俺たちの××

怜悧(サトシ)

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二学期編

言葉に責任を →side T

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俺は今まで、元々それほど性欲なんてないもんだと思ってきた。
康史がAVやらエロ本やら部屋で見せてくれたが、そんなに興奮はしなかったし、こんなもんかなって感じだった。

なのに、今は本当にヤりたくて仕方がねェ。

オンナと付き合ったのもナズだけだったし、ずっとその顔を眺めていたいだけで、セックスしてえとかいう気持ちにも殆どならなかった。

まあ、しなかったわけでもないけど…………確か数回だけだ。

康史が観せてくれるAVを見ても、そんな抜こうとも思わなかったし、だからと言って不能ではなかったから適当に夜抜いたりはしていた。

だと、言うのに、なんだろう。

今はすごく体が熱くて仕方が無い。

部屋に戻ってきて、俺は康史の腰に手をかけようと伸ばすと、ひょいっと払われて掴みなおされグイッと寝室へと腕を引かれる。

「さんざん煽るトールが、悪いんだからな」

部屋の電気をつけて、俺の腕を離すとごそごそとベッドの下からレジャーシートを取り出して、ばっさばっさとベッドを包むように敷きはじめる。

「をい……何してんだ?」

これからピクニック、という感じではないだろうし。
なんだか嫌な予感がして、思わず眉を寄せて問いかけると、振り返った康史は、珍しくも余裕がなさそうな表情を浮かべて俺を見上げる。

「滅茶苦茶にして…………いいとかいうからさ。本当にいいんだよな?トール」
康史の言い方に、俺は一瞬だけ息を飲んで即答できなくなる。
今から、さっきのは冗談だと、言ってもいいだろうか。
逃げるわけじゃねえが。

目が爛々としていて、怖えーから。
康史のその顔は好きだが、普通に怖い。

しかし、俺は、冗談とはいえなかった。

「ああ……勿論、俺が言ったことだし。つか、なに、ビニールシートって、バラバラとか猟奇殺人とかは…………やめとけよ」

ビニールシートなんて敷いたりするとか、血みどろとかしか思い浮かばないんだが。
思わずぞくりとして腰が引け気味になってしまう。

「……いくらなんでも、そこまで変態にはまだなってないよ」

まだ、とかいう言葉がかなり気になったが、あんまり怖いので深入りをせず、気にしねえことにしよう。
うん。それがいい。

「いっとくぞ、オシオキはイヤだからな。俺は、キモチいいことしかしたくねえよ」

俺はジャケットを脱ぐと、ハンガーにかけてヤスの横に立って、腕を掴む。

「気持ちよくさせられるように頑張る……よ。ねえ、フィストしていい?」

康史の言葉に、俺は首を捻った。
また、聞き覚えのねえ単語が出てきた。

「死なねえってなら…………何でもいいぜ?つうか、ふぃすと、何、それ」

「後で教えるから、脱いで裸になって」

俺がそれを知らないことに、安堵した表情をする康史を多少いぶかみながら、シャツを脱ぎズボンを下着ごと降ろすと、ちょっと冷たいビニールシートの上に腰を下ろした。
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