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夏休み編
全てをオレのモノに →side Y
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ぐったりと死んだかのように眠っている東流を眺める。
やはり熱が上がってしまったようで、膚にじっとりと汗が絡んでいる。
輪姦を受けた上に派手に乱闘かまして、帰ってきてすぐに膚を焼いてそのあとにセックスしたのだ。
流石に体力のバケモノである東流も、精魂尽き果てた様子である。
オレのために、一体コイツはどこまでしてくれるんだろう。
子供の頃から、目立つ容姿のせいで周りに絡まれやすいオレを守るために、東流はメキメキ強くなっていった。
オレも負けずに体を鍛えたが、元々もっている素質もあり東流のその力は人並み外れてしまうのは早かった。
そして、オレ自身ももう守ってもらわなくても大抵の問題は自分で解決できるのに、それでも、東流はオレのことになると脇目もふらず突っ込んでいく。
今回だって、そうだ。
「もっと大事にしてよ、自分のことも」
貞操さえ構わず引き換えに差し出してしまう、その潔の良さと価値観に本当に胸が切なく痛くなる。
その上オレのせいで汚されてしまったのに、そのことを負い目に感じて別れようなんて言い出す始末だ。
オレだって、オマエのためならなんでもできるのにな。
胸に光るピアス。
オレが開けたものではない。
知らない誰かに触れられ、変えられてしまった箇所。
ひどく扇情的で、東流にはとても似合うし、興奮もする。ただ、開けた経緯が気にくわないだけだ。
塞いでしまうよりも、オレのものだという証に変えたい。
買い物にいきたいが、足を骨折していて出かけるのは面倒な気がする。
……通販しよう。
スマホを手にしてぽちぽちっと押して、ページを探して柄の彫ってあるカッコイイピアスを選んで注文する。
本当は、手にとって選びたかったけど、少しでも早く彼に刺さっている金具を取り替えたかっだ。
スマホを置いて、その寝顔を見つめる。
周りには怖がられているけど、整った男らしい顔。
一緒にいると、いつも見られる無邪気な笑顔。
生まれてからほとんどの時間を東流とすごしてきた。
いまさら、離れるなんてできない相談だろ。
「だから、オレはトールの全部を欲しいなんて思っちゃうんだよな」
オレが着けたのではないピアスをその身につけてることも許せなくなるくらい。
どんどんと欲しいものが増えていく。
最初は一ヶ月だけとか、身体だけとか殊勝なことを考えていたのに。
ぱさぱさの灰色の髪を撫で、思わず呟くとオレの言葉が聞こえていたのか、トールは片目をうっすらと開く。
「…………イーヨ……全部、オマエのだ……」
熱っぽい呼吸の合間に、東流はぼんやりとした目でオレを見返して笑みを浮かべて答えを返した。
「そんなこと簡単に言うなよ。.......オレの趣味知ってるだろ?」
「……あァ?ンなの……は、気にするな。俺が好きにしてイイって言ってんだからよ……我慢なんかしねえでいいぞ」
布団に寝そべりながら、腕を伸ばして俺の首に絡めると、ぐいと抱き寄せて背中に手を回される。
熱っぽい目で見つめる表情がそそるが、さすがにオレでも連日病人に手を出すわけにはいかない。
潔すぎるっていうか……。
男前すぎるっていうか。
本当にコイツは……。
「たまらないよ。もう、これ以上オレを煽るのをやめてくれ」
「バカだな。煽ってねえよ。さすがに、だりい……。ハラ減った…」
いつもの傍若無人な口調で、ふうっと深く息を吐き出す。
東流の逞しい腕に抱かれていると、なんだか酷く安心する。
「何食べる?買い物いけないし、ちょっと高いけどピザでも注文する?」
「そうか、動けなかったよな」
オレの骨折のことはすっかり忘れていたのか、ちょっとあご先に手をあてて、スマホを手にとるとどこかに電話をする。
ピザとってくれるのかな。
「セージ、俺。」
と思ったら、誠士に電話していた。
「メシ買ってきてくれ」
一言言って電話を切る。相変わらず、傍若無人すぎる。
