22 / 86
21 ー各自リサーチー
しおりを挟む
蚤の市に行った日曜が明けて、翌週。
依子は疲労が抜けずダラダラと月曜の朝を過ごしている。
金土日と終日バイトが入っているので、ただでさえ月曜はいつも疲れが残っているのだが、日曜の早朝から出歩いたのでさらに疲れている。
ちょっと前まで、思うように身体が動かず、仕事に身が入らない自分が情けなく嫌で嫌でいちいち死にたくなっていたが、もう自分は歳なんだ、と諦めて、最近は身体の声に素直に耳を傾けるようにしている。
結局のところ、それが一番効率が良いからだ。
というわけで、今日は午前中は家事と、先延ばしにしていた事務仕事にあてることにした。午後は制作をして心を整えて、早めに寝よう。
明日は目星をつけておいたアンティークショップをいくつか周って、田中さんに報告しないと、と算段をつけた。
ここのところ、以前と比べて出かけたり、田中と会ったりすることが多くなっていたから、少し心身がざわついている。
田中と会うのは楽しく、ストレスは全くないが、良いとも悪いともつかない、この心身のざわめきに戸惑っていた。
こういう時はいつだって仕事に集中して、精神統一するに限る。
小さなキッチンでコーヒーを淹れて、現在描き途中の、新作の原画を描くためにテーブルに向かった。
ーーー
譲治は蚤の市で買った、古いハンガリー語の教科書を、キッチンカウンターに立て掛けてみた。
装丁が美しく、飾り文字が優美だ。色は褪せているがそれも良い雰囲気を出していた。鍋敷きなどにするには申し訳なく、飾りにしつつ、仕事の合間の息抜きにでも見てみてるか、という心づもりである。
相変わらず今週も基本的には在宅ワークだ。
今週のどこかの時点で、ヘレンドの公式ショップと、民族博物館に行っておきたい。
それから日中にもう一度、王宮の丘に行かないと。
そして水曜日。
譲治はブダペストのヘレンド本店にいた。
今日は在宅ワークを休んで、街中に出てきた。
実に豪華(値段も)な磁器の数々に囲まれ、圧倒されている。
そんなに大きな店ではないのが意外だった。
ヘレンドに大変興味のある日本人観光客の体で、店員に色々尋ねると、親切に説明してくれる。
歴史から製法、時代ごとのヒットシリーズなど。英語なので特に問題なかったが、予め依子に基本的なことを教えてもらっていたので、だいぶわかりやすかった。
丁寧に礼を言って、今度は民族博物館へ。
緑豊かな公園の中にあるので、譲治としてはとりあえずそこが気に入った。
博物館と言うだけあって、ヘレンドなどの工芸品、芸術品はもちろん、歴史、民俗の、あらゆる資料と実物が展示されており、大変見応えがあった。
ガイドを頼むともっと良かっただろう。
博物館を出て、公園のベンチで、森を見ながらちょっとぼーっとする。
今日の体験を反芻して何が得られたかを頭で整理しながら。
お客さんを連れていくには申し分ないかな。網羅的に資料を見せられる。
ただ、自分では説明ができないから、やはりその場その場でガイドを雇う方がきちんと勉強できるはず、と思った。
それにしても、と譲治は思い出す。
小石川さんと先日蚤の市を回った時のような、何か心浮き立つような、期待感、高揚感みたいなものはあまりなかったかな。
市でお目当ての物を探すというワクワクと、博物館で勉強するという気構えでは、そりゃ楽しさも違うか。
でも、どうだろう。
博物館だって、彼女と一緒に見て回って、彼女の目を通した鑑賞をしたり、自分の感じたことを聞いてもらったり、経験を共有したら、やっぱり楽しいんじゃないか?
