカルド兄さん?!」
思いがけない人物の登場に目を見開く。随分と久しぶりだ。
部屋に案内してくれたセロイは積もる話もあるだろうと席を外してくれた。その配慮がとても嬉しい。
「教会にいなかったから全然連絡取れてなくて悪かったな」
「だから手紙の返事もなかったんだね?何かあったの」
変わらず元気そうではあるが司祭を目指すリカルドが教会から離れるなんて何かあったに違いない。
「それがさ、あいつらがまたやらかして」
「あいつら?」
「公爵一家だよ。特にバクロ。あいつ手をつけらんないくらいお前を恨んでてさ、暗殺ギルド立ち上げて相打ち覚悟でおまえを殺すって酒場で息巻いてたんだよ」
「……本当に懲りないね」
「だから何とかならないかと思ってこっそり接触する機会を伺ってたんだ。教会にいたら迷惑かけるだろ?だからしばらく酒場の二階に住み込んでた」
……酒場の二階?
さすが昔取った杵柄だなあ。あの辺りに顔馴染みが多すぎるよ。
「それでバクロは?」
「それが……俺より先に手を打った人がいて」
嫌な予感だ。思い当たるのは一人しかいない。
「陛下かな」
「ああ」
やっぱり。
それにしてもそんな場末の酒場の話をどこから聞きつけて来るのか。いや、そもそもずっとあの一家を見張らせていたのかも知れない。
「結局、一家諸共粛清だ」
「……」
いつまでも過去にこだわって前を向いて生きる事が出来なかった哀れな人達。
けれど僕もまた前生にこだわり、ルドルフと縁を持ってルルテラに会いたいと思ってる。
「ごめんな。ショックだったか?一応家族だもんな」
「ううん。家族と思った事はないよ」
少なくとも今世では。
「リカルドこそ大丈夫なの?」
「まあ俺は他人も他人。養子だからな」
「養子?」
「ああ、父方の親戚筋から貰われた。実の親はとっくにこの世にはいない」
「そうだったんだ」
事情があるとは思ってたけど両親のどちらとも血が繋がってなかったのか。
「だから僕を助けてくれたの?」
「あーそうだな。正直に言うと最初は親父に命令された。おまえをしっかり見張ってろって」
やっぱり……
「でもさ、一緒にいるうちにお前のこと本当の弟みたいに思えて。それに八雲先生やナツさんとか勿論ノエルもちゃんとした大人じゃん?周りにそんな人いなかったから、こんな大人になりたいなって思ってさ」
「確かにそうだよね」
貴族だからとか平民だからとかそんなの関係ない。公爵一家を見てこれが大人だと思っていたけど全然そんな事無かった。
彼等も人を妬んだり羨んだり憎むだけじゃなく自分の力で前を向けば良かったのに。
「ところでさ、八雲先生が国に帰ったって聞いたか?」
「えっ?!聞いてない!」
「そうか。突然だったから俺もちゃんとお別れ言えてないんだよな」
「また会えるかな……」
「どうかなあ」
ちゃんとお礼も言えてない。僕がこんなに魔力を扱えるようになったのは全部先生のお陰なのに。
「まあまた調べといてやるよ」
「……良くない仲間の人脈で?」
「うるさいよ」
リカルドは笑いながらまたな!と行ってしまった。八雲の事を聞いた後だからか何だか寂しくなって隣に座るノエルの袖をきゅっと掴む。
「私はここにいますよ。一生貴方の側に」
その言葉に何も答えられず僕は返事の代わりに袖を持つ手に力を込めた。
しばらくして戻ってきたセロイは領地の状況や人々の暮らしぶり、市場の食糧の流通経路なんかを説明してくれた。それぞれの領地に関所があって領主の独断で関税がかけられる。それが原因で領地ごとに食糧の値段等が異なって諍いが絶えないらしい。
その辺りを少し整備すればもっと人の行き来も盛んになり活気が出るよな。そんな事を考えながらセロイ宅を後にした。
「アーロン、陛下は今夜戻るんだよね」
「はい、その予定です」
ルドルフが帰って来たら早速色々と相談してみよう。
以前は国民のことなんてまるで頭になかった。ただひたすらルドルフだけを待ち、どうすれば彼に気に入って貰えるのか、それだけを考えて生きていた。今から考えるとそんな皇后捨てられても仕方ない。
今生ではせめてこの城を出るまでに一つでも何か人の為になる事を成し遂げよう。そう心に決めた。
隣にはいつもノエルが居てくれたから心強かったけど、彼自身も自分の立ち位置に疑念を抱いているようで何とも落ち着かない顔をしている。
けれど会うのは今後の国の発展に繋がる、人柄もとてもいい人達ばかりで民の為というルドルフの思いが垣間見えた。
そして当のルドルフはと言えば小競り合いの続く国境近くの国へ頻繁に訪れ、なんらかの決め事を進めているらしく、変わらず顔を見る日は少ない。
そんな風に前生とはますます乖離する毎日に僕は少し焦りを感じていた。
何故ならルルテラを身籠ったあの夜がもうすぐ訪れるからだ。
「皇后様、馬車の用意が出来ましたよ」
「ありがとうノエル」
今日もノエルと二人で領地の視察だ。これでは誰が国王なのか分からない。
「国王陛下は何を考えておいでなのでしょう」
ノエルが流れる景色を見ながらそう呟く。
「僕にも分からないよ。けどそろそろ帰ってくるんじゃないかな。その時聞いてみる」
聞いたって本当のことを言うかは分からないけど。
今日の目的地は馬車で二時間ほどかかる。僕は連日の睡眠不足を解消する為に目を閉じた。
「ようこそおいで下さいました!領主のセロイと申します」
「セロイさん、本日は宜しくお願いします」
「誠心誠意後ご案内させて頂きます!」
この領地の領主は代替わりしたばかりで、とても若かった。身分もさほど高くないからか、とても親しみやすく気負わない時間が過ごせるだろうと安堵した。
「今日は是非とも皇后陛下にお会いしたいと言う者が来ております。宜しいでしょうか?」
「会いたい人?誰でしょう?」
「俺だよアリス」
「リカルド兄さん?!」
思いがけない人物の登場に目を見開く。随分と久しぶりだ。
部屋に案内してくれたセロイは積もる話もあるだろうと席を外してくれた。その配慮がとても嬉しい。
「教会にいなかったから全然連絡取れてなくて悪かったな」
「だから手紙の返事もなかったんだね?何かあったの」
変わらず元気そうではあるが司祭を目指すリカルドが教会から離れるなんて何かあったに違いない。
「それがさ、あいつらがまたやらかして」
「あいつら?」
「公爵一家だよ。特にバクロ。あいつ手をつけらんないくらいお前を恨んでてさ、暗殺ギルド立ち上げて相打ち覚悟でおまえを殺すって酒場で息巻いてたんだよ」
「……本当に懲りないね」
「だから何とかならないかと思ってこっそり接触する機会を伺ってたんだ。教会にいたら迷惑かけるだろ?だからしばらく酒場の二階に住み込んでた」
……酒場の二階?
さすが昔取った杵柄だなあ。あの辺りに顔馴染みが多すぎるよ。
「それでバクロは?」
「それが……俺より先に手を打った人がいて」
嫌な予感だ。思い当たるのは一人しかいない。
「陛下かな」
「ああ」
やっぱり。
それにしてもそんな場末の酒場の話をどこから聞きつけて来るのか。いや、そもそもずっとあの一家を見張らせていたのかも知れない。
「結局、一家諸共粛清だ」
「……」
いつまでも過去にこだわって前を向いて生きる事が出来なかった哀れな人達。
けれど僕もまた前生にこだわり、ルドルフと縁を持ってルルテラに会いたいと思ってる。
「ごめんな。ショックだったか?一応家族だもんな」
「ううん。家族と思った事はないよ」
少なくとも今世では。
「リカルドこそ大丈夫なの?」
「まあ俺は他人も他人。養子だからな」
「養子?」
「ああ、父方の親戚筋から貰われた。実の親はとっくにこの世にはいない」
「そうだったんだ」
事情があるとは思ってたけど両親のどちらとも血が繋がってなかったのか。
「だから僕を助けてくれたの?」
「あーそうだな。正直に言うと最初は親父に命令された。おまえをしっかり見張ってろって」
やっぱり……
「でもさ、一緒にいるうちにお前のこと本当の弟みたいに思えて。それに八雲先生やナツさんとか勿論ノエルもちゃんとした大人じゃん?周りにそんな人いなかったから、こんな大人になりたいなって思ってさ」
「確かにそうだよね」
貴族だからとか平民だからとかそんなの関係ない。公爵一家を見てこれが大人だと思っていたけど全然そんな事無かった。
彼等も人を妬んだり羨んだり憎むだけじゃなく自分の力で前を向けば良かったのに。
「ところでさ、八雲先生が国に帰ったって聞いたか?」
「えっ?!聞いてない!」
「そうか。突然だったから俺もちゃんとお別れ言えてないんだよな」
「また会えるかな……」
「どうかなあ」
ちゃんとお礼も言えてない。僕がこんなに魔力を扱えるようになったのは全部先生のお陰なのに。
「まあまた調べといてやるよ」
「……良くない仲間の人脈で?」
「うるさいよ」
リカルドは笑いながらまたな!と行ってしまった。八雲の事を聞いた後だからか何だか寂しくなって隣に座るノエルの袖をきゅっと掴む。
「私はここにいますよ。一生貴方の側に」
その言葉に何も答えられず僕は返事の代わりに袖を持つ手に力を込めた。
しばらくして戻ってきたセロイは領地の状況や人々の暮らしぶり、市場の食糧の流通経路なんかを説明してくれた。それぞれの領地に関所があって領主の独断で関税がかけられる。それが原因で領地ごとに食糧の値段等が異なって諍いが絶えないらしい。
その辺りを少し整備すればもっと人の行き来も盛んになり活気が出るよな。そんな事を考えながらセロイ宅を後にした。
「アーロン、陛下は今夜戻るんだよね」
「はい、その予定です」
ルドルフが帰って来たら早速色々と相談してみよう。
以前は国民のことなんてまるで頭になかった。ただひたすらルドルフだけを待ち、どうすれば彼に気に入って貰えるのか、それだけを考えて生きていた。今から考えるとそんな皇后捨てられても仕方ない。
今生ではせめてこの城を出るまでに一つでも何か人の為になる事を成し遂げよう。そう心に決めた。
66
お気に入りに追加
1,624
あなたにおすすめの小説
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!


初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

誰よりも愛してるあなたのために
R(アール)
BL
公爵家の3男であるフィルは体にある痣のせいで生まれたときから家族に疎まれていた…。
ある日突然そんなフィルに騎士副団長ギルとの結婚話が舞い込む。
前に一度だけ会ったことがあり、彼だけが自分に優しくしてくれた。そのためフィルは嬉しく思っていた。
だが、彼との結婚生活初日に言われてしまったのだ。
「君と結婚したのは断れなかったからだ。好きにしていろ。俺には構うな」
それでも彼から愛される日を夢見ていたが、最後には殺害されてしまう。しかし、起きたら時間が巻き戻っていた!
すれ違いBLです。
初めて話を書くので、至らない点もあるとは思いますがよろしくお願いします。
(誤字脱字や話にズレがあってもまあ初心者だからなと温かい目で見ていただけると助かります)

悪役令息の死ぬ前に
やぬい
BL
「あんたら全員最高の馬鹿だ」
ある日、高貴な血筋に生まれた公爵令息であるラインハルト・ニーチェ・デ・サヴォイアが突如として婚約者によって破棄されるという衝撃的な出来事が起こった。
彼が愛し、心から信じていた相手の裏切りに、しかもその新たな相手が自分の義弟だということに彼の心は深く傷ついた。
さらに冤罪をかけられたラインハルトは公爵家の自室に幽閉され、数日後、シーツで作った縄で首を吊っているのを発見された。
青年たちは、ラインハルトの遺体を抱きしめる男からその話を聞いた。その青年たちこそ、マークの元婚約者と義弟とその友人である。
「真実も分からないクセに分かった風になっているガキがいたからラインは死んだんだ」
男によって過去に戻された青年たちは「真実」を見つけられるのか。

巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
他サイトでも公開中

【運命】に捨てられ捨てたΩ
雨宮一楼
BL
「拓海さん、ごめんなさい」
秀也は白磁の肌を青く染め、瞼に陰影をつけている。
「お前が決めたことだろう、こっちはそれに従うさ」
秀也の安堵する声を聞きたくなく、逃げるように拓海は音を立ててカップを置いた。
【運命】に翻弄された両親を持ち、【運命】なんて言葉を信じなくなった医大生の拓海。大学で入学式が行われた日、「一目惚れしました」と眉目秀麗、頭脳明晰なインテリ眼鏡風な新入生、秀也に突然告白された。
なんと、彼は有名な大病院の院長の一人息子でαだった。
右往左往ありながらも番を前提に恋人となった二人。卒業後、二人の前に、秀也の幼馴染で元婚約者であるαの女が突然現れて……。
前から拓海を狙っていた先輩は傷ついた拓海を慰め、ここぞとばかりに自分と同居することを提案する。
※オメガバース独自解釈です。合わない人は危険です。
縦読みを推奨します。

【完結】可愛いあの子は番にされて、もうオレの手は届かない
天田れおぽん
BL
劣性アルファであるオズワルドは、劣性オメガの幼馴染リアンを伴侶に娶りたいと考えていた。
ある日、仕えている王太子から名前も知らないオメガのうなじを噛んだと告白される。
運命の番と王太子の言う相手が落としていったという髪飾りに、オズワルドは見覚えがあった――――
※他サイトにも掲載中
★⌒*+*⌒★ ☆宣伝☆ ★⌒*+*⌒★
「婚約破棄された不遇令嬢ですが、イケオジ辺境伯と幸せになります!」
が、レジーナブックスさまより発売中です。
どうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる