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24.極限の緊張と失敗 ※
しおりを挟む私がもたもたして震える手でボタンを上手く外せないでいると、ノアにベッド押し倒されてキスをされた。
ノアと舌の追いかけっこを楽しんでいると、いつの間にかノアが私のシャツのボタンを全て外していて、胸元が露になっていた。恥ずかしくて手で隠そうとすると、隠すなと言われているみたいにノアに指を絡めて手を握られる。
手のひらと手のひらが合わさって、ノアの手の柔らかさが気持ちいい。
とうとう追いかけっこしていた舌が追い詰められてジュッと吸われると、唇が離れていって首筋にキスをされた。
「ん、、ぁ、、、」
キスを重ねたからか、手を繋いでいるからか、手の震えは止まっていたけど、首筋をノアの唇が這って鎖骨に辿り着くと、擽ったさと気持ちよさでノアの手をギュッと握った。そしたらノアも私の手を握り返してくれて、それだけで幸せだ。
「ぁあ、、ぁっ、、」
ノアが私の胸の先端を舌でそっと撫でると、快感が体を駆け抜けて恥ずかしい声が出てしまった。
「エリオ、気持ちいい?」
「、、恥ずかしい、、ぁ、、ゃ、、」
「エリオ、可愛いよ。」
ノアはいつも私のことを可愛いと言うけど、大人の男である私のどこが可愛いのか分からない。ノアに言われるのは嬉しいけど、何を考えているのか時々分からなくなる。
「エリオはこんなところまで綺麗なんだね。」
「あぁぁ、、、そんなところ、、舐めたらだめ、、ノアが病気になる、、」
ノアが私の陰茎なんか舐めるから、私は必死にノアを引き剥がそうとしたのに、ノアは離してくれなかった。私は初めて人の手で快感を与えられて、その快感に飲まれてしまわないよう必死だった。
「や、、ノア、ノア、ノア、、お願い、離して、出ちゃう、、ぁ、、はぁ、はぁ、、ん、、くぅっ、、だめ、、だめ、、だめだ、んんん、、」
快感と罪悪感が混ざった中、私はノアの与えてくれる快感に抗えなかった。
ノアの口にそんな汚いものを出してしまったのだと思ったら、すぐに浄化はかけたが絶望が押し寄せてくる。絶対嫌われた。もう終わりだ・・・。
私は膝を抱えてギュッと丸くなる。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ノア、ごめんなさい・・・」
「エリオ、泣かないで。謝らなくていいんだよ。僕はエリオが僕の口でイッてくれて嬉しいんだから。」
ノアは優しい。私が失敗しても、また怒らずに、こんなどうしようもない私を抱きしめてくれる。
「どう償えばいい?」
少しだけ伏せていた顔をあげてノアの顔を伺った。
「償いなんて要らないよ。でも心配だな。僕はもっともっとエリオをよがり狂わそうと思ってるのに、エリオ耐えられるかな?」
「よがり、狂う・・・。た、耐える。大丈夫だから。」
「うん。でも今日はエリオは初めてだし、優しくするからね。」
「分かった。」
ノアは私の丸まった体を開いて仰向けに寝かせると、「ここ持って」と膝裏に手入れて膝を抱えさせて足を開かせた。
とんでもない格好をさせられて、羞恥でノアの顔が見れない。
確かにこんなこと、他の誰かで練習するなど無理だな。
「エリオ、好きだよ。」
「私も、ノアが好きだ。」
「力抜いててね。」
「うっ、く、、、」
私の尻にトロッとした香油が塗り込められてノアの指がツプッと入ってくると、初めての感覚に背中がゾワゾワした。
そんなところに本当に入れるのか?
ノアの指がグニグニと動いて、きっと入れるためにそこを広げているんだろうということは分かった。
手間をかけさせて申し訳ないな。
でも意外と平気かもしれない。指の本数はいつのまにか増やされて、指を出し入れされる異物感と少しの快感はあるが、よがり狂うなんてそんなことはなかった。
「入口はもうそろそろいいかな。エリオ、楽しもうね。」
「あ、あぁ、分かった。とうとう挿れるのか?」
「まだだよ。」
「そうか。そんなに準備に時間がかかるなど知らなかった。ノアばかりに手間をかけさせて申し訳ない。」
「これも楽しみの一つだからいいんだよ。さぁ、お喋りはまた後でね。エリオがどんな乱れ方をするのか楽しみだなー」
乱れ方?ノアを楽しませるためには乱れる必要があるのか?どうしよう、そんな演技など上手くできる自信がない。困った。劇団でも呼び寄せて演技の手ほどきを受けた方がいいのか?
色々思考を巡らせていると、ノアの指が私の中を掻き回して、急所のような部分に触れると鋭い快感に体がビクビクと跳ねた。
「ひぁっ、、あん、、ぁ、、まっ、、あ、あぁぁ、や、、あぁ、、」
そしてノアはそこばかりを執拗に攻めてくるから、私はその快楽から逃れようと体をくねらせたが無理だった。
「エリオ、可愛いよ。ここ気持ちいいね。いっぱい触ってあげるから、もっと気持ちいい声聞かせてね。」
「のあ、、あっ、、だめ、や、、まって、、あん、、ぁ、、んん、、だめぇ、、」
何も考えられない、息をするだけで精一杯、涙まで溢れて、私は快楽に飲まれていった。
「あっ、あっ、やぁ、、も、もぅ、、だめ、、のあ、、たすけて、、ぁああああ、、」
「うつ伏せになろうか。」
やっと終わった・・・ノアの指が抜かれると、ハァハァと息を乱しながら私はボーッとした頭でノアの指示に従ってノロノロと体を起こしてうつ伏せになった。
何も話す気力がない。まだ半分は夢の中にいるみたいだ。
「挿れるよ。」
ノアは私の尻を持ち上げて腰を掴むと、ゆっくり私の中に入ってきた。
「くっ、ぅ、、、」
前後に揺れながらゆっくり奥へ進んでくる。
指が届かない奥までどんどん入り込んで、圧迫感がすごい。
あぁでも、ノアが私の中にいるのだと思うと温かい気持ちが湧き上がってくる。
「のあ、愛してる。」
ノアに届いたかな?声が少し掠れて、本当に小さな声だったと思う。
「エリオ、僕も愛してるよ。」
届いてた。ちゃんとノアに届いてた。そしてノアは答えてくれた。嬉しい。
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