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裸のままでは連れては行けないと、渡された服に身を通すと、洞窟のような場所から外に出された。
小高い丘の上で、景色が一望できた。
着替えた服は背中の紋々がすぐに確認できるようにと、ホルターネック状の衣服で、背中がスースーする。
このまま逃亡を図ってもいいが、眼下に広がるのは住み慣れた日本の光景ではなく、どこに行けばいいかも分からない。
やけに現実感のある夢だと関心しながらも、もときた洞窟を振り返ると、美しい装飾が彫られた石に囲まれた神殿のようだった。
「勇者殿は、我々の言葉は話せないようだ」
「理解はしてるみたいで、知能はあるようだが獰猛そうだ。淫魔の紋も有しているし、いつ魔王軍に寝返るかわらないぞ。知能もどこまであるのか、猿並みかもしれん」
フードの男達は好き勝手なことばかりを言うので、さすがに腹がたって睨みつける。
裸で丸腰でなければ、1発くれてやるところだ。まあ、拳で殴るだけでもすっ飛びそうな奴らだな。
オレの頭の中に翻訳機能があるように、口にも翻訳機能があればいいのだが、そっちはないようだ。
不便でイラつくだけなのが、腹立たしい。
目の前に広がる景色は、ヨーロッパか何かのようで、日本の景色ではけしてない。
「美しいだろう?これが魔王軍に支配されると全て灰に帰してしまう。この緑の地が残るのも、最早この大陸だけになってしまった...勇者よ、どうかこのアレグラウンドの地を.....!!」
守りたい、守ってほしいのだと、フードの男の言葉からひしひしと伝わってくる。
魔王軍ね。
現実味を帯びない言葉に、オレは鼻の頭を掻く。
勇者だとか何だとか。
そんなに期待を抱かれても、オレはそんな柄じゃない。悪魔と言われた方がよほど近いモンのような気がする。
いつだって、他人には期待などされたことはない。
両親はオレを産んですぐにドラッグで捕まってしまったらしい。
施設で育ちすぐに盗みに手を染めて、逃げ回っているところを、今の組長に拾われた。
組長には生命を差し出しても構わないくらいの恩がある。
だから、オレは全てを投げ出してあの人を庇ったのだ。
誰かの為に動くのは、組長、その人のためだけだ。
それ以外は、オレには関係がない。
こんな景色を見せられても、何の感慨も覚えない。
知らない土地と人の為になんか、何もする気はない。
丘の下に置いてある馬車に乗せられると、オレは男達に護られながら、城へと向かった。
小高い丘の上で、景色が一望できた。
着替えた服は背中の紋々がすぐに確認できるようにと、ホルターネック状の衣服で、背中がスースーする。
このまま逃亡を図ってもいいが、眼下に広がるのは住み慣れた日本の光景ではなく、どこに行けばいいかも分からない。
やけに現実感のある夢だと関心しながらも、もときた洞窟を振り返ると、美しい装飾が彫られた石に囲まれた神殿のようだった。
「勇者殿は、我々の言葉は話せないようだ」
「理解はしてるみたいで、知能はあるようだが獰猛そうだ。淫魔の紋も有しているし、いつ魔王軍に寝返るかわらないぞ。知能もどこまであるのか、猿並みかもしれん」
フードの男達は好き勝手なことばかりを言うので、さすがに腹がたって睨みつける。
裸で丸腰でなければ、1発くれてやるところだ。まあ、拳で殴るだけでもすっ飛びそうな奴らだな。
オレの頭の中に翻訳機能があるように、口にも翻訳機能があればいいのだが、そっちはないようだ。
不便でイラつくだけなのが、腹立たしい。
目の前に広がる景色は、ヨーロッパか何かのようで、日本の景色ではけしてない。
「美しいだろう?これが魔王軍に支配されると全て灰に帰してしまう。この緑の地が残るのも、最早この大陸だけになってしまった...勇者よ、どうかこのアレグラウンドの地を.....!!」
守りたい、守ってほしいのだと、フードの男の言葉からひしひしと伝わってくる。
魔王軍ね。
現実味を帯びない言葉に、オレは鼻の頭を掻く。
勇者だとか何だとか。
そんなに期待を抱かれても、オレはそんな柄じゃない。悪魔と言われた方がよほど近いモンのような気がする。
いつだって、他人には期待などされたことはない。
両親はオレを産んですぐにドラッグで捕まってしまったらしい。
施設で育ちすぐに盗みに手を染めて、逃げ回っているところを、今の組長に拾われた。
組長には生命を差し出しても構わないくらいの恩がある。
だから、オレは全てを投げ出してあの人を庇ったのだ。
誰かの為に動くのは、組長、その人のためだけだ。
それ以外は、オレには関係がない。
こんな景色を見せられても、何の感慨も覚えない。
知らない土地と人の為になんか、何もする気はない。
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