12 / 24
12
しおりを挟む
色白だがしっかりとした体つきと滑らかな皮膚は、王子らしいなとか思いながらも、それを口にするほどの余裕もない。
「ーーん、ッふ……ッはあ、ッあ、ああッ、ふかッ……ッい」
身体の構造は分かっているとばかりに胎内をかき乱す動きにずっと翻弄されている。
自分のではないような甘ったるい声にも腹はたっているが、それなしではいられない疼きにも我慢の限界だ。
日本刀があるなら腹をかっさばいて死にたいが、鈍そうな剣しか与えられてない。
というより、既に頭をぶち抜かれてるはずなのだから、夢の中でハラキリしても変わりはしない。
「気持ちよさそうな声だな、サーガ。すっかり馴染んできている」
王子が囁きながらググッと腰を突き上げてくるのに合わせて、オレは内部に力を篭めることも覚えてきてしまっている。
「ーーッ」
どぐどくと王子に体液を注がれる感覚に、頭が酔ったようにぐらぐらする感覚を覚える。
「サーガ。このまま私の愛妾にしてしまいたいくらいだが、私にも政務があって、そうもいかないからね。明日からは別の者たちに任せることにする」
唇を寄せながら王子はオレの頭を何度も撫でる。
愛妾ね……。
頭がくらくらしたままで、なんの反論もできないが、どうやら明日からは家臣達に下げ渡されるのだろう。
「安心するがいい。みなパラディンの称号を得た、屈指の騎士たちだ。魔王討伐の際には、君とパーティを組ませて先陣をきらせるつもりだ」
パーティね。
結束を組ませるために先に乱交パーティってわけか。
「彼らは素晴らしい技の使い手たちだ、昼は技術を伝授してもらい、夜は君の世話をさせる……。私だけのモノにしてしまう気だったのだが、長老が許してはくれなかったのだ」
しおらしく項垂れる王子がなんとなく可愛く見えて、オレは抱き寄せて白金の綺麗な髪を撫でる。
「……足りねえよ。お前の時間が許す限り抱けよ」
普段は朝から鍛錬といって王子に連れ出されるのだが、朝から兵士に風呂に連れ込まれて夜伽の準備と同様に身体を洗われて、香油を塗りこまれている。
王子から下げ渡される準備かとは思ったが、昼間からそういう気分にはなれないのだ。
「王子を肉欲に溺れさせるとは……正室になって内側から王家を破滅させるつもりか」
「勇者ではなく、淫魔の使いよ」
分かっていないと思ってなのか、酷い罵倒を繰り返し吐き捨てられている。
ずりずりと身体の中に入ってくるのは、あの日打ち込まれた石の棒でしっかりと内側まで咥え込まされて脚が閉じられなくなる。
「勇者の技など会得せずとも、このまま贄として魔王に捧げればよい」
どうやら、王子の思惑とは別の方向でオレの身柄は扱われているらしい。
誓いとやらでこいつらを傷つけられない、暴れられないのが難儀だが、夢の中であろうと馬鹿にされるのは頭にくる。
「離宮に運ぶぞ。六英傑様たちがお待ちだ」
オレの衣服を簡単に着せて、ガラガラと台に載せたまま運び出す。
身体の真ん中に石が入っている感覚は、本当にきつくて息を継ぐのが苦しい。
行き着く先が乱交パーティなのは分かっているだけに、どうにか体力は温存したい。
「王子に、魔王を倒すと誓った……それじゃ不満か」
兵士に覚えた単語を駆使して語りかけるが、ちらと男はオレを眺めて鼻先で笑う。
「王子は、お前を娶りたいと仰せだ。淫紋の効果とも思うが、それでは傾国するのだ。だから老院がお前を鍛えるとの名の元に六英傑に預けることとした」
義務でしてくれていると考えていたが、王子は娶りたいとか、このおっさん相手に思っていたっていうことに、オレはまず驚いた。
「なら、構わねえかな」
隙を見て逃げ出すことも考えていたが、王子の心意気に完敗したのでそのまま運ばれていくことを決めて眠りについた。
「ーーん、ッふ……ッはあ、ッあ、ああッ、ふかッ……ッい」
身体の構造は分かっているとばかりに胎内をかき乱す動きにずっと翻弄されている。
自分のではないような甘ったるい声にも腹はたっているが、それなしではいられない疼きにも我慢の限界だ。
日本刀があるなら腹をかっさばいて死にたいが、鈍そうな剣しか与えられてない。
というより、既に頭をぶち抜かれてるはずなのだから、夢の中でハラキリしても変わりはしない。
「気持ちよさそうな声だな、サーガ。すっかり馴染んできている」
王子が囁きながらググッと腰を突き上げてくるのに合わせて、オレは内部に力を篭めることも覚えてきてしまっている。
「ーーッ」
どぐどくと王子に体液を注がれる感覚に、頭が酔ったようにぐらぐらする感覚を覚える。
「サーガ。このまま私の愛妾にしてしまいたいくらいだが、私にも政務があって、そうもいかないからね。明日からは別の者たちに任せることにする」
唇を寄せながら王子はオレの頭を何度も撫でる。
愛妾ね……。
頭がくらくらしたままで、なんの反論もできないが、どうやら明日からは家臣達に下げ渡されるのだろう。
「安心するがいい。みなパラディンの称号を得た、屈指の騎士たちだ。魔王討伐の際には、君とパーティを組ませて先陣をきらせるつもりだ」
パーティね。
結束を組ませるために先に乱交パーティってわけか。
「彼らは素晴らしい技の使い手たちだ、昼は技術を伝授してもらい、夜は君の世話をさせる……。私だけのモノにしてしまう気だったのだが、長老が許してはくれなかったのだ」
しおらしく項垂れる王子がなんとなく可愛く見えて、オレは抱き寄せて白金の綺麗な髪を撫でる。
「……足りねえよ。お前の時間が許す限り抱けよ」
普段は朝から鍛錬といって王子に連れ出されるのだが、朝から兵士に風呂に連れ込まれて夜伽の準備と同様に身体を洗われて、香油を塗りこまれている。
王子から下げ渡される準備かとは思ったが、昼間からそういう気分にはなれないのだ。
「王子を肉欲に溺れさせるとは……正室になって内側から王家を破滅させるつもりか」
「勇者ではなく、淫魔の使いよ」
分かっていないと思ってなのか、酷い罵倒を繰り返し吐き捨てられている。
ずりずりと身体の中に入ってくるのは、あの日打ち込まれた石の棒でしっかりと内側まで咥え込まされて脚が閉じられなくなる。
「勇者の技など会得せずとも、このまま贄として魔王に捧げればよい」
どうやら、王子の思惑とは別の方向でオレの身柄は扱われているらしい。
誓いとやらでこいつらを傷つけられない、暴れられないのが難儀だが、夢の中であろうと馬鹿にされるのは頭にくる。
「離宮に運ぶぞ。六英傑様たちがお待ちだ」
オレの衣服を簡単に着せて、ガラガラと台に載せたまま運び出す。
身体の真ん中に石が入っている感覚は、本当にきつくて息を継ぐのが苦しい。
行き着く先が乱交パーティなのは分かっているだけに、どうにか体力は温存したい。
「王子に、魔王を倒すと誓った……それじゃ不満か」
兵士に覚えた単語を駆使して語りかけるが、ちらと男はオレを眺めて鼻先で笑う。
「王子は、お前を娶りたいと仰せだ。淫紋の効果とも思うが、それでは傾国するのだ。だから老院がお前を鍛えるとの名の元に六英傑に預けることとした」
義務でしてくれていると考えていたが、王子は娶りたいとか、このおっさん相手に思っていたっていうことに、オレはまず驚いた。
「なら、構わねえかな」
隙を見て逃げ出すことも考えていたが、王子の心意気に完敗したのでそのまま運ばれていくことを決めて眠りについた。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
雫
ゆい
BL
涙が落ちる。
涙は彼に届くことはない。
彼を想うことは、これでやめよう。
何をどうしても、彼の気持ちは僕に向くことはない。
僕は、その場から音を立てずに立ち去った。
僕はアシェル=オルスト。
侯爵家の嫡男として生まれ、10歳の時にエドガー=ハルミトンと婚約した。
彼には、他に愛する人がいた。
世界観は、【夜空と暁と】と同じです。
アルサス達がでます。
【夜空と暁と】を知らなくても、これだけで読めます。
随時更新です。
王道学園と、平凡と見せかけた非凡
壱稀
BL
定番的なBL王道学園で、日々平凡に過ごしていた哀留(非凡)。
そんなある日、ついにアンチ王道くんが現れて学園が崩壊の危機に。
風紀委員達と一緒に、なんやかんやと奮闘する哀留のドタバタコメディ。
基本総愛され一部嫌われです。王道の斜め上を爆走しながら、どう立ち向かうか?!
◆pixivでも投稿してます。
◆8月15日完結を載せてますが、その後も少しだけ番外編など掲載します。
Are you my……?
広瀬 晶
BL
仕事を終えて自宅マンションに帰宅した瑞希は、自分の部屋の前に見知らぬ青年が座り込んでいることに気づく。
「俺の、父さんなんでしょう?」
「…………はい?」
誤解から始まった自称息子との生活は、思いの外心地よくて──
天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します
バナナ男さん
BL
享年59歳、ハッピーエンドで人生の幕を閉じた大樹は、生前の善行から神様の幹部候補に選ばれたがそれを断りあの世に行く事を望んだ。
しかし自分の人生を変えてくれた「アルバード英雄記」がこれから起こる未来を綴った予言書であった事を知り、その本の主人公である呪われた英雄<レオンハルト>を助けたいと望むも、運命を変えることはできないときっぱり告げられてしまう。
しかしそれでも自分なりのハッピーエンドを目指すと誓い転生ーーーしかし平凡の代名詞である大樹が転生したのは平凡な平民ではなく・・?
少年マンガとBLの半々の作品が読みたくてコツコツ書いていたら物凄い量になってしまったため投稿してみることにしました。
(後に)美形の英雄 ✕ (中身おじいちゃん)平凡、攻ヤンデレ注意です。
文章を書くことに関して素人ですので、変な言い回しや文章はソッと目を滑らして頂けると幸いです。
また歴史的な知識や出てくる施設などの設定も作者の無知ゆえの全てファンタジーのものだと思って下さい。
婚活パーティーで、国一番の美貌の持ち主と両想いだと発覚したのだが、なにかの間違いか?
ぽんちゃん
BL
日本から異世界に落っこちた流星。
その時に助けてくれた美丈夫に、三年間片思いをしていた。
学園の卒業を目前に控え、商会を営む両親に頼み込み、婚活パーティーを開いてもらうことを決意した。
二十八でも独身のシュヴァリエ様に会うためだ。
お話出来るだけでも満足だと思っていたのに、カップル希望に流星の名前を書いてくれていて……!?
公爵家の嫡男であるシュヴァリエ様との身分差に悩む流星。
一方、シュヴァリエは、生涯独り身だと幼い頃より結婚は諦めていた。
大商会の美人で有名な息子であり、密かな想い人からのアプローチに、戸惑いの連続。
公爵夫人の座が欲しくて擦り寄って来ていると思っていたが、会話が噛み合わない。
天然なのだと思っていたが、なにかがおかしいと気付く。
容姿にコンプレックスを持つ人々が、異世界人に愛される物語。
女性は三割に満たない世界。
同性婚が当たり前。
美人な異世界人は妊娠できます。
ご都合主義。
前世の記憶を思い出した皇子だけど皇帝なんて興味ねえんで魔法陣学究めます
当意即妙
BL
ハーララ帝国第四皇子であるエルネスティ・トゥーレ・タルヴィッキ・ニコ・ハーララはある日、高熱を出して倒れた。数日間悪夢に魘され、目が覚めた彼が口にした言葉は……
「皇帝なんて興味ねえ!俺は魔法陣究める!」
天使のような容姿に有るまじき口調で、これまでの人生を全否定するものだった。
* * * * * * * * *
母親である第二皇妃の傀儡だった皇子が前世を思い出して、我が道を行くようになるお話。主人公は研究者気質の変人皇子で、お相手は真面目な専属護衛騎士です。
○注意◯
・基本コメディ時折シリアス。
・健全なBL(予定)なので、R-15は保険。
・最初は恋愛要素が少なめ。
・主人公を筆頭に登場人物が変人ばっかり。
・本来の役割を見失ったルビ。
・おおまかな話の構成はしているが、基本的に行き当たりばったり。
エロエロだったり切なかったりとBLには重い話が多いなと思ったので、ライトなBLを自家供給しようと突発的に書いたお話です。行き当たりばったりの展開が作者にもわからないお話ですが、よろしくお願いします。
2020/09/05
内容紹介及びタグを一部修正しました。
人生二度目の悪役令息は、ヤンデレ義弟に執着されて逃げられない
佐倉海斗
BL
王国を敵に回し、悪役と罵られ、恥を知れと煽られても気にしなかった。死に際は貴族らしく散ってやるつもりだった。――それなのに、最後に義弟の泣き顔を見たのがいけなかったんだろう。まだ、生きてみたいと思ってしまった。
一度、死んだはずだった。
それなのに、四年前に戻っていた。
どうやら、やり直しの機会を与えられたらしい。しかも、二度目の人生を与えられたのは俺だけではないようだ。
※悪役令息(主人公)が受けになります。
※ヤンデレ執着義弟×元悪役義兄(主人公)です。
※主人公に好意を抱く登場人物は複数いますが、固定CPです。それ以外のCPは本編完結後のIFストーリーとして書くかもしれませんが、約束はできません。
竜王妃は家出中につき
ゴルゴンゾーラ安井
BL
竜人の国、アルディオンの王ジークハルトの后リディエールは、か弱い人族として生まれながら王の唯一の番として150年竜王妃としての努めを果たしてきた。
2人の息子も王子として立派に育てたし、娘も3人嫁がせた。
これからは夫婦水入らずの生活も視野に隠居を考えていたリディエールだったが、ジークハルトに浮気疑惑が持ち上がる。
帰れる実家は既にない。
ならば、選択肢は一つ。
家出させていただきます!
元冒険者のリディが王宮を飛び出して好き勝手大暴れします。
本編完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる