142 / 206
第二章
24
しおりを挟む
ララちゃんの部屋に着いてノックをしたが、返事がなかった。警戒しているのかもしれない。
「ララちゃん、スペードの9のレグサスだ。キングからあんたの護衛を頼まれたから、開けてくれねーかな」と、声をかけてから気がついた。
あの子、俺のこと覚えてんのかね、と。
せめてルーファスにでも着いてきてもらうべきだったかと考えて、それにしては物音一つしないことが不審に思えた。
今日は部屋にいるよう伝えたとルーファスは言っていたが……敵地に一人で部屋に篭るのは、自衛の手段のない女の子からすれば心細く思ったかもしれない。となると、この部屋はもしかして空か?
「おいおい……トラウマの再来だな」
ララちゃんが行きそうなところといえば、ルーファス達の部屋だけだろう。
踵を返して駆け出した。
予想一発目の部屋でララちゃんを確認できたのは良かった。だが、その表情がまずい。大きな丸い金色の目にじわりと涙が浮かんでいる。
耳をそばだてれば、どうやらルーファスの予想は正しく、ダイヤの女が乗り込んできているようだった。
死んだ目で対応するルーファスは哀れだが、それよりもこっちだ。
ドアノブに伸ばされた手に焦りつつ、口元を覆う。暴れたララちゃんの耳元で「しーっ、静かに」と囁いた。
ここで修羅場になったら、あの女がララちゃんを邪魔者とみなすかもしれない。
間一髪で修羅場を回避し、ララちゃんの部屋に取って返した。
「と、いうわけで、ルーファスはあの女から今回の騒動の目的を聞き出すために、話を合わせてただけなんだよ」
淹れてくれたお茶をいただきつつ説明する。ほっとしたのを誤魔化すためか、ララちゃんは「そうですか」と素っ気なく言って、お茶を啜った。
あの涙は誤魔化しが効かねーと思うが……まぁ、これは俺には関係ない。
「『君』とか言ってたのは笑えるよなー」
「そうですね」
「顔も引きつってたしなー」
「そうですね」
「……頑張ってたなー」
「そうですね…………っじろじろ見ないでください!」
とうとうララちゃんは真っ赤な顔で抗議してきた。からかったわけではなく、これ以外に話題がなかっただけなんだが。
「別に、私はエルザさんを助けられたらそれでいいんですから! あんな人が言いなりになったって、私には関係ありません!」
「はいはい、わかってるよー」
エルザとは違ったタイプの拗ね方だな。
「でも、安心しただろ? あんな女の口車に騙されるほど、あいつは馬鹿じゃねーよ」
「…………そうですか?」
疑いの眼差しを向けられて首を傾げる。昔からなんでもこなす万能男だったが、ララちゃんの前では違うのかもしれない。
「今だって、あの女がララちゃんに危害を加えないように言葉を合わせてたんだからな。あいつも、よっぽどあんたが大事らしいとみえる」
「エルザさんの友達だからでは? だって私……言われて、ないし…………」
「言われてって、なにが?」
ララちゃんはぶすっと不貞腐れたまま、お茶を飲み干した。
「本当に寝るのはソファでいいんですか?」
あからさまに話題が逸らされたが、これには乗っておこう。
「いいよ。慣れてるし、護衛対象とあんまり離れたくないんでな。ララちゃんが嫌なら近くの部屋でも借りるよ」
「私はいいですけど……あの人が、レグサスさんと私が同じ部屋で寝てもいいって、言ったんですか」
思わずララちゃんの顔を見つめれば、どう誤魔化そうが拗ねたとしか言えない表情をしていて、笑いを堪えるのはひどく難しかった。
「どうして笑うんですか」
激しく睨まれるがどうにも、猫の子の威嚇みたいで迫力に欠ける。エルザに睨まれたら、ぞくりと来るものがあるが。
「……ルーファスは、昔っから俺らがエルザに近付くのを嫌がってなー。いっつもベッタリくっついてたもんだったが……」
目で続きを促される。
「それが、このエルザの災難にララちゃんの安全を考えたのかと思ってな」
「…………今日はもう、休みます」
些か緩んだ膨れっ面でララちゃんは立ち上がった。機嫌は治ったかね。
「はいよ。寝室の確認だけさせてなー」
「確認、ですか?」
「ああ。前に、護衛対象が目を離したすきに部屋からいなくなっちまったことがあってな。それから確認は欠かさないことにしてんの」