まあ、誠士だから問題はないんだろうけど、本当に俺と誠士以外はこいつのこれにはついてこられないだろう。
「ピザなんか高いから、セージに頼めばいいべ」
やはり熱が上がってしまったようで、膚にじっとりと汗が絡んでいる。
輪姦を受けた上に派手に乱闘かまして、帰ってきてすぐに膚を焼いてそのあとにセックスしたのだ。
流石に体力のバケモノである東流も、精魂尽き果てた様子である。
オレのために、一体コイツはどこまでしてくれるんだろう。
子供の頃から、目立つ容姿のせいで周りに絡まれやすいオレを守るために、東流はメキメキ強くなっていった。
オレも負けずに体を鍛えたが、元々もっている素質もあり東流のその力は人並み外れてしまうのは早かった。
そして、オレ自身ももう守ってもらわなくても大抵の問題は自分で解決できるのに、それでも、東流はオレのことになると脇目もふらず突っ込んでいく。
今回だって、そうだ。
「もっと大事にしてよ、自分のことも」
貞操さえ構わず引き換えに差し出してしまう、その潔の良さと価値観に本当に胸が切なく痛くなる。
その上オレのせいで汚されてしまったのに、そのことを負い目に感じて別れようなんて言い出す始末だ。
オレだって、オマエのためならなんでもできるのにな。
胸に光るピアス。
オレが開けたものではない。
知らない誰かに触れられ、変えられてしまった箇所。
ひどく扇情的で、東流にはとても似合うし、興奮もする。ただ、開けた経緯が気にくわないだけだ。
塞いでしまうよりも、オレのものだという証に変えたい。
買い物にいきたいが、足を骨折していて出かけるのは面倒な気がする。
……通販しよう。
スマホを手にしてぽちぽちっと押して、ページを探して柄の彫ってあるカッコイイピアスを選んで注文する。
本当は、手にとって選びたかったけど、少しでも早く彼に刺さっている金具を取り替えたかっだ。
スマホを置いて、その寝顔を見つめる。
周りには怖がられているけど、整った男らしい顔。
一緒にいると、いつも見られる無邪気な笑顔。
生まれてからほとんどの時間を東流とすごしてきた。
いまさら、離れるなんてできない相談だろ。
「だから、オレはトールの全部を欲しいなんて思っちゃうんだよな」
オレが着けたのではないピアスをその身につけてることも許せなくなるくらい。
どんどんと欲しいものが増えていく。
最初は一ヶ月だけとか、身体だけとか殊勝なことを考えていたのに。
ぱさぱさの灰色の髪を撫で、思わず呟くとオレの言葉が聞こえていたのか、トールは片目をうっすらと開く。
「…………イーヨ……全部、オマエのだ……」
熱っぽい呼吸の合間に、東流はぼんやりとした目でオレを見返して笑みを浮かべて答えを返した。
「そんなこと簡単に言うなよ。.......オレの趣味知ってるだろ?」
「……あァ?ンなの……は、気にするな。俺が好きにしてイイって言ってんだからよ……我慢なんかしねえでいいぞ」
布団に寝そべりながら、腕を伸ばして俺の首に絡めると、ぐいと抱き寄せて背中に手を回される。
熱っぽい目で見つめる表情がそそるが、さすがにオレでも連日病人に手を出すわけにはいかない。
潔すぎるっていうか……。
男前すぎるっていうか。
本当にコイツは……。
「たまらないよ。もう、これ以上オレを煽るのをやめてくれ」
「バカだな。煽ってねえよ。さすがに、だりい……。ハラ減った…」
いつもの傍若無人な口調で、ふうっと深く息を吐き出す。
東流の逞しい腕に抱かれていると、なんだか酷く安心する。
「何食べる?買い物いけないし、ちょっと高いけどピザでも注文する?」
「そうか、動けなかったよな」
オレの骨折のことはすっかり忘れていたのか、ちょっとあご先に手をあてて、スマホを手にとるとどこかに電話をする。
ピザとってくれるのかな。
「セージ、俺。」
と思ったら、誠士に電話していた。
「メシ買ってきてくれ」
一言言って電話を切る。相変わらず、傍若無人すぎる。
まあ、誠士だから問題はないんだろうけど、本当に俺と誠士以外はこいつのこれにはついてこられないだろう。
「ピザなんか高いから、セージに頼めばいいべ」
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