92 / 206
第一章
92番外編 あの男と残りの七人
しおりを挟む
バタバタと複数の足音がして扉に目を向けるとと、駆けつけた保護者二人はエルザを見てどでかく息をついた。
「ったく……」
「……なによ、ちゃんと釣り上げたじゃない」
「無事だったから良かっただけのことでしょうが……やはりこんなやり方は二度とさせませんからね。心臓が一つでは保たない」
ルーファスとゼンに睨まれて拗ねるエルザを庇うか見捨てるか一瞬悩むが、こいつらの間には入らないでおこうと決めた。
さりげなくソファから立ち上がり、静観の意を表す。
「嫌よ。またこういうことがあったら私が囮になるからね」
「今回は仕方なかったとはいえ、こういうことを起きなくさせるのが俺達の仕事なんじゃないのか? 起こってからを考えてどうするよ」
ルーファスの言葉にエルザは言葉を詰まらせた。
「それも、そうね……迷惑かけてごめんなさい」
一応は反省していたらしいエルザは素直に頭を下げたが、保護者の片方はため息を吐き、片方は肩を竦める。
「迷惑じゃねぇだろ」
「今回のはね」
二人の様子に一瞬考えたエルザは二人に駆け寄りそれぞれの手を取った。
「……心配かけてごめんなさい?」
「ああ、心配した」
「もう二度としたくない類の心配ですよ。本当に」
「ごめんなさい。でもみんなが一緒だったんだから、危ないことなんてないわよ」
開き直るエルザは再び四つの目から睨まれることになったが、ツンと顔をそらして受け流していて少し笑ってしまった。
反省してるんだかしてないんだか。
「キング、クイーン。あちらで倒れていた男も確保しました」
「わかった。すぐに向かう」
後から現れた補佐殿はいつもと変わらぬ様子で二人に声をかけ、ルーファスとゼンはエルザに休むよう言いつけて去っていく。
補佐殿も踵を返そうとしたが、その前に待ったがかかった。
「……オーウェン」
「……なんでしょうか」
いつのまにかエルザは俺の後ろに身を隠していて、動けないようにがっしりと体を掴まれた。
思わぬ温もりに内心焦る俺を放置して、エルザはそのまま補佐殿に恐る恐る問いかけた。
「……お、怒ってる…?」
それは俺にとっては予想外の質問だったが、補佐殿は一瞬だけ俺を見て押し黙り、目を閉じた。
音もなく息をついて目を開ければ俺が見たこともないほど優しげな表情をして、これまた優しい声音で俺の後ろに話しかけた。
「怒ってなどいませんよ。きちんとお伝えしていたことを守っていただいておられたのは見ていましたし、部屋に入った途端に男もろとも意識を失わされるなど私にも考えも寄りませんでした。あなたは悪くありません」
「……部屋に入ったら男の人が急に倒れたのよ」
「それは驚かれたでしょう。後は私達に任せて休んでいてください。パンジー殿にこちらに来ていただくようお願いしていますから、すぐに来てくださいますよ」
「わかったわ。……本当に、怒ってないのね?」
俺の後ろから恐々出てきたエルザは補佐殿の前に歩み寄った。その表情は見えない。
「怒ってませんよ。今まで被害に遭われた方々はお気の毒ですが、あなたのお陰でこれから被害に遭う人はいなくなりました。良いことをされましたね」
「……ええ、本当に。それが一番嬉しいことね」
「はい。ですがエルザ殿が危ない目に合われるのはキングもクイーンも気が気ではないでしょうから、今後は控えて差し上げてください」
「それは状況に寄るわね」
いつもの調子が出てきたらしいエルザは戯けて言うが、補佐殿はその様子に笑みを深めた。
「その言葉、しかとお二方にお伝え致しましょう」
「こ、今後は控えさせていただきます……」
「そうして差し上げてください。お二人とも私が迎えに行く必要もなくこちらに来られるくらい慌てておいででしたからね」
「……あとでもう一度きちんと謝るわ」
「ええ。それが一番です」
和やかに話す二人の会話を聞いていたらパンジーが駆けつけてきた。
パンジーにエルザを預けて後処理に向かう補佐殿についていくことにしたが、この時の補佐殿の顔は見物だった。
「……ニヤけるのはやめていただけますか」
「いやー。お前、猛獣使いの才能あんじゃねーの」
「……誰が猛獣かなどとは問いませんが、嘘は申し上げておりませんよ」
珍しく頬を染めてこちらを睨むものだから、笑いがこみ上げてくる。
「しかしさすがだな、補佐殿。エルザが素直に言うこと聞くなんて、今まであの二人くらいだったのに」
むしろあの二人よりも扱いが上手かったくらいだ。
それにしても、二人はともかく補佐殿が怒っているかどうかが気になるんだな、エルザは。
怒られても許してくれるだろうという二人への信頼なのか、それとも補佐殿への……。
「ほんと、隙のない完璧人間だな、あんた。出来ないことねーだろ」
そういうのがいいってんならルーファスやゼンも違うよなぁ。
「嫌味か」
「いや、本心だって」
睨まれて思わずたじろぐ。さっきの引け目があるから睨まれると弱い。
「俺のどこが完璧なんだか。……エルザ殿は起きた時どのような様子でした?」
「あー……」
思わず言葉を濁す。せっかく助けたのに一瞬でも怯えてたなんて言ってやるのは酷だろうと思ったのだが、この優秀な男にはお見通しのようだ。
「ほら、それが答えだろ。……眠るあの人の側にもいてあげられない俺が完璧だなんて、嫌味以外の何でもない」
「……いりゃあ良かったじゃねーか。俺にルーファスを呼んで来させれば良かっただろ」
「俺はそれを決められる立場じゃない」
補佐殿は俺をまっすぐに見つめて、そうはっきりと断言した。
あいつに惚れる男ってのは、どうしてこうもうだうだと面倒なんだろうな。
「……祝勝会やろうぜ、オーウェン。いや、委員長とクライブも呼んで、エルザに振られた男だけの会ってのもいいな」
オーウェンの肩に腕を乗せて、いつもの調子で話しかける。ウザそうにされるが構うものか。
「なんだよ、その切なすぎる会合。勝手にやってろ」
「まぁ正確にはルーファス被害者の会だがな。オーウェンも仲間入りしよーぜ」
「断る。というか当たり前のようにエルザ殿に惚れた男扱いするな。俺はそんなんじゃない」
「またまた~。二人っきりの執務室でいつも何してんだよ?」
「仕事に決まってるだろうが。いい加減離せよ鬱陶しい!」
腕を乱暴に振り払って憤然と去っていく後ろ姿に笑いが堪えられなかった。
ああいうのが好きなわけだな、エルザは。
『だってお前らいっつもべったりなんだもんな。邪魔してほしくないからさー』
馬鹿な発言のせいで宙ぶらりんなまま持ち続けた想いは、地に落ちて砕けた。
だが、悪い気はしないな。
「ったく……」
「……なによ、ちゃんと釣り上げたじゃない」
「無事だったから良かっただけのことでしょうが……やはりこんなやり方は二度とさせませんからね。心臓が一つでは保たない」
ルーファスとゼンに睨まれて拗ねるエルザを庇うか見捨てるか一瞬悩むが、こいつらの間には入らないでおこうと決めた。
さりげなくソファから立ち上がり、静観の意を表す。
「嫌よ。またこういうことがあったら私が囮になるからね」
「今回は仕方なかったとはいえ、こういうことを起きなくさせるのが俺達の仕事なんじゃないのか? 起こってからを考えてどうするよ」
ルーファスの言葉にエルザは言葉を詰まらせた。
「それも、そうね……迷惑かけてごめんなさい」
一応は反省していたらしいエルザは素直に頭を下げたが、保護者の片方はため息を吐き、片方は肩を竦める。
「迷惑じゃねぇだろ」
「今回のはね」
二人の様子に一瞬考えたエルザは二人に駆け寄りそれぞれの手を取った。
「……心配かけてごめんなさい?」
「ああ、心配した」
「もう二度としたくない類の心配ですよ。本当に」
「ごめんなさい。でもみんなが一緒だったんだから、危ないことなんてないわよ」
開き直るエルザは再び四つの目から睨まれることになったが、ツンと顔をそらして受け流していて少し笑ってしまった。
反省してるんだかしてないんだか。
「キング、クイーン。あちらで倒れていた男も確保しました」
「わかった。すぐに向かう」
後から現れた補佐殿はいつもと変わらぬ様子で二人に声をかけ、ルーファスとゼンはエルザに休むよう言いつけて去っていく。
補佐殿も踵を返そうとしたが、その前に待ったがかかった。
「……オーウェン」
「……なんでしょうか」
いつのまにかエルザは俺の後ろに身を隠していて、動けないようにがっしりと体を掴まれた。
思わぬ温もりに内心焦る俺を放置して、エルザはそのまま補佐殿に恐る恐る問いかけた。
「……お、怒ってる…?」
それは俺にとっては予想外の質問だったが、補佐殿は一瞬だけ俺を見て押し黙り、目を閉じた。
音もなく息をついて目を開ければ俺が見たこともないほど優しげな表情をして、これまた優しい声音で俺の後ろに話しかけた。
「怒ってなどいませんよ。きちんとお伝えしていたことを守っていただいておられたのは見ていましたし、部屋に入った途端に男もろとも意識を失わされるなど私にも考えも寄りませんでした。あなたは悪くありません」
「……部屋に入ったら男の人が急に倒れたのよ」
「それは驚かれたでしょう。後は私達に任せて休んでいてください。パンジー殿にこちらに来ていただくようお願いしていますから、すぐに来てくださいますよ」
「わかったわ。……本当に、怒ってないのね?」
俺の後ろから恐々出てきたエルザは補佐殿の前に歩み寄った。その表情は見えない。
「怒ってませんよ。今まで被害に遭われた方々はお気の毒ですが、あなたのお陰でこれから被害に遭う人はいなくなりました。良いことをされましたね」
「……ええ、本当に。それが一番嬉しいことね」
「はい。ですがエルザ殿が危ない目に合われるのはキングもクイーンも気が気ではないでしょうから、今後は控えて差し上げてください」
「それは状況に寄るわね」
いつもの調子が出てきたらしいエルザは戯けて言うが、補佐殿はその様子に笑みを深めた。
「その言葉、しかとお二方にお伝え致しましょう」
「こ、今後は控えさせていただきます……」
「そうして差し上げてください。お二人とも私が迎えに行く必要もなくこちらに来られるくらい慌てておいででしたからね」
「……あとでもう一度きちんと謝るわ」
「ええ。それが一番です」
和やかに話す二人の会話を聞いていたらパンジーが駆けつけてきた。
パンジーにエルザを預けて後処理に向かう補佐殿についていくことにしたが、この時の補佐殿の顔は見物だった。
「……ニヤけるのはやめていただけますか」
「いやー。お前、猛獣使いの才能あんじゃねーの」
「……誰が猛獣かなどとは問いませんが、嘘は申し上げておりませんよ」
珍しく頬を染めてこちらを睨むものだから、笑いがこみ上げてくる。
「しかしさすがだな、補佐殿。エルザが素直に言うこと聞くなんて、今まであの二人くらいだったのに」
むしろあの二人よりも扱いが上手かったくらいだ。
それにしても、二人はともかく補佐殿が怒っているかどうかが気になるんだな、エルザは。
怒られても許してくれるだろうという二人への信頼なのか、それとも補佐殿への……。
「ほんと、隙のない完璧人間だな、あんた。出来ないことねーだろ」
そういうのがいいってんならルーファスやゼンも違うよなぁ。
「嫌味か」
「いや、本心だって」
睨まれて思わずたじろぐ。さっきの引け目があるから睨まれると弱い。
「俺のどこが完璧なんだか。……エルザ殿は起きた時どのような様子でした?」
「あー……」
思わず言葉を濁す。せっかく助けたのに一瞬でも怯えてたなんて言ってやるのは酷だろうと思ったのだが、この優秀な男にはお見通しのようだ。
「ほら、それが答えだろ。……眠るあの人の側にもいてあげられない俺が完璧だなんて、嫌味以外の何でもない」
「……いりゃあ良かったじゃねーか。俺にルーファスを呼んで来させれば良かっただろ」
「俺はそれを決められる立場じゃない」
補佐殿は俺をまっすぐに見つめて、そうはっきりと断言した。
あいつに惚れる男ってのは、どうしてこうもうだうだと面倒なんだろうな。
「……祝勝会やろうぜ、オーウェン。いや、委員長とクライブも呼んで、エルザに振られた男だけの会ってのもいいな」
オーウェンの肩に腕を乗せて、いつもの調子で話しかける。ウザそうにされるが構うものか。
「なんだよ、その切なすぎる会合。勝手にやってろ」
「まぁ正確にはルーファス被害者の会だがな。オーウェンも仲間入りしよーぜ」
「断る。というか当たり前のようにエルザ殿に惚れた男扱いするな。俺はそんなんじゃない」
「またまた~。二人っきりの執務室でいつも何してんだよ?」
「仕事に決まってるだろうが。いい加減離せよ鬱陶しい!」
腕を乱暴に振り払って憤然と去っていく後ろ姿に笑いが堪えられなかった。
ああいうのが好きなわけだな、エルザは。
『だってお前らいっつもべったりなんだもんな。邪魔してほしくないからさー』
馬鹿な発言のせいで宙ぶらりんなまま持ち続けた想いは、地に落ちて砕けた。
だが、悪い気はしないな。
0
お気に入りに追加
1,161
あなたにおすすめの小説

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。

ある辺境伯の後悔
だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。
父親似だが目元が妻によく似た長女と
目元は自分譲りだが母親似の長男。
愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。
愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

【完結】断罪された悪役令嬢は、全てを捨てる事にした
miniko
恋愛
悪役令嬢に生まれ変わったのだと気付いた時、私は既に王太子の婚約者になった後だった。
婚約回避は手遅れだったが、思いの外、彼と円満な関係を築く。
(ゲーム通りになるとは限らないのかも)
・・・とか思ってたら、学園入学後に状況は激変。
周囲に疎まれる様になり、まんまと卒業パーティーで断罪&婚約破棄のテンプレ展開。
馬鹿馬鹿しい。こんな国、こっちから捨ててやろう。
冤罪を晴らして、意気揚々と単身で出国しようとするのだが、ある人物に捕まって・・・。
強制力と言う名の運命に翻弄される私は、幸せになれるのか!?
※感想欄はネタバレあり/なし の振り分けをしていません。本編より先にお読みになる場合はご注意ください。

婚約破棄をいたしましょう。
見丘ユタ
恋愛
悪役令嬢である侯爵令嬢、コーデリアに転生したと気づいた主人公は、卒業パーティーの婚約破棄を回避するために奔走する。
しかし無慈悲にも卒業パーティーの最中、婚約者の王太子、テリーに呼び出されてしまうのだった。

好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる