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09 フェンネル、歴史を知る
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ヴァンが恥ずかしそうに戻ってきた。まぁどこに行けばいいのかわからないよね。少し考えたが早馬で行くことにする。
この国には王の道と呼ばれる幹線道路があり、それを半円進めばシダンシ修道院に至る。
獣の姿で国の真ん中を突っ切るか早馬で幹線道路を走破するか漠然としたビジョンしかなかったので、ヴァンの言う通り獣の姿で走るのは構わないがそれは一人旅の時にしかできない。早馬の運転手は昨日と同じ狼の手下だ。私以上に聖務に対して忠実なので行先を指定したら後は隔離された後部キャビンで会話ができる。
昨日は下道を通ったが御前が作業に取り掛かると封鎖される。仕方がないので地上を4,5日走って途中の修道院で泊まることになる。
道中さっそく巡回警備の王家直属の騎士に遭遇する。基本的にアーティファクトは一般の人間に見えるものではない。
ただ、この早馬のように姿は見えないが音と轍を作るようなアーティファクトで地上を走る際は、騎士を見つけ次第、旗を振りながら降りて所属と身分と権利を掲示する必要がある。以前、巡礼者に変身していたトロールが騎士に襲い掛かったこともあるので慎重に手続きをする必要がある。
この先、何度も遭遇することになるが、下道を使えたらそのような煩わしさはなかった。
手続きを済ませてようやく静寂が戻り、私はヴァンと向き合った。
「覚悟を決めました。私と世界に何が起きているのか教えてください」
「さて……ことの起こりは500年前の大災害の前後になる。聖典にその辺は書いてある?」
「少しだけ。大災害……大陸が吹き飛んだ事象ですね。そして、この星で生き残る人間がこの土地の住人だけになったというのが高位の聖職者で考察している話です」
「そう。で、その大災害を起こした犯人がボクとチェザーレ」
「え!?」
とんでもないことをぬかしたヴァン。神様なにやってんの!
「言っておくけどボクは純然たる被害者だよ。その日、星に降り立った巨大な獣とやらがボクらしい」
「無垢なる巨影が悪しき者たちを押し流したと書いてある福音もありますが……。"天を食む顎、地に涙”とも」
「舞台の登場人物を客席がどのように解釈しているかはわからない話だよー。それに当時のボクって神格はおろか知性の足りないただの獣だったからね。チェザーレがボクをこの星に召喚して大陸ごと魔を吹き飛ばした、これが真相なんだ」
ちなみにその時に降臨したヴァンの抜け毛が今も星の海のあちこちに漂っている、とも。
「な、何してくれやがったんですか!私がレッドリスト筆頭になった原因が神様だなんて!おかげで私は血まみれアカギツネでしたよ、赤褐色の狐じゃなくて!」
「血まみれ……うん。あと、大陸を吹き飛ばした原因についても聖典に書かれていない?」
「悪しきものへの天罰という話はありましたが……別の解釈ではただの洪水を大げさにしてしまっただけというのもありますね。ただ私は大陸が吹き飛んだという話を聞いていますから」
「島の中、星の中の話に留めるとその程度に収まってしまうよねー。でも、ことはそんな簡単な話じゃなかった」
そりゃまぁ聖典に書き漏らし……というか穴があるのは言うまでもない。スマホやインターネットのことも書かれていないし。
「大陸ごと吹き飛ばさないと、地球を含む異界や異世界にまで影響を与える大惨事になるから未然に食い止めるために仕方がなかったんだって。ボクも後から太老猫に事態を見せられたことだけど史実はそういうことだ」
「そんな……邪悪や魔に打ち勝つために種の根絶を意図的に起こしたというのですか!何をやっているのですか……」
昨日から私は私らしくない。感情の高ぶりを抑えきれない。世俗、人間関係、政治、経済などは一般的な修道士が関わる意味の無い遠い世界のものだ。
戒律にそう書かれていたのもあるが一般的に――身体が知る地球の知識に照らし合わせても修道とはそういうものだった。
しかし私は今感情を抑えることができない。今、獣の姿に戻ったら私は怒りで何をしでかすかわからないだろう。
「君には済まないことをした、とボクたちが簡単に言うのは間違いだろうね。チェザーレが何もしなかったらこの星も星屑に戻るところだったし」
「えっ?」
「大陸の魔術師がやらかしたのはね。緑の力の根源を断ち、白の力……つまりチェザーレの慈愛が溢れる世界にすることだったんだ。そんなことをしたら有機生命体が全滅になる大魔術によってね。そしてそれを事前に未来予知したのが太老猫だった。君は太老猫についてどれだけ知っている?」
「実のところ初耳です。猫神なら何度か見ましたが聖典にあるように”猫を敬え”、”猫、和をもって尊し”、”猫を呪わばあな恐ろしや”、”猫と和解しろ”と言った礼賛と警句に従うだけです」
「平たく言えば猫神の上司の上司だね。パウエルの上司の上司の友人で、チェザーレを使役していたお方の友人でもある。この辺の銀河は太老猫が作ったんだって。宇宙の創世というともう少し上や横や次元の違うお方が居るみたいだから上位というわけじゃないし、はた目にはどこにでもいる野良神だよ」
「今まで出てきた登場人物の中で一番ヤバいお方じゃないですか!!!というよりも上の上が多すぎなんですけれど!」
「そしてボクの育ての親。あと狐など便利な動植物を星へ誘致したのも太老猫みたい」
「あわわわわ」
「それらをゴミにしたチェザーレは後でしばくとも言っていたなー」