「……その人は大丈夫だったんですか?」
「大丈夫大丈夫。……恋人が颯爽と助けてたからなー。俺の出番なし」
これを聞いたララちゃんは頬を先ほどとは違う赤に染め、金色の目を輝かせた。
「恋人が助けてくれたなんて、素敵ですね!」
「だよなー。カッコいいよな」
ララちゃんは「いいなぁいいなぁ。羨ましいなぁ!」と興奮した様子で捲し立てている。……このキラキラした顔は確かに可愛い。ルーファスのでなければなぁ。
睡眠薬でも盛られてやしないか。他には何者かが潜んでいないかの確認を済ませる。大丈夫そうだな。
「はいよ。お待たせ。ゆっくり休んでな。俺は隣にいるから、何かあったら声かけてくれ」
「ありがとうございます。レグサスさんもちゃんと休んでくださいね」
「可愛いララちゃんと同じ部屋で寝るなんて、ドキドキして眠れないよ」
「……扉で分かれてるじゃないですか。ルーファスさんに言い付けますからね」
「勘弁してくださいほんと。冗談だから」
両手を上げて降参すれば、クスクスと笑うララちゃんに安心して、寝室を出ようと扉へ向か──ったところで、身振りでララちゃんに部屋の端に下がるよう伝える。
微かにだが、バルコニーに、何かが降りた音がした。
顔を強張らせつつ下がるララちゃんに、口元に指を当てて笑いかける。気のせいかもしれないし、不安を煽るのは本意じゃない。
剣を抜き、バルコニーへ向けて足を踏み出し──バルコニーへの扉が静かにノックされた。
「……ララ。まだ起きてるか?」
聞き覚えのありすぎる声に、脱力のため息が漏れる。
扉を開けて、抗議した。
「……どこから来てんだよ、大将」
「お前こそなんでこっちに……いやそれはいい。頼む。匿ってくれ」
眉間にシワを寄せて部屋へと入り込んだルーファスは、頭痛がするとばかりに頭を押さえた。
どうしたのかと聞く前に、侵入者の正体に気付いたララちゃんが「あ、お、お茶、淹れてきます! あ、でも、お酒の方がいいんでしたっけ……」と、あたふたしつつ居室に消えていった。……些か頬を赤くして。嬉しそうに。
「な? 可愛いだろ」
どこか得意げなキングへの返答は避けた。肯定も否定もややこしいことになりそうだ。
「ララちゃん、スペードの9のレグサスだ。キングからあんたの護衛を頼まれたから、開けてくれねーかな」と、声をかけてから気がついた。
あの子、俺のこと覚えてんのかね、と。
せめてルーファスにでも着いてきてもらうべきだったかと考えて、それにしては物音一つしないことが不審に思えた。
今日は部屋にいるよう伝えたとルーファスは言っていたが……敵地に一人で部屋に篭るのは、自衛の手段のない女の子からすれば心細く思ったかもしれない。となると、この部屋はもしかして空か?
「おいおい……トラウマの再来だな」
ララちゃんが行きそうなところといえば、ルーファス達の部屋だけだろう。
踵を返して駆け出した。
予想一発目の部屋でララちゃんを確認できたのは良かった。だが、その表情がまずい。大きな丸い金色の目にじわりと涙が浮かんでいる。
耳をそばだてれば、どうやらルーファスの予想は正しく、ダイヤの女が乗り込んできているようだった。
死んだ目で対応するルーファスは哀れだが、それよりもこっちだ。
ドアノブに伸ばされた手に焦りつつ、口元を覆う。暴れたララちゃんの耳元で「しーっ、静かに」と囁いた。
ここで修羅場になったら、あの女がララちゃんを邪魔者とみなすかもしれない。
間一髪で修羅場を回避し、ララちゃんの部屋に取って返した。
「と、いうわけで、ルーファスはあの女から今回の騒動の目的を聞き出すために、話を合わせてただけなんだよ」
淹れてくれたお茶をいただきつつ説明する。ほっとしたのを誤魔化すためか、ララちゃんは「そうですか」と素っ気なく言って、お茶を啜った。
あの涙は誤魔化しが効かねーと思うが……まぁ、これは俺には関係ない。
「『君』とか言ってたのは笑えるよなー」
「そうですね」
「顔も引きつってたしなー」
「そうですね」
「……頑張ってたなー」
「そうですね…………っじろじろ見ないでください!」
とうとうララちゃんは真っ赤な顔で抗議してきた。からかったわけではなく、これ以外に話題がなかっただけなんだが。
「別に、私はエルザさんを助けられたらそれでいいんですから! あんな人が言いなりになったって、私には関係ありません!」
「はいはい、わかってるよー」
エルザとは違ったタイプの拗ね方だな。
「でも、安心しただろ? あんな女の口車に騙されるほど、あいつは馬鹿じゃねーよ」
「…………そうですか?」
疑いの眼差しを向けられて首を傾げる。昔からなんでもこなす万能男だったが、ララちゃんの前では違うのかもしれない。
「今だって、あの女がララちゃんに危害を加えないように言葉を合わせてたんだからな。あいつも、よっぽどあんたが大事らしいとみえる」
「エルザさんの友達だからでは? だって私……言われて、ないし…………」
「言われてって、なにが?」
ララちゃんはぶすっと不貞腐れたまま、お茶を飲み干した。
「本当に寝るのはソファでいいんですか?」
あからさまに話題が逸らされたが、これには乗っておこう。
「いいよ。慣れてるし、護衛対象とあんまり離れたくないんでな。ララちゃんが嫌なら近くの部屋でも借りるよ」
「私はいいですけど……あの人が、レグサスさんと私が同じ部屋で寝てもいいって、言ったんですか」
思わずララちゃんの顔を見つめれば、どう誤魔化そうが拗ねたとしか言えない表情をしていて、笑いを堪えるのはひどく難しかった。
「どうして笑うんですか」
激しく睨まれるがどうにも、猫の子の威嚇みたいで迫力に欠ける。エルザに睨まれたら、ぞくりと来るものがあるが。
「……ルーファスは、昔っから俺らがエルザに近付くのを嫌がってなー。いっつもベッタリくっついてたもんだったが……」
目で続きを促される。
「それが、このエルザの災難にララちゃんの安全を考えたのかと思ってな」
「…………今日はもう、休みます」
些か緩んだ膨れっ面でララちゃんは立ち上がった。機嫌は治ったかね。
「はいよ。寝室の確認だけさせてなー」
「確認、ですか?」
「ああ。前に、護衛対象が目を離したすきに部屋からいなくなっちまったことがあってな。それから確認は欠かさないことにしてんの」
「……その人は大丈夫だったんですか?」
「大丈夫大丈夫。……恋人が颯爽と助けてたからなー。俺の出番なし」
これを聞いたララちゃんは頬を先ほどとは違う赤に染め、金色の目を輝かせた。
「恋人が助けてくれたなんて、素敵ですね!」
「だよなー。カッコいいよな」
ララちゃんは「いいなぁいいなぁ。羨ましいなぁ!」と興奮した様子で捲し立てている。……このキラキラした顔は確かに可愛い。ルーファスのでなければなぁ。
睡眠薬でも盛られてやしないか。他には何者かが潜んでいないかの確認を済ませる。大丈夫そうだな。
「はいよ。お待たせ。ゆっくり休んでな。俺は隣にいるから、何かあったら声かけてくれ」
「ありがとうございます。レグサスさんもちゃんと休んでくださいね」
「可愛いララちゃんと同じ部屋で寝るなんて、ドキドキして眠れないよ」
「……扉で分かれてるじゃないですか。ルーファスさんに言い付けますからね」
「勘弁してくださいほんと。冗談だから」
両手を上げて降参すれば、クスクスと笑うララちゃんに安心して、寝室を出ようと扉へ向か──ったところで、身振りでララちゃんに部屋の端に下がるよう伝える。
微かにだが、バルコニーに、何かが降りた音がした。
顔を強張らせつつ下がるララちゃんに、口元に指を当てて笑いかける。気のせいかもしれないし、不安を煽るのは本意じゃない。
剣を抜き、バルコニーへ向けて足を踏み出し──バルコニーへの扉が静かにノックされた。
「……ララ。まだ起きてるか?」
聞き覚えのありすぎる声に、脱力のため息が漏れる。
扉を開けて、抗議した。
「……どこから来てんだよ、大将」
「お前こそなんでこっちに……いやそれはいい。頼む。匿ってくれ」
眉間にシワを寄せて部屋へと入り込んだルーファスは、頭痛がするとばかりに頭を押さえた。
どうしたのかと聞く前に、侵入者の正体に気付いたララちゃんが「あ、お、お茶、淹れてきます! あ、でも、お酒の方がいいんでしたっけ……」と、あたふたしつつ居室に消えていった。……些か頬を赤くして。嬉しそうに。
「な? 可愛いだろ」
どこか得意げなキングへの返答は避けた。肯定も否定もややこしいことになりそうだ。
0
お気に入りに追加
1,161
あなたにおすすめの小説

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。

【完結】断罪された悪役令嬢は、全てを捨てる事にした
miniko
恋愛
悪役令嬢に生まれ変わったのだと気付いた時、私は既に王太子の婚約者になった後だった。
婚約回避は手遅れだったが、思いの外、彼と円満な関係を築く。
(ゲーム通りになるとは限らないのかも)
・・・とか思ってたら、学園入学後に状況は激変。
周囲に疎まれる様になり、まんまと卒業パーティーで断罪&婚約破棄のテンプレ展開。
馬鹿馬鹿しい。こんな国、こっちから捨ててやろう。
冤罪を晴らして、意気揚々と単身で出国しようとするのだが、ある人物に捕まって・・・。
強制力と言う名の運命に翻弄される私は、幸せになれるのか!?
※感想欄はネタバレあり/なし の振り分けをしていません。本編より先にお読みになる場合はご注意ください。

婚約破棄をいたしましょう。
見丘ユタ
恋愛
悪役令嬢である侯爵令嬢、コーデリアに転生したと気づいた主人公は、卒業パーティーの婚約破棄を回避するために奔走する。
しかし無慈悲にも卒業パーティーの最中、婚約者の王太子、テリーに呼び出されてしまうのだった。

好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。

【コミカライズ&書籍化・取り下げ予定】お幸せに、婚約者様。私も私で、幸せになりますので。
ごろごろみかん。
恋愛
仕事と私、どっちが大切なの?
……なんて、本気で思う日が来るとは思わなかった。
彼は、王族に仕える近衛騎士だ。そして、婚約者の私より護衛対象である王女を優先する。彼は、「王女殿下とは何も無い」と言うけれど、彼女の方はそうでもないみたいですよ?
婚約を解消しろ、と王女殿下にあまりに迫られるので──全て、手放すことにしました。
お幸せに、婚約者様。
私も私で、幸せになりますので。

公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。

ご安心を、2度とその手を求める事はありません
ポチ
恋愛
大好きな婚約者様。 ‘’愛してる‘’ その言葉私の宝物だった。例え貴方の気持ちが私から離れたとしても。お飾りの妻になるかもしれないとしても・・・
それでも、私は貴方を想っていたい。 独り過ごす刻もそれだけで幸せを感じられた。たった一つの希望
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる