失ったなら、取り戻すまで
世界の人口の内、約1000人ほどしかいないとされる、人種がいる。
それは、人のようで人ならざる者。
獣人、と呼ばれる人たちだ。
獣人は、あまりに珍しく、一般の人であれば、一生の内では見ることもできないであろう存在。
それゆえに、裏社会では高値で取引されていた。
そうなれば必然的に、秘密裏に獣人を飼育する施設も増えていく。
ここにも、一つ。少し事情のある獣人を集めた施設があった。
事情、それは、何かを失った獣人達であった。
「なあ、レイ。もし俺がさ、嘘、ついてたとしたらどうする?」
「いきなりどうしたんだよ、ノノ。」
「いいから答えて。」
「はあ?意味わからん。……でもまあ、受け入れる、かな。多分。」
「……、あっそ。」
「聞いてきたくせになんだよ、その態度。
それに、そんなこと聞くってことは何か俺に嘘ついてんの?」
「別に。嘘なんかついてないよ。」
「ふーん。変なノノ。」
その翌日、ノノは俺の前から姿を消した。
それは、人のようで人ならざる者。
獣人、と呼ばれる人たちだ。
獣人は、あまりに珍しく、一般の人であれば、一生の内では見ることもできないであろう存在。
それゆえに、裏社会では高値で取引されていた。
そうなれば必然的に、秘密裏に獣人を飼育する施設も増えていく。
ここにも、一つ。少し事情のある獣人を集めた施設があった。
事情、それは、何かを失った獣人達であった。
「なあ、レイ。もし俺がさ、嘘、ついてたとしたらどうする?」
「いきなりどうしたんだよ、ノノ。」
「いいから答えて。」
「はあ?意味わからん。……でもまあ、受け入れる、かな。多分。」
「……、あっそ。」
「聞いてきたくせになんだよ、その態度。
それに、そんなこと聞くってことは何か俺に嘘ついてんの?」
「別に。嘘なんかついてないよ。」
「ふーん。変なノノ。」
その翌日、ノノは俺の前から姿を消した。
目次
感想
あなたにおすすめの小説
貴方の事を心から愛していました。ありがとう。
天海みつき
BL
穏やかな晴天のある日の事。僕は最愛の番の後宮で、ぼんやりと紅茶を手に己の生きざまを振り返っていた。ゆったり流れるその時を楽しんだ僕は、そのままカップを傾け、紅茶を喉へと流し込んだ。
――混じり込んだ××と共に。
オメガバースの世界観です。運命の番でありながら、仮想敵国の王子同士に生まれた二人が辿る数奇な運命。勢いで書いたら真っ暗に。ピリリと主張する苦さをアクセントにどうぞ。
追記。本編完結済み。後程「彼」視点を追加投稿する……かも?
【完結】お嬢様の身代わりで冷酷公爵閣下とのお見合いに参加した僕だけど、公爵閣下は僕を離しません
八神紫音
BL
やりたい放題のわがままお嬢様。そんなお嬢様の付き人……いや、下僕をしている僕は、毎日お嬢様に虐げられる日々。
そんなお嬢様のために、旦那様は王族である公爵閣下との縁談を持ってくるが、それは初めから叶わない縁談。それに気付いたプライドの高いお嬢様は、振られるくらいなら、と僕に女装をしてお嬢様の代わりを果たすよう命令を下す。
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
雫
ゆい
BL
涙が落ちる。
涙は彼に届くことはない。
彼を想うことは、これでやめよう。
何をどうしても、彼の気持ちは僕に向くことはない。
僕は、その場から音を立てずに立ち去った。
僕はアシェル=オルスト。
侯爵家の嫡男として生まれ、10歳の時にエドガー=ハルミトンと婚約した。
彼には、他に愛する人がいた。
世界観は、【夜空と暁と】と同じです。
アルサス達がでます。
【夜空と暁と】を知らなくても、これだけで読めます。
随時更新です。
平凡顔のΩですが、何かご用でしょうか。
無糸
BL
Ωなのに顔は平凡、しかも表情の変化が乏しい俺。
そんな俺に番などできるわけ無いとそうそう諦めていたのだが、なんと超絶美系でお優しい旦那様と結婚できる事になった。
でも愛しては貰えて無いようなので、俺はこの気持ちを心に閉じ込めて置こうと思います。
___________________
異世界オメガバース、受け視点では異世界感ほとんど出ません(多分)
わりかし感想お待ちしてます。誰が好きとか
現在体調不良により休止中 2021/9月20日
最新話更新 2022/12月27日
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる