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青天霹靂
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しばらくして、背の高い長い黒髪の綺麗な水商売っぽい服を着た女性がゆっくりと俺らの方に歩み寄ってくる。
「うわ、綺麗だな。…………ヤス。すげえ、イイ」
トール君は、表情を緩ませて近づいて賛辞を浴びせる。
自信はあるっていってたけど、ここまで綺麗になるとは。
周りの奴らも感嘆の声をあげている。
「ヤッちゃん、スゴイね」
「メイクはトールのおふくろさんにしてもらったけどね。ヤクザ好みのイイ女メイクでオーダーした」
さらさらとした長い黒髪はウイッグなのだろう。
ちょっとラメのはいったワンピースも似合っている。
「おふくろ喜んでたろ?」
「娘にメイクするのが、夢だったって言ってた」
嬉しそうなトール君は、本当に日高を好きなんだなと傍目からもわかる。
いきなり近くに止まったバイクに周りがざわめく。
こんだけ集まっていりゃ、好奇心でヤンキーとかがやってきても不思議じゃない。
長身の男はメットを外すと、ヤンキーというより爽やかな男子高生の顔がハッキリわかる。
トール君は彼に笑顔で手を振ると、荷台に積んでたでかい袋を担いで近寄ってきた。
「東流、マジで東高ばっかじゃん。つか、康史、すげえ、マジで女装してるとか、びびる」
大きな袋をトール君に手渡して、爽やかな顔をした男は臆さず俺たちを眺める。
「あ、こっちは同小だった、シロ。こっちは中学からのダチのセージ。高校は一緒で北高」
「野口誠士っす、シロ…………でいいのかな?」
野口は、俺に爽やかな笑顔を向ける。
たしか、市内でも有名なスポーツ選手だったかな。
空手の全国インターハイの選手だったか、名前は聞いたことがある。
「えっと、俺は眞壁士龍。シロって、昔からトール君によばれてた。シロでいいよ。セージ君は空手強いんだっけ、有名だよね。インターホンがんばってね!」
俺が手を差し出して握手をすると、セージ君はプッと吹き出しながら握手を返してくれる。
「東高の眞壁って、シロのことでしょ。なに?東流とおんなじ天然ちゃん?」
「士龍さんは、いろんなとこがお散歩して抜けてるんで気にしないでください」
直哉がフォローしてくれているが、俺的にはトール君ほど配線ずれてないはずだと思う。
野口は別に俺らにびびりもしない様子なのが、本当に不思議なくらいだ。でも、そうでもないとトール君のダチをやってられないもんな。
「ま、安心したわ。とりあえず、かちこみもいいけど東流がヤリすぎないようにストッパーしたげて。警察沙汰になったらさすがにフォロー大変だし。康史一緒だから大丈夫だと思うけどね」
受け取った袋を漁るトール君を横目に見ながら、心配そうな表情をする男は、本当にいいヤツなんだなと分かった。
「アンタは?こないの」
「あー、セージは喧嘩しない掟なんだ」
「掟かー。スポーツ選手だもんな」
「空手のこともあるけど、将来は警官になる予定だからな」
「フォローはするよ。いいタイミングで逃走の補助すっからな」
こんだけ喧嘩をしていて、トール君に警察沙汰の話をきかないのは、日高とこの野口の機転なのだなと気がつく。
五人でカチコミをすると野口に伝えて、逃走経路を確認する。
俺は最悪な時のことも考えて、必要なだけの人員の配置をして対処について指示して回った。
「うわ、綺麗だな。…………ヤス。すげえ、イイ」
トール君は、表情を緩ませて近づいて賛辞を浴びせる。
自信はあるっていってたけど、ここまで綺麗になるとは。
周りの奴らも感嘆の声をあげている。
「ヤッちゃん、スゴイね」
「メイクはトールのおふくろさんにしてもらったけどね。ヤクザ好みのイイ女メイクでオーダーした」
さらさらとした長い黒髪はウイッグなのだろう。
ちょっとラメのはいったワンピースも似合っている。
「おふくろ喜んでたろ?」
「娘にメイクするのが、夢だったって言ってた」
嬉しそうなトール君は、本当に日高を好きなんだなと傍目からもわかる。
いきなり近くに止まったバイクに周りがざわめく。
こんだけ集まっていりゃ、好奇心でヤンキーとかがやってきても不思議じゃない。
長身の男はメットを外すと、ヤンキーというより爽やかな男子高生の顔がハッキリわかる。
トール君は彼に笑顔で手を振ると、荷台に積んでたでかい袋を担いで近寄ってきた。
「東流、マジで東高ばっかじゃん。つか、康史、すげえ、マジで女装してるとか、びびる」
大きな袋をトール君に手渡して、爽やかな顔をした男は臆さず俺たちを眺める。
「あ、こっちは同小だった、シロ。こっちは中学からのダチのセージ。高校は一緒で北高」
「野口誠士っす、シロ…………でいいのかな?」
野口は、俺に爽やかな笑顔を向ける。
たしか、市内でも有名なスポーツ選手だったかな。
空手の全国インターハイの選手だったか、名前は聞いたことがある。
「えっと、俺は眞壁士龍。シロって、昔からトール君によばれてた。シロでいいよ。セージ君は空手強いんだっけ、有名だよね。インターホンがんばってね!」
俺が手を差し出して握手をすると、セージ君はプッと吹き出しながら握手を返してくれる。
「東高の眞壁って、シロのことでしょ。なに?東流とおんなじ天然ちゃん?」
「士龍さんは、いろんなとこがお散歩して抜けてるんで気にしないでください」
直哉がフォローしてくれているが、俺的にはトール君ほど配線ずれてないはずだと思う。
野口は別に俺らにびびりもしない様子なのが、本当に不思議なくらいだ。でも、そうでもないとトール君のダチをやってられないもんな。
「ま、安心したわ。とりあえず、かちこみもいいけど東流がヤリすぎないようにストッパーしたげて。警察沙汰になったらさすがにフォロー大変だし。康史一緒だから大丈夫だと思うけどね」
受け取った袋を漁るトール君を横目に見ながら、心配そうな表情をする男は、本当にいいヤツなんだなと分かった。
「アンタは?こないの」
「あー、セージは喧嘩しない掟なんだ」
「掟かー。スポーツ選手だもんな」
「空手のこともあるけど、将来は警官になる予定だからな」
「フォローはするよ。いいタイミングで逃走の補助すっからな」
こんだけ喧嘩をしていて、トール君に警察沙汰の話をきかないのは、日高とこの野口の機転なのだなと気がつく。
五人でカチコミをすると野口に伝えて、逃走経路を確認する。
俺は最悪な時のことも考えて、必要なだけの人員の配置をして対処について指示して回った。
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