俺たちの××

怜悧(サトシ)

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夏休み編

※性癖と受容 →side T

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何をどう考えたら、こうなるんだ……。 

目の前に立つ男の思考回路を疑うような視線を投げるも、きっとその視線の意味までは絶対に分かってはもらえなそうだ。 

元々体力の塊というか、取り柄が体力と筋力しかねえくらいであった俺は、熱中症からたった二日で完全回復した。 

確かに、まあ開発していいとかなんとかヤツを俺も煽ったかもしれない。
いや、煽った。確かに煽った。それは認める。
男として自分の発言には責任をもってやろう。 

確かにその自覚はあるが、目が覚めたら、全裸にされて腕に革の手枷と開脚するように棒を脚の裏に挟まされた格好で足枷をつけられていた。 

それってどうなんだ。

「あー…………ヤス?あのよ、言っていいよな…………?コレよ、……こないだの強姦と同じくない?どこがちげえの?」 

拘束する道具が、新たに買ってきたのかグレードアップしてるくらいで何も変わってない。
反省したわけじゃねえのかよ。

「………大丈夫だ。心配するな、トール、心が通じ合ってるから強姦じゃねえよ」 

寝込みを襲われているが、まったく強姦ではないのだと主張する。
自信ありげに胸を張る康史を見上げて、身じろぎすらできない自分の情けない格好に溜息をつく。 
俺だけ裸というのもなんとなく恥ずかしさが倍増する。 

「つか、半分俺の趣味っていうか、ほら拘束もの好きだから、AVとかも」 

そりゃ、まあその趣味は、一緒にそういうAVも観てきた仲だし、よく知ってる。
しかし、実際に自分がやられるのは違うだろ。
あくまで照れたような顔でフェチだと告白する康史に、なんだか抵抗しても無駄だろうなと感じる。
康史の股間の膨らみも用意万端で、しっかり主張しているのだ。 
俺の方が康史より背は高いし、しっかり筋肉もつけている。 
多分、もしかしたらセックスの途中で逃げられないようにしておこうという予防策なのかもしれない。 
実際、俺に少しは恐怖心もある心を読まれたのかもしれない。
怖くはないとは言ったが、俺と違って康史は勘が鋭い。たとえ康史だとしても、途中で殴り倒さないと胸を張って言える自信はない。 
それは確かにないのだが……。

「ふうん。ラブラブな恋人はこういうのなのか」 

棒読みで康史に言葉を投げかけると、一瞬怯むも気を取り直して説得するようにまじめな顔で強く頷く。 
とても必死な表情に、自分の格好も忘れて思わずにやけそうになる。
なんだかんだ、好きだと言われて俺も嬉しいのだ。 
「トールもヤりてえって言ってくれたし、前みたいな強姦じゃないよ、な」 
若干だが、自信なさげな表情になって拘束した俺を見下ろす康史に、こないだのような獣じみた表情はない。 
当然のように、俺が突っ込まれるほうのようなんだが、別にイヤな気はしなかった。

ゆっくりと俺の顎先に手をかけて、下唇からはむはむと唇を動かして柔らかな刺激してくる。 
心地よい刺激に俺は唇を開いて舌先を差し出す。

そういや、俺のファーストキッスは、康史だったなと昔の記憶を思い出す。

歯茎の裏を舐める感覚に、下半身へと熱がたまってくる。

「ンッ――んぅ、…………あァ?別にいまは俺の意思もあるから強姦じゃねーけどよ。身動きとれねえのは不服だ、ヤスはまだ自信ねえ?」 

「トールに関しては、どれだけ身動き取れなくしても自信ねえかも」 
開かされて少し浮いている俺の足の指先に康史は唇をくっつけ、口の中に親指を含む。 
「ちょ、こそばゆっ、ヤスっ」 
この間媚薬入りとか言って使っていたローションの瓶を取り出して、康史は掌に塗しゆっくりと俺のアナルへ長い指を差し込む。 
「くっ…………ッ、はッ、ヤス、いきなりそっからか…よ…ッ」 
実際、心の中が辛い気持ちだったことだけで、最初の時のことは、殆ど覚えてない。

意地でも喘ぎ声を出すもんかとか、快感を逸らすことばかり必死で考えていた気がする。

「ん……………。今日は優しくするから。もう、無理矢理とかしねえからな」 

キモチがあるってだけで、すべての感覚が変わって違う気がして、俺は初めてでもないのに、妙に緊張してきた。

「トール、ぜんぶ、食っちまいたい」

足のつま先を舐めながら康史にもごもごつぶやかれ、節がしっかりとした指で、アナルの内部にクチュクチュとローションを塗りつけられ、躰の芯から爛れるように熱くなっていく。 
俺の中心で勃ちあがって主張するペニスのさきっぽからも、とろとろっと期待するように先走りが溢れ出し、会稽を伝ってシーツへと流れ落ちる。 

身動きはうまくできないが、じくじくと身体の奥が疼いて仕方がない。

こないだされた時は、その疼きが辛くて仕方がなかったけど、力を抜いているせいか、指の抜き挿しにあわせて快感が押し寄せて呼吸が荒くなる。

「……ッ、…………ハッ、あち、い、なかッ」

ぐぷぷと音をたてて、深く康史の指が入ってくるのがわかる。
「トール、…………今日はすげートロトロ、もう二本目はいっちまってるぜ」 
耳元で囁かれ、二本の指が交互にバラバラとやわらかな内側の壁を押し上げるように蠢くのに、きゅっきゅうっ内股が痙攣する。 
「ンン、っァ、くあッ………くッ、ッは、……ンッ、っ、、あ、あんま……はや、くすんな……ッ………あああァ」 
固定され閉じられない脚に逃げ場がなく、少し張った前立腺を指で押し上げるように捏ねられ、どくどくと先端から精液が溢れ出る。 
射精感を伴わず漏らすように零れてくる精液を止めようもなく、アナルは指を咥えたままきゅうきゅう括約筋をひくつかせてるのが、自分でもわかった。 
キモチがあるとないでは、身体の感じ方も違うのか、刺激に素直に流されちまう。
「うわ、トール、いま、すげえエッチな顔してる」
嬉しそうに笑いながら、俺の唇を舐めまわす康史の表情にすら、何故か心臓がバクバクしてくる。
ぐちゅっぐちゅっと卑猥な音を響かせ指を動かされるたび、熱が体内をぐるぐると駆けめぐる。 
「あっ、ふあ、ッ…………ッッハッ、ぁああッ、や……すっう、やっ…………ッく、も……や、はッァ」 
言葉も、溢れる唾液と喘ぎの中でうまくつなげない。
もっと刺激が欲しくて仕方がない。
腰が浮いて棒に括られた下肢を自分から揺さぶってしまう。 
頭がモヤがかかったように、思考が追いつかなくなる。 
閉じられない唇から唾液が零れ、顎から首筋まで垂れてくるのがおぼろげにわかる。 

たりねえ……よ、そんなんじゃ。
熱であたまが、もう、おかしく、なってら……あッ
もっと…ほしい、もっとなかをかきまわして……。

「トール、めっちゃエロい顔してる、すげえ可愛い。どうして欲しい?」 

顔を覗き込んでくる康史の表情が、少し意地の悪い顔になっている。 
胎内を出入りする三本の指の動きに、息苦しくてたまらず何度も背中をたわませて、喘ぎながら呼吸を繰り返す。 
指の動きが緩慢で熱を逃せず、俺は刺激が欲しいと腰を浮かせてもじもじと下肢を揺らす。 
俺の体はそこでの快感を覚えてる。 
逞しい肉の律動が与える絶頂感を。 

「ンァ、はっあ…ぁうあ……っ、ん……ッはッ……ッう、や、す、ヤス、ッ」 

ほしくて、ほしくてどうにかなりそうだ。 

名前を呼ぶ俺の顔を舐めながら様子を伺う康史は、きっとよく見ているAVの中のオンナのように、淫らな行為ねだらせたいのだろう。 
足枷が邪魔で力が入らず、背筋から這い上がる熱と快感に翻弄される。 

とかされちまう。

ぜんぶ、とけて、くるいそうだ。

「喘いでるだけじゃわかんねえよ、トール。どうして欲しいんだ」 

康史は、俺の耳元に優しく響く声で早くちんこがほしいって言えよと囁いてくる。

2人きりなんだし、声をひそめる意味がまったくもってわかんねーが、そっちのほうが興奮してくるのは確かだ。
優しい表情と声で焦らすような指の動きで、まるで俺を誘うが、康史の方も限界なのか股間はビンビンになっているのが布越しでもわかる。 

「ンぁ、ッう、ッハ………ッハッ、やす、やす、やす、オマエの………ッぶっといちんこ…でっ、グチャグチャにかき………まして……くれ」 

羞恥心なんかより、いま、この熱をどうにかしてほしかった。
康史の期待にこたえて、AVの女の口真似をしたが、恥ずかしすぎて、肌が火照ってたまらない。 
ジッパーを降ろす音が響き、なにやらしらぬ期待感に膚がざわつく。 
浅ましくねだるように自分から腰をあげて、まだ入っている指を締め付ける。 

「ッ…………トール……そんな、期待した顔すんなよ。そんなにちんこ突っ込まれてえのか?」 

怒張して濡れたペニスを俺の顔の前に差し出しながら、わかっていることを問いかけてくる。 
さらに言えよという口調で、指を引き抜いて少し開いた入口を撫でるようにぬちぬちと弄りまわす。
身体が熱くて、その熱にうかされたように、腰を俺はかかげて鼻を鳴らす。

「うくぅ…ンゥ……いい…いい、ああ…あ、ちんこ、ァあ…はやく……は…はやく………ッいれて…くれ、ほし、い…ッ」 

脳みそまで熱にうかされて、焦れてたまらず腰を押し付けて浅ましく催促をする。 
指だけじゃ足りなくておかしくなりそうだ。 

「エロエロでトロトロの顔してる、おくち大きくあけて、ちんこ入れてやっから」 
顔を覗き込みながら、俺の顎をぐっと押さえて無理やり口を開かせると、赤黒くなった太いペニスをずるっと腔内へと突っ込む。 
「そっち………じゃね……ぐ…んぐっ…むンンンっくぐううう」 

息苦しさと喉の奥をガツガツと突かれ、苦しさに思わず嗚咽が漏れる。 
と、同時に再び押し込んだ指で前立腺を指で摘んで擦られ、たまらず腹に精子をぶちまけてしまう。 
期待していた分、与えられた違う刺激に全身が思ってもみない快感に打ち震えて、あたまが、ぶわわっと真っ白になる。

多分…………確実に康史はサディストなんだろう。
俺の苦しそうな顔を覗き込み愉悦の笑みを浮かべてペニスを引き出すと、俺の顔へとびしゃっびしゃっとザーメンをぶちまけた。 

「……っは…っ、トールすげえザーメンまみれでエロエロだ、トールのけつまんこめっちゃとっろとっろになってっし、ちんこほしくてたまんねえって顔してる」 

すぐに復活して屹立したペニスを見せつけながら、ずるっと指を引き抜いて俺の内股に見せつけるように擦りつけてくる。 
耳元ににゅるりと舌をさしこまれ、くちゃくちゃと唾液を流しこまれる。
「このグチャグチャのけつまんこに、ほら、ちんこ、ズポズポしてほしいだろ?」
その快感を覚えている身体は反応して、俺の理性は簡単にぶっとんだ。 
「……はやく……はや…く、ほしい………や、す、けつまんこ…して……ちんこ………ひれて、ずぽずぽ……っして」 
しゃくりあげながら俺は康史にすがるようにイヤラシイ言葉でねだった。

「すげ……可愛い、トール、大好きだ」 

ズブズブと太く熱い肉が躰の中心を埋める感覚に身震いを繰り返し、何度も何度も精を放ちながら俺は意識を失うまで康史を求め続けた。
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