竜攘虎搏 Side Dragon

意志薄弱

※39

　欲望を放っているというのに、俺の身体は物足りなくて腰をぐねぐねと揺らしている。
　富田君は舌を抜き取ると指を二本に増やして横にくぱくぱと拡げ、脚を担ぐとちんぐりかえしの格好にさせた。
「なあ、士龍……。きもち、いいだろ？なあ、おちんぽほしいだろ。ほしいもん、早くいえよ。沢山やるからさ」
　指をぬちゃぬちゃと出し入れしながら、誘うように太股にキスマークを遺していく。
　こうなってしまうと、俺は欲望には逆らうことができない。身体が富田君の熱が欲しいと訴えている。
「……ッああっふ……う…………ん、たけ……おの…………おちんぽで、おくっ……ついて……グチャグチャにして」
　セックスをしている時は、欲望に素直になれて解放される。
　好きな気持ちとか、欲しい気持ちとか何も隠さなくてもいい。
「ああ。やらしい士龍のおまんこに、ちんぽ突っ込んでぐちゃぐちゃに種つけしてやるよ」
　脚を腰に絡めて引き寄せると、指を引き抜かれて代わりに熱のある肉を押し当てれる。
　ずるっと入り口を割くように入り込み、ずくずくと奥まで押し進むと肉の壁を突き破るように突き上げる。
「く……ッあ、あああっ、ひい……ッ……きもち……いいッあ、ハッッあああ、あ…………たけお……も、と、おくっ」
　富田君も快感を覚えているのか、必死に奥歯を噛んで腰をぐいぐいとつきあげてくる
　ガリガリと首筋を何度も噛まれて、食い殺されるのではないかと思うくらい齧りついてくる。
　ずんずんと突かれてもう一度吐き出そうと腰に力を篭めた瞬間、富田君は俺のペニスの根元を掴んでそれを封じる。
「……ッひ、いく……ッ……いく……ッあああ、いいいい………ッも、ああ……や、……ッひ、おひんぽ…………っメスいき…………しちゃ…………あ、あはっああ」
　ぎゅんと身体が反り返り全身が痙攣して、パーンと全部が弾け飛んでしまっている。
　放出できない熱が何度も身体を循環して、そして思考回路を奪っていく。
　身体の中で富田君のペニスがぐんぐんと大きくなって、じわじわと熱がしみこんでいく。
　まるで全身が溶けてしまったような感覚の中で、びくびくと魚のように身を跳ねさせる。
「もう、アンタは、オレのメスになっちまってるよな。オレのメスだよ……………な、士龍、なあ」
「ひ…………あッ、あは、ああ、たけお、めす……なちゃてるう…………あ、あ、ああ……おまんこ、イッちゃう、イク、イクああ、ああ、ああ」
　すでに絶頂に達している身体に、容赦なく何度も注がれて意識が朦朧としていた。
「ッ、士龍、もう…………オレのモノになれよ……」
　ゆらゆらと意識が漂う中で、富田君が俺の身体を強く抱きしめながら、何かを囁いているのを聞いたような気がしていた。