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開花
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この東郷仁志という男は、飯島の属する『桜星会(おうせいかい)』の会長の孫である。
会長の長男だった澤口清仁は、一般家庭の女性と恋に落ちて駆け落ちをした。暫くは平穏に暮らして子供をもうけたのだが、組員に見つかり夫婦は心中してしまったのだ。
そして、飯島は女性の両親が引き取って育てていた彼を見つけたという情報を得て、組長へ報告をした。
組長は、彼の叔父にあたる男である。ただ、自分の息子が病弱なこともあり、彼の出現で組の内部が割れて抗争になることを畏れた。そこで、飯島に手を打つように命じたのである。
普通の家庭で育てられていたというのに、彼にとっては可哀想なことだが、要らぬ内部抗争は組の弱体化に繋がる。
……まあこのザマを見れば、血統は良くともこの男をの組の跡目に据えようとは思わぬだろう。
ここまで堕ちた男はすでに男ではない。
まあ、このままでも充分だが念を入れておいた方がいい。
「ええ、新入りですが欲深くてね。ほーら、見てください、すっかり可愛がってもらえると期待していて、尻尾を振ってる根っからのイヤラシイ犬ですよ。飯島さん」
オーナーは自慢げな口調で言葉を掛け、軽く彼の尻をつま先で蹴り上げた。
「ゥ……ゥウウ……ァァあ……ッ、ッくう……う」
ブルッと身を震わせて、彼はその刺激に堪えることも出来ずに逐情を果たす。
白く濁った液体は、ビシャッと床に飛び散り床を汚した。
伏せられた眦からは涙が浮かび、男の劣情をそそるかのように唇が僅かに震えを刻んでいた。
「なんてことだ。見られてるだけで、許しも請わずに一人で出してしまうとは。本当にだらしのない犬だな。俺の靴が汚れたぞ」
飯島は驚いたような声音で罵しる言葉を彼に浴びせて、精液がかかった靴をつきだした。
「ッ――ひ、っああ、ごめんなさッ、い……。ゆ、ゆるし、てください。き、きれいに、します……」
己の精液がついた靴に舌を這わせて、彼は必死に舐め取るようにぺちゃぺちゃと掬い取っていく。
「粗相をするような馬鹿な犬には、ちゃんと仕置きをしないとならないな」
「ッ――ンンッむ、っむッう――ッ」
オーナーが仕置きと称して、鞭を打ち据えて男を嬲るのを飯島は静かな表情で眺めた。
この様子を録画でもしておいて、のちのち揺すりの種にしておこう。
まあ、そんなこともする必要はないかもしれないが、こんごの愁いはすべて摘み取るに限る。
飯島は、彼の唇から靴を引くと、首輪を強く掴んでぐいっと引き寄せた。
「おい、マゾ犬。ならば、具合を試そうか。ちんぽが欲しかったら、ちゃんとこっちにも奉仕するんだな」
酷薄そうに笑い、痛みの中でも快感に震える彼の表情をとらえて威圧を込めて見据えた。
そしておもむろに自分のジッパーを下ろし、硬くなったペニスを取り出し顔に押し付けた。
躊躇い無く涎で濡れた唇を開くと、彼は押し付けられた飯島の真珠入りの堅い肉竿を唇で咥えこんだ。
彼を生かしていくのは、男たちの欲情を満足させ、自らの体を切り売りすることしかないと、すでに理解していたのだ。
そして、これからの長い人生の大半をこんなゴミのような扱いを受けるだろうことも。
彼がこの底辺から這いあがり、後に組の上層部へと君臨することなど、この場にいるすべての人間はおろか、彼自身さえ露ほども考え付かなかった。
会長の長男だった澤口清仁は、一般家庭の女性と恋に落ちて駆け落ちをした。暫くは平穏に暮らして子供をもうけたのだが、組員に見つかり夫婦は心中してしまったのだ。
そして、飯島は女性の両親が引き取って育てていた彼を見つけたという情報を得て、組長へ報告をした。
組長は、彼の叔父にあたる男である。ただ、自分の息子が病弱なこともあり、彼の出現で組の内部が割れて抗争になることを畏れた。そこで、飯島に手を打つように命じたのである。
普通の家庭で育てられていたというのに、彼にとっては可哀想なことだが、要らぬ内部抗争は組の弱体化に繋がる。
……まあこのザマを見れば、血統は良くともこの男をの組の跡目に据えようとは思わぬだろう。
ここまで堕ちた男はすでに男ではない。
まあ、このままでも充分だが念を入れておいた方がいい。
「ええ、新入りですが欲深くてね。ほーら、見てください、すっかり可愛がってもらえると期待していて、尻尾を振ってる根っからのイヤラシイ犬ですよ。飯島さん」
オーナーは自慢げな口調で言葉を掛け、軽く彼の尻をつま先で蹴り上げた。
「ゥ……ゥウウ……ァァあ……ッ、ッくう……う」
ブルッと身を震わせて、彼はその刺激に堪えることも出来ずに逐情を果たす。
白く濁った液体は、ビシャッと床に飛び散り床を汚した。
伏せられた眦からは涙が浮かび、男の劣情をそそるかのように唇が僅かに震えを刻んでいた。
「なんてことだ。見られてるだけで、許しも請わずに一人で出してしまうとは。本当にだらしのない犬だな。俺の靴が汚れたぞ」
飯島は驚いたような声音で罵しる言葉を彼に浴びせて、精液がかかった靴をつきだした。
「ッ――ひ、っああ、ごめんなさッ、い……。ゆ、ゆるし、てください。き、きれいに、します……」
己の精液がついた靴に舌を這わせて、彼は必死に舐め取るようにぺちゃぺちゃと掬い取っていく。
「粗相をするような馬鹿な犬には、ちゃんと仕置きをしないとならないな」
「ッ――ンンッむ、っむッう――ッ」
オーナーが仕置きと称して、鞭を打ち据えて男を嬲るのを飯島は静かな表情で眺めた。
この様子を録画でもしておいて、のちのち揺すりの種にしておこう。
まあ、そんなこともする必要はないかもしれないが、こんごの愁いはすべて摘み取るに限る。
飯島は、彼の唇から靴を引くと、首輪を強く掴んでぐいっと引き寄せた。
「おい、マゾ犬。ならば、具合を試そうか。ちんぽが欲しかったら、ちゃんとこっちにも奉仕するんだな」
酷薄そうに笑い、痛みの中でも快感に震える彼の表情をとらえて威圧を込めて見据えた。
そしておもむろに自分のジッパーを下ろし、硬くなったペニスを取り出し顔に押し付けた。
躊躇い無く涎で濡れた唇を開くと、彼は押し付けられた飯島の真珠入りの堅い肉竿を唇で咥えこんだ。
彼を生かしていくのは、男たちの欲情を満足させ、自らの体を切り売りすることしかないと、すでに理解していたのだ。
そして、これからの長い人生の大半をこんなゴミのような扱いを受けるだろうことも。
彼がこの底辺から這いあがり、後に組の上層部へと君臨することなど、この場にいるすべての人間はおろか、彼自身さえ露ほども考え付かなかった。
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