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【第一章】ハートの女王は靡かない
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「ついに、我がトランプ王家の婚約者が選ばれたのだと知り、いてもたってもいられず……」
恥じらう姿も、百合のごとく美しい王女様―――には大変申し訳ないが、今自分はそれどころではなかった。
いや!! マッチング相手が一国の王女様はさすがに困る!!
王女が、一回り以上年下であろう少女であることも問題だし、そもそもが身分違いもいいところだ。
一瞬だけ金髪美少女が麦わら帽子で汗だくになりながら農作業する光景を想像したが、それはそれで、大変絵になるのだが、やはり国際的な問題がありすぎる。
「あの、王女様……」
「わたくしのことはエガリテと、およびくださいませ!」
「え、エガリテ様」
「はぁい☆」
「その、婚約者とのお話ですが……申し訳ありませんが辞退させていただきたく」
「ななななななぜですの!?」
「あの、僕――いえ、私に王族との婚約はあまりに身分不相応……うおおッ!?」
伊久磨の発言に、王女は血相を変えて「クイーン様! お待ちになって! 少し落ち着いてくださいまし!!」と、肩を掴まれて前後左右に振られる。
やはり、ものすごくお力が強い。物理的に。
理由を説明したくても、口に出せない空気(物理)がそこにはあった。
「貴方様はアイ神に選ばれてここにこられたのですよ?!」
「あ、アイ? 愛…神?」
「左様でございます! 我が世界に伝わる全知全能の神であり創造神アイ様です!!」
全知全能、創造の神……そしてマッチングアプリ。
まさか、その≪アイ様≫という神は、≪人工知能〈AI〉≫のこと!?
そこまで考えたところで、頭の中で〈ピコン〉という電子音が鳴る。そして、目の前に半透明の画面が浮かび上がった。
≪キャンペーン期間中につき、あなたのマッチング範囲を異世界まで拡大しました。≫
≪これで理想のマッチング相手と出会えることでしょう。幸運を祈ります≫
「は?」
まさか、これはマッチングアプリからの通知だろうか。
「……クイーン様、もしや今アイ様からのお告げを受け取られていらっしゃるのですか?」
目の前の画面をのぞき込んだだけなのだが、それが神からのお告げ中だと思い込んだらしい。王女が溢れんばかりの尊敬のまなざしでぐいっと顔を寄せてくる。
そして、伊久磨の両手をぎゅうっと握りしめ、距離も詰めてくるのに若干逃げ腰になりつつ「え? いえ、お告げというよりこれは通知……」と答えようとした時だ。
「エガリテ!!」
城の方から、凄まじい怒気と覇気をまとった声が響く。
まるで爆発音かのようなその声に、ビクッと王女様に肩を寄せ、振り返ると。
「お兄様!」
お兄様?!
白を基調とした正装の貴族服に、血のように紅い臙脂色のマントを翻しながら、こちらへ向かってツカツカと歩いてくる金髪の男性。
それはまるで、西洋絵画から飛び出してきたかのような美丈夫だった。
吊り上がった切れ長の瞳は鋭く、瞳はすべてを凍てつかせるようなアイスグレー。
髪は太陽の化身とでもいうかのような高貴な黄金色。鼻梁は高く、顔のすべてのパーツが黄金比で配置されている。
身長もおそらく自分より高そうで、一八〇センチはゆうに超えていそうだ。エガリテ王女の兄上であるなら、間違いなく、彼はこの国の《王子様》なのだろう。
王子だと紹介されずとも、こちらへと向かって歩く姿勢の美しさや足の長さ、気品からして絶対王者の風格を漂わせている。
それこそ、男である自分でも、その瞳に射抜かれると紅潮してしまうほどに、彼は美しかった。
ただし、その圧倒的造形美を誇る美顔が、これ以上ないほど歪められ、すべてを滅殺するかのような殺意のこもった恐ろしい目線が、自分とエガリテ王女の固く繋がれた両手に注がれていた。
「ッ――貴様! 何をしている!! その手をはなせ!!」
「ですよね!!!」
それはそう!
恫喝され、脊髄反射で謝罪しすぐさま王女と手を離した。なんなら、再びハンズアップした。
王女様と平民の自分。しかも、破れたTシャツに胸元にハートのタトゥーがある男との握手なんて、とてもじゃないが見過ごされないだろう。下手すると、ここで首を刎ねられてもおかしくないほどには不敬だ。
「~~ッジェニお兄様! クイーン様の御前でなんと無礼な!」
まさか、である。王女は激昂状態の王子様に対し、果敢にもキッと鋭い目線を向け、毅然とした声でその態度を戒めたのだ。しかし、戒められた王子にはあまり響いていないらしく、怒りで顔面暗黒で瞳だけ猛禽類のようにギラつかせながら、伊久磨を上から下まで見据えている。
「無礼は貴様だろうが……ふざけやがって!!」
「まぁ! お兄様! なんと王族らしからぬはしたないお言葉遣いと視線ですの! ジロジロとぶしつけにもほどがありますわ! 改めくださいませ!」
クイーンの御前ですのよ!! と、再び王女が鼻息荒く、伊久磨の前に立ちはだかり、王子と自分の間に割って入る。
――あぁああエガリテ王女様! あの殺人的なご尊顔は絶ッッッ対に自分の登場を喜んでいないと思うのでこれ以上王子を刺激しないでください!! 物理的に首が飛ぶ!!
「クイーン様がご降臨されてお喜びになる気持ちは理解できます! ですが、クイーンの御前で粗相をしてしまい、この神聖なる縁談が解消されでもしたらどう責任をとるおつもりです?!」
「正気か貴様!? そいつをよく見てみろ!!」
瞬間、凄まじい形相で真正面から王子に睨まれ、ヒィッと息をのんだ。
剣や銃が似合いそうな黒革の手袋で覆われた手に凶器を所持していないにも関わらず、眼力で殺されそうなくらい怖い。特に、その殺人的な視線は、伊久磨のはだけた胸元に集中していた―――こんなボロボロのTシャツ姿の半裸男が、妖精の化身のような王女様の相手で本当に申し訳ない気持ちはこちらも一緒だが、この王子にそれを言って通じるだろうか。
「その恰好はどういうことだ……!!」
「ですから! お兄様まずは口調を!」
「話を聞いているのか! 早くそいつを連れていけ!!」
「お兄様!!」
本当に申し訳ありません。
これだけ愛らしい王女様だ。
おそらく、この王子からすると、目に入れてもいたくないくらい、蝶よ花よと大事に育ててきたに違いない。もしかすると、この王子はシスコンをこじらせて、妹の相手をことごとくなぎ倒してきた猛者のかも。
そうした結果、この世界で王女様の相手がいなくなり――創造神アイ神のマッチング範囲が、異世界にまで拡大され、よりにもよって誰ともマッチングできない自分が選ばれた――この脳裏に浮かんできた仮説が事実だとすれば、これは神による悪戯、というより大事故。
でもわかってほしい!
自分も望んでこうなったわけでも!!
変質者でもないことを!!
「あの、王子様! ご無礼を承知で発言をよろしいでしょうか?」
「……」
一触即発な空気に耐え切れず、伊久磨が意を決して声を出す。
王子は何も答えず、変わらず射殺すような強い目線で自分の顔を見る。その瞳の強さに、「やっぱりなんでもないです」と言いたくなる気持ちを堪え、息を吸う。
ここでくじけてはいけない。「さすがにこれは神様のバグだと思います」とお伝えせねば。
「いけませんわ! ジェニお兄様は相手が神であろうと誰の話も全く聞かないのです!!」
「いいだろう、話せ」
「お兄様?!」
「その代わり、俺の命に背いてまで発言した内容が大したものでなかったときは――」
その首を刎ね飛ばす、と言わんばかりの目力だ。美形がにらむとここまで迫力があるのか。
「まずはこのようなお見苦しい姿をお見せしてしまい、申し訳ございません」
「………」
お互いの間に流れる、わずかな間。
その気まずい行間に、「本当にな」と言わんばかりの剣幕が、何重ものシワになって眉間にしっかり刻まれている。あの男らしい綺麗な柳眉の間にあるシワの数だけ、血管がブチ切れそうなのを耐えているのだろう。
つまり、あと一本でもそのシワが増えたら、死ぬ。僕が。
「私は、日本という島国から来ました。が、おそらく創造神アイ様のご判断は、何かの間違いだと思われます」
「……続けろ」
「私は、一般的な家庭の農家で働いております。つまり、平民です。この国の宝であらせられる王女様との縁談は、自分には荷が重く、あまりにも身分不相応です」
「………」
「その上、私自身も結婚は母国でともに生活していく相手を、と願っておりましたので、この度の縁談は辞退させていただきたく――」
あれ?
ぽかんとしている王女。
息をのむ警備の騎士たち。
額に凶悪な青筋が浮かび上がるほど、わなわなと震える王子。
え、何か間違ったこと言いました?
「く、クイーン様……あの、無礼を承知で申し上げますが、その、クイーン様の相手は私ではなく……」
「え?」
「……れだ」
「へ?」
「この俺だ!!!! トランプ王国第一王子であり≪キング≫のジェニ・ロワ・トランプ様だ!!!」
いいからさっさとそのふしだらな格好をどうにかしろ!!
侍女を呼べ!! 早く着替えさせろ!
男はこいつに近づくな!! あと服を破いた騎士はどいつだ!!
エガリテ貴様俺の許可なく勝手に触れやがって覚えてろよ!!
音速の矢のごとく、王子から飛ばされる言葉の意味が頭に入ってこない。
周囲は王子の剣幕に命の危機を感じたのか、凄まじい速度で動きだし、どこからともなく現れたメイド服の女性らに「こちらでございますクイーン様」と連行される中、自分だけが事態を飲み込めずにいた。
王子が相手?
誰の?
でぇーーーーーーー!!!?
恥じらう姿も、百合のごとく美しい王女様―――には大変申し訳ないが、今自分はそれどころではなかった。
いや!! マッチング相手が一国の王女様はさすがに困る!!
王女が、一回り以上年下であろう少女であることも問題だし、そもそもが身分違いもいいところだ。
一瞬だけ金髪美少女が麦わら帽子で汗だくになりながら農作業する光景を想像したが、それはそれで、大変絵になるのだが、やはり国際的な問題がありすぎる。
「あの、王女様……」
「わたくしのことはエガリテと、およびくださいませ!」
「え、エガリテ様」
「はぁい☆」
「その、婚約者とのお話ですが……申し訳ありませんが辞退させていただきたく」
「ななななななぜですの!?」
「あの、僕――いえ、私に王族との婚約はあまりに身分不相応……うおおッ!?」
伊久磨の発言に、王女は血相を変えて「クイーン様! お待ちになって! 少し落ち着いてくださいまし!!」と、肩を掴まれて前後左右に振られる。
やはり、ものすごくお力が強い。物理的に。
理由を説明したくても、口に出せない空気(物理)がそこにはあった。
「貴方様はアイ神に選ばれてここにこられたのですよ?!」
「あ、アイ? 愛…神?」
「左様でございます! 我が世界に伝わる全知全能の神であり創造神アイ様です!!」
全知全能、創造の神……そしてマッチングアプリ。
まさか、その≪アイ様≫という神は、≪人工知能〈AI〉≫のこと!?
そこまで考えたところで、頭の中で〈ピコン〉という電子音が鳴る。そして、目の前に半透明の画面が浮かび上がった。
≪キャンペーン期間中につき、あなたのマッチング範囲を異世界まで拡大しました。≫
≪これで理想のマッチング相手と出会えることでしょう。幸運を祈ります≫
「は?」
まさか、これはマッチングアプリからの通知だろうか。
「……クイーン様、もしや今アイ様からのお告げを受け取られていらっしゃるのですか?」
目の前の画面をのぞき込んだだけなのだが、それが神からのお告げ中だと思い込んだらしい。王女が溢れんばかりの尊敬のまなざしでぐいっと顔を寄せてくる。
そして、伊久磨の両手をぎゅうっと握りしめ、距離も詰めてくるのに若干逃げ腰になりつつ「え? いえ、お告げというよりこれは通知……」と答えようとした時だ。
「エガリテ!!」
城の方から、凄まじい怒気と覇気をまとった声が響く。
まるで爆発音かのようなその声に、ビクッと王女様に肩を寄せ、振り返ると。
「お兄様!」
お兄様?!
白を基調とした正装の貴族服に、血のように紅い臙脂色のマントを翻しながら、こちらへ向かってツカツカと歩いてくる金髪の男性。
それはまるで、西洋絵画から飛び出してきたかのような美丈夫だった。
吊り上がった切れ長の瞳は鋭く、瞳はすべてを凍てつかせるようなアイスグレー。
髪は太陽の化身とでもいうかのような高貴な黄金色。鼻梁は高く、顔のすべてのパーツが黄金比で配置されている。
身長もおそらく自分より高そうで、一八〇センチはゆうに超えていそうだ。エガリテ王女の兄上であるなら、間違いなく、彼はこの国の《王子様》なのだろう。
王子だと紹介されずとも、こちらへと向かって歩く姿勢の美しさや足の長さ、気品からして絶対王者の風格を漂わせている。
それこそ、男である自分でも、その瞳に射抜かれると紅潮してしまうほどに、彼は美しかった。
ただし、その圧倒的造形美を誇る美顔が、これ以上ないほど歪められ、すべてを滅殺するかのような殺意のこもった恐ろしい目線が、自分とエガリテ王女の固く繋がれた両手に注がれていた。
「ッ――貴様! 何をしている!! その手をはなせ!!」
「ですよね!!!」
それはそう!
恫喝され、脊髄反射で謝罪しすぐさま王女と手を離した。なんなら、再びハンズアップした。
王女様と平民の自分。しかも、破れたTシャツに胸元にハートのタトゥーがある男との握手なんて、とてもじゃないが見過ごされないだろう。下手すると、ここで首を刎ねられてもおかしくないほどには不敬だ。
「~~ッジェニお兄様! クイーン様の御前でなんと無礼な!」
まさか、である。王女は激昂状態の王子様に対し、果敢にもキッと鋭い目線を向け、毅然とした声でその態度を戒めたのだ。しかし、戒められた王子にはあまり響いていないらしく、怒りで顔面暗黒で瞳だけ猛禽類のようにギラつかせながら、伊久磨を上から下まで見据えている。
「無礼は貴様だろうが……ふざけやがって!!」
「まぁ! お兄様! なんと王族らしからぬはしたないお言葉遣いと視線ですの! ジロジロとぶしつけにもほどがありますわ! 改めくださいませ!」
クイーンの御前ですのよ!! と、再び王女が鼻息荒く、伊久磨の前に立ちはだかり、王子と自分の間に割って入る。
――あぁああエガリテ王女様! あの殺人的なご尊顔は絶ッッッ対に自分の登場を喜んでいないと思うのでこれ以上王子を刺激しないでください!! 物理的に首が飛ぶ!!
「クイーン様がご降臨されてお喜びになる気持ちは理解できます! ですが、クイーンの御前で粗相をしてしまい、この神聖なる縁談が解消されでもしたらどう責任をとるおつもりです?!」
「正気か貴様!? そいつをよく見てみろ!!」
瞬間、凄まじい形相で真正面から王子に睨まれ、ヒィッと息をのんだ。
剣や銃が似合いそうな黒革の手袋で覆われた手に凶器を所持していないにも関わらず、眼力で殺されそうなくらい怖い。特に、その殺人的な視線は、伊久磨のはだけた胸元に集中していた―――こんなボロボロのTシャツ姿の半裸男が、妖精の化身のような王女様の相手で本当に申し訳ない気持ちはこちらも一緒だが、この王子にそれを言って通じるだろうか。
「その恰好はどういうことだ……!!」
「ですから! お兄様まずは口調を!」
「話を聞いているのか! 早くそいつを連れていけ!!」
「お兄様!!」
本当に申し訳ありません。
これだけ愛らしい王女様だ。
おそらく、この王子からすると、目に入れてもいたくないくらい、蝶よ花よと大事に育ててきたに違いない。もしかすると、この王子はシスコンをこじらせて、妹の相手をことごとくなぎ倒してきた猛者のかも。
そうした結果、この世界で王女様の相手がいなくなり――創造神アイ神のマッチング範囲が、異世界にまで拡大され、よりにもよって誰ともマッチングできない自分が選ばれた――この脳裏に浮かんできた仮説が事実だとすれば、これは神による悪戯、というより大事故。
でもわかってほしい!
自分も望んでこうなったわけでも!!
変質者でもないことを!!
「あの、王子様! ご無礼を承知で発言をよろしいでしょうか?」
「……」
一触即発な空気に耐え切れず、伊久磨が意を決して声を出す。
王子は何も答えず、変わらず射殺すような強い目線で自分の顔を見る。その瞳の強さに、「やっぱりなんでもないです」と言いたくなる気持ちを堪え、息を吸う。
ここでくじけてはいけない。「さすがにこれは神様のバグだと思います」とお伝えせねば。
「いけませんわ! ジェニお兄様は相手が神であろうと誰の話も全く聞かないのです!!」
「いいだろう、話せ」
「お兄様?!」
「その代わり、俺の命に背いてまで発言した内容が大したものでなかったときは――」
その首を刎ね飛ばす、と言わんばかりの目力だ。美形がにらむとここまで迫力があるのか。
「まずはこのようなお見苦しい姿をお見せしてしまい、申し訳ございません」
「………」
お互いの間に流れる、わずかな間。
その気まずい行間に、「本当にな」と言わんばかりの剣幕が、何重ものシワになって眉間にしっかり刻まれている。あの男らしい綺麗な柳眉の間にあるシワの数だけ、血管がブチ切れそうなのを耐えているのだろう。
つまり、あと一本でもそのシワが増えたら、死ぬ。僕が。
「私は、日本という島国から来ました。が、おそらく創造神アイ様のご判断は、何かの間違いだと思われます」
「……続けろ」
「私は、一般的な家庭の農家で働いております。つまり、平民です。この国の宝であらせられる王女様との縁談は、自分には荷が重く、あまりにも身分不相応です」
「………」
「その上、私自身も結婚は母国でともに生活していく相手を、と願っておりましたので、この度の縁談は辞退させていただきたく――」
あれ?
ぽかんとしている王女。
息をのむ警備の騎士たち。
額に凶悪な青筋が浮かび上がるほど、わなわなと震える王子。
え、何か間違ったこと言いました?
「く、クイーン様……あの、無礼を承知で申し上げますが、その、クイーン様の相手は私ではなく……」
「え?」
「……れだ」
「へ?」
「この俺だ!!!! トランプ王国第一王子であり≪キング≫のジェニ・ロワ・トランプ様だ!!!」
いいからさっさとそのふしだらな格好をどうにかしろ!!
侍女を呼べ!! 早く着替えさせろ!
男はこいつに近づくな!! あと服を破いた騎士はどいつだ!!
エガリテ貴様俺の許可なく勝手に触れやがって覚えてろよ!!
音速の矢のごとく、王子から飛ばされる言葉の意味が頭に入ってこない。
周囲は王子の剣幕に命の危機を感じたのか、凄まじい速度で動きだし、どこからともなく現れたメイド服の女性らに「こちらでございますクイーン様」と連行される中、自分だけが事態を飲み込めずにいた。
王子が相手?
誰の?
でぇーーーーーーー!!!?
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