15 / 45
第二章 とんでもない相手を好きになり
オルガの書斎
しおりを挟む 王城の正門から緩やかな坂を下っていくと、両側は高い壁に囲まれた大邸宅が並んでいる。
代々貴族院の重鎮や教会の大司教を輩出してきた、名家中の名家ばかりだ。
その一角から少しだけ奥に入ったところに、グレウスが与えられたロア侯爵家の屋敷は建っていた。
「おかえりなさいませ、旦那様!」
愛馬に乗ったグレウスを見つけて、門番のロイスがホッとしたように顔を綻ばせた。
「ご苦労。何か変わったことはなかったか?」
「変わりございません。外出のご用やご来客もございませんでした」
正門を開けながら、若いロイスが答える。どうやら今日もオルガは屋敷の中にこもりきりだったらしい。
「ではもう中に入るといい。寒くなってきたから、厨房に言って温かいものを届けさせる」
「ありがとうございます!」
晩秋の陽はそろそろ沈もうとしている。昼間と違って、日が暮れると風の冷たさは一段と厳しい。上着は支給してあるが、一日立ちっぱなしでいれば体も冷えただろう。
ロイスは礼を述べて正門を閉じると、雨風が凌げる門番小屋へと入っていった。
馬の足を緩めて手入れの行き届いた庭を見ながら、グレウスは建物の正面にある車止めへと回った。
この屋敷は十年ほど前に建てられたものらしい。
比較的新しい建築様式を用いているため、古い屋敷に比べれば働きやすい環境のはずだが、使用人の募集をかけてもなかなか人が入ってこないのが悩みの種だ。
主が平民出身で一代限りの侯爵家などという胡散臭さは、勿論理由の一つだろう。だがそれ以上に、どうやらここは曰く付きの屋敷らしいのだ。
無人のはずの邸内を燭台の灯りが移動したとか、大きな黒い鳥が屋根から飛び立っていったとか。そういう不気味な噂に事欠かない。
そこへ『黒の魔王』と呼ばれた元皇族が越してきたのだから、来客や使用人が寄り付かないのも納得がいく。
マートンを筆頭に今この屋敷で働いてくれている使用人は、肝が据わって有能な少数精鋭ばかりだった。
「お帰りなさいませ、旦那様」
屋敷の正面に近づくと、白い髪を丁寧に後ろに撫でつけた老執事――マートンが出てきた。
城で長らく皇族に仕えてきたという執事は、日が暮れそうな今も、朝と寸分変わらないシャンとした姿で主人を迎えた。
「ただいま、マートン」
駆け寄ってきた馬丁に馬を預けて、グレウスは執事とともに屋敷の中へと入った。
外は冷たい風が吹き始めているが、屋敷の中は造りがしっかりしているせいか寒くはない。むしろ日中に差し込んだ陽の光に温められて、その暖気でわずかに温かさを感じるくらいだった。
風除けの上着を脱いで預けながら、グレウスは訊ねる。
「オルガは?」
「書斎でございます」
また一日書斎にこもって、研究に没頭していたようだ。
オルガは探究心が強く、城に居た頃も同じような研究三昧の生活だったらしい。熱中すると食事や睡眠をとらないことも多かったようだが、今日はちゃんと昼食を摂ったのだろうか。
門番小屋に温かいものを届けてくれるようにと頼んで、グレウスは足を速めた。
ノックをしても返事はなかったが、グレウスは構わずに扉を開けた。
書斎は広く造られていた。奥に大きな書き物机があり、壁際にはぎっしりと本が詰まった本棚がある。作業をするための台には様々な道具が並び、丸められた紙や羊皮紙もあちこちに散乱している。
ここは書斎という名の、オルガの研究室だった。
城で使っていた資料や道具類を、オルガはこの屋敷に来るときに一式運ばせたらしい。書斎の隣は温室になっていて、様々な植物の類も鉢に入れて育てられている。世話をするのはオルガ本人だ。
机の上には開いたままの本が数冊と、何かを書き付けた紙が散らばっていた。今日もこの部屋で作業をしていた気配が感じられる――が、持ち主の姿はない。
さてはと足を向けると、温室側の扉が外から開いた。
「――おかえり、グレウス」
グレウスの美しい妻が姿を現わした。
感嘆の息とともに、グレウスはその姿を見つめる。
偉大なる魔導皇の血を引く貴人は、すらりとした長身に優美な長い手足の持ち主だ。
しかしその美しい肢体を隠すかのように、足首まである黒いローブを纏っている。
癖のない黒髪は邪魔にならないよう、顔に掛かる分を後ろの高い位置で緩く纏めてあった。残りの髪はローブの背を腰まで覆っている。
黒という色は、世間では不吉なものとして忌避されがちだが、オルガは何恥じる様子もなく夜空のような黒髪を長く伸ばしている。凛としたその美しさは、見る者に凄みを感じさせるほどだ。
細面の顔には、白い額と意志の強そうな細い眉。スッと通った鼻梁、品位ある口元。
青白くさえある雪花石膏の肌を、朝焼けのように鮮やかな両目が鮮やかに引き立てている。非の打ちどころない美しさだ。
オルガはグレウスの姿を認めると、薄く形のいい唇に笑みを浮かべた。
「今日もご苦労だったな」
「はい」
グレウスは歩み寄ってオルガの手を取ると、溢れる想いを伝えるように、指先にそっと口づけした。
白い指の持ち主は迷いもなくグレウスに身を寄せてくる。
その体を抱き留めると、少し冷たい唇がグレウスの唇に触れてきた。
「ただいま戻りました、オルガ」
朝も目覚めの挨拶を交わして出たというのに、まるで百日ぶりに会ったかのように胸が高鳴る。
たった一か月の間に、グレウスの心はすっかり麗しい伴侶のものだった。
黒衣の伴侶は音もなく滑るように書斎を移動する。
グレウスはそれに寄り添って歩きながら、預かった書簡をいつ渡そうかと迷っていた。
「城は変わりなかったか?」
長い睫毛を瞬かせながら、魔王と呼ばれた貴人が問うた。
何も変わりありませんと答える前に、形の良い唇が言葉を続けた。
「騎士団の訓練場に石を降らせたことについて、保全部の長から謝罪はあったか? それとも、まさか知らぬ顔ではあるまいな?」
睦言を囁くような声で、オルガは今日の出来事を問い質した。
グレウスはウッと言葉に詰まる。
魔力を失い、皇族としての籍を失ったオルガだが、城の中にまだ多くの信奉者がいるのは間違いない。
城の中で起こった些細な出来事も、オルガの耳には即座に届く。何が原因で、責任がどこにあるかも正確に。
今日は騎士団の訓練場に石の礫が降ってきた。
現在城の保全部によって、夏至の事故で荒れてしまった西の中庭が整備されている最中なので、その建材の一部だったと思われる。土の魔法か何かで移動させていたところ、魔力の制御が不安定になって落下させてしまったのだろう。
グレウスが答えられずにいると、赤い瞳が剣呑な光を帯びた。
「無礼者めが……相応の報いを受けさせてやろう」
「いや、本当に全然問題ないですから! 勘弁してやってください!」
グレウスは慌てて言い募った。
「大した数は降ってきませんでしたし、怪我人も居ません! 却って、ちょうどいい訓練になったくらいですから!」
精鋭揃いの近衛騎士団には、頭上から石が降ってきたくらいでどうにかなるような軟弱者はいない。
即座に風の魔法や土の魔法で対応する者、グレウスのように手で払いのける者など様々だが、日ごろの訓練に比べれば大したことはなかった。
そんなことより余程大事なのは、オルガの機嫌を損ねることだ。
結婚してから知ったことだが、オルガが『黒の魔王』と呼ばれているのは、過去に起こった不幸な出来事や、黒を好む外見のせいではなかった。
呪いなのか、それとも熱狂的な信者の仕業によるものかは不明だが、元皇弟オルガの機嫌を損ねると、今でも確かに特大の不幸に見舞われるのだ。
失職で済めば穏便な方だ。ひどい時には屋敷が全焼した後に、焼け跡から不正の証拠が無傷のまま出て来たりするので、なかなか洒落にならない。
現皇帝すらオルガの機嫌を気にするのも道理である。保全部が丸ごと解体されでもしたら、いったいどの部署が今後城の手入れをしてくれるのか。
グレウスは慌てて、オルガの意識を他へと向けることにした。
「それよりも、オルガ……俺は貴方が恋しかったです」
体を引き寄せ抱き寄せる。
腕に力を籠めると、グレウスは半日ぶりの逢瀬が待ち遠しかったと、想いを口にした。
代々貴族院の重鎮や教会の大司教を輩出してきた、名家中の名家ばかりだ。
その一角から少しだけ奥に入ったところに、グレウスが与えられたロア侯爵家の屋敷は建っていた。
「おかえりなさいませ、旦那様!」
愛馬に乗ったグレウスを見つけて、門番のロイスがホッとしたように顔を綻ばせた。
「ご苦労。何か変わったことはなかったか?」
「変わりございません。外出のご用やご来客もございませんでした」
正門を開けながら、若いロイスが答える。どうやら今日もオルガは屋敷の中にこもりきりだったらしい。
「ではもう中に入るといい。寒くなってきたから、厨房に言って温かいものを届けさせる」
「ありがとうございます!」
晩秋の陽はそろそろ沈もうとしている。昼間と違って、日が暮れると風の冷たさは一段と厳しい。上着は支給してあるが、一日立ちっぱなしでいれば体も冷えただろう。
ロイスは礼を述べて正門を閉じると、雨風が凌げる門番小屋へと入っていった。
馬の足を緩めて手入れの行き届いた庭を見ながら、グレウスは建物の正面にある車止めへと回った。
この屋敷は十年ほど前に建てられたものらしい。
比較的新しい建築様式を用いているため、古い屋敷に比べれば働きやすい環境のはずだが、使用人の募集をかけてもなかなか人が入ってこないのが悩みの種だ。
主が平民出身で一代限りの侯爵家などという胡散臭さは、勿論理由の一つだろう。だがそれ以上に、どうやらここは曰く付きの屋敷らしいのだ。
無人のはずの邸内を燭台の灯りが移動したとか、大きな黒い鳥が屋根から飛び立っていったとか。そういう不気味な噂に事欠かない。
そこへ『黒の魔王』と呼ばれた元皇族が越してきたのだから、来客や使用人が寄り付かないのも納得がいく。
マートンを筆頭に今この屋敷で働いてくれている使用人は、肝が据わって有能な少数精鋭ばかりだった。
「お帰りなさいませ、旦那様」
屋敷の正面に近づくと、白い髪を丁寧に後ろに撫でつけた老執事――マートンが出てきた。
城で長らく皇族に仕えてきたという執事は、日が暮れそうな今も、朝と寸分変わらないシャンとした姿で主人を迎えた。
「ただいま、マートン」
駆け寄ってきた馬丁に馬を預けて、グレウスは執事とともに屋敷の中へと入った。
外は冷たい風が吹き始めているが、屋敷の中は造りがしっかりしているせいか寒くはない。むしろ日中に差し込んだ陽の光に温められて、その暖気でわずかに温かさを感じるくらいだった。
風除けの上着を脱いで預けながら、グレウスは訊ねる。
「オルガは?」
「書斎でございます」
また一日書斎にこもって、研究に没頭していたようだ。
オルガは探究心が強く、城に居た頃も同じような研究三昧の生活だったらしい。熱中すると食事や睡眠をとらないことも多かったようだが、今日はちゃんと昼食を摂ったのだろうか。
門番小屋に温かいものを届けてくれるようにと頼んで、グレウスは足を速めた。
ノックをしても返事はなかったが、グレウスは構わずに扉を開けた。
書斎は広く造られていた。奥に大きな書き物机があり、壁際にはぎっしりと本が詰まった本棚がある。作業をするための台には様々な道具が並び、丸められた紙や羊皮紙もあちこちに散乱している。
ここは書斎という名の、オルガの研究室だった。
城で使っていた資料や道具類を、オルガはこの屋敷に来るときに一式運ばせたらしい。書斎の隣は温室になっていて、様々な植物の類も鉢に入れて育てられている。世話をするのはオルガ本人だ。
机の上には開いたままの本が数冊と、何かを書き付けた紙が散らばっていた。今日もこの部屋で作業をしていた気配が感じられる――が、持ち主の姿はない。
さてはと足を向けると、温室側の扉が外から開いた。
「――おかえり、グレウス」
グレウスの美しい妻が姿を現わした。
感嘆の息とともに、グレウスはその姿を見つめる。
偉大なる魔導皇の血を引く貴人は、すらりとした長身に優美な長い手足の持ち主だ。
しかしその美しい肢体を隠すかのように、足首まである黒いローブを纏っている。
癖のない黒髪は邪魔にならないよう、顔に掛かる分を後ろの高い位置で緩く纏めてあった。残りの髪はローブの背を腰まで覆っている。
黒という色は、世間では不吉なものとして忌避されがちだが、オルガは何恥じる様子もなく夜空のような黒髪を長く伸ばしている。凛としたその美しさは、見る者に凄みを感じさせるほどだ。
細面の顔には、白い額と意志の強そうな細い眉。スッと通った鼻梁、品位ある口元。
青白くさえある雪花石膏の肌を、朝焼けのように鮮やかな両目が鮮やかに引き立てている。非の打ちどころない美しさだ。
オルガはグレウスの姿を認めると、薄く形のいい唇に笑みを浮かべた。
「今日もご苦労だったな」
「はい」
グレウスは歩み寄ってオルガの手を取ると、溢れる想いを伝えるように、指先にそっと口づけした。
白い指の持ち主は迷いもなくグレウスに身を寄せてくる。
その体を抱き留めると、少し冷たい唇がグレウスの唇に触れてきた。
「ただいま戻りました、オルガ」
朝も目覚めの挨拶を交わして出たというのに、まるで百日ぶりに会ったかのように胸が高鳴る。
たった一か月の間に、グレウスの心はすっかり麗しい伴侶のものだった。
黒衣の伴侶は音もなく滑るように書斎を移動する。
グレウスはそれに寄り添って歩きながら、預かった書簡をいつ渡そうかと迷っていた。
「城は変わりなかったか?」
長い睫毛を瞬かせながら、魔王と呼ばれた貴人が問うた。
何も変わりありませんと答える前に、形の良い唇が言葉を続けた。
「騎士団の訓練場に石を降らせたことについて、保全部の長から謝罪はあったか? それとも、まさか知らぬ顔ではあるまいな?」
睦言を囁くような声で、オルガは今日の出来事を問い質した。
グレウスはウッと言葉に詰まる。
魔力を失い、皇族としての籍を失ったオルガだが、城の中にまだ多くの信奉者がいるのは間違いない。
城の中で起こった些細な出来事も、オルガの耳には即座に届く。何が原因で、責任がどこにあるかも正確に。
今日は騎士団の訓練場に石の礫が降ってきた。
現在城の保全部によって、夏至の事故で荒れてしまった西の中庭が整備されている最中なので、その建材の一部だったと思われる。土の魔法か何かで移動させていたところ、魔力の制御が不安定になって落下させてしまったのだろう。
グレウスが答えられずにいると、赤い瞳が剣呑な光を帯びた。
「無礼者めが……相応の報いを受けさせてやろう」
「いや、本当に全然問題ないですから! 勘弁してやってください!」
グレウスは慌てて言い募った。
「大した数は降ってきませんでしたし、怪我人も居ません! 却って、ちょうどいい訓練になったくらいですから!」
精鋭揃いの近衛騎士団には、頭上から石が降ってきたくらいでどうにかなるような軟弱者はいない。
即座に風の魔法や土の魔法で対応する者、グレウスのように手で払いのける者など様々だが、日ごろの訓練に比べれば大したことはなかった。
そんなことより余程大事なのは、オルガの機嫌を損ねることだ。
結婚してから知ったことだが、オルガが『黒の魔王』と呼ばれているのは、過去に起こった不幸な出来事や、黒を好む外見のせいではなかった。
呪いなのか、それとも熱狂的な信者の仕業によるものかは不明だが、元皇弟オルガの機嫌を損ねると、今でも確かに特大の不幸に見舞われるのだ。
失職で済めば穏便な方だ。ひどい時には屋敷が全焼した後に、焼け跡から不正の証拠が無傷のまま出て来たりするので、なかなか洒落にならない。
現皇帝すらオルガの機嫌を気にするのも道理である。保全部が丸ごと解体されでもしたら、いったいどの部署が今後城の手入れをしてくれるのか。
グレウスは慌てて、オルガの意識を他へと向けることにした。
「それよりも、オルガ……俺は貴方が恋しかったです」
体を引き寄せ抱き寄せる。
腕に力を籠めると、グレウスは半日ぶりの逢瀬が待ち遠しかったと、想いを口にした。
53
お気に入りに追加
736
あなたにおすすめの小説

白金の花嫁は将軍の希望の花
葉咲透織
BL
義妹の身代わりでボルカノ王国に嫁ぐことになったレイナール。女好きのボルカノ王は、男である彼を受け入れず、そのまま若き将軍・ジョシュアに下げ渡す。彼の屋敷で過ごすうちに、ジョシュアに惹かれていくレイナールには、ある秘密があった。
※個人ブログにも投稿済みです。
置き去りにされたら、真実の愛が待っていました
夜乃すてら
BL
トリーシャ・ラスヘルグは大の魔法使い嫌いである。
というのも、元婚約者の蛮行で、転移門から寒地スノーホワイトへ置き去りにされて死にかけたせいだった。
王城の司書としてひっそり暮らしているトリーシャは、ヴィタリ・ノイマンという青年と知り合いになる。心穏やかな付き合いに、次第に友人として親しくできることを喜び始める。
一方、ヴィタリ・ノイマンは焦っていた。
新任の魔法師団団長として王城に異動し、図書室でトリーシャと出会って、一目ぼれをしたのだ。問題は赴任したてで制服を着ておらず、〈枝〉も持っていなかったせいで、トリーシャがヴィタリを政務官と勘違いしたことだ。
まさかトリーシャが大の魔法使い嫌いだとは知らず、ばれてはならないと偽る覚悟を決める。
そして関係を重ねていたのに、元婚約者が現れて……?
若手の大魔法使い×トラウマ持ちの魔法使い嫌いの恋愛の行方は?

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
【完結】伯爵家当主になりますので、お飾りの婚約者の僕は早く捨てて下さいね?
MEIKO
BL
【完結】そのうち番外編更新予定。伯爵家次男のマリンは、公爵家嫡男のミシェルの婚約者として一緒に過ごしているが実際はお飾りの存在だ。そんなマリンは池に落ちたショックで前世は日本人の男子で今この世界が小説の中なんだと気付いた。マズい!このままだとミシェルから婚約破棄されて路頭に迷うだけだ┉。僕はそこから前世の特技を活かしてお金を貯め、ミシェルに愛する人が現れるその日に備えだす。2年後、万全の備えと新たな朗報を得た僕は、もう婚約破棄してもらっていいんですけど?ってミシェルに告げた。なのに対象外のはずの僕に未練たらたらなの何で!?
※R対象話には『*』マーク付けますが、後半付近まで出て来ない予定です。

【完結】健康な身体に成り代わったので異世界を満喫します。
白(しろ)
BL
神様曰く、これはお節介らしい。
僕の身体は運が悪くとても脆く出来ていた。心臓の部分が。だからそろそろダメかもな、なんて思っていたある日の夢で僕は健康な身体を手に入れていた。
けれどそれは僕の身体じゃなくて、まるで天使のように綺麗な顔をした人の身体だった。
どうせ夢だ、すぐに覚めると思っていたのに夢は覚めない。それどころか感じる全てがリアルで、もしかしてこれは現実なのかもしれないと有り得ない考えに及んだとき、頭に鈴の音が響いた。
「お節介を焼くことにした。なに心配することはない。ただ、成り代わるだけさ。お前が欲しくて堪らなかった身体に」
神様らしき人の差配で、僕は僕じゃない人物として生きることになった。
これは健康な身体を手に入れた僕が、好きなように生きていくお話。
本編は三人称です。
R−18に該当するページには※を付けます。
毎日20時更新
登場人物
ラファエル・ローデン
金髪青眼の美青年。無邪気であどけなくもあるが無鉄砲で好奇心旺盛。
ある日人が変わったように活発になったことで親しい人たちを戸惑わせた。今では受け入れられている。
首筋で脈を取るのがクセ。
アルフレッド
茶髪に赤目の迫力ある男前苦労人。ラファエルの友人であり相棒。
剣の腕が立ち騎士団への入団を強く望まれていたが縛り付けられるのを嫌う性格な為断った。
神様
ガラが悪い大男。

タチですが異世界ではじめて奪われました
雪
BL
「異世界ではじめて奪われました」の続編となります!
読まなくてもわかるようにはなっていますが気になった方は前作も読んで頂けると嬉しいです!
俺は桐生樹。21歳。平凡な大学3年生。
2年前に兄が死んでから少し荒れた生活を送っている。
丁度2年前の同じ場所で黙祷を捧げていたとき、俺の世界は一変した。
「異世界ではじめて奪われました」の主人公の弟が主役です!
もちろんハルトのその後なんかも出てきます!
ちょっと捻くれた性格の弟が溺愛される王道ストーリー。

平凡な俺が魔法学校で冷たい王子様と秘密の恋を始めました
ゆなな
BL
貧しい村から魔法学校に奨学生として入学した平民出身の魔法使いであるユノは成績優秀であったので生徒会に入ることになった。しかし、生徒会のメンバーは貴族や王族の者ばかりでみなユノに冷たかった。
とりわけ生徒会長も務める美しい王族のエリートであるキリヤ・シュトレインに冷たくされたことにひどく傷付いたユノ。
だが冷たくされたその夜、学園の仮面舞踏会で危険な目にあったユノを助けてくれて甘いひと時を過ごした身分が高そうな男はどことなくキリヤ・シュトレインに似ていた。
あの冷たい男がユノにこんなに甘く優しく口づけるなんてありえない。
そしてその翌日学園で顔を合わせたキリヤは昨夜の優しい男とはやはり似ても似つかないほど冷たかった。
仮面舞踏会で出会った優しくも謎に包まれた男は冷たい王子であるキリヤだったのか、それとも別の男なのか。
全寮制の魔法学園で平民出身の平凡に見えるが努力家で健気なユノが、貧しい故郷のために努力しながらも身分違いの恋に身を焦がすお話。
性描写がある話には※印を付けてあります。
苦手な方は参考にして下さい。
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる