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第五章 王宮の花
番外 ダラス・マンデマールの淫らな夢6
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――ファルディアへの旅の同行を頼まれて数日後。
王兄とともにマンデマールへ向かうはずの馬車は、中に誰も乗せぬまま、王都から一番近い宿場町で待つダラスの元へ戻ってきた。
事情が変わってしまったのだと伝言に、淫らな夢想は儚く潰えてしまった。
国王誕生祭はもう目前だ。この時期に宰相たる王兄が王都を空けられるはずがない。
冷静に考えれば自明のことだというのに、ほんの僅かでも望みを抱いた分、失意は大きかった。
いっそこのまま領地へ隠遁しようかとも思ったが、そうすれば、もう二度と王兄の姿を見ることができない。
結局ダラスは何事もなかったような素振りで王都に戻り、誕生祭の儀式に参加する以外なかった。
王城から大神殿へ続く大通りを、華々しい軍服に身を包んだ近衛兵が行進している。
大神殿の前で、他の大勢の貴族とともに国王の到着を待っていたダラスは、群衆の間から現れた二つの騎影に目を凝らした。
黒い牡馬に跨った国王ジハードの傍らに、白馬を操る王兄の姿がある。
黒に真紅、白と濃青。
王家の最高位に立つ兄弟は、見た目は対照的でありながら、一対の神々のようにも見える。まるでウェルディとファラスがともにこの地上に降り立ったかのようだ。
二柱の神の化身が並び立つ姿は、それだけで大いなる祝福に満ちていた。
遠目から未練がましく見つめていると、儀礼用の衣装が重いのか、馬から降りようとした王兄がよろめくのが見えた。彼我の距離も忘れて、ダラスは思わず足を踏み出しそうになる。
だが、落馬しそうになった彼を支えたのは、すぐ傍らにいた国王だった。
ホッとすると同時に、何とも言えない虚しさがこみあげてくる。
――初めから手の届かぬところにいる相手だったのだ。
そう、ダラスは痛感した。
夢は夢でしかなかった。あの高貴な王兄が自分の手の中に落ちてくるなど、あるはずがなかったのだ。
寂しさと虚しさを噛み締めながら、ダラスは大神殿の中へと連れ立って入っていく後ろ姿を見送った。
誕生の祝祭は大神殿の壁画の間で行われる。
用意されていた席に着いて儀式の始まりを待っていたダラスは、人目を忍ぶように近づいてきた従者に声をかけられた。
青いお仕着せに金の刺繍。
袖口に幅広の飾り刺繍が三本入っているのは、確か王宮の宮の侍従長を表す印だ。
赤みがかった明るい髪の色は北方人との混血であることを示していたが、どこの宮であれ、王宮の侍従長ならそれなりの身分だ。
促されるまま、ダラスは壁画の間を後にして大神殿の奥にある小部屋の前に来た。
従者が扉を四つ叩くと、中から入室を許可する声が聞こえた。
その声に、足元から血が逆流するような心地になる。
信じられない思いで、ダラスは手を震わせて取っ手を握り、ゆっくりとその扉を開いた。
部屋は明るかった。
天窓から降り注ぐ光の中に、まさに天から舞い降りてきたばかりの御使いが立っていた。
小さな卵型の白い顔、額には星青玉の宝冠。
白金の髪は光にきらきらと輝きながら、柔らかく首筋に纏わりついている。
遠目にも美しかったその顔は、間近で目にするといっそ神々しいほどの美貌だ。
身に纏っているのは第一王位継承者の第一礼装。
白地に金の縁取りの礼装は、どちらかと言えば王族らしからぬほど簡素な意匠であるのに、身を包んだものの気品がそれを補って余りある。
肩からは目も覚める青い夏用のケープが、細身の体を包むように流れ落ちる。瞳の色と同じ色だ。
少し大きめのゆったりとした作りが、帯を締めた腰の細さや肩の線を際立たせ、少年のように瑞々しい王兄の肢体を引き立てていた。
まるで一幅の絵のようだと思いかけて、ダラスは内心で首を振った。
どんな天才画家でも、この美しさをありのまま写し取ることは不可能だろう。性別も年齢も超越した気品と血筋の尊さは、紙に写し取ることのできないものだ。
天上の麗姿を呆然と見つめながら、ダラスは考えた。
挨拶の言葉も忘れて見入るダラスを、王兄の青い目が優しい笑みを湛えて見つめてきた。
この青い瞳の中に金泥のような虹彩のきらめきがあるのを、ダラスは初めて知った。
「……このような場所に呼び立てする非礼を許してください」
淡く色づいた小さな唇が動いた。耳に届いたその声は、夢の中で聞くより何倍も柔らかだった。
ダラスはまろぶようにガクガクと膝を折り、貴人の足元に跪く。
あれほど腕に抱きたいと夢想した相手だというのに、対峙してみればあまりの気高さにまともに顔を見ることもできない。
まさか王兄がこのような人物であったとは――、とダラスの身のうちを羞恥が駆け巡る。
王兄という至高の身分に在りながら、貴族とは名ばかりの地方領主に過ぎない自分にまで、これほど言葉柔らかに語り掛けてくれるのだ。
青い瞳は澄んだ光を湛え、微笑みはダラスの心に寄り添うように温かい。
あの苛烈な国王ジハードが、この異母兄を宰相の位に就けた理由がやっと呑み込めた。
この王兄を、性奴同然の北方娼婦の血を引く庶子だと、どこかで蔑む気持ちがあったのは確かだ。
力づくで手に入れることを何度も思い描き、実際組み敷けば容易く堕ちるものだと確信もしていた。
――だが、これは違う。
慈愛に満ちた微笑みには、美しいだけでなく尊い血筋への誇りと品格がある。
底まで澄んだ青い瞳は何もかもを見透かしそうで、如何なる虚勢も偽りも通用しない。腹の底に隠した劣情までもが見破られてしまいそうだ。
「侯の示してくださったご厚意を無にしてしまったことを、ずっとお詫びしたいと思っていました」
衣擦れの音とともに、貴人がこちらに歩を進めてきた。
ダラスは慌てて叫ぶように言葉を発し、膝を突いたまま後ろに下がった。
「とんでもございませんっ。王兄殿下にちゅ……忠誠を示すのは、臣下として当然の務めにございます」
腹に抱いていた邪な願望が今は恥ずかしい。
毎夜見た淫らな夢に出てきたのは、人の心を惑わす夢魔に違いない。目の前にいる聖なる貴人とは、似ても似つかぬいやらしさだったではないか。
あんな夢を見た自分を蹴り殺してやりたい。
ダラスは後ろに下がりながら、声を張り上げて叫んだ。
「これからも、このダラス・マンデマールの忠誠は王兄殿下の元にございますッ」
貴人の足が止まり、部屋に沈黙が下りた。
何も言わず、これ以上ダラスに近づくこともなく、貴人は静かに佇んだ。
あまりに長い沈黙に、何か不遜なことでも口にしてしまったかと、ダラスは恐怖に襲われた。だとしたら、何としてでも詫びて許しを請わなければならない。
恐る恐る顔を上げたダラスは、それを待っていたかのような王兄の眼差しに迎えられた。
「マンデマール侯。この国はこれから大きく変わっていかねばなりません。幾つもの困難があるとは思いますが、私はこの国の繁栄のために力を尽くす所存です。――どうか侯も、私と国王陛下の力となってくださいませんか」
身分の差を感じさせぬほど柔らかで、そして固い決意の滲む言葉だった。
――どうして、否と言えるだろうか。
御使いの化身にも等しい王兄が、自らの名を呼び、目を見て声をかけてくれたのだ。
他ならぬこの自分に、国を変えていくための力になってくれと。
命も財も、いったい何を惜しむことがあろうか。
「……改めて申し上げるまでもございません。私の命はすでに両陛下にお捧げいたしております。まことに微力ではございますが、このダラス・マンデマール、一命を賭してお仕えする所存にございます」
――貴方様の御為に。
続く言葉を、ダラスは胸のうちに呑み込んだ。
これは口に出して言わなくてもいい誓いだ。自分だけが、命尽きる最後の瞬間まで、今日のことを忘れなければいいのだ。そして、忘れられるはずもない。
「ありがとうございます。頼りにしています。マンデマール侯」
光を浴びて佇む御使いが、輝くような笑みを浮かべた。忘れかけていた淡い恋心が胸のうちに蘇ってくる。
見返りは必要ない。
ただこの笑みを曇らせたくないのだと、少年のように無垢な心でダラスは思った。
王兄とともにマンデマールへ向かうはずの馬車は、中に誰も乗せぬまま、王都から一番近い宿場町で待つダラスの元へ戻ってきた。
事情が変わってしまったのだと伝言に、淫らな夢想は儚く潰えてしまった。
国王誕生祭はもう目前だ。この時期に宰相たる王兄が王都を空けられるはずがない。
冷静に考えれば自明のことだというのに、ほんの僅かでも望みを抱いた分、失意は大きかった。
いっそこのまま領地へ隠遁しようかとも思ったが、そうすれば、もう二度と王兄の姿を見ることができない。
結局ダラスは何事もなかったような素振りで王都に戻り、誕生祭の儀式に参加する以外なかった。
王城から大神殿へ続く大通りを、華々しい軍服に身を包んだ近衛兵が行進している。
大神殿の前で、他の大勢の貴族とともに国王の到着を待っていたダラスは、群衆の間から現れた二つの騎影に目を凝らした。
黒い牡馬に跨った国王ジハードの傍らに、白馬を操る王兄の姿がある。
黒に真紅、白と濃青。
王家の最高位に立つ兄弟は、見た目は対照的でありながら、一対の神々のようにも見える。まるでウェルディとファラスがともにこの地上に降り立ったかのようだ。
二柱の神の化身が並び立つ姿は、それだけで大いなる祝福に満ちていた。
遠目から未練がましく見つめていると、儀礼用の衣装が重いのか、馬から降りようとした王兄がよろめくのが見えた。彼我の距離も忘れて、ダラスは思わず足を踏み出しそうになる。
だが、落馬しそうになった彼を支えたのは、すぐ傍らにいた国王だった。
ホッとすると同時に、何とも言えない虚しさがこみあげてくる。
――初めから手の届かぬところにいる相手だったのだ。
そう、ダラスは痛感した。
夢は夢でしかなかった。あの高貴な王兄が自分の手の中に落ちてくるなど、あるはずがなかったのだ。
寂しさと虚しさを噛み締めながら、ダラスは大神殿の中へと連れ立って入っていく後ろ姿を見送った。
誕生の祝祭は大神殿の壁画の間で行われる。
用意されていた席に着いて儀式の始まりを待っていたダラスは、人目を忍ぶように近づいてきた従者に声をかけられた。
青いお仕着せに金の刺繍。
袖口に幅広の飾り刺繍が三本入っているのは、確か王宮の宮の侍従長を表す印だ。
赤みがかった明るい髪の色は北方人との混血であることを示していたが、どこの宮であれ、王宮の侍従長ならそれなりの身分だ。
促されるまま、ダラスは壁画の間を後にして大神殿の奥にある小部屋の前に来た。
従者が扉を四つ叩くと、中から入室を許可する声が聞こえた。
その声に、足元から血が逆流するような心地になる。
信じられない思いで、ダラスは手を震わせて取っ手を握り、ゆっくりとその扉を開いた。
部屋は明るかった。
天窓から降り注ぐ光の中に、まさに天から舞い降りてきたばかりの御使いが立っていた。
小さな卵型の白い顔、額には星青玉の宝冠。
白金の髪は光にきらきらと輝きながら、柔らかく首筋に纏わりついている。
遠目にも美しかったその顔は、間近で目にするといっそ神々しいほどの美貌だ。
身に纏っているのは第一王位継承者の第一礼装。
白地に金の縁取りの礼装は、どちらかと言えば王族らしからぬほど簡素な意匠であるのに、身を包んだものの気品がそれを補って余りある。
肩からは目も覚める青い夏用のケープが、細身の体を包むように流れ落ちる。瞳の色と同じ色だ。
少し大きめのゆったりとした作りが、帯を締めた腰の細さや肩の線を際立たせ、少年のように瑞々しい王兄の肢体を引き立てていた。
まるで一幅の絵のようだと思いかけて、ダラスは内心で首を振った。
どんな天才画家でも、この美しさをありのまま写し取ることは不可能だろう。性別も年齢も超越した気品と血筋の尊さは、紙に写し取ることのできないものだ。
天上の麗姿を呆然と見つめながら、ダラスは考えた。
挨拶の言葉も忘れて見入るダラスを、王兄の青い目が優しい笑みを湛えて見つめてきた。
この青い瞳の中に金泥のような虹彩のきらめきがあるのを、ダラスは初めて知った。
「……このような場所に呼び立てする非礼を許してください」
淡く色づいた小さな唇が動いた。耳に届いたその声は、夢の中で聞くより何倍も柔らかだった。
ダラスはまろぶようにガクガクと膝を折り、貴人の足元に跪く。
あれほど腕に抱きたいと夢想した相手だというのに、対峙してみればあまりの気高さにまともに顔を見ることもできない。
まさか王兄がこのような人物であったとは――、とダラスの身のうちを羞恥が駆け巡る。
王兄という至高の身分に在りながら、貴族とは名ばかりの地方領主に過ぎない自分にまで、これほど言葉柔らかに語り掛けてくれるのだ。
青い瞳は澄んだ光を湛え、微笑みはダラスの心に寄り添うように温かい。
あの苛烈な国王ジハードが、この異母兄を宰相の位に就けた理由がやっと呑み込めた。
この王兄を、性奴同然の北方娼婦の血を引く庶子だと、どこかで蔑む気持ちがあったのは確かだ。
力づくで手に入れることを何度も思い描き、実際組み敷けば容易く堕ちるものだと確信もしていた。
――だが、これは違う。
慈愛に満ちた微笑みには、美しいだけでなく尊い血筋への誇りと品格がある。
底まで澄んだ青い瞳は何もかもを見透かしそうで、如何なる虚勢も偽りも通用しない。腹の底に隠した劣情までもが見破られてしまいそうだ。
「侯の示してくださったご厚意を無にしてしまったことを、ずっとお詫びしたいと思っていました」
衣擦れの音とともに、貴人がこちらに歩を進めてきた。
ダラスは慌てて叫ぶように言葉を発し、膝を突いたまま後ろに下がった。
「とんでもございませんっ。王兄殿下にちゅ……忠誠を示すのは、臣下として当然の務めにございます」
腹に抱いていた邪な願望が今は恥ずかしい。
毎夜見た淫らな夢に出てきたのは、人の心を惑わす夢魔に違いない。目の前にいる聖なる貴人とは、似ても似つかぬいやらしさだったではないか。
あんな夢を見た自分を蹴り殺してやりたい。
ダラスは後ろに下がりながら、声を張り上げて叫んだ。
「これからも、このダラス・マンデマールの忠誠は王兄殿下の元にございますッ」
貴人の足が止まり、部屋に沈黙が下りた。
何も言わず、これ以上ダラスに近づくこともなく、貴人は静かに佇んだ。
あまりに長い沈黙に、何か不遜なことでも口にしてしまったかと、ダラスは恐怖に襲われた。だとしたら、何としてでも詫びて許しを請わなければならない。
恐る恐る顔を上げたダラスは、それを待っていたかのような王兄の眼差しに迎えられた。
「マンデマール侯。この国はこれから大きく変わっていかねばなりません。幾つもの困難があるとは思いますが、私はこの国の繁栄のために力を尽くす所存です。――どうか侯も、私と国王陛下の力となってくださいませんか」
身分の差を感じさせぬほど柔らかで、そして固い決意の滲む言葉だった。
――どうして、否と言えるだろうか。
御使いの化身にも等しい王兄が、自らの名を呼び、目を見て声をかけてくれたのだ。
他ならぬこの自分に、国を変えていくための力になってくれと。
命も財も、いったい何を惜しむことがあろうか。
「……改めて申し上げるまでもございません。私の命はすでに両陛下にお捧げいたしております。まことに微力ではございますが、このダラス・マンデマール、一命を賭してお仕えする所存にございます」
――貴方様の御為に。
続く言葉を、ダラスは胸のうちに呑み込んだ。
これは口に出して言わなくてもいい誓いだ。自分だけが、命尽きる最後の瞬間まで、今日のことを忘れなければいいのだ。そして、忘れられるはずもない。
「ありがとうございます。頼りにしています。マンデマール侯」
光を浴びて佇む御使いが、輝くような笑みを浮かべた。忘れかけていた淡い恋心が胸のうちに蘇ってくる。
見返りは必要ない。
ただこの笑みを曇らせたくないのだと、少年のように無垢な心でダラスは思った。
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