今までずっと、何かと気を使ったり、調子を合わせるのが億劫で、いつも一人で行動していたけれど。
彼女と出会って、楽しいとか、面白いとか、あるいはちょっと寂しい、とかそういう体験を共有する喜びを知れたかもしれない。
あの人、気取らない人で優しいし、楽なのかな。
帰ったら次のリサーチの連絡をしよう、と考えながら、アパートへ帰宅するのだった。
ーーー
博物館から帰宅してパソコンをチェックすると、ちょうど依子からメールが入っていた。
彼女の方も、目をつけていた骨董屋を見に行ってくれたようだった。
とりあえず、まずは3店舗行ってきました。
先日あげておいた残り3店舗も今週中に行ってきます。
とあり、今日行った店について様子を書いていた。
3つのうち、1つの店は、安価で品揃えが良く、いつ行っても大体手に入りそう、とのこと。品物の詳細な内容も書いてあって助かる。
一箇所でもそういう所があれば安心である。
バイヤーさんを落胆させずに済むだろう。
譲治も返事を書いた。
まずはリサーチへのお礼。そして自分が今日行った本店と博物館の感想。
依子の感想もいつか聞かせてください、と添えて。
あとは、次の予定として、来週の中頃辺り、レンタカーでヘレンド村にリサーチに行きたく、同行して欲しいので、都合お聞きかせください、と書く。
送信。
すると十分後くらいにLINE通話がいきなり鳴ってビクッとなった。
画面を見ると依子である。
すぐに通話を始める。
「こんばんは。」
電話を通した依子の声はいつもと違って、何か不思議な感じだった。
まだ付き合いは浅いのに、昔からの友人のようで、どこかこそばゆかった。
ーーー
依子は、今日の仕事は午前中で切り上げて、譲治の手伝いのために外出して、市内のめぼしいショップをハシゴした。
帰宅してから、今日のお店リサーチの結果報告と、来週の打ち合わせのために譲治にメールしたのだが、返信を見て気にかかったことがあったので、声を聞いて判断しようと電話した。
「こんばんは。おつかれさまです。
まだるっこしいのでお電話しちゃいました。今大丈夫ですか?」
依子は譲治が忙しくないか確認する。
「大丈夫ですよ。」
「あの、ヘレンド村へ行く件ですが、喜んで同行させていただきます。
ただ、田中さんはそれで大丈夫です?
あんまり慣れてない人間と、そこそこ遠い所まで一緒に行動するのはしんどくないですか?」
依子は気に掛かっていたことを聞いてみた。
「大丈夫です。私、小石川さんの前だとあんまり緊張しないみたいです。」
譲治が、お気遣いなく、と言う。
「むしろ、ご存知だと思いますが、私、口数と感情表現に乏しい人間なので、小石川さんが、車中でそれでもよろしければ、と思っておりますが。」
「いやいや、私のほうこそですよ! そもそも私もあんまり社交的な方じゃないですし、沈黙だって大いに楽しんでますよ。
田中さんとお会いする時はなんだか調子に乗って、ペラペラしゃべることが多いですけど。」
すみません、すみません、と電話越しにお互いぺこぺこしてしまうのだった。
ーーー
どうせレンタカーを借りるのだから、というので、譲治が依子のアパート下に迎えに行く、という段取りにする。
1週間後、次の水曜日。朝8時集合、ということにした。
譲治は運転が割と好きだ。
車の運転が苦にならないし、自分のペースで行動できる。
来週のヘレンド村へは、日帰り出張という位置付けなので、仕事と割り切れば、狭い車中でも他人と過ごせるか、と自分に言い聞かせる。
そう思ってからふと考え直す。意外と、でも、億劫な気分ではないな。
依子であればそんなに気が重い感じがしない。いや、むしろ楽しみだ。
久しぶりの長距離運転、ドライブである。郊外の景色を楽しめそうだ。
天気が良いといいがな、と部屋の窓から夕暮れの空を眺めた。
依子は疲労が抜けずダラダラと月曜の朝を過ごしている。
金土日と終日バイトが入っているので、ただでさえ月曜はいつも疲れが残っているのだが、日曜の早朝から出歩いたのでさらに疲れている。
ちょっと前まで、思うように身体が動かず、仕事に身が入らない自分が情けなく嫌で嫌でいちいち死にたくなっていたが、もう自分は歳なんだ、と諦めて、最近は身体の声に素直に耳を傾けるようにしている。
結局のところ、それが一番効率が良いからだ。
というわけで、今日は午前中は家事と、先延ばしにしていた事務仕事にあてることにした。午後は制作をして心を整えて、早めに寝よう。
明日は目星をつけておいたアンティークショップをいくつか周って、田中さんに報告しないと、と算段をつけた。
ここのところ、以前と比べて出かけたり、田中と会ったりすることが多くなっていたから、少し心身がざわついている。
田中と会うのは楽しく、ストレスは全くないが、良いとも悪いともつかない、この心身のざわめきに戸惑っていた。
こういう時はいつだって仕事に集中して、精神統一するに限る。
小さなキッチンでコーヒーを淹れて、現在描き途中の、新作の原画を描くためにテーブルに向かった。
ーーー
譲治は蚤の市で買った、古いハンガリー語の教科書を、キッチンカウンターに立て掛けてみた。
装丁が美しく、飾り文字が優美だ。色は褪せているがそれも良い雰囲気を出していた。鍋敷きなどにするには申し訳なく、飾りにしつつ、仕事の合間の息抜きにでも見てみてるか、という心づもりである。
相変わらず今週も基本的には在宅ワークだ。
今週のどこかの時点で、ヘレンドの公式ショップと、民族博物館に行っておきたい。
それから日中にもう一度、王宮の丘に行かないと。
そして水曜日。
譲治はブダペストのヘレンド本店にいた。
今日は在宅ワークを休んで、街中に出てきた。
実に豪華(値段も)な磁器の数々に囲まれ、圧倒されている。
そんなに大きな店ではないのが意外だった。
ヘレンドに大変興味のある日本人観光客の体で、店員に色々尋ねると、親切に説明してくれる。
歴史から製法、時代ごとのヒットシリーズなど。英語なので特に問題なかったが、予め依子に基本的なことを教えてもらっていたので、だいぶわかりやすかった。
丁寧に礼を言って、今度は民族博物館へ。
緑豊かな公園の中にあるので、譲治としてはとりあえずそこが気に入った。
博物館と言うだけあって、ヘレンドなどの工芸品、芸術品はもちろん、歴史、民俗の、あらゆる資料と実物が展示されており、大変見応えがあった。
ガイドを頼むともっと良かっただろう。
博物館を出て、公園のベンチで、森を見ながらちょっとぼーっとする。
今日の体験を反芻して何が得られたかを頭で整理しながら。
お客さんを連れていくには申し分ないかな。網羅的に資料を見せられる。
ただ、自分では説明ができないから、やはりその場その場でガイドを雇う方がきちんと勉強できるはず、と思った。
それにしても、と譲治は思い出す。
小石川さんと先日蚤の市を回った時のような、何か心浮き立つような、期待感、高揚感みたいなものはあまりなかったかな。
市でお目当ての物を探すというワクワクと、博物館で勉強するという気構えでは、そりゃ楽しさも違うか。
でも、どうだろう。
博物館だって、彼女と一緒に見て回って、彼女の目を通した鑑賞をしたり、自分の感じたことを聞いてもらったり、経験を共有したら、やっぱり楽しいんじゃないか?
今までずっと、何かと気を使ったり、調子を合わせるのが億劫で、いつも一人で行動していたけれど。
彼女と出会って、楽しいとか、面白いとか、あるいはちょっと寂しい、とかそういう体験を共有する喜びを知れたかもしれない。
あの人、気取らない人で優しいし、楽なのかな。
帰ったら次のリサーチの連絡をしよう、と考えながら、アパートへ帰宅するのだった。
ーーー
博物館から帰宅してパソコンをチェックすると、ちょうど依子からメールが入っていた。
彼女の方も、目をつけていた骨董屋を見に行ってくれたようだった。
とりあえず、まずは3店舗行ってきました。
先日あげておいた残り3店舗も今週中に行ってきます。
とあり、今日行った店について様子を書いていた。
3つのうち、1つの店は、安価で品揃えが良く、いつ行っても大体手に入りそう、とのこと。品物の詳細な内容も書いてあって助かる。
一箇所でもそういう所があれば安心である。
バイヤーさんを落胆させずに済むだろう。
譲治も返事を書いた。
まずはリサーチへのお礼。そして自分が今日行った本店と博物館の感想。
依子の感想もいつか聞かせてください、と添えて。
あとは、次の予定として、来週の中頃辺り、レンタカーでヘレンド村にリサーチに行きたく、同行して欲しいので、都合お聞きかせください、と書く。
送信。
すると十分後くらいにLINE通話がいきなり鳴ってビクッとなった。
画面を見ると依子である。
すぐに通話を始める。
「こんばんは。」
電話を通した依子の声はいつもと違って、何か不思議な感じだった。
まだ付き合いは浅いのに、昔からの友人のようで、どこかこそばゆかった。
ーーー
依子は、今日の仕事は午前中で切り上げて、譲治の手伝いのために外出して、市内のめぼしいショップをハシゴした。
帰宅してから、今日のお店リサーチの結果報告と、来週の打ち合わせのために譲治にメールしたのだが、返信を見て気にかかったことがあったので、声を聞いて判断しようと電話した。
「こんばんは。おつかれさまです。
まだるっこしいのでお電話しちゃいました。今大丈夫ですか?」
依子は譲治が忙しくないか確認する。
「大丈夫ですよ。」
「あの、ヘレンド村へ行く件ですが、喜んで同行させていただきます。
ただ、田中さんはそれで大丈夫です?
あんまり慣れてない人間と、そこそこ遠い所まで一緒に行動するのはしんどくないですか?」
依子は気に掛かっていたことを聞いてみた。
「大丈夫です。私、小石川さんの前だとあんまり緊張しないみたいです。」
譲治が、お気遣いなく、と言う。
「むしろ、ご存知だと思いますが、私、口数と感情表現に乏しい人間なので、小石川さんが、車中でそれでもよろしければ、と思っておりますが。」
「いやいや、私のほうこそですよ! そもそも私もあんまり社交的な方じゃないですし、沈黙だって大いに楽しんでますよ。
田中さんとお会いする時はなんだか調子に乗って、ペラペラしゃべることが多いですけど。」
すみません、すみません、と電話越しにお互いぺこぺこしてしまうのだった。
ーーー
どうせレンタカーを借りるのだから、というので、譲治が依子のアパート下に迎えに行く、という段取りにする。
1週間後、次の水曜日。朝8時集合、ということにした。
譲治は運転が割と好きだ。
車の運転が苦にならないし、自分のペースで行動できる。
来週のヘレンド村へは、日帰り出張という位置付けなので、仕事と割り切れば、狭い車中でも他人と過ごせるか、と自分に言い聞かせる。
そう思ってからふと考え直す。意外と、でも、億劫な気分ではないな。
依子であればそんなに気が重い感じがしない。いや、むしろ楽しみだ。
久しぶりの長距離運転、ドライブである。郊外の景色を楽しめそうだ。
天気が良いといいがな、と部屋の窓から夕暮れの空を眺めた。
1
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
契約妻ですが極甘御曹司の執愛に溺れそうです
冬野まゆ
恋愛
経営難に陥った実家の酒造を救うため、最悪の縁談を受けてしまったOLの千春。そんな彼女を助けてくれたのは、密かに思いを寄せていた大企業の御曹司・涼弥だった。結婚に関する面倒事を避けたい彼から、援助と引き換えの契約結婚を提案された千春は、藁にも縋る思いでそれを了承する。しかし旧知の仲とはいえ、本来なら結ばれるはずのない雲の上の人。たとえ愛されなくても彼の良き妻になろうと決意する千春だったが……「可愛い千春。もっと俺のことだけ考えて」いざ始まった新婚生活は至れり尽くせりの溺愛の日々で!? 拗らせ両片思い夫婦の、じれじれすれ違いラブ!
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~
汐埼ゆたか
恋愛
絶え間なく溢れ出る涙は彼の唇に吸い取られ
慟哭だけが薄暗い部屋に沈んでいく。
その夜、彼女の絶望と悲しみをすくい取ったのは
仕事上でしか接点のない上司だった。
思っていることを口にするのが苦手
地味で大人しい司書
木ノ下 千紗子 (きのした ちさこ) (24)
×
真面目で優しい千紗子の上司
知的で容姿端麗な課長
雨宮 一彰 (あまみや かずあき) (29)
胸を締め付ける切ない想いを
抱えているのはいったいどちらなのか———
「叫んでも暴れてもいい、全部受け止めるから」
「君が笑っていられるなら、自分の気持ちなんてどうでもいい」
「その可愛い笑顔が戻るなら、俺は何でも出来そうだよ」
真摯でひたむきな愛が、傷付いた心を癒していく。
**********
►Attention
※他サイトからの転載(2018/11に書き上げたものです)
※表紙は「かんたん表紙メーカー2」様で作りました。
※※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる