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社会人編 season2
第9話→sideT
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「勝手言って悪かったな」
弁護士と一望は一緒に帰っていき、貫田さんも部屋から出ていったあと、なんとなく2人で居る空気が重くて俺は康史に謝った。
あのまま、俺は一望を施設には入れたくなかった。単なる俺の我儘だ。
俺が、子供とかを産めれば産んでやりたいくらいなんだが、残念ながらそういう風には体ができていない。
「謝らないでいいよ。どうせ、トールは悪いとは別にったく思ってないんだから。形だけなら謝らなくていい」
言い方はかなりトゲがあるのは、かなり俺にイラついているんだろうなと思う。
「…………だから、トール約束してほしい。ちゃんと引き取るし、俺も一望をだいじにする。だから、東流は俺を優先してほしい」
俺は康史の言葉に、わけがわからず首をかしげた。
こいつは、一体何をいってんだろう。
「なに、当たり前のことを言ってんだよ。ヤス、考えてみろ。俺はオマエの子供だから、守りたいんだぞ。基準がなんだか考えろよ。オマエ、頭いいんだからさ」
「トールの言いたいことは………分かるけど!!!そーいう理屈じゃなくて…………なんか、寂しいんだよ…………」
康史の話が、まったくよく分からない。
ただ、寂しいと言われてひどく、胸が痛くなった。
そんな苦しそうな顔をさせたいわけじゃない。すこしでも、オマエから罪悪感も何もかもなくさせたいばかりだ。
そりゃ、康史の遺伝子が遺っていたことは嬉しかったけとま。
俺は、康史の腕を掴んでグッと抱き寄せる。
「店を継ぐのはずっと考えていたんだ。オマエとも、すれ違いになるのが増えてたし。こんなドサクサで言い出したのは悪かった」
「それも……分かってる。だから、ホントに分かってんだけど、…………俺は嫉妬深いんだよ。イヤになるくらい」
「それも知ってる。全部ひっくるめて、俺はオマエが好きだからよ」
抱きしめる体が何故か小刻みに震えている。
子供のことだって、全部ひとりで背負う気だったんだろうな。
「ヤス、オマエが心配するようなことはない。俺はオマエしかいらない。だけど、オマエの一部がどこかにあるなら、それも大事にしたい。そんだけだ。俺はヤスとずっと一緒にいるから、オマエが嫉妬する必要はない」
「わかってる、トールはわかった上で言ってるから、タチが悪いんだ」
泣きだしそうな顔を見て、俺は胸ん中がたまらなくなる。
どんなに、俺が誠意を尽くしてやくそくしても、それでも不安だというのは、何がたりねえのかわからない。
康史に愛されてる自信があるから、俺は他のやつにあまり嫉妬心はは沸かない。
どうすればいいかなんてわからない。
俺は俺の全部を康史にやってるつもりなんだが、な。
俺は康史の額に唇をくっつけて、腕をクイッと引いて歩きだす。
「足りないかもしんねーけど、俺がどんなにオマエを愛してんのか、カラダで示すしかないよな。こっちこいよ」
寝室の扉をあけると、康史の身体をひょいと抱き上げて顔を覗きこんでニッと笑い、康史をベッドへと放り出した。
弁護士と一望は一緒に帰っていき、貫田さんも部屋から出ていったあと、なんとなく2人で居る空気が重くて俺は康史に謝った。
あのまま、俺は一望を施設には入れたくなかった。単なる俺の我儘だ。
俺が、子供とかを産めれば産んでやりたいくらいなんだが、残念ながらそういう風には体ができていない。
「謝らないでいいよ。どうせ、トールは悪いとは別にったく思ってないんだから。形だけなら謝らなくていい」
言い方はかなりトゲがあるのは、かなり俺にイラついているんだろうなと思う。
「…………だから、トール約束してほしい。ちゃんと引き取るし、俺も一望をだいじにする。だから、東流は俺を優先してほしい」
俺は康史の言葉に、わけがわからず首をかしげた。
こいつは、一体何をいってんだろう。
「なに、当たり前のことを言ってんだよ。ヤス、考えてみろ。俺はオマエの子供だから、守りたいんだぞ。基準がなんだか考えろよ。オマエ、頭いいんだからさ」
「トールの言いたいことは………分かるけど!!!そーいう理屈じゃなくて…………なんか、寂しいんだよ…………」
康史の話が、まったくよく分からない。
ただ、寂しいと言われてひどく、胸が痛くなった。
そんな苦しそうな顔をさせたいわけじゃない。すこしでも、オマエから罪悪感も何もかもなくさせたいばかりだ。
そりゃ、康史の遺伝子が遺っていたことは嬉しかったけとま。
俺は、康史の腕を掴んでグッと抱き寄せる。
「店を継ぐのはずっと考えていたんだ。オマエとも、すれ違いになるのが増えてたし。こんなドサクサで言い出したのは悪かった」
「それも……分かってる。だから、ホントに分かってんだけど、…………俺は嫉妬深いんだよ。イヤになるくらい」
「それも知ってる。全部ひっくるめて、俺はオマエが好きだからよ」
抱きしめる体が何故か小刻みに震えている。
子供のことだって、全部ひとりで背負う気だったんだろうな。
「ヤス、オマエが心配するようなことはない。俺はオマエしかいらない。だけど、オマエの一部がどこかにあるなら、それも大事にしたい。そんだけだ。俺はヤスとずっと一緒にいるから、オマエが嫉妬する必要はない」
「わかってる、トールはわかった上で言ってるから、タチが悪いんだ」
泣きだしそうな顔を見て、俺は胸ん中がたまらなくなる。
どんなに、俺が誠意を尽くしてやくそくしても、それでも不安だというのは、何がたりねえのかわからない。
康史に愛されてる自信があるから、俺は他のやつにあまり嫉妬心はは沸かない。
どうすればいいかなんてわからない。
俺は俺の全部を康史にやってるつもりなんだが、な。
俺は康史の額に唇をくっつけて、腕をクイッと引いて歩きだす。
「足りないかもしんねーけど、俺がどんなにオマエを愛してんのか、カラダで示すしかないよな。こっちこいよ」
寝室の扉をあけると、康史の身体をひょいと抱き上げて顔を覗きこんでニッと笑い、康史をベッドへと放り出した。
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