信仰信教フェイタリティ。アイデンティティインサニティ。キャパシティデストロイ。
私をかたどる全ての概念にヒビが入り精神が散華した。
この国には王の道と呼ばれる幹線道路があり、それを半円進めばシダンシ修道院に至る。
獣の姿で国の真ん中を突っ切るか早馬で幹線道路を走破するか漠然としたビジョンしかなかったので、ヴァンの言う通り獣の姿で走るのは構わないがそれは一人旅の時にしかできない。早馬の運転手は昨日と同じ狼の手下だ。私以上に聖務に対して忠実なので行先を指定したら後は隔離された後部キャビンで会話ができる。
昨日は下道を通ったが御前が作業に取り掛かると封鎖される。仕方がないので地上を4,5日走って途中の修道院で泊まることになる。
道中さっそく巡回警備の王家直属の騎士に遭遇する。基本的にアーティファクトは一般の人間に見えるものではない。
ただ、この早馬のように姿は見えないが音と轍を作るようなアーティファクトで地上を走る際は、騎士を見つけ次第、旗を振りながら降りて所属と身分と権利を掲示する必要がある。以前、巡礼者に変身していたトロールが騎士に襲い掛かったこともあるので慎重に手続きをする必要がある。
この先、何度も遭遇することになるが、下道を使えたらそのような煩わしさはなかった。
手続きを済ませてようやく静寂が戻り、私はヴァンと向き合った。
「覚悟を決めました。私と世界に何が起きているのか教えてください」
「さて……ことの起こりは500年前の大災害の前後になる。聖典にその辺は書いてある?」
「少しだけ。大災害……大陸が吹き飛んだ事象ですね。そして、この星で生き残る人間がこの土地の住人だけになったというのが高位の聖職者で考察している話です」
「そう。で、その大災害を起こした犯人がボクとチェザーレ」
「え!?」
とんでもないことをぬかしたヴァン。神様なにやってんの!
「言っておくけどボクは純然たる被害者だよ。その日、星に降り立った巨大な獣とやらがボクらしい」
「無垢なる巨影が悪しき者たちを押し流したと書いてある福音もありますが……。"天を食む顎、地に涙”とも」
「舞台の登場人物を客席がどのように解釈しているかはわからない話だよー。それに当時のボクって神格はおろか知性の足りないただの獣だったからね。チェザーレがボクをこの星に召喚して大陸ごと魔を吹き飛ばした、これが真相なんだ」
ちなみにその時に降臨したヴァンの抜け毛が今も星の海のあちこちに漂っている、とも。
「な、何してくれやがったんですか!私がレッドリスト筆頭になった原因が神様だなんて!おかげで私は血まみれアカギツネでしたよ、赤褐色の狐じゃなくて!」
「血まみれ……うん。あと、大陸を吹き飛ばした原因についても聖典に書かれていない?」
「悪しきものへの天罰という話はありましたが……別の解釈ではただの洪水を大げさにしてしまっただけというのもありますね。ただ私は大陸が吹き飛んだという話を聞いていますから」
「島の中、星の中の話に留めるとその程度に収まってしまうよねー。でも、ことはそんな簡単な話じゃなかった」
そりゃまぁ聖典に書き漏らし……というか穴があるのは言うまでもない。スマホやインターネットのことも書かれていないし。
「大陸ごと吹き飛ばさないと、地球を含む異界や異世界にまで影響を与える大惨事になるから未然に食い止めるために仕方がなかったんだって。ボクも後から太老猫に事態を見せられたことだけど史実はそういうことだ」
「そんな……邪悪や魔に打ち勝つために種の根絶を意図的に起こしたというのですか!何をやっているのですか……」
昨日から私は私らしくない。感情の高ぶりを抑えきれない。世俗、人間関係、政治、経済などは一般的な修道士が関わる意味の無い遠い世界のものだ。
戒律にそう書かれていたのもあるが一般的に――身体が知る地球の知識に照らし合わせても修道とはそういうものだった。
しかし私は今感情を抑えることができない。今、獣の姿に戻ったら私は怒りで何をしでかすかわからないだろう。
「君には済まないことをした、とボクたちが簡単に言うのは間違いだろうね。チェザーレが何もしなかったらこの星も星屑に戻るところだったし」
「えっ?」
「大陸の魔術師がやらかしたのはね。緑の力の根源を断ち、白の力……つまりチェザーレの慈愛が溢れる世界にすることだったんだ。そんなことをしたら有機生命体が全滅になる大魔術によってね。そしてそれを事前に未来予知したのが太老猫だった。君は太老猫についてどれだけ知っている?」
「実のところ初耳です。猫神なら何度か見ましたが聖典にあるように”猫を敬え”、”猫、和をもって尊し”、”猫を呪わばあな恐ろしや”、”猫と和解しろ”と言った礼賛と警句に従うだけです」
「平たく言えば猫神の上司の上司だね。パウエルの上司の上司の友人で、チェザーレを使役していたお方の友人でもある。この辺の銀河は太老猫が作ったんだって。宇宙の創世というともう少し上や横や次元の違うお方が居るみたいだから上位というわけじゃないし、はた目にはどこにでもいる野良神だよ」
「今まで出てきた登場人物の中で一番ヤバいお方じゃないですか!!!というよりも上の上が多すぎなんですけれど!」
「そしてボクの育ての親。あと狐など便利な動植物を星へ誘致したのも太老猫みたい」
「あわわわわ」
「それらをゴミにしたチェザーレは後でしばくとも言っていたなー」
信仰信教フェイタリティ。アイデンティティインサニティ。キャパシティデストロイ。
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