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可愛い魔王

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「そう言えばユーリはここに我を殺しに来たのか?魔王城がそのようなことを言っていた気がするが。」
「俺は話し合いをしようと・・・。」
「何のだ?」
「人間の世界に災害を起こすのをやめて欲しい。」
「は?」
「あと、魔物を操って人を殺すのや、魔族を使って人を殺すのもやめてほしい。その交渉に来た。」
「は?お前頭大丈夫か?」

「話し合いはやはり無理だったんだな。」
「違う。災害は自然に起きるものであって魔王国でも起きるし、我も魔物も魔族も誰も関与してない。」
「え?」
「魔物は我でも操るなど無理だ。数匹使役している奴もいるが、人が襲ってこない限りこちらから襲うことはない。
それに魔族も人も、悪い奴もいれば良い奴もいる。全員が誰かを殺すような悪い奴ではない。人も同じだろ?
むしろ人の方が戦争とかいうやつで同族を大量に殺しているではないか。」
「・・・た、確かに。魔王のせいで人は苦しめられていると教えられてきた。違ったのか。俺はじゃあ何のために鍛えてここに来たんだ?」
「知らん。我に聞くな。」


何が何だか分からなくなった。
俺は騙されていいように利用されただけなのか?今のところディアは悪い奴には見えない。
たぶん俺なんか一捻りで殺せるだろうけど、いきなり襲いかかってくることもないし、話を聞いてくれる。


「もういいや。俺にも分からない。今まで何のために生きてきたのかも分からなくなった。」
「じゃあこれからは我のために生きろ。我のことをもっと褒めてもいいんだぞ。」

褒めてほしいんだな。可愛い。



「ディア、俺に何してほしいの?」
「えっと・・・」
Say言って
Commandコマンド?ってやつ言って、上手くできたら褒めてほしい。あ・・・うん、それだけ。」
「それだけ?ちゃんと言わなきゃ分かんないよ?」
「・・・ユーリに甘えたい。」
「うん。いいよ。いっぱい甘えていい。
ちゃんと言えて偉いね。Good boyいいこ

抱きしめて髪を撫でて、そのサラサラな髪を少し掬ってそこにキスをした。


「はぅ、、ぁ、、、、ユーリ・・・我はもうユーリ無しでは生きていけないかもしれない。」
「そこまで?」
「すぐに浄化で綺麗にしたが、気持ち良すぎて射精してしまった・・・。」
「マジか。」

なんかプルプル震えていると思ったら、まさかケアだけでイッたのか。
魔王城がディアには効果覿面と言っていたが本当にそのようだ。


恥ずかしそうに俯いて、俺の上衣の裾を握るディアが可愛すぎる。

「そんなところ掴んでるだけでいいの?」
「ユーリに触っていいなら触りたい。あと、ギュッてして撫でてほしい。」
「いいよ。よく言えたね。ディアはGood boyいいこ

俺はディアを抱きしめて、髪を撫でた。綺麗な髪だな。


「ぁ、、ユーリの手、温かくて気持ちいい。
ひぅ、、ぁ、、」

髪を撫でていた手で、尖った耳に触れてそっと撫でると、ディアがピクリと震えた。

「耳、感じちゃった?Say教えて


俺はいたずら心が出て、耳元でそっと囁いたら、ディアはフルフルと小刻みに震えた。

「、ぁぁあ、、、ぁ、耳、気持ちいい、」

震えながら抱きついてそんなことを言うから、本当に可愛い。もう、ディアに対して可愛いしか出てこない。



「教えてくれてありがとう。Good boyいいこ

「はぅ、、、はぁん、、そこ、だめ、、ゃ、、ぁ、、ぁ、、」

背中に回した手で、羽の付け根がどうなっているのかが気になってそっと触れてみたら、ディアが今まで以上にビクッと跳ねて、プルプルと震え出した。呼吸も荒い気がする。
力が抜けて俺にもたれかかっているし。

ここ、触ったらダメなところだったのか?急所的な。
そっと手を引っ込めて、よしよしと宥めるように髪を撫でていると、やっと呼吸が整って、震えも落ち着いてきた。


「ディア、変なところ触ってごめん。大丈夫か?」
「ユーリならいい。
でもユーリがあんなところ触るから、我はまた射精した・・・。」
「マジか。急所というか性感帯だったのか。なんかごめん。」
「ユーリは我をどうしたいんだ?あんなエロいことばかりして。」

真っ赤な顔に涙目で抗議してくるが、なんて言うか、もうそんなところも愛らしくしか見えないんだ。


「ごめん。ディアが可愛くていじめたくなって。」

可愛い可愛いと愛でて、デロデロに甘やかしてやりたい。


勇者だと勝手に役目を押し付けられて、頑張ってきたのに仲間は仲間じゃないし、魔王が元凶というのも嘘だし、許せないと思っていたけど、ディアに癒された。
あの辛い日々も、騙され利用された過去も、ディアに会うためだとしたら、全部許せてしまうから不思議だ。

その後は怒っているディアを宥めるために、抱きしめてひたすら髪を撫で続けた。


「ユーリ、もうするなよ。」
「分かった。ごめん。」
「許す。」
「うん、ありがとう。」
 
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