猛獣のツカイカタ

怜悧(サトシ)

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「一真……」
 間に入った佐倉は冷たい目で串崎を一瞥する。
 工藤はまだ意識が朦朧としているようで、腕の中で小刻みに震えている。
「トラ……、佐倉さん……話が違います」
 抗議するように佐倉を見返したが、彼は横に首を振って、じっと静かな眼で見返される。
「一真、おやっさんが言ってるんだ……」
「そんなことしたらっ、この子の心が壊れちゃうわ」
 ぎゅっと工藤の体を抱きしめたままで、佐倉を説得しようと言い募ると、組長が串崎の顔を強く見返す。
「甲斐にやらせられたら、褒美にお前に何でも欲しいものをやろう。それならばいいだろう」
 串崎はぐっと拳に力をこめて、断ろうと口を開きかけるのを、組長は掌をあげて何も言うなと制止した。
そして工藤の前へ立ち、顎先を指で持ち上げる。
「甲斐、できるな?オマエができないなら、この調教師の店も潰して、そうだなこの男も処分してしまってもいいが」
 朦朧としたままの工藤の顔をじっと底の深い眼で見返し、威圧をかけるように告げる。
 僅かに光を取り戻した目を向け、脅しの言葉に怯んだ様子もなく、
「っはぁ、……もとより……詫びにきたので。俺ン身体は、好きに使ってください。ソイツは、関係ねえンで……手ぇ、ださんで……ください」
 視線をさまよわせながらも呼吸を整えた後、工藤はゆっくりと立ち上がった。串崎から離れると、少しだけふらつきながら前に進んで腰を下ろして、両脚を自ら開いて、顎先をくいっと上に動かす。
「甲斐……」
「アンタの心配には及ばない。簡単に壊される……ほど、やわにできちゃねえよ」
 捨て台詞のように背後に居る串崎に言葉を投げた。
そして、近づいてきた男の首へと誘うように腕を回す。
「工藤のアニキに興奮できるなんて思わなかったけど、いつも不遜なアンタを好きにできるなんて、おもしろい余興だな」
 工藤の腰を掴んで、一人が自分の一物を取り出しぐっと中へと納まると、堰を切ったようにわらわらと取り囲み、もう一人がその口へとペニスを押し込むのが見える。
「っやべえ、なんだ……すげえ、中、やらけえ」 
 少しづつ丹念に拡げた肉壷は荒々しく貫かれても柔らかく女の膣のように拡がり、求めるように腰が揺れ始める。
「……んんん、くッ……ッん、ァあ、あふ、ンンンン、あああッ、ンンンッ」 
 唇いっぱいに肉茎を頬張って腰をくねらせ、火照った胎内で男の欲望を受け止める様子の淫らさに周りの熱をあげていく。
「アニキ、キモチいいすか、女みてえにビラビラがぎゅうっと締め付けてくる、ッ……ッで、る」
 一人が果てると、またもう一人が躊躇なく工藤の腰を掴んでずるっとペニスを埋め込む。
「ンンン、ンン……ッくううん」
 強すぎる快感とまだ覚えたばかりの肉の感覚に、背筋を反らして汚されていく工藤の様に、串崎は堪えられないように目を逸らした。